“秀章” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:秀章 (3 件 / 1 ページ)

「好きラノ 2020年上期」投票します。

ブログやtwitterによるラノベ人気投票サイト。2020年上半期の人気ライトノベルはこれだ!!
日曜の夜までだと思ってたら土曜締切だった危ない!!今回も参加させていただきます。

秀章「ヤンキーやめろ。メイドにしてやる」→感想
【20上ラノベ投票/9784065187364】
執事の主人公がヤンキー娘を拾ってメイドとして教育していく。失敗続きで悩みながらも「奉仕する者」として成長していくヒロインが、今の立場も失う覚悟でお嬢様の危機に立ち向かっていく姿がとてもカッコよかった。主人公とのラブコメも可愛いんだけど最初は折り合いの悪かったお嬢様と培われていく主従関係がまた良い。
落葉沙夢「─異能─」→感想
【20上ラノベ投票/9784040641959】
異能を与えられた人間たちが毎週一回デスゲームを繰り広げる、学園異能系デスゲーム物。全体像をぼかし、読者に先を想像させながらそれを半分裏切り斜め上にかっとんでいく物語が超楽しかった。群像劇のようでありながら、登場人物たちの因縁が集約されかたちどるラストもアツい。
二月公「声優ラジオのウラオモテ #01 夕陽とやすみは隠しきれない?」→感想
【20上ラノベ投票/9784049130218】
本来の性格を隠してアイドル声優をやってるふたりが実は同じ学校で、仲悪いのに仲良いフリしてラジオをやるハメに…というお話。口を開けば喧嘩ばかりな主人公二人が実はお互いの「声優」としての自分が持っていない部分に憧れ、良き友人というだけでなく最大のライバルとして並び立とうとする姿が良かった。
岬鷺宮「日和ちゃんのお願いは絶対」→感想
【20上ラノベ投票/9784049131840】
令和ナイズされたセカイ系。現実を連想させるような世界観描写と、理不尽なセカイを自ら変革しようとするヒロイン。そんな彼女となかば強制的に関わることになり、他人の在り方すら捻じ曲げる彼女の能力に複雑な想いと畏れを抱きながらも最後は自らの意思で彼女の手を取ろうとする主人公の姿が印象的でした。
瀧ことは「腐男子先生!!!!!3」→感想
【20上ラノベ投票/9784047360440】
同人作家JKと腐男子な担任教師が繰り広げるラブコメ。“神絵師”と“信者”、気の合うオタク友達、教師と生徒、そして……と色とりどりに変化していくふたりの関係性と女性向け同人オタクならきっと共感できる「オタクあるある」が楽しく、朱葉との関係を通してひとりの教師としても成長していく桐生の姿が印象的でした。ご卒業(完結巻発売)おめでとうございます!!!!
七夕さとり「悪役令嬢レベル99 その3 〜私は裏ボスですが魔王ではありません〜」→感想
【20上ラノベ投票/9784040736426】
レベル上げジャンキーでコミュ力ポンコツな裏ボス令嬢による私TUEE系ラブコメ。我が道を行きすぎて誤解されやすい性格の主人公ユミエラと、そんな彼女を影に日向にしっかり支えるパトリックの関係性がとても可愛くて、私TUEE系異世界転生ものというよりラブコメとしてとても楽しく読みました。
ミサキナギ「リベリオ・マキナ3 − 《白檀式改》桜花の到達点−」→感想
【20上ラノベ投票/9784049128970】
絡繰少年とふたりの少女が繰り広げる正義と反抗のバトル・ファンタジー。吸血鬼と人間の対立が激化する中、運命に翻弄され、互いにすれ違いながらも手を取り合い、成長していく水無月とカノンの姿が熱かった。クライマックスである4巻もとても良かったけど3巻の逆境ぶり、盛り上がりっぷり、あと3巻の表紙がめちゃくちゃ好きなのでこちらに投票。続きが読みたい。
衣笠 彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編1」→感想
【20上ラノベ投票/9784040643298】
ナンバリングをリセットしての新学年編。1年生編は同学年内のクラス対抗戦がメインだったけど、2年生編では学園の運営方針を巡る上級生との争い、綾小路自身の進退を巡る下級生との争い…と縦にも横にも広がりを見せた物語が印象的。勢力図が書き換わった2年生内での駆け引きも楽しみだし、3巻がまためちゃくちゃ面白くなりそうで期待してます。

あと「今年1月〜6月に読んだラノベのおすすめ」はTwitterでまとめたものがありますのでもしよければこちらも併せて。紹介文など一部共通ですが好きラノ対象期間外に発売された作品などが含まれる関係で微妙にラインナップを変えています。

ブログに書くと「好きラノ」とネタがかぶりそうなのであえてツイッターでまとめました。


ヤンキーやめろ。メイドにしてやる

秀章
 

俺の名は久世太一郎。歳は十七歳。 久世家は代々、執事の家系で、俺も執事として、日本有数の名家である鶴ヶ島家の次女、麻白様に仕えている。 ある日俺は、麻白お嬢様から、新たな専属メイドを探すよう申しつけを受けた。 だが、いたずら好きなお嬢様のお眼鏡にかなう者はなかなかいない。 そんな中、俺は買い出しに出かけた先で、ひとりのヤンキー少女と出会う。 ハナと名乗った彼女にメイドの素質を見いだした俺は、麻白お嬢様のメイドになるよう彼女を勧誘する。 「でも、メイドってあれだろ? ご主人様の命令は何でも聞かなくちゃいけなくて、奴隷みたいな」 「主従の間にあるのは単なる利害関係や雇用関係じゃない。信頼関係だ」 しかし、ヤンキー少女ハナと麻白お嬢様との相性は最悪で……!?

鶴ヶ島家の次女・麻白に執事として仕える太一郎。買い出しにでかけた先で偶然出会ったヤンキー娘・ハナを暴漢から救い出す。喋っているうちに、彼女に「メイド」としての資質を見出した太一郎は彼女を新人メイドとして雇い入れることを決意する。ところが、お屋敷でのハナはやる気はあるのになぜか失敗続き。しかも、仕えるべきお嬢様・麻白とはソリが合わないようで……。

メイド服は良いものですね

表紙の足癖の悪そうなハナが可愛すぎて、久しぶりに表紙買いをしてしまった……。もう表紙の時点で(全私に)勝ってるな!!という感じなんですけど、表紙のハナが可愛い!!!と思ったら迷わず買っていいと思います。表紙からご想像の通り、メイドとは縁もゆかりもないヤンキー少女がメイド服を着て少しずつ「メイド」として成長していく物語です。かわいいよ。

ヤンキー娘vsお嬢様vs執事、仁義なき三角関係

直情的で曲がったことや腹芸が大の苦手で仁義に厚いヤンキー娘のハナ。本心が見えづらく心とは裏腹にワガママで冷たい態度を取ってしまうがその内には聡明な頭脳と優しさを隠し持っているお嬢様の麻白。正反対の性格の二人が主人公である執事・太一郎を間に挟んで喧々諤々してるのがめちゃくちゃ可愛い!ふたりからそこはかとなく見え隠れする太一郎への好意とだからこそお互いに譲れないという事態のこじれっぷりが最高に楽しかった。

犬猿の仲な女ふたりの主従関係の萌芽に萌える。

最初は何をやらせても失敗ばかり、お嬢様との関係性も犬猿の仲どころかお互いに嫌い合ってすらいたハナ。彼女の教育で思い悩んでいた太一郎がとある事件に巻き込まれたことから、事態が動き出す。麻白の内面の優しさに触れたハナが、一気に「奉仕者」として成長していく姿が眩しいし、それまで太一郎を間に挟んでいないと成立していなかった麻白とハナの関係が、次第に信頼関係で結ばれていくのが印象的でした。

そして太一郎が不在の中、ハナは独りで麻白のメイドとして麻白主催の晩餐会で彼女の親族と相対することに。荒削りながらも「メイド」としての所作を身に付けたハナの姿が印象的なんですけど、そんな彼女が「お嬢」のピンチとなれば完全に任侠のノリで立ち上がる姿がめちゃくちゃにかっこいい!太一郎と麻白の手によってどん底から救い出された彼女が、太一郎の駆けつけられない麻白の大ピンチを彼女らしい豪胆さで救っていく構図があまりにも完璧だった。自らの大切な居場所を失うことも恐れず繰り出された渾身の任侠キックに、胸が熱くなりました。いやもうこんなん皆無条件で惚れちゃうでしょ……。

そして最後まで読み終わってから最初に戻ると、すっかり遠慮のなくなった二人のじゃれあいがプロローグとして描かれていて本当にニヤニヤが止まらなくなってしまう。いやもうほんとに良い女同士のケンカップルで最高に楽しかったです!!!

ページ数は短いけれど綺麗にまとまっていて、スカッとした読み口なのが印象的でした。いや本当に楽しかったなあ……続きがあるならハナも含めた3人の学園生活編とか期待しちゃいます。読みたいなあ。


GランDKとダーティ・フェスタ

秀章
 

ここは大バカ高校・野猿峠男子(通称:猿男)。そんな俺らの高校に、普段なら話すこともできないような超お嬢様学校との合同文化祭の話がやって来た。と、いうわけで。漢・花島一茶、女になります!でもこの文化祭、どうにも裏がありそうだ。楽しそうな女がどこにもいないし、いきなり目つきの悪い金髪美少女に狙われたり…。だったら、俺らの悪ふざけで、そのくだらない空気を吹き飛ばしてやる!ミスコン優勝を目指して、おバカなDK(男子校生)達が大暴れ!何が起こるか分からない!?おバカな青春グラフィティ開催!! (「BOOK」データベースより)

 学力底辺の男子校と超お嬢様女子校が合同文化祭をやることに!普段は歯牙にも掛けてもらえない男子達は大喜びだが、どこか様子がおかしい。文化祭実行委員長になった花島一茶は、不穏な風向きを感じつつも少しでも文化祭を盛り上げるため、女装してミスコンに出場しようとするが、いきなり金髪美少女に襲撃されて…!?というお話。

 とある事情から最底辺の男子校に進学する羽目になった主人公が進んだ先の学校でクラスメイトになったバカ達に救われ、彼らを少しでも楽しませることで恩返しをしたい、同時に過去の自分と同じ葛藤の中にいるヒロイン・芽衣を救いたいと思う姿が熱かったです。終わり方も凄く綺麗に終わってて、とてもさわやかな青春物語でした。

 主人公一味に皆見せ場があるのにもニヤリとする。序盤は気弱マッチョのマチョ村と芸術家肌だけど普通のセンスもすごいナルシスト・ガガ彦のキャラが色んな意味で突き抜けてる感じだったんだけど、残りの2人もしっかり美味しいところを持って行くというか終盤のフッティーが美味しいところ持ってきすぎでヤバイ。あと、エドは一茶の「一番の親友」というポジをもっとどんどん押していくべきだったと思います!いや、細かい所で美味しい見せ場はあるんですけど!!もっとこう普段から一茶と目と目で分かり合ったり距離が近かったりしても良かった……いやなんか私が奴らの細かい親友サインを見逃してただけかもしれないけど……あとから読み返して序盤の鋭い発言に萌えたりしてましたけど……。

 なんかこう、一貫して「バカに優しい世界観」というか、味方であれば大人までもが何の葛藤もなく一緒にバカに乗ってくれる世界観が心地よかった。個人的にその主人公サイドの描かれかたに若干痒い部分も感じるのだけど、こういう世界観があってもいいなあと思わせるだけの心地よさがありました。

 ただ、個人的にはここまで気持ちよい終わり方したなら、敵側にも何らかの形で救済があってよかったと思うんですよ……どうせご都合主義ならあっちまで全部救ってしまって欲しかったというか。そこだけどうしても引っかかってしまった……。