サバキの時間 SLEEPLESS SHEEP’S JUDGE | 今日もだらだら、読書日記。

サバキの時間 SLEEPLESS SHEEP'S JUDGE

[著]本保 智 [絵]山本 ケイジ

何をやってもトラブル続き、不運だらけの少女・綾香はある日高校に行く途中で奇妙なバスジャック事件に巻き込まれる。自らを「既に死んでいる」というバスの運転手、そして彼を“狩る”為に現れた輪廻転生の護り手、“冥界護法官”サバキと名乗る黒い少年。サバキは綾香の凶運体質を利用し、現世に彷徨い出た死者達を転生させようと試みるが…!?

表紙につられて衝動買い。不運キャラというとどうも凄くギャグっぽいノリを期待してしまうのですが(どこかの幻想殺しの印象が強すぎる!?)こちらは終始シリアス。とにかく不運だし、特に死者たちと戦うための何の特別な力があるわけでもない綾香が、自らの業を更に重くしてでも親友の為に頑張る姿は見ていて心を打たれました。…しかし、これだけの不運に巻き込まれても未だ生きてるのはある意味強運な気がしなくも…。

キャラクターが全体的に良い味出してます。元から悪い奴とは殆ど居なくて(今回の元凶である男ですら、読んでいると結構情状酌量の余地を感じます)、彼らなりに一生懸命生きた結果が“それ”であるとひしひしと伝わって来る。だからこそ、彼らの最期が凄く哀しい。特に結末に関しては理を曲げてまで掴んだ“真実”にやるせないものを感じます。

惜しむらくは、折角のラノベなのに挿絵のポイントが少ない…というか印象薄いってことかなあ…特に身長20センチの“美女”・ハカリさんはグラフィック的に結構インパクトあると思うのでもう少し挿絵で前面に押し出しても良かったかと。良い意味でチグハグな外見をしているがために、読みながら具体的なグラフィックがなかなか想像できなくて戸惑ったりしてました。

あと、裁判シーンは1回にまとめてでいいとおもうよ!
毎回裁判シーンがあるたびに微妙にオチがついてしまうので、一番盛り上がるべきクライマックスにさあ行くぞ!って時に「え?もう終わりじゃないの…?」ってなるのは個人的には致命的です。クライマックスなのに読者の気分がこれだけ盛り下がるのもどうかと…!!

とりあえずストーリー的には結構好みだったので続編も期待したいと思います。
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コメント

  1. ラノベなPSP より:

    嫌いな話じゃないけれど…【サバキの時間】

    [https://www.bk1.co.jp/product/2735224 サバキの時間]

    面白くないわけじゃないけれど。
    なんか盛り上がりに欠けるというか、オリジナリティに欠けるというか。

    大筋は'''輪廻転生を司る地獄の裁判官 VS 悪霊'''という、なんとなくBLEACHっぽい話。
    ヒロインが凄まじい悪運の持ち主…というのも、よく聞く設定だし。

    '''というか主人公が弱すぎ。''&...

  2. サバキの時間—SLEEPLESS SHEEP’S JUDGE

    サバキの時間—SLEEPLESS SHEEP’S JUDGE 作者: 本保智 出版社/メーカー: 角川書店 メディア: 文庫 「人がどういおうが、僕的には最高クラス的に面白いんだから仕方ない」 ってな感じの新人さんの話です。 地獄から死者があふれ出して、それを取り締まる存在が現世へとやっ

  3. サバキの時間 SLEEPLESS SHEEP'S JUDGE/本保 智

    法廷、召喚!

  4. サバキの時間—SLEEPLESS SHEEP’S JUDGE

    サバキの時間—SLEEPLESS SHEEP’S JUDGE

    著者 本保智
    イラスト 山本ケイジ
    レーベル 角川スニーカー文庫



     不発。

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