ダブルブリッド10 | 今日もだらだら、読書日記。

ダブルブリッド10

[著]中村 恵里加 [絵]たけひと

ぼろぼろに傷つき、多くの記憶を失ってしまった二重雑種・片倉優樹。“童子斬り”に取り憑かれて正気を失い、童子斬りの本能と自身の妄執によって動く“兇人”・山崎太一朗。かつて“友人”と呼べる関係を築いた二人は互いを認識できないまま遂に対決する。一方、自らの死期を本能的に悟ったキマイラ・片倉晃は自らの望みを叶える為、片倉優樹の元を目指すが…
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今までばらばらに動いていた捜査六課のアヤカシ達・クロスブリード・特高の三勢力が
一気に集結し、すべてに決着をつける最終巻。

9巻まで再読した際、これだけ広げるだけ広げられた風呂敷をどうやって残り1冊でたためるか、どこまで伏線を回収していってくれるかが不安だったり楽しみだったりしたのですが……良い方向で期待を裏切られまくりの最終巻でした。いや、本当に堀内なんて皆が明らかに忘れてるキャラに張られた伏線すら回収しにくるとは思わなかったね!皆さん覚えてますか?4巻で特高に引き抜かれてた優樹の主治医?の堀内さん。私はすっかり忘れてました。

Ωサーキットの目的、“主”の行動理由、片倉晃と優樹の関係などという大きな謎は勿論、クロスブリードの二角である鈴香や千堂が特高を憎む理由、飯田の因縁、キマイラ達が作られた理由など、様々な伏線・謎が一気に種明かしされ、しかもそれが見事に今までばらばら出会ったように見えた人物達と繋がっていく様子は、本当に読みながら息を飲みました。特に4巻後半で登場して以来、イマイチ立ち位置が明確ではなかった晃が自らの死期を前に心を決め、自分の目的の為に動き出す様子には胸を打たれました。今回の物語の前半は見事に彼に持っていかれっぱなしといっても過言ではありません。あと、はぅ?虎司くんかぁいぃよぉお持ち帰りぃぃー!モードの安藤希さんに。(←あながち間違ってないとおもう)

ただ、こういうふうな終わりになるならなおさら間をおかずに出してほしいというのはあるんですけどねー…正直、この最終巻の凄さは、9巻までの内容がほぼ完全に把握できてないと実感できないと思う。とりあえず、最終巻読む人はその前にやっぱ9巻まで再読されることをオススメしたいです。私のまとめエントリも結構参考にしていただけたようでありがたい限りですが、結構穴ありますからー…。

メインである優樹と太一朗については、もうこの二人が最後の最期で普通に会話する様子が見れただけで私満足といいますか……9回裏ツーアウトから状況をひっくり返されたような心境で。“主”とか浦木とか、ラスボスになりそうだった存在があまりにも色々とあっけなかったのがちょい(いえ、だいぶ!)ご都合主義を感じてしまわなくもないのですが、もうとりあえず最後の会話が見れただけで満足ですとも。記憶を失った優樹さんの無意識の一言が太一くんの魂を揺さぶったってだけでもう、無条件になんかボロボロ出ましたとも。優樹さんの「あの一言」見た瞬間、「やったよ太一くん!!!」と叫びながらまたボロボロなんか出ましたとも、しょっぱい食塩水が目から。もうごめん、大好きだ、この二人。優樹さんと太一くん、大好きだーーーっ!!!

余韻を残したちょっと寂しいエピローグが、どうしようもなくこの物語に相応しいように思えて、また泣けてきてしまいました。もう本当に、4年半待ってよかったと心から思えるエンディングをありがとうございます。この物語の結末をちゃんと見届けることが出来て、本当に嬉しい。二人が最後に少しだけでも言葉を交わせて、本当によかった。もうなんていうか、そんな言葉しか出てきません。最高の物語と、最高の結末をありがとうございました。

…ところで、ダブルブリッド本編はここで終了だけど、電撃hp等に掲載された分で短編集が1冊出るのを、信じていいよね…?まとめて読みたいので電撃文庫MAGAZINEとか買ってないんですが…

コメント

  1. ダブルブリッド(10)

    ダブルブリッド (10) (電撃文庫 (1588))中村 恵里加 アスキー・メディアワークス 2008-05-10売り上げランキング : 96Amazonで詳しく見る by G-Tools 四年半ですか……それでも結構内容覚えていてびっくり。 いろいろと、印象深いシリーズではありますからね。 あとはうらら..

  2. 狭間の広場 より:

    ダブルブリッド?/中村恵里加

    ダブルブリッド (10) (電撃文庫 (1588))/中村 恵里加
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    【『ダブルブリッド』シリーズ最終章。それは、ちとにくとほねのものがたり。

     記憶を失いつつある片倉優樹と、“童子斬り”に憑かれた山崎太一朗は、お互いのことがわからないまま、ぶつかり合い

  3. くら より:

    遅まきながらX巻読み終わりました、優樹さんの最後は悲し
    かったですが、その前に太一くんとの会話で救われた気が
    します、思えば最初にダブルブリッドを手にとったのは、
    8年前か…年をとったものです、IX巻から4年以上経って
    もう完結は半分諦めていたものだから、このX巻が出た時
    の喜びようといったら…でも最近なぜか読書のスピードが
    極端に遅くなって、ようやく今読み終わった次第です
    が^^;。あと短編集ですが、「ダブルブリッドビハイン
    ド」のIIIとIVが載ってる電撃文庫hpとマガジンを持って
    いるのですが、どちらもページ数が少なくて、書き下ろし
    を多めに入れないと、難しいのではないでしょうか

  4. うらら より:

    くらさんいらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
    優樹さんの最期は確かに悲しかったですが、あれ以外の最期は望めなかったのではないかなあともなんとなく感じました。何はともあれ最後に太一郎との会話があったのが嬉しかったですね。
    私も完結は9割方諦めていたので、完結編が出てくれたのは本当にうれしかったです!発売決定してから発売日までに既刊を何度も読み返してしまうほどでした。

    電撃hpや電撃文庫マガジンは殆ど全く買っていないので、現在未収録の「ビハインド」がどの程度の分量溜まっているのかは全くわからないのですが、いつか1冊の本に纏まるといいなあ、と思うばかりです。

  5. くら より:

    もう、うららさんもご存知かと思いますが、短編集ついに
    出ましたね!結構読んでない話もあり、書下ろしもあるか
    もしれないのでとても楽しみです!…個人的には虎司が出る
    量が多いといいなぁ