バカとテストと召喚獣4 | 今日もだらだら、読書日記。

バカとテストと召喚獣4

[著]井上 堅二 [絵]葉賀 ユイ

美波から、突然のキスの意味を考える間も無いまま嫉妬にかられたFクラスの面々に連行され、臨時査問委員会に掛けられる明久(と雄二)。なんとか場が落ち着いた後、良くわからないうちに美波といい感じになってしまうのだが、美波の事が大好きな少女・美春が自分のクラスを炊きつけて試召戦争の準備を始め…!?
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修羅場・泥沼・崖っぷちと三拍子揃った今巻。いつも通りのおばかなギャグもありますが、三角関係が表面化してしまった関係でかなりギャグ度は下がってます。バカテストも、このシリアスモードで入ると微妙に雰囲気壊してる部分があって、そこだけはちょっと残念だったかなあ。

ただ、それでもあえて言おう、最っっ高に、面白かった。と。

まあ言いたいこととしては今回最大の勝ち組は美波派でも瑞希派でも秀吉派でもなく明久派であるってことなんですけどね!?「萌え」的にも「燃え」的にもな!!!


ペッタンコのキスから半年以上引っ張られた所為で色々4巻予想とか考えちゃって、正直4巻の発売が楽しみなような、不安なような気持ちで一杯でした。明久×姫路派としては、明久がペッタンコとくっついてしまう事自体も非常に不安だったんだけど、それ以上に明久がなし崩しに美波と付き合う…みたいな展開になったら最悪だなあ、と。そんなことになったら美波も姫路さんも最後には傷つくだけだと思うので…。

だけど明久は誤解だと気付いたらそれを(美波に半殺しにされるの覚悟で)すぐに解いて、美春に指摘されたらちゃんと回転の悪い頭をフル稼働させて考えて、ちゃんと自分の頭で考えた今の自分の精一杯の気持ちを言葉にしてくれて……どうしようもないおバカで鈍感な男の子だけど、ちゃんと美波に対して誠実であろうとしたというその行動がめちゃくちゃ素敵でした。

「僕みたいなバカにだって、言っていい嘘と悪い嘘くらいわかる!」

特にラストのDクラス戦前後の一連の流れはもうホント大好きです!!ただのレズ娘だと思っていた美春がまた、良い味出していて。明久の一言一言に、胸が熱くなった。この作品に出会えてよかった。このキャラクターに出会えてよかったと真面目に思いました。今回の明久、いい男過ぎる。惚れなおした!!

「お姉ちゃんね……もう、どうしようもないくらい人を好きになっちゃったかも……」

今回は殆ど明久と美波が主役みたいな話だったけど、明久・美波・瑞希の三角関係については、振り出しに戻った…というか、ここからが本当の三人の関係の始まりかなあ…と感じました。明久は悩んで悩んでちゃんと答えを出してくれたけど、ある意味3巻までの明久と美波の関係はやはり“友達”以上には進みようのない関係だったと思うのです。明久が美波の事をきちんと“ひとりの女の子”なんだと自覚した事で、漸く二人とも「恋愛」関係を始められるスタートラインに立てたのかなあと。美波にしろ、明久にしろ。ラストでの美波の一言が、それを一番シンプルに表現しているように思えました。

私、基本的に姫路派だけど、今回の美波は本当にかわいかった…。

「……やっぱり、不安になっちゃいます。こうやって、簡単に近づけちゃうんですから」

一方で、姫路さんも今回の件で明久に対してどこか吹っ切れた感じがあって、どこか大人っぽい彼女の姿が本当に魅力的でした。いやあ、一時黒ヒロイン化の一途をたどり始めた頃はどうすればいいのか真面目に困ったけど!ていうか122Pの挿絵周りのやりとりと、ラストの雄二と姫路さんのやりとりが物凄い好きだ!!元から天然ボケカップル好きとして、明久は姫路さんとくっついてほしいと思っていたのですが…今回の件で姫路さん単体萌えがどーんときたよ!!物凄く惚れ直した!!!!!姫路さんかわいいよ姫路さん!!

今後のこの三人の関係にはものすごく期待。今まではどちらかというと「腐女子要素」と「熱血バトル系ギャグ」な部分ばかりに魅力を感じていた作品なのですが、本格的に「ラブコメ」としてのバカテスの、先が楽しみになってきました。まあ、4巻はポニテのターンだったから5巻はピンクヒロインのターンですよね井上先生!?誰が何と言おうとそこは譲らない!!!


【以下、恒例の腐女子のターン!!!】

今回は主人公周辺の三角関係に完全に焦点が当たったターンだったので、ギャグと同時に腐ネタも抑え目な話でしたが、おいしいところはしっかり残しておいてくれるのがバカテスの良いところ。秀吉×明久にしか見えないアレとか、明久の言葉に頬を染める雄二(笑)とか、相変わらず何か誤解しているヒロイン2人とかとか……改めて読み返すと密かにニヤニヤなシーンが大量に!!

ムッツリーニが盗撮写真を裏で流してるネタは、自分とこの同人誌のネタとしてひそかに考えてました。やっぱりあの女装写真はムッツリ活動の資金源にしてたのかムッツリーニ…そして買ってった相手がどうみても……どうみても!!!

それにしても、「第三の性:秀吉」に近いレベルで「女装少年アキちゃん」が文月学園の2年生の間で人気がうなぎのぼりっぽいのがとても気になります。少なくても明久が現在文月2年生の腐女子達の間でアイドル化しているのは間違いないと思う。

つか女子はまあいいけど
一部F組男子まで何人か陥落してただろ「アキちゃん」に!

そのうち明久が、作中で第四の性別扱いされはじめても、私なにも驚かないと思う…

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コメント

  1. バカとテストと召喚獣(4)

    バカとテストと召喚獣4 (ファミ通文庫 い 3-1-5)井上 堅二 エンターブレイン 2008-05-30売り上げランキング : 43Amazonで詳しく見る by G-Tools 腹がよじれるほどの笑いは控え目だったものの、 なんつーか愛と哀が悲喜こもごもでやっぱりおもしろかったですよ。 短編集一冊..

  2. 通りすがり より:

    鉄人のウェルカムに不覚にも笑った

  3. うらら より:

    鉄人の「ウェルカム」は凄い地味に来ますね。
    読み返せば読み返すほど笑いがこみ上げて来ます…。

  4. 萌え萌え より:

    俺は木下秀久派かな???