GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン2(下) | 今日もだらだら、読書日記。

GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン2(下)

[著]川上 稔 [絵]さとやす(TENKEY)

武蔵・英国・三征西班牙、三国の様々な思惑を抱えて始まった英国と武蔵の「合同学園祭」。ホライゾンとデートをすることになったトーリだが、二人の周囲では武蔵総長であるトーリとの相対権をめぐり、英国“女王の盾符”と武蔵の面々が激突を繰り広げていた。一方、“傷あり”に呼び出された点蔵はその人物の意外な正体を知る事に…
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日本一「アツい」学園系ファンタジーライトノベル!!!(某雑誌の宣伝文調に)

発売前からその値段とそこから算出されるページ数に、数多のラノベ読みを戦々恐々とさせたGENESISシリーズ第二巻完結編。まさかシリーズ4冊目にして「終わりのクロニクル7」越えをやらかしてくれるとは思ってませんでした!しかも物語りはまだまだ全然序盤なんだ…ぜ…。

感想で書き切れない位に様々なキャラクター達の魅力がふんだんに凝縮された物語は、まさに文字通り「圧倒的」。今回のメインはもちろん点蔵と“傷あり”(あと、ネシンバラとシェイクスピアコンビと、立花夫妻あたり)になるんだろうけど、その他のキャラクターたちにもちゃんといろいろなところで魅せ場があるのが凄い。バカだけど色々な意味で「バカとなんとかは紙一重」なトーリも光ってたし、少しずつ感情を取り戻していくホライゾンとの掛け合いも楽しい。あと、長らく燻っていた魔女コンビが大復活するシーンは、挿絵も合わせてスカっとさせられるシーンでした。

個人的にはどんどんギャグキャラとしてキャラ立ちしていく本田姉妹から眼が離せません。特にみんながシリアスやってるシーンでも彼女が出てくるだけでギャグになる、本田・正純の破壊力がハンパないぜ……やることなすこと曲解されてキャラが崩れていく姿は、「終わりのクロニクル」のヒオを思い出すなあ。二代と立花・誾の勘違い会話の破壊力も酷かった。

あと、何気に「実況通神」シーンが楽しいですね。各国の味が凝縮されすぎてて面白可笑しい。交渉しながら、こっそり皆に褒め称えてもらってる妖精女王可愛いよ妖精女王。そしてすっかり傍観者ポジションでニヤニヤ実況してるK.P.A.Italiaのインノケンティウスの冷やかしっぷりにニヤニヤする。

次の巻はIZUMOで一息つく話になるのか…?しかしこのシリーズの勢いだとそのまま次の国との相対に突入してしまいそうな気も…新たに加わった新キャラ達がどういった活躍を見せてくれるのかも楽しみ。しかし、シェイクスピアは絶対ネシンバラにくっついて武蔵に来るんだとばかり思っていたのに残念だ…。

しかし、元々が圧倒的に設定ガチガチな話な上、その大量の設定をふんだんに使って畳み掛けるようにストーリーが展開されてくるので、正直こちらの理解が追いつかないところで物語が疾走してる感がキツイ。個々のやりとりには凄くニヤニヤできるんですが、あまりにも情報量が多すぎて自分の頭の中で1つの「物語」としてなかなか繋がってこない…。面白いのは判ってるのに自分の理解が追いつかなくて楽しみきれてない感じが物凄くもどかしかった。

ほんとに各巻4?500P程度で分冊してくれたら逆にゆっくり楽しめる気がするのですがそれじゃだめなんでしょうか…。京極夏彦は「分冊版」っていうのがあるらしいよ?ね?って呟いてみる。つか物理的な問題として、一気読み推奨な話なのに一気読みすると腕が痛くなるのは致命的だと思う。
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