鬼に嫁げば | 今日もだらだら、読書日記。

鬼に嫁げば

 
香林

村一番の美人を、山で暮らす鬼の花嫁として差し出すよう要求された村人たちは、旅の途中の剣士である紅葉に、花嫁の代わりとして鬼のもとへ行き、その鬼を殺してほしいと頼む。鬼のせいで忌まわしい過去のある紅葉は、村人の依頼をふたつ返事で引き受けた。純白の花嫁衣装に身を包み、シンと名乗る鬼のもとへ嫁いだ紅葉だが、なかなか相手を殺せなくて―。 (「BOOK」データベースより)

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 旅の途中立ち寄った村で、鬼退治を依頼された紅葉。魔を祓う懐剣を持って鬼に差し出される花嫁の身代わりとして鬼の棲む村に入り込んだ紅葉だったが何故か相手を殺すことが出来なくて……というお話。なつかしの「日本むかしば●し」風民話BL。あとがきの「ドラマCD化するときは、ナレーションは市原悦子でお願いします」で盛大にふいた。

 とある事情から親の仇として鬼を憎んでいた紅葉だけど、鬼の村はびっくりするほど暖かく、そして“夫”として宛がわれたシンは凄くいいやつで……とどんどん復讐心を削り取られていき、同時にシンと自分が同性であることや身代わりになった少女の事を考えると真実を言い出すこともできず…と板ばさみになっていく姿が印象的でした。“嫁”の紅葉が一人でうんうん唸ってるのにその横で全然気づいてなくて嫁自慢をしたり紅葉となかなか致せない事を残念がるシンの能天気な天然っぷりも美味しい。

 “民話風”という雰囲気のせいかBLとしてはどこかまっすぐすぎて物足りないというか、正体バレとか村での話とかもう一波乱あったほうが好みだなあとは思うのですが、攻も受もどちらもとても可愛いお話でした。