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真・運命のタロット5 《悪魔》でも恋に生きる

[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉

自分たちが『メデューサの首』に潜入した事が原因で、マダムの息子を巻き添えにしてしまったことを気に病む《女教皇》は、《死神》とのフェーデが激化するのを目前にして一人マダムの元へ向かう。せめてもの罪滅ぼしに息子の死を告げようとするのだが、彼女の家には《節制》が待ち構えており…!?
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『悪魔』でも恋に生きる—真・運命のタロット〈5〉 (講談社X文庫—ティーンズハート)
激動のカザフ編・終結。《死神》コンビの性格や《力》《審判》の物言いからして、明らかにフェーデに勝っても《女教皇》にとっては辛い展開が待ち構えている…というのはある程度予想済でしたが予想以上に痛い展開だった!!

ようやく合流した《魔法使い》に“嘘がつけない”という精霊の身体のせいで自爆しちゃった《女教皇》が漸く通じ合う場面が唯一の息抜きポイントでした。大事な事を言う一瞬だけ一人称が“《魔法使い》”から“俺”になっちゃう《魔法使い》萌えー。

しかし、“分岐”に至る前の《女教皇》とマダムのすれ違いも辛いものがあったけど、フェーデを終えて戻ってきた彼女を待ち受けていた展開が辛すぎた。大きな被害を食い止めるつもりで戦ったフェーデの結果、確かに被害規模は小さくなったんだけど、それでも失ったものが多すぎて。ティターンズの担っている使命を考えればこういう事態といずれは遭遇するかもしれない、ということはいつも頭の中にありましたがこれはまさに最悪のパターンという感じがする。為す術もなく彼女の手から零れ落ちていく生命の脆さに、やるせなさばかりが残る。自分をもだまそうとして、必死に現実から逃げようとする《女教皇》の姿が痛々しい。

個人的には、仲睦まじい《女帝》と《皇帝》の姿が見られたのがそんな中で唯一の救いなのですが、「運タロ」でのあの事件を考えると、この二人が仲たがいする時がいつかやってくるんだろうなあ……と思うと。ひいては彼女達の正体までを考慮してしまうともう本当にやるせなくなるなぁ…本当にどうなっちゃうんだろう。「どうなっちゃうんだろう」といえば、《恋人たち》も…あんなにいい子だったのに、その後の彼の姿を思い出すともう本当にやるせない!!今旧シリーズの2巻以降とか読み直したら、また全く違った感想が出てくるんだろうなあ。

次巻は「ニューヨーク編」が開幕の模様。カザフでの辛い思い出、そしてそもそもの記憶喪失の原因となっているであろう《悪魔》の協力者・カインとのやりとりが遂に明らかになる…?2つの辛い記憶を、引きこもってしまった《女教皇》がどうやって乗り越えていくのか。そして記憶は戻るのか?長い沈黙を破って遂に再登場するらしい彼のことも含めて、続きが楽しみです。

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