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紅の勾玉 姫君の幼馴染は陰陽師

[著]大槻 はぢめ [絵]ひだかなみ

帝の姫君・桜子の幼馴染は稀代の陰陽師・阿倍清明の孫である光彰とそのライバルであった芦屋道満の孫の泰雅だった。幼馴染の二人に護られて平和な毎日を送る彼女の最大の悩みは、結婚適齢期を過ぎた16歳になっても恋文の一つも来ない事。「このままでは行き遅れてしまう!!」と気色ばむ桜子の元に、遂に一通の恋文が…!?
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ティアラ文庫は創刊の辺りから密かに気になっていたのですが、大好きな「平安で陰陽師モノ」と聞いて手を出してみました。ぶっきらぼうでややツンデレな清明の孫とイケメンで冷静沈着な兄貴分な道満の孫と帝のお姫様で三角関係平安ラブ。“清明の孫”ってどうかんがえてもビーンズ文庫のアレ思い出すよ……

正体の見えない相手との逢瀬を重ねながら少しずつ桜子が自分の恋心に気付いていく心の様子が丁寧に描かれていて、あまずっぱくて可愛かった。“憧れ”と“恋”という一見似ているようで全く違う感情の違いを少しずつ自覚していくのは定番ですがやはり甘酸っぱくて良いですね。読んでいる方からすると結構早い段階で彼女が本当に好きな相手がわかってしまうので、自らの恋心に戸惑い、相手の様子に一喜一憂する桜子の姿はかなりニヤニヤもの。

そしてこのお話で一番ツボに入ったのは本番シーンでの光彰。
ぶっきらぼうな熱血ツンツンだと思っていたら、本番入ったら桜子の可愛さにキュンキュン止まらないよなデレデレ言動と歯の浮くような愛の言葉を囁きまくりで、今までお前どれだけ溜め込んでいたのかというか、「正直お前が一番可愛いわコンチクショウ!!!」と叫んでいました。エロシーンはあってもなくてもどうでもいいくらいの薄さでしたが、エロがないと光彰がデレないと考えると実にこの本はエロがあってしかるべきだなあとしみじみ思ったり。

ただ、手紙が来た辺りで「ああ、手紙の主は実は○○…と主人公が思い込んでいたら実は△△で、××の正体は□□で最後◎◎なんじゃね?」って思った内容そのまんまだった…ってくらい展開が読みやすいので、出来ればもう少し捻ってほしかったかも。特に、恋文の相手や桜子を狙っている相手の正体を謎解きっぽい感じで後半まで秘めているので、それが序盤からミエミエだとちょっとむなしいものが…

あと、なんとなく「陰陽師はなんか悪霊っぽいの退治する人」「平安時代は16歳になったら行き遅れ」「とりあえず3晩夜這いされたら結婚完了☆」くらいの平安知識で書いちゃったんだろうなーっていうのが透けて見えるのは、平安要素を楽しみにしてた身としては少し残念。「陰陽師の末裔の男の子達と、現代にはびこる悪霊たちに狙われるヒロイン」みたいな設定の現代学園異能にしちゃったほうがすっきりした気がします。

…どうせエロレーベルなんだから、闇の魔物にヒロインが襲われるところはもうちょっと……イヤナンデモナイ。

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