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ヴァンパイア・プリンセス

[著]水戸 泉 [絵]南国 ばなな

若くして、死んだ人間を“屍鬼”として復活させることが出来る「リリス」になってしまった少女・ファウスリーゼ。屍鬼達は本能的に彼女に恋心を抱いて従ってしまうので本当の恋を知らぬ彼女だが、ただ一人・真木名という男だけは違っていた。そんな真木名が拾ってきた少年は、ファウスリーゼがかつて短い間を過ごし、忘れられなかった人間に瓜二つで…
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キスとDO-JIN!」シリーズ書いてる小林来夏さんの本職名義でティアラ文庫創刊ラインナップのヴァンパイアもの。屍鬼達の争いを避けるために個人的な関係を築く事を出来る限り避け、淫魔でありながら純潔を護り続けてきたファウスリーゼが、屍鬼でありながらなぜか彼女の命令に従わない真木名に犯されてしまって……というお話。

すごくエロエロだった。
創刊ラインナップはこれしか買ってませんが、先日読んだ「紅の勾玉」くらいがティアラ文庫のアベレージラインだとしたら突き抜けすぎだと思われる。本番が確か4回だか5回だかあった。いや水戸さんのBLは以前読んだ事あるので予想してたけど!!

割と典型的な「最初はイヤイヤだったのに段々それが快感に…!」的なお話。ゴーカンからはじまる恋もあるよ系。とりあえずエロシーンがとても読み応えがあったよ、くらいしか感想が出てこない…いや一応褒め言葉なんですが。若いうちから「リリス」となり、無条件に屍鬼達から愛されてしまうため愛されるという事のを理解できていないファウスリーゼが、少しずつ真木名への思いを自覚していくという過程が素敵。

ただ、個人的には彼女の周囲にこれだけの人間が居るのに真木名以外が相手のエロが殆ど出てこないのには不自然感を感じたかも。彼女の決めた命令に逆らえない屍鬼である鳴瀬や純情少年っぽい波留がエロに絡んでこないのは仕方ないとはいえ、ラスボスである“彼”とは一悶着くらいあっても良かったんじゃ…と思ってしまう同人脳。この手の小説で微妙な立ち位置の幹部級の敵が触手攻撃してくるというお約束だけは忠実に護ってましたが、そのくらいか。敵にけしかけられた男子生徒が処女厨丸出しの発言をかまし出した時にはうっかり爆笑した。

後書きでページ数制限を大幅に突破してかなり圧縮を迫られたみたいな話がありましたが、実際本来もっと長い小説だったんじゃないかなあと思わせるような消化不良感をなんどか感じました。もうちょっと色々な展開があったのに物語をとりあえず終わらせるために真木名とファウスリーゼの関係だけに絞って収録しました、みたいな。というかいっそ波留とか居ない方が物語のバランスとしては綺麗だったんじゃあ…。作中では彼が一番ツボだったので、主役級の扱いっぽく物語りに絡んできた割には思いっきり脇役だったのが残念。もういっそ上下巻で連続刊行にしちゃえばよかったのに。

……波留が出てきた瞬間、真木名×波留とか、真木名が波留を連れ込んでファウスリーゼと3Pとかそういう展開をうっかり期待した私は、そろそろ一度どこかの神社で邪念をお祓いしてもらったほうが良いでしょうか。

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