« 11月 2018 1月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

コッペとBB団 その3

[著]田口 仙年堂 [絵]はしもと しん

かつてコッペを生みだし、BB団を裏切った男・K次郎博士の残した隠し部屋が発見され、その部屋に怪人の製造ポットが設置されていた。コッペの「弟妹」達の誕生に沸きあがる一同だが、BB団の支部が正義のヒーロー「トリオ・ザ・ナイトメア」に襲撃されて……
   個人的お気に入り度数
アットホームな悪の組織・BB団と人工人間の少女・コッペが織りなすドタバタコメディ。「FBオンライン」で連載されていたお話に書き下ろしを加えた最終巻。

コッペの弟妹となる怪人で炎の男・ミスター・フランベ、氷の美女・ミス・ソルベ、大地の巨漢・ポテト・パパ、風の少年・アロマ・ボーイという4人が怪人として、そして「家族」として少しずつ成長し、絆を深めていくというお話。相変わらずちっとも「悪の組織」にはちっとも見えないBB団の面々と、凶悪な力を持ってはいるものの心優しく、敵と戦う時ですら躊躇してしまう彼らの姿が印象的でした。また、弟妹達の誕生によって4人の「お姉さん」としてこれまでと違った立ち位置で描かれるコッペの奮闘もなんだかほほえましい。

しかし、敵である「トリオ・ザ・ナイトメア」がまたちっともヒーローらしくなくて、彼らとの闘いを見ているともうどっちが悪の組織でどっちがヒーローだかわからなくなってくるから困る。ミスター・フランベが彼らに対して「そういえば俺達は悪の組織だった」みたいなこと言いだす場面がありましたが、あれは全国の読者も同じ気持ちだったのではないかと。しかしその一方で、最初バラバラに各自のやりたいことをやるだけだった「トリオ・ザ・ナイトメア」の子供たちが初めて“強敵”と呼べる存在に出会い、敵を打ち倒す為に少しずつ協調して戦う事を覚え、人間としての成長を果たしていく姿が印象的でした。そして予想以上に肝っ玉母ちゃんなゴーストWさんがすてきすぎる。

そしてエピローグではいい人だらけのBB団がなぜ「悪の組織」ではならないのかという、物語の秘密の一端が明かされます。しかしP子がラストで呟いているように、彼らの目的は徐々にコッペ中心のものに変わってきているわけで、BB団が今後どうなっていくのかは非常に興味をそそられます。むしろ数年後には普通に正義の組織に生まれ変わっててもおかしくないんじゃね!?コッペの進学とか主にそういう方向の理由で。

しかし、もともと「FBオンライン」で連載されていた作品と言うだけあって外伝色が強く、これが「最終巻」と言われてしまうのは少し物足りなさを覚えます。ゆっくりとした発刊ペースでも構わないので、彼らのアットホームなやりとりをもう少し眺めていたかったような。3巻も十分面白かったけど、ミスターフランベ達4人が中心になってしまって本来の主役であるコッペ達は物語の中心に居ませんでしたし。

また何らかの形で続きが出ないかなあ、と思わず考えてしまう最終巻でした。

こちらの記事もオススメ

  • [著]田口 仙年堂 [絵]はしもと しん BB団の支部が美少女ヒーロー・薔薇の騎士に襲撃されて壊滅した!デイストーンを破壊され、絶体絶命の大ピンチに陥った支部を...
  • 「ガーゴイル」の田口さんの別シリーズ。悪の組織・BB団と見た目は幼女だけど実はすごい力を秘めた女の子・コッペが織り成すほのぼのコメディ(?)。 後書きでも似たよ...
  • [著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二 南口商店街と北口商店街の野球対決に繰り出され、ついつい本気のバトルに発展してしまったケルプとガーゴイルは、通りがかった人物...
  • 絶大な魔力を持ち「魔人」と恐れられる子供達と、彼らの「先生」としてやってきた軍人の青年の心の触れ合いを描くファンタジー第3巻。前巻の終盤辺りから不穏なフラグがび...
  • ょぅじょ(と残念な人)が増えた!! ひょんなことからようじょ 死神のお姫様に魂を食べられてしまった高校生3人が生命を返してもらうため、ようじょのお守り “姫護者...
※ 90日以上前に投稿された記事へのコメント・トラックバックは受け付けておりません