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魔王様げーむ!

[著]渡島 健康  [絵]濱元 隆輔

お家の事情で魔王ディンゴの討伐に出たものの、あっさり負けてしまった貧乏貴族の三男・レイモンド。そのうえ魔法をかけられ、美少女・レモンに変身させられた!?元勇者のなれの果てが魔王専属メイド。ディンゴのセクハラをかわし、メイド長のシゴキに耐え、男に戻る日を夢見るレモンだったが…。第1回メガミノベル大賞銀賞受賞作。 (「BOOK」データベースより)

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魔王に敗れた勇者が魔法で女の子の身体にされてしまって、魔王城のメイドとして働くことに……というお話。メガミ文庫の新人さん。

女の子に目が無いという女好きの魔王・ディンゴ様が変態という名の紳士でした。女好きが嵩じて魔界の統一を目指し、副官から召使まで全部女の子で統一し、倒した敵を魔法で女にしては傍に召し仕えさせ、女の子とイチャつくためなら普段はほったらかしの仕事も片付ける、とにかく原動力が「女」という一文字で出来ているであろうその生きざまが、あまりにも歪みない。

一方、そんな魔王のとばっちりで女の子にされちゃった主人公のレイモンド改めレモンちゃん。元・男としてのプライドやら感情やらでせめぎ合い、ディンゴの所業に理不尽なものを感じながらも、なんだかんだといって魔王城の一員として順応していく姿にニヤニヤしました。自分の身体がなかなか直視できなくて悶々としたり、元男だと知っているはずなのにあまりにも開放的な同僚のメイドさん達の態度に逆に慌ててしまったり…とTSお約束なネタも満載。そしてなんとか順応して来たと思ったらスパイ容疑を掛けられて……勇者として正々堂々と魔王を討ちたいというプライドや「好きでこんなことしてるわけじゃないのに」という理不尽さに苛まれているレモンの姿が印象的でした。

しかし、どんなにシリアスなシーンでも、やっぱりディンゴの行動原理には何かしらで女が絡んでくるので、イマイチシリアスになりきれない勢いが素敵。正しく頭の悪いラブコメで疲れた頭に大変美味しかったです。個人的に唯一残念だったのは、メイドさんたち同士でのやりとりや女の子になったレモンの心の葛藤が結構多くて魔王様との掛け合いが思ったよりも少なかったことでしょうか。次巻が出るならぜひとももっとディンゴ様にはレモンにセクハラしまくってほしいです。

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