富士見ファンタジア文庫から発行され、同世代「続編マダー?」シリーズの代表作として君臨していたヤマモト・ヨーコの新装/完全版。ファンタジア文庫版の本編1巻「ゲットレディ!」と2巻「自由落下のクリスマスキャロル」に書き下ろしの『体験版』を収録しています。私は刊行当初リアルタイムで読んでいて確か8巻くらいまで既読。
赤石沢さんのイラストがCGになっていることもそうだけど、出てくるゲームやアニメネタ、全てが懐かしい。私も実際にハード持っていたわけじゃないですが、ネオジオとか3DOとか今の若い子は知らないのかと思うと感慨深いものがあります。逆に、読んでた当初はわからなかったネタが判るようになってたりするのも楽しいなぁ。「SYSOP」の意味とか、「京都にある某会社」と「灰色の弁当箱を踏みつぶす」の意味を今更ながら理解しました……
ちょっと前のゲーム・アニメネタは置いておくと、今読んでも古臭さを感じさせず普通に楽しめます。「あたしが面白ければなんでもいい!」的な洋子のキャラクターにはスレイヤーズ全盛期の富士見ヒロインのテンプレ的な物を感じますが、洋子とまどかの言い争いとかいつのまにか仲良しになっちゃってる紅葉とエリュトロンちゃんとかとてもニヤニヤする。ロートの喋り方は微妙に今風アレンジされてましたね(?だお、とか)あと、綾乃の戦闘は今読んでも凄く独特で面白かったです。敵艦を投げ飛ばす「格闘戦艦」って発想そのものが凄く面白い。個人的に4編全部の中でも彼女のデビュー戦話が一番好きかな。
今回はメイン4人の顔見せ的な展開で終わって居るのですが、それでも凄く面白かった!次巻以降の物語を、当時の読者の一人として新たな気持ちで楽しみにしたいと思います。
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