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仁義なき新婚生活

[著]朝香 りく  [絵]三尾 じゅん太

昔ながらの侠客一家・里海組の長男である佳月は、優しい姉が政略結婚させられそうになり、相手の郷島組若頭・健吾の事務所に単身乗り込んだ。結婚はなかったことにしてくれと談判する佳月に健吾はけんもほろろだったが、押し問答の末、身代わりで自分が嫁ぐことに。姉と組を助けるためなら家政婦役上等!と覚悟を決めた佳月だったが…フリフリの女装や夜のオツトメまで強いられ!?(「BOOK」データベースより)

   個人的お気に入り度数

 表紙にホイホイされた。後悔はしていない。

 極道一家の長男・佳月は姉が郷島組の若頭と望まぬ婚約を強いられている事に腹を立て、郷島組に殴りこむことに。若頭と押し問答を繰り返すうち、何故か勢いあまって姉の代わりに自分が嫁ぐという話になってしまって!?結婚式はウェディングドレス姿、日常でも常にフリフリの服を着て女として過ごす事になり、夜はもちろん……×××!?というお話。

 嫁とは名ばかりの人質のような役割と思っていたら服装的な意味でも性的な意味でも「嫁」として扱われて、家族の反応もなんか歓迎ムードだぞ!?旦那になった男はどっちもイケるとかいって普通に押し倒してくるぞ!?と、このあたりで割りと主人公は泣いていいと思うわけですが、こうなったらこうなったで仕方がない!とちゃんと嫁しながら逆転のチャンスを狙う主人公が大変男前可愛い!

 同じ極道の家の息子でも普通の少年として育てられ、極道として生きるには甘すぎる考えの持ち主である佳月と、あらゆる面で「組の跡取り」として育てられ、家庭の温かみを知らずに育った健吾。正反対の二人がお互いの持たざる部分に惹かれ、身体から始まった関係が少しずつ心も寄り添っていく様子が凄く良かった。劇的な変化やエピソードがあるわけでないんだけど、少しずつお互いに打ち解けあっていっていることがわかるようなエピソードが入ってくるのが美味しかった。

 特に、食生活が少しずつお互いの好みに感化されていくのとか、たまりません。最初は冷凍食品と外食ばかりで佳月の手作りの料理にも難色しか示さなかった健吾が、冷凍食品を出そうとした佳月に「朝御飯は味噌汁がいい」「冷凍食品なんて捨てちまえ」ってごねるシーンとか、佳月が最初苦手だったフレーバーティーをすっかりお気に入りにしてたりするシーンとか。そういうちょっとしたエピソードに、気づくたびにニヤニヤしてしまう。

 極道モノは殆ど読んだことなくて、性的な意味でも展開的な意味でももっとハードなものを想像していたけど、予想してたよりずっと可愛らしく、微笑ましいお話でした。番外編でやってきたブラコン弟に新婚生活のラブラブっぷりがバレる話とかほんともう、ごちそうさまでした!!という感じ。しかしそれだけでなく、受の佳月がどんなにフリフリの可愛い服を着ていても中身は任侠心溢れた義理堅い男の子という部分がしっかり描かれていて、とても好みのお話でした。

 個人的に佳月のプロポーズのセリフが個人的ツボヒットでした。色んな意味で、このお話のすべてが凝縮されきったセリフだなあと。男前受最高!!

「俺も男だ、責任は取る。……一生傍にいて味噌汁作ってやるから、きっちり食えよ」

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