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ネクラ少女は黒魔法で恋をする

[著]熊谷 雅人 [絵]えれっと

空口真帆は自分に自信がもてない、内気でネクラな少女。『黒魔法』というあだ名の通り、黒魔法を趣味として内心周囲の人々に毒づく日々を送っていたがある日本当に悪魔召喚に成功してしまう。「なんでも望みを叶えてやる」と言う悪魔に、クラスメイトを見返してやろうと「美少女にしてください」と願う真帆は、代償として“恋をすること”を禁じられるけど…
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内気……というよりは根暗で脳内だけ毒舌な少女が黒魔法で美少女に変身(?)し、少しずつ人間関係を築いていくというラブコメ。

最初の方の、周囲に壁を作って勝手に被害妄想を繰り広げ、自分の努力を棚に上げて毒づくばかりの真帆の姿は、ヒロインとしては新しいというか面白いと思う反面、それ以上に「痛々しい」と思えてしまったんだけど、最初があまりにも痛いだけに、そんな彼女が悪魔との契約を経て“変身”したのをきっかけに自ら変わっていこうとする姿はかなり好印象でした。

物語の本筋自体はありがちと言うかかなりベタベタで、悪魔契約の当たりで結構後半のオチ付近までなんとなく内容が予想できるようなものではあるのだけど、それ以上に真帆のキャラクターと、そんな彼女が変わっていく姿が印象的で、面白かったです。特に影で自分の悪口を言っている(…と真帆が信じ込んでいる)少女から“空口さん、可愛くなったね”と褒められて、内心こっそりデレてしまう描写とかもう、最高。

というか、ここまで酷くはないにせよ自分にも結構こういう一面(被害妄想、内心で毒吐きまくり)があるので、真帆が毒付くシーンにしても被害妄想にかられるシーンにしても「いてえなオイw」と思う反面で、「あるあるww」と共感できてしまったのが運のツキでした。恋なんてしない、と悪魔の条件を呑んだのに目の前に素敵な先輩が現れて…どんどん変化していく主人公の姿が印象的。前半の内向的な姿とはうってかわった積極的な姿に、人はこんなに変わる事ができるんだとなんだか胸が暖かくなりました。主人公をとりまく周囲の人々も良い人たちばかりで和まされました。

個人的に1つだけ気になったのは、大河内さんの扱いくらいか。かませ犬状態なんだから、もうちょっとないがしろにされたことを怒ってもいいと思う…というか、もう少し物語の本線に絡ませても良かったような。あと、本文の印象だと「外見はゴツくて可愛くないけど性格のよさで人を惹きつける子」というイメージだったのに、イラストは思いっきりちっさい美少女だったのが違和感感じましたね。イラストはそれ以外の部分は大成功だと思うんですけど。個人的にもえれっとさん好きだし。

ラストは賛否両論あるみたいだけど、個人的には悪魔との契約の力ではなく自力で変わっていく「ネクラ少女」の姿が見たいので、続編があると判って大喜び。近いうちに続きも読んでしまいたいです。

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