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ダブルブリッド2

[著]中村 恵里加 [絵]藤倉 和音

高橋幸治の事件から2週間後、優樹は太一朗と居酒屋に行った帰り道で首筋に血のついた女性が倒れているのを発見する。翌日、内閣府の浦木から吸血鬼がオーストラリアから日本に密入国したという話を聞かされるが、その帰りに噂の吸血鬼—フレドリック・アシュトン・クロフォードに声をかけられ、なぜか彼と勝負をすることになり……
   個人的お気に入り度数
現在クライマックス手前まで物語が進んだのを見てきた後に2巻・3巻を見ると、優樹と太一朗の間にあった“平和な”ひとときが本当に短かった事を実感して、本当に寂しかったり。後半の鬱々とした展開も大好きなんだけど、出来れば二人の幸せなひと時をもう少し眺めて居たかったという気持ちも感じてしまいます。

冒頭で優樹と太一朗が呑みに行く話が、また凄くいいんだ…この欝でグロいシリーズの中では希少な平和なやりとりの中でも有数に好きな場面かも。酔っ払って優樹に説教かました挙句、前後不正になって優樹におぶわれて帰って、翌朝自分のしでかしたことを勘違いして涙目な太一朗の姿は見ていて実に和みます。

また、大田やクロフォード氏とのやりとりでも素晴らしいヘタレ犬っぷりを発揮してくれて、二人にやり込められる太一くんの姿にニヤニヤが止まらない。今のうちなら言える!!太一くん可愛いよ太一くん!ついでにこのノリなら「クロフォード氏に篭絡される太一くんは、どう考えても受だよね」とか言える!!!(言うな)

一方で、二人が抱える考え方の違いや歪み、すれ違いは既にかなり顕著なものになっていて、改めて読みなおすと一見なんでもない所に火種がこれだけ埋め込まれていたんだなあと思ってしまいました。優樹の無防備な振る舞いにドギマギする太一朗と、その太一朗の赤面の意味がわからなくて「?」となる優樹さんの姿は非常に可愛いのですが…今読み返すとその無防備さが、その決定的なすれ違いの象徴であるようにも思える。優樹と太一朗が自分のトラウマを自覚しながらも、それから逃げ続けようとする姿も印象的でした。

グロい表現もシリーズ内平均を考えるとかなり少ない方だし(無いわけではない)、割と息を抜いて読める貴重な巻。

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