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神様のメモ帳

[著]杉井 光 [絵]岸田 メル

高校入学以来クラスメイトたちともまともな関わりを持たず、気楽で孤独な毎日を送っていた藤島鳴海。そんな鳴海に声を掛けてきた彩夏は彼を廃部寸前の園芸部に入部させ、バイト先のラーメン屋に連れて行く。そこには俗に”ニート”と呼ばれる人達の溜まり場になっていて…
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ニート予備軍の主人公と、ニートな若者達、そして”ニート探偵”を自称する少女探偵・アリスが怪しげな麻薬転売組織に立ち向かうというミステリー。

「ばけらの!」「ピアノソナタ」しか杉井光作品を知らなかったので、青春全開でちょっといい話的なミステリーを想像してたら予想を遙かに超えて欝で病んでて重い展開の目白押しでびっくりしました。こう、なんというかアリスはミステリー部分担当で、メインとしてはやはり鳴海と彩夏の甘酸っぱくもどかしい恋模様を描くものだとばかり!!騙された?(いえ、こういうのも私大好きですけど!)

彩夏やニート達との交流によって少しずつ他人と触れ合う事を覚えていった鳴海。ところが彩夏が……となって、再び自分の殻に引きこもり、周囲の働きでなんとか立ち直って事件に立ち向かっていく…という展開が凄く良かったです。ラーメン屋の女主人の言葉を介さない励ましとか、クラスメイトたちのさりげない心遣いとかに、何度もホロリとさせられました。しかし、最初「前向きに立ち向かっていく」と書こうとしましたがちっとも前向きじゃないですよね。どちらかというと「なんとか持ち直して後ろ向いたまま全力ダッシュ」というのが正しいような。

ニートな仲間達のスペックが高すぎて「これ間違いなくNEETじゃねええーーー!」とか思っていたのですが、彼らがニートをやってる理由を聞いたらうっかり納得してしまった自分が居る。…うん、マジで「普通に仕事できる」って一種の才能だと思うんだ…私正直、一般職とか事務職で正社員でそれなりにちゃんと働けてる人、超尊敬します。私仕事中、ぶっちゃけ息抜きできないと生きていけない…。

しかしなんか、後半の超能力というか異能っぽい設定?はちょい唐突だったような…?アリスの正体といい謎のドラッグといい、何らかの不思議要素がありそうな伏線が張られている気がしますが、それなくても物語として成立したんじゃないかという気がしたり。それまでの人間描写みたいなのが気に入っていただけにちょっとラストだけ煙に巻かれてしまったような感覚がちょっとあって、そこが残念でした。

でも普通に面白かったので続きが楽しみです。

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