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容疑者Xの献身

[著]東野 圭吾

数学のみを生き甲斐にして生きてきた高校教師・石神。そんな彼はアパートの隣に住む花岡靖子が勤める弁当屋に毎日弁当を買いに行く日々を送っていた。顔が見られれば幸せと思っていたのだが、彼女は別れた元夫を衝動的に殺してしまう。石神は花岡母子を助ける為、事件の隠蔽工作を始めるが…
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母親からなにやら読み終わったものが回ってみたので読んでみました。憧れの女性が衝動的に犯してしまった殺人を天才数学者がとある大胆な手段を用いて隠蔽しようとするお話。あらすじを読んだら「探偵ガリレオ」シリーズの一冊のようなので激しく身構えてしまったのですが、普通に楽しく読めました。

いつぞやの感想でも書きましたがぶっちゃけわたし、かなりの推理系ミステリアレルギーなので、中盤で湯川博士や警察の人々と石神が様々な場面で推理を披露しながら駆け引きを繰り広げる部分が色々な意味で辛かったのですが、思いっきり素直にそれまでの展開を鵜呑みにしてた分、真相が明かされたときの衝撃がハンパ無かったです。大胆すぎる隠蔽トリックに驚愕。

そして同時に、自分の身を犠牲にしてでも花岡親子をあらゆる意味で護ろうとした石神の気持ちに胸を打たれました。ラストはもうちょっと救いのある展開になって欲しかったなあ…と思いつつ。ていうか最後が結局どうなったのかがよくわからなかったのですが、あれはわざとぼやかしていると思っていいのかな。

個人的には全く推理もミステリも関係ありませんが、時々挿入される石神の高校での授業風景がとても印象的でした。生徒達との何気ないやりとりやらなにやらから石神の数学への愛情がじんわり伝わって来る。なんだかんだいって、この人は案外周囲が思っている以上に『教育者』という職業に向いていたのではないか。様々な思惑が絡み合ってただ生徒達を教えるばかりではやっていけない『高校教師』という職業には向いていなかったのかもしれないけど。

余談ですが東野圭吾なら現在ドラマ放映中の「流星の絆」を読んでみたいと思う最近の私です。ドラマを見たら面白そうだったので。ただハードカバーを読むのは色々と辛いので(主に腕と懐が)、文庫落ちを地味に待ちたいと思います。
4062145901流星の絆東野 圭吾
講談社 2008-03-05

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