
[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
ごく普通の男子高校生・渋谷有利はクラスメイトが苛められているのを止めに入ろうとして、逆に女子トイレの便器に頭を突っ込まれてしまう。ところがその便器に頭から吸い込まれたとおもったら、便器の先は異世界で、しかも「貴方は魔王です」なんて言われてしまい…!?
多分世間の「腐」女子に一番人気があるのではないかとおもわれるライトノベル。
あんまり露骨なのはちょっとなーと思い今まで敬遠してきましたが、古本で発見したので読んでみたら普通に面白かったです。もっと露骨にBL臭いのかと思ってたら普通にコミカルな異世界ファンタジー小説でした。
いやまあたしかに
ドキッ!魔族だらけの美男子大会!!ツンデレもあるよ!!
って感じではあるんですけど。
異世界に迷い込んでしまったら確かに習慣も慣習も違うよなあ…本人のあずかり知らぬところでなぜか
男にプロポーズしてしまったり(しかも誰もそれに対してツッコミ入れてくれなかったり)、更に知らないうちに決闘することにされてしまったりで異世界間コミュニケーションの違いに振り回される姿に爆笑しました。
そして結構周囲のテンションに流されながらも、いざというときは熱く決めてくれる有利に燃え。
何気に色々とかかわりありそうなコンラッドとのコンビも良いですし、ちょっと暴走気味の指南役・ギュンターも良い味出してます。(でもギュンターさん…いくら●薬の所為とはいえ、鼻血はどうかとおもうよ鼻血は…!!)
何より頭脳派ツンデレ生意気少年スキーとしては金髪生意気美少年ヴォルフラムのツンデレっぷりに終始踊らされっぱなし。本人は態度に出していないつもりでも、段々有利のペースに乗せられていって気が付くとかなりなついてる…というその経緯がたまらんですよ。男のツンデレってほんと萌えますね!!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
ひょんなことから異世界・眞魔国の魔王に祭り上げられてしまったごく普通(?)の高校生・渋谷有利。再び召喚された眞魔国では戦争の話が持ち上がっていた。小市民的正義感からなんとか戦争を止めたい有利は、魔王のみが持つことを許されるという魔剣「モルギフ」を求めて旅に出る。のんびりと船旅を満喫できるはずが婚約者のヴォルフラム(男)がおしかけてきたり、船は海賊に襲われたりで大変なことに…!
ヴォルフラムがすっかり女房気取りな件について。
前巻でのツンケンっぷりはなんだったんだろうってくらいユーリに「なついてる」ヴォルフの姿が偉い可愛いんですけど。いや、ツンツンしてる態度は変わらないんだけど台詞が思いっきり…嫉妬旋風巻き起こしまくりで独占欲丸出しで!
何このツンデレ!!!
ストーリー本編も前作と同じくハイテンションなギャグストーリーなのですが…今回は人間と魔族の考え方の違い等が露骨に見え隠れしたり、魔族側もユーリをまだ魔王として認めていない動きがあったりして、前回に比べて少し重くなっていますね。ユーリが必死になって人間達を助けたのに、それによって正体がバレてしまうと凄く冷たい態度をとられたり。そんな中でも、それらの罵倒を前向きに受け止めて少しずつでも成長しようとするユーリの姿に好感が持てました。特にラストの“魔剣”に対する処断を決めた時の姿は確かな成長を見て取れて読んでいるほうとしても嬉しかった。
やっぱり主人公はこうじゃなくちゃね!
しかしすっかりツンデレ女房ポジションを確立してしまった(?)ヴォルフも大分アレですが、どんどんユーリバカと化していくギュンター(陛下ラブラブ日記とか謎の占いの数々とか…)や、今回で意外な趣味が発覚したグウェンダル等、キャラクターの暴走っぷりが楽しいです。特にギュンターは…国の中枢の役割を担うはずの人が陛下の不在ごときで機能しなくなっちゃっていいんですかっ!!(笑)眞魔国の今後が非常に心配です。

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
友人・村田健の失恋記念(?)にシーワールドにやってきた有利はイルカショーの最中に再び眞魔国へ召喚されてしまう。ニセ魔王が処刑されそうになっているという話を聞いて処刑を止めに向かうのだが、その旅路の途中コンラッド達とはぐれてしまい、挙句自分の事を嫌っているグウェンダルと駆け落ちカップルに間違われ、手錠で繋がれて追われる羽目に!?
今まで仲の悪かったグウェンダルとユーリが歩み寄る話。結局グウェンダルって悪い人じゃないというか、良くも悪くもまっすぐなヒトなんだろうなあ…。幌馬車の中でのユーリとの、どこかズレたやりとりが非常に素敵です。
ニセ魔王を探してユーリ達が向かったスヴェレラという国は非常に刑罰の重い国。ニセ魔王が食い逃げの罪で処刑されそうになっていたり、決められた相手以外の男や魔族と恋をした女性達が囚人として強制労働をさせられていたり…。同時に魔族への反感も非常に強い国で重い展開が目白押し。特にかくまってくれた親子(祖父子?)達とのくだりとか採掘場で生まれた子供を“事故”と装って生き埋めにしようとする部分なんかは非常にやるせないものを感じました。
かなり重い展開の中、最後近くのノリカさんとのやりとりが唯一の救いのように感じました。
しかし、ヴォルフラム&ギュンターの(ある意味)ユーリ馬鹿二人の存在が爽やかに重い雰囲気をぶち壊しているのが素敵です。こいつら重い雰囲気なんかもろともしねえ!!ていうか二人ともかなりの美男子なのにこんなキャラでいいの!?(笑)

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
いつもなら事件を解決すれば元の世界に戻れるのに、眞魔国から帰れなくなったユーリ。そんな彼の元に“現魔王のご落胤”と名乗る少女・グレタが現れる。彼女に暗殺されそうになり、足を痛めたユーリはグレタを連れてコンラッド(と勝手についてきたヴォルフラム)と温泉街に湯治に出かけるがそこでも事件が…!?
アニシナさん最高。
幼馴染のグウェンダルとのやりとりも非常に楽しいのですが、ラスト付近の大活躍の際の漢らしさにひたすらニヤニヤしてしまいました。カッコイイ!!
ストーリーは…ある意味前回からの続き。手に入れた魔笛の力によって雨を降らせ、スヴェレラの国を救っていたつもりでいたユーリですが、作物が育たず法石を取る事が出来なくなったスヴェレラでは実はますます民が貧窮し、多くの親が子供を「出稼ぎに出す」という名目で身売りさせなくてはいけなくなっていた…という話。
高校生なのにまるで堅いおじさんのように売春している女の子達を諭そうとしたり、すっかりグレタの“親”になって必死に彼女を守ろうとするユーリが非常に可愛い。この巻は特にユーリの一生懸命さが際立っていたような気がします。その裏で、自分の両親の事を思い出したり本当に元の世界に戻れないのか、悩む姿が印象的。
ラストの賭けのシーンでは、ただ状況に流されているような状態に近かった最初の頃から、自分の意思で「王として」周囲を守ろうとする姿に心打たれました。何か今回は本当にユーリかっこよかったな。
そして今回のギュンターは勘違いでついに
出家。
ユーリの書き間違いっぷりにも笑えましたがそれを間に受けて適当な寺に体験出家しちゃうギュンターの姿に大爆笑です。もうこの人どこまで突っ走っていかれるのか、今後が楽しみ(笑)

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
美形揃いの魔族の中でも抜群の美形、しかしてその弱点はあまりにも“陛下LOVE”な事!?近頃、愛がすっかり暴走気味な王佐・ギュンターが妄想にまかせて書いた通称「陛下ラブラブ日記」がクチコミで広まり、遂には書籍として出版したいと編集者までやってきた!?ギュンターの日記として語られる、“マ王”シリーズ初の短編集。
陛下ラブラブ日記の割りに陛下分が低い気がするんですが(笑)個人的には「明日マ」でちょっと掲載されていたような暴走日記で1冊占められているのかと色々と楽しみだったのですが、良くも悪くも普通の短編集で少しがっかり。いえ、普通に面白かったんですけど、出来ればギュンター本人の文体で読みたかったかなと。そっちの方が地の文でユーリにヤキモチ焼いたり、アニシナ様への恐怖が滲んでみたり…と面白おかしそうな予感がします。特に1話目に至ってはいつもの本編と全く同じユーリの一人称で、もう“日記”じゃないじゃん。
すっかり同棲状態のヴォルフに辟易したユーリが、ヴォルフに出て行ってもらうため迎賓館のモンスターを退治しにいく話と、グウェンダル&アニシナ様のお話、そしてコンラッドがユーリの魂を人間界に預けに行った時のお話。個人的には2つ目のアニシナ様大暴走の話が面白かったです。結局なんだかんだ言われつつも振り回されて、どこまでも不幸なグウェンダルに乾杯(笑)
ラストのコンラッドの短編ではスザナ・ジュリアが死んで落ち込んでいた頃の、本編とは全く違う姿が見れて面白かったです。しかしユーリが
スザナ・ジュリアの魂を持っている(←ネタバレ)っていう設定はちょっと露骨に腐女子狙い設定という感じで、露骨な設定を忌み嫌う腐女子の私にはイマイチだったかなあ。なんというか、こういう設定をつけてしまうとコンラッドがやたらとユーリをかばいだてするのはその設定があればこそ…みたいな、そういう色眼鏡をかけてしまいますよ。ユーリが女の子なら恋愛関係にもつれ込んで色々と面白い葛藤とかが入るんでしょうが男同士だし…ねえ(笑)
全く関係ないけど、陛下トトの詳細な順位が気になります。

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
夏休み、村田に誘われてやってきた海の家でのバイト中にまたまた眞魔国に呼ばれてしまった渋谷有利。ところがどうも様子がおかしい。着いた途端に刺客に襲われ、コンラッドやギュンターに庇われ、命からがら元の世界に強制送還されるのだが、着いた先は何故か敵国ど真ん中で…?!
一気にストーリーがシリアスになりました。戦争の匂いはプンプンするし、コンラッドは生死不明だし、ユーリは村田と一緒に敵国のど真ん中に行っちゃうし…ギュンターとグウェンダルは……もうアノ人達は
ギャグ担当で確定ってことにしといていいですか?
コンラッドの告白まがいかつ
死亡フラグ立てまくりの意味深発言が、物凄く重い。考えてみると「トサ日記」での彼の過去話はこの話への前フリだったんですね。凄く美味しいキャラなので、生きてるといいなあ。
重苦しい雰囲気の中、村田のボケとギュンター&グウェンダル&アニシナトリオの暴走っぷりが唯一の心の清涼剤。村田の正体は実は……らしいですが、彼の正体もそろそろ明かされるのかな?ユーリが気絶した後に見せた、シリアスな発言が個人的にかなりツボです(笑)
そして良く思っていなかったはずの次兄の生死不明に心を揺らしつつ、行方不明になったユーリを探しに行こうとするヴォルフラムが、出番が少ないながら非常に良いです。長兄の立場も理解していて、自分が本来どうしなければいけないのか判っていても行動を止められないのがヴォルフラムの良いところですよね。顔には似合わない漢らしさにすっかり骨抜き。是非次巻ではドーンと活躍してくださいっ!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
手違いで眞魔国を敵対視しているシマロン国のど真ん中に、クラスメイトの村田と流れ着いてしまった有利。元の世界に帰る手がかりを得ようと訪れた小シマロンのカロリア領主の屋敷で捕まって監禁されて…更に本国である大シマロン国へと連れて行かれそうになるが、シマロン国内では内紛をきっかけにしたとんでもなく恐ろしい計画が水面下で進んでいた…!!
「きっとマのつく陽が昇る!」の続き。いつもの通り最早本能で自分を捕まえたカロリア領主夫人・フリンを色々助けてしまいつつ、その裏でコンラッドの不在への動揺や不安を隠しきれて居ない有利の姿が印象的でした。今までいつでも一緒に居てくれ、自分の世界の文化にも詳しいコンラッドの存在はそれだけ大きいものだったんでしょうね。本当に今回の有利は村田やフリンさんを助けなくては、という義務感で必死に自分を駆り立てていた感じがして、いつものとおり明るく振舞っていても物凄く脆い印象を受けます。そんな有利を影から表からフォローする村田の昼行灯ぶりが非常にツボ!そしてトサ日記のあの話がコンラッドや有利の過去だけではなく、よもやまたこんな所に繋がっていようとは…
しかし何よりツボに入ったのは、押しかけ女房もとい魔族実は似ている三兄弟三男・ヴォルフラム。あのワガママプーがユーリが心配なあまり民間用のボロい船に乗ってユーリを助けに行ってしまう辺り、本当に惚れこんでるんだなあと微笑ましいながら、初期のワガママぶりを思い出してその成長振りにニヤニヤ(笑)
そして何よりラストシーン。
力を使い果たして絶体絶命のユーリの前に颯爽と現れ、このセリフ。
「けど、お前の体重じゃ…おれを引き上げられないだろ。ヘタしたらお前まで……!」
「そうしたら」
汗で握る右手首を両手で掴み、ヴォルフラムは苦み走った笑みを見せた。
「一緒に落ちてやる」
おれのいない間に何が起こったのか、今まで知らなかった表情だ。
「ぼくを信じろ」
な、なんて漢らしい…!!!
ある意味ベタなセリフですが、熱血タイプ主人公のユーリや典型的保護者兄タイプのコンラッドが言うのではなく、このワガママプーな弟属性三男が言うと猛烈に萌えもとい燃え!そして今まで必死に虚勢を張ってきたユーリを受け止めてやる漢らしさも非常に燃えました。正直ヴォルフラムがあの三兄弟の仲で一番漢らしいと思うのですがどうですか。次回もどれだけ漢らしいところを見せてくれるのか、非常に楽しみです。
ていうかこのシリーズの続きが気になって1月の新刊がなかなか消化できませ~ん…(笑)

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
シマロンに渡った災厄を呼ぶ“箱”「風の終わり」を取り戻す為にカロリア代表としてシマロン領内で行われる天下一武道会(略してテンカブ)に出場することになったユーリ達御一行。様々な障害を乗り越え、何とか決勝戦に進出するが、最終戦でユーリの対戦相手として待っていたのはあまりにも意外な人物の姿だった…!!
何はともあれ
最後がーーーっ!?
なんとなく嫌な予感がしてはいましたが、一番当たって欲しくない予想が当たってしまったというかそんな感じが…
ストーリー的には、「きっとマのつく陽が昇る!」の頃から明らかに何かありそうだった村田の正体が遂に明らかに。何気に暗い過去話をしてみたり、昼行灯の仮面を半分脱ぎ捨てて妙に凛々しくなっちゃいましたがそんなムラケンも素敵(笑)そしてここんところ漢らしさ急上昇のヴォルフラムは今回も絶好調です。うじうじしてるユーリを殴って「求婚返し」とか、漢らしすぎですから!!
暗い話ばかりが続きますが、時々差し込まれる明るい話が一つの清涼剤。留守番組はいつでも明るい話を繰り広げてくれますし、テンカブでの予選大会の様子も何気に楽しい。そして最強の恋する熟女・ツェリ上王陛下が素敵過ぎます。今回ばかりはシリアスな一面も覗かせてくれますが、流石元魔王だけあって強いのなんの。
カロリア編も次回で終わりという事で、漸く次で一段落のようです。とりあえずキリのいいところまで一気に突っ走るぞっ!(笑)

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
災厄を呼ぶ箱・「風の終わり」を取り戻す為に参戦した天下一武道会(略してテンカブ)決勝戦、シマロン側の戦士として現れたのは行方しれずの“あの人”…。あまりの事態に動揺する一行だが、決勝戦でピンチに陥ったユーリが法力の強い武道会会場で強引に魔王としての力を引き出し、事態は更に混乱して…!?
長かったカロリア編もこの巻で終了。
何はともあれ、やっぱりコンラッドとの話は凄く衝撃的でした。なんとなくコンラッドは誰が敵に回っても味方に居るんだろうなあ…と思っていたし。いっそのこと完全に敵意を示してくれればいいのに、態度だけは今までとおりの優しいコンラッドだから余計にユーリには辛かったんじゃないかなと。色々とこれも裏がありそうですが、いつかまたコンラッドとユーリの仲良しコンビの姿が見れるといいな、と素直に思います。しかし武道会後のユーリの選択は、村田じゃないですが「やっぱり」って感じでしたね(笑)
そして妙に印象的な最後1ページ。
それまで殆ど描写されてこなかったけど、やはり「有利」として人間の世界に居るあいだはあの世界存在自体を疑ったことが何度もあったんでしょうね。既にあの時点で何回も眞魔国に渡っているはずの有利が今更「眞魔国」のある世界の存在を改めて認識する、というシーンが非常に印象的でした。そして同時に眞魔国の存在がユーリの中でどれだけ大切になっていたかというのを再確認できるシーン。“夢だったんじゃないか”と考えて不安に思う程あの世界が大切なんだな、と。たった2行でそれを痛い程表現出来ているのがやはり凄い。そしてそれをあっさり見抜いて、多分あの時有利が一番欲しかったであろう言葉をくれる大賢者様は偉大(笑)
「魔王」としての力に振り回される姿以上に、前巻から少しずつ表現されてきた「有利らしくない発言」というのが今後の伏線になりそうな気がしてドキドキ。一応カロリアでの騒動はカタがつきましたがコンラッドの事も含め、暫くは重い展開が続きそうですね。今後もすごく楽しみなシリーズです。

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
エイプリル・グレイブス-アメリカの大富豪のお嬢様-とは仮の姿。その正体は美術品をあるべき場所に返したり、悪人に利用されないよう葬る、誇り高きトレジャーハンター!彼女はある時、亡き祖母が護り続けた禁忌の箱の1つ“鏡の水底”をナチス・ドイツから奪還してほしいという依頼を受けるのだが…!?
まるマシリーズ外伝第二段。
本編から50年ほど遡り、第二次世界大戦前の人間界を舞台にしたストーリーです。一応本編とは独立した話なので本編を読まなくても読めますが、逆に言うとさりげなーくあんなキャラやあんな設定が出てきたりするので本編を深く読めば読むほど美味しい外伝かと思われます(笑)
ハチャメチャなアメリカ上流階級のお嬢様でトレジャーハンターなエイプリルと、ナチスの将校で禁忌の箱“風の終わり”の鍵を持っている男・リヒャルドが、“鏡の水底”を奪還する為に共同戦線を張る…というお話。
良くも悪くも、本編から比べるとパンチが足りなくてフツーな話だったなあ(フツーに面白くはありますが)。割合キャラクター魅力が主導でぐいぐい引きずっていくシリーズだと思うので、やはりユーリたちが居ないと弱い…というか物足りない印象があります。エイプリルもリヒャルドも悪いキャラじゃないのですが。(でも正直、メイン2人よりもDT夫妻の方がインパクト強かったw)
むしろ、色々と本編に絡んできそうなキャラクターや設定、まだ明かされていない謎(ボブの正体とか)もありますので、今後のストーリーを読んでから読み直すと中々味のある話なのではないかと思います。少なくても今後のストーリーに絡んでくるのは確定っぽいですし。

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
様々な気がかりを残したまま日本に戻ってしまったユーリはここのところ欝々とした日々を送っていた。そんな中、遂にムラケンの学校のプールから眞魔国に戻る事が出来たのだが、眞魔国ではまたもや重大な外交問題が持ち上がっていた。事の真偽を確かめるため外交特使として小シマロンへ赴いたギュンター達に隠れ、小シマロンへやってきたユーリとヴォルフラムは意外な人物に遭遇して…!?
若き小シマロン王・サラレギー初登場。初登場からいい人ぶりつつもしっかりと
腹黒オーラを感じるのはきっと私の目の錯覚ではないはず(笑)そしてワガママプーな漢前少年・ヴォルフラムだけでもかなりご馳走様でしたーなのに、
またもや美少年の登場ですよ!?
まあ正直、漢前なヴォルフラムの方が断然好みなのですが中性的腹黒美少年というのも良いですよね。一方のヴォルフはヴォルフでユーリに“最近長兄に似てきた”などとコメントされてしまうほど漢前度さらにアップ。いや、ほんと漢前になりましたよね、彼は。ぶっちゃけ成長盛りのマ王様よりも成長度合いが激しい気がします。
しかし漢前美少年に知能派ショタだなんて、
喬林先生は私を萌え殺すおつもりか。
そして今回はギャグ担当だったギュンターが真面目です。特に大シマロンの使者として現れたコンラッドにギュンターが向かっていく場面はかなりカッコイイです。可愛い教え子だったコンラッドの裏切りには、ギュンターなりに思うところもあったんでしょうね。
最近雪とかオキクとかバカなネタばっかりだったんで、彼がシリアスできるキャラであること自体を忘却してましたが。
同時に、序盤での落ち込み具合を知っていると後半でのユーリのコンラッドへの態度が猛烈に無理してるようで、見ているこっちまで辛いです。ほんと、二人がまた味方同士になれる日が来ると良いのですが。

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
若き日の美子をナンパした渋谷勝馬は、2回めのデートで衝撃的な事を言った。
「やー、実は俺、魔族なんだわ」
夫は魔族、下の息子は生まれる前から異世界の次期魔王様!?―でも、ゆーちゃんに本当に“魔王”なんて務まるのかしら?渋谷ファミリーのエピソードを収録した番外編第三段です。
すっかりシリアス路線になってしまったマ王シリーズ、久しぶりの明るい番外編の登場です。何はともあれ
渋谷一家が濃すぎますw前回の番外編と比べると格段にキャラクターが魅力的で面白かった。一見おしとやかな良妻賢母(…しかし若い頃の通り名は“ハマのジェニファー”)な美子に振り回される勝馬もなかなかナイスですが、やはり個人的には優等生と見せかけて
実はエロゲーオタクの兄貴・勝利君がツボです。しかもこの上
ブラコンだなんて美味しすぎます(笑)
とにかく色々な意味でユーリ馬鹿な家族3人がおりなす、どたばたコメディ。渋谷ファミリーだけではなく、若き日のコンラッドや現地魔族の皆さんもなかなか良い味出してます。現在のシリアス路線も嫌いではないですが、やはりこの作者さんは明るいコメディの方が性に合ってる気が。非常に面白かったです!
ただ、発行順に読んでいくと、番外編と本編が1冊ずつ交互に読まなくてはいけないので、ちょっと本編の進み方がタルく感じてしまったり。ただの番外編なら飛ばしてその後まとめて読む…という事が出来なくも無いんですが、外伝が上手いこと本編に絡んでくるので読まないわけにもいかないし…。
渋谷ファミリーの話は是非何かの機会があればまた読んでみたいです。
…最後の短編、
挿絵の女装有利に萌えたのは私だけじゃない筈だっ!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
出航直前に起こったテロのお陰で、ヴォルフラムやギュンター達と離れ離れになってしまったユーリ。貨物船でシマロンの若き王・サラレギー、大シマロンからの使者・コンラッド、そしてヨザックという微妙なメンツで神族の住まう国、聖砂国を目指すことになるが…。一方、いつまでたっても戻ってこないユーリを心配した村田は、とある人物とつなぎを取ることに…!?
完全に次作への「つなぎ」の一冊。後半にグレタメインの番外編が入るため、本編はたった100P程度しかありません。簡単に読めるけど、物凄くコメントしづらい一冊だ…。
電撃文庫の400Pだの500Pだのの本に慣れていると、「原稿が300P越えたから分冊!!」という思考が全く理解できません。多分ビーンズが活字の苦手な学生をターゲットに絞っているとかそういう関係も多少はあるんだろうけど…そこで敢えて「
300Pがなんだ!」といいたい。内容的には、分冊なぞせずに1冊にしてまとめて読みたかった。外伝を含めても400P。電撃なら全然余裕のページ数なのに!!!
ていうかもう
1000ページ越えなければ全然許容範囲内だよ!?
(それどこの終わりのク●ニクル)
せいぜい見所といえば、村田という日本側で立ち回るキャラクターを得たお陰で、「お嬢様とは~」「息子はマのつく~」に出てきたキャラクターが少しずつ出張ってきていることでしょうか。外伝を読むのを後回しにするならこの本の前に読んでおくのがオススメ。
というかもう、日本側で渋谷兄に、魔族側でヴォルフラムに、そして外伝でグレタに萌えれればもうそれでいいとおもうよ!個人的には予想以上に弟バカだった渋谷勝利兄がお気に入り。村田やボブとの掛け合いがなんとも可愛い。ヴォルフラムは聖砂国に行く為の救助隊を指揮することになり、ますます漢前が上がりました……救助に行く為、ギュンターの“秘術”で魔力を封じてまで……………
………………
ってこれなんてホモゲ!!??
どちらかというとノリはどこぞの「これが私の御主●様」っぽかったですが…なんというか、シリアスだらけのストーリーに一服の清涼剤をありがとう。いやー、
ギュンターはやっぱりこうでなくっちゃね☆
むしろ本編よりも見所はグレタがメインで活躍する「マ王陛下の優雅な一日」でしょう。眞魔国王宮を舞台に、久しぶりにほのぼのとしたドタバタ劇が見られます。うわぁぁぁぁぁ、グレタ可愛いよグレタ(*´д`)

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
聖砂国に向かう船の中で、亡命して送り返されそうとしている難民達を発見したユーリ。なんとかして彼らを助けようとするユーリは、一世一代の大芝居を演じることに。一方、ひょんなことから4つの“禁忌の箱”のうちの1つが聖砂国にあることが発覚して…。聖砂国でコンラッドが、羽田空港で勝利が出会った意外な人物とは!?
近頃なんだか物凄くストーリーの進み具合が遅くてヤキモキさせられる「まるマ」シリーズ。前巻の感想でぼやいたとおり、「これがマのつく第一歩!」と1冊にまとめて出した方がテンポ良く読めたんじゃないでしょうか?やっぱりどうにも分冊した意味がわからない…
ユーリの王としての成長や眞魔国の人々の変化が見て取れる一冊。ダカスコスが船の中で交わした会話が非常にツボです。ユーリは自分が王様になってやったことなんて殆ど無いと思っているけど、やはりユーリの存在によって眞魔国の人々にもたらされた変化は大きかったんだなあと、ちょっと嬉しい気分になれました。同時に貨物船の中の難民を助ける為にユーリたちが一芝居打つシーンが非常にツボ。花形船長の台詞がいちいちまた熱い。
ダカスコスにしろ花形船長にしろ、生まれついた国の価値観というものは私達が考えていたより大きなものなんだな、と実感させられます。ダカスコスは「人間は魔族の敵」だと思ってて、花形船長は「奴隷は自分達とは違う、虐げられて当然の存在」と思っていたわけですがその二人の価値観をユーリが変えたのだとしたらそれってかなりすごいことだなあ、と思うと思わず胸がジーンとなってしまうシーンでした。
そして遂に外伝「お嬢様とは仮の姿!」のキャラクターが本編に密接に絡んで来ます。勘違いゲイシャガール・アビゲイルが非常に良いです。そしてなんだかすっかり“振り回され属性”な渋谷兄(笑)
サラレギーの正体には少々驚いたものの、その目論見に関しては色々と予想通りな展開でした。それにしてもまた嫌な所で切ってくれるなあ…。
ところで170ページの挿絵は
コンラッドがユーリを襲ってるようにしか見えません。
なんですかこのファンサービスはテマリ先生!!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
小シマロン国王サラレギーの手酷い裏切りを受け、命からがら逃げ出したユーリたちを助けたのは「ベネラ」と名乗る老婆-禁忌の箱を空け、こちらの世界に飛ばされたヘイゼル・グレイブスだった。地下の反抗組織に匿われた一行はシマロンで知り合った神族の双子・フレディとジェイソンが処刑されそうになっているという話を聞きつけるが…!?
どんどん暗い方向に話が転がり続けるまるマシリーズ。今刊だけよんだらこれの第一巻が明らかにギャグ小説の類だったなんて誰が想像するでしょう。暗い、暗すぎるよ!!
コンラッドとははぐれ、ヨザックは……で、今回の聖砂国組はどこをとっても救い無し。というかヨザックは前半であざとすぎる行動を取り捲り、読んでいる我々をハラハラさせまくってくれましたが、色々な意味で
テンプレ過ぎる行動に涙、涙。
何はともあれ、今回は蓋を開けてみれば
ヨザックが一人で死亡フラグを立てまくる話という言葉できっぱり解説できそう。ユーリとの出会いを振り返ってみたり、ちょっとイイ台詞言ってみたりと…もう今回は本当にあざとすぎですよ!
思わぬところで親馬鹿っぷりを発揮するヴォルフラムとか刈りポニのゆくえとか、何気に面白い小ネタもあるのですがやはりメインの所がどんどん救いの無い方向に…ヨザックの無事を祈ると同時に、
早く本来のコミカル路線に戻ってくれないかなあと祈るばっかりです。

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
コンラッドとはぐれ、ヨザックを失い、サラレギーと二人きりでいわくつきの地下道を行くユーリ。精神的なショックからか視力を失ったユーリをサラレギーは更に追いつめようとする。その頃勝利達と意見を違えた村田は単身で異世界に渡る為行動を開始して…!?
遂にコメディパートが殆どなくなってしまって鬱展開まっさかりなまるマシリーズ。ストーリーも短いページ数でブツ切りだし例によって嫌すぎる所で切れてるし…聖砂国篇をリアルタイムで追いかけてたら読むの挫折してた危険性もあったかも…。
今回はヨザックを失って鬱々としているユーリを更に追いつめるサラレギーと、少々危険な方法で異世界に渡ろうとする村田がメイン。前世以前の記憶を有する村田が歩んできた苦悩のシーンが印象的でした。そして「地にはマのつく星が降る!」で有利が感じていた安心感と同じ、もしくはそれ以上のものを村田が有利に感じていたというのは少し感慨深い。何はともあれ今回の村田はボブ&勝利組を出し抜いた件といい、前世以前の記憶の話といい
かっこよすぎる。くそ、やめてくれ、あんたの逆ツンデレっぷりに
萌えてしまうじゃないか!!
(※逆ツンデレ:普段はだらしなく、おちゃらけている人物が、真面目な話しをしてきたり、実は重荷を背負ってたりする様の事。某SNSで発祥し、密かに私が現在一番プッシュしている萌え属性。ちなみに、これに対してヴォルフラムはその手のコミュニティで必ず名前があがる程展開的な男のツンデレである。)
対して聖砂国組はますます重いですねー。非常事態とはいえ
もうすっかり大シマロンの事とか忘れて陛下陛下言いまくってる気がするコンラッドが素敵すぎです。あんた、そんなに陛下LOVEならシマロンなんか行かなきゃ良かったのに、このー!(笑)
いやあしかし、ギュンターも毒女アニシナもグレタも出てこないまるマがこれだけキツイとは…確かにこの状態で眞魔国残留組のほのぼの小ネタを挟まれても微妙な気はしますが…。どこまでも鬱展開まっしぐらで、どこで息継ぎをすればいいのか判りません。
本編がたった140ページで終わるのはある意味救いですが、これはこれで物凄く
蛇の生殺しという感じ。ていうかもう少しお待たせしても構わないからこんなページ数で分冊しないで欲しい。300ページで分冊とか、何度も言うけど
電撃文庫だったらありえない措置だよなあ…近頃の少女小説って皆こうなのか!?
あと聖砂国篇に入って以来、めっきりBL小説化が著しいのが気になります。カロリア篇の頃から似たような傾向がありましたが、近頃の挿絵の狙いっぷりは酷い。特に75ページと115ページは電車の中では間違っても開けません。なんだこの全開エロス…さすがBL漫画も描かれているテマリ先生だぜ!!!うっかり萌えちゃっただなんてそんな…ッ、
サラレギー×ユーリ萌えなんてちっとも考えてないよ!!!??
サラレギーはエロい仕草でユーリをいたぶるし
コンラッドは正直、眞魔国に渡る前より陛下LOVE度アップしてるし
ムラケンまでナチュラルHOMOな彼らに毒されたのか、今回遂に
「僕はずっと渋谷有利がほしかったんだ」
なんて言い出します。ちょっ、所有宣言キタコレ!!!
しかしここまできたら何故最後の展開に挿絵が付かないのか小1時間問い詰めたいのですね。
ちょっとヴォーーールーーーフーーーー!!!!!
とりあえずヴォルフラムスキーとして、現在物凄い蛇の生殺し状態なので早い所最新刊出してくださいお願いしますマジで。
短編の「マ王陛下の花嫁は誰だ!?」は本編の衝撃が大きすぎて特にいう事なし。あ、入れ替わった有利と村田の挿絵が非常に可愛かったです。というか何度も言ってるけど短編は短編で別に一冊出して頂いて、本編で余計な分冊を繰り返さないで頂きたい。

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
先人曰く、「親は子供に疎まれないのは、中学に上がるまでの十数年に過ぎない」という。ならばせめて疎まれるようになる前にグレタと沢山思い出を作っておこう!と親子ミュージカルを決行したユーリ達。その夜、親子ミュージカルに触発されてグレタの部屋に忍び込んだといういかにも怪しい男から、“血盟城の奥に、前王陛下が作った禁断の花園がある”と聞かされるのだが…?マ王シリーズ外伝第四弾。
第一話の「マ王奥」が色々な方向で最高w
「あの
ツェリ様が作った」というのと、マイヨールの容姿からしてどんな「秘密の花園」なのか誰か1人でも想像出来ないものか…言葉の響きだけで舞い上がってしまうユーリが凄く年相応の少年らしくてなんとも可愛いです(笑)
そしてどんどん毒女アニシナに毒されていくグレタ…“罠女を目指す!!”とか言い出しちゃう辺りホント最高。個人的には是非アニシナもびっくりな漢前少女に育って頂きたいものですネ!そしてアニメを見ていないので判らないのですが「意外に
男前な声のヴォルフ」にときめく(笑)
有利がアニシナのふしぎ道具で皆の夢を除き見る「だってお年頃なんだもん」。
村田の夢といい、ラストのアニシナの台詞といい、コミカルな中にもちょっとシリアスな部分もあり…しみじみと良い話でした。特にラストのアニシナの言葉が凄く心に響く。ユーリは自分が何もしてないとおもってるかもしれないけど、彼が来たことによって変わったことも沢山あるんだなあと実感させられるお話。
ヨザック視点から語られるあの人達の出会いを描いた過去編「迷ううちに花は」。
若き日のアニシナ様が可愛すぎて鼻血でます。グウェンダルとの夫婦漫才ぶりもこの頃から健在。「箱はマのつく水の底!」を読んだ後だと元気なヨザックの姿にしんみりしてしまいますね。
コンラッドとスザナ・ジュリアのちょっとしたエピソード「星の名前」と、コンラッド視点から語られる「大切なひとを失った」。
うわー、初登場のスザナ・ジュリアが予想以上に可愛い。でもアニシナ・ツェリ様と並べられる美女ということで一筋縄ではいかない人物らしい(笑)是非とも彼女のエピソードも見てみたいです。
というわけで長いこと気合で読んできた「まるマ」シリーズも漸く最新刊まで読み終わりました。うわー、他のラノベを消化しつつだったし、凄く長く感じましたねー。これだけの長編シリーズを一気読みしたのは久しぶりです(笑)
本編は非常に気になるところで終っているので、ここは早い所続きを出して欲しいなあ。
しかし、
戦いは実はこれで終わりではなかったのだ…!
番外編へ続く!(明日くらいに更新予定)
[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
ひと悶着あったもののなんとかコンラッドやヴォルフラムと合流した有利は聖砂国を移動する途中、水を求めてとあるオアシスに立ち寄る。そこでは「水」を巡って諍いが起こっており… |   |
祝・1年半ぶりの本編新刊!!……なのは嬉しいけど、悲しいくらいに「
次回への繋ぎ」でした。刊行時期を更に延期してでもいいから、もうちょっと内容が欲しかったなあ…。
早い話が
ヴォルフラムの漢前な姿に有利がドキマギする話(勘違い)。冒頭からオトコマエな発言かましてくれたり、砂漠のオアシスの戦いでは有利を守ってかっこいい所見せてくれたり…と聖砂国編で今まで扱いが不遇だった憂さを晴らすような大活躍です。
いやあしかし、話が進まないのが本当にもどかしい。コンラッド達と合流して話が核心に……と思ったらオアシスでひと悶着始まるし、で漸く急展開に!と思ったら
ここで「次回に続く」かよ!!!みたいな。テンポ悪いというか物語が進んだ気がしないというか、ラストダンジョン眼前にして、取り残してたサブイベントを片っ端から起こしたりとか、適当なダンジョンでレベル上げしてるRPGのプレイを見ているような、そんな気分でした。
個人的にはとっととラストダンジョン行って欲しかったDEATH。
あと、今回も残され組の出番がなかったのが痛いのかも。毒女様は有利の想像の中でのみ登場、ギュンターは
妙なところで存在感をきっちりアピールしておりますが、ご本人の登場は無し。やはりシリアス展開ばかりが続くとこのシリーズはかなり息が詰まる。渋谷兄弟の勘違いなやりとり(?)が唯一の心の清涼剤でした。あと刈りポニで和んだ。
とにかく聖砂国編に入ってから、続きモノなのに1回の話数が(私が今まで読んできたシリーズと比較すると)極端に少ないので、本当にもどかしい。電撃文庫のシリーズモノは短いと思ったシリーズでもほとんど皆300ページ前後はありますし、1巻あたり200ページ強って相当少ないと思うのですが、更にそこに無駄に短編が入るので毎回本編のページ数は150ページ前後。電撃の平均的なシリーズ作品の1巻辺りのページ数の半分とか考えるともう…。
ハマったのは「今日からマ王!」が出た後だったので私はそんなに待ってたわけじゃないんだけど、前回の引きが凶悪すぎたからその分毒にも薬にもならない展開にガッカリというのが本音だったりします。というか前回のラストで起こったアレはもうちょっとページ数割いて引きずっても良かったんじゃあ……とか。
次巻では今度こそ物語に大きな動きがありそうなので、そちらに期待。
…次は早めに出てくれるといいんだけど。
[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ
合流を果たしたユーリ達の前に死者の軍団を引き連れて現れたのは、聖砂国皇帝のイェルシーと死んだ筈のヨザックだった。傷ついた村田を人質に取った彼らは、サラレギー、ユーリとの身柄交換を迫る。進退窮まったユーリはある決断を下し… |   |
後書きで著者本人が「終わるとは思わなかった」とまで言ってますが、それだけ煮詰まって煮詰まって煮詰まっちゃったんだろうなあというのがどことなく伝わってくる「聖砂国編」、完結編。なんか展開が駆け足というか、作者自身の焦りが文章に乗ってしまっている気がするというか…無理やり終わらせました感が物凄くするというか………うーん。
毒女アニシナ様の大活躍もギュンターの大暴走も本当にオマケ程度しかなくて、“魔王モード”有利の大岡裁きモードもないまるマシリーズってやっぱりなんか味気ない。ラストバトルとか読むのかなり辛かったんですけど。その割りに終わり方もなんだか様々な点でスッキリしなくて…全体的に「
これは私がまるマに求めてる展開ではないなぁ」というのが第一の感想でした。やっぱこのシリーズは適度にシリアスにそして適度にギャグな路線を貫いて欲しい。
魔王モードについては、なんか今後の展開をまたちょっと匂わせるような使い方で、色々また暗い話になりそうな予感。もうあの“魔王様”は大岡裁きだけやってればいいのに(待て)。ていうかコンラッドの実父の話とか思いっきり忘れてて、読んでて混乱した…。
聖砂国編では相当行き詰っていたようなので、とりあえずシリーズにオチがついたことだけでも喜ぶべきだろうか。次の本編シリーズではまたもとの明るい路線に戻る事を期待してます。来月の短編は読むとしても、次の本編シリーズの方向性次第ではいい加減切るかも…また聖砂国みたいな展開になってリアルタイムで追いかけようとしたら正直読むの辛いと思うし。
[著]樹川 さとみ [絵]松本 テマリ
宗教集団ミトラーダで島の警護をしていたハルセイデスは突然都に呼び出され、数十年ぶりに誕生した「姫総長様」率いる騎士団の団長として諸国巡礼の旅に付くよう命じられる。しかしこの姫総長・シアシーカがとんだ変わり者で、お付となった騎士団の面々も寄せ集めの変わり者ばかり。彼らを立派な騎士団の一員として鍛えなおす為、ハルセイデスの苦難の日々が幕を開ける…!? |   |
コワモテだけど律儀で生真面目な青年・ハルセイデスと自称“コワれた”お姫様・シアシーカを中心に、一癖も二癖もある一同が繰り広げるお気楽ファンタジー。
メイン2人の強力な個性は勿論だけど、とにかく出てくるキャラクターたちが脇役に至るまで全てが魅力的で、とても面白かったです!団員も腰みの姿の妖しげな異邦人とか、美少女と見紛うような美少年会計士、ちょっぴりふくよか(婉曲表現)な双子、無口で不気味な雰囲気を漂わせる黒ずくめ…などなど、個性的な面々ばかり。個人的には時々突飛もない行動力を発揮する双子と、騎士団唯一の癒し系な「おとーさん」・シンドーさんが何気にお気に入りでした。
そんな彼らを必死に「立派な騎士団」へと鍛え上げようと、敢えて嫌われ役を引き受けて彼らをスパルタしていた所為でゴーレムだのなんだの影で言われてしまうハルセイデス。しかし、シアシーカの言葉を切っ掛けに少しずつお互いの距離が縮まっていく姿は心が和みます。最終的にハルさんはカタブツのように見えて、
実はとても良いツンデレですよね、というオチ。
ヒロインにして作品の紅一点・シアシーカについては序盤はあまり好きになれない部分もあったのですが、読み進めるにしたがってだんだん彼女の人間としての奥深さみたいなのが見えてきて、そうしたら一気に好きなキャラになりました。ただの天然娘ではない所がまた良いです。さりげないハルさんとのやりとりにもニヤニヤ。
圧倒的なキャラクターの魅力に牽引されて、ぐいぐい最後まで読み進めてしまいました。2巻以降は購入してないのですが、また機会があれば続きにも手を出してみたいなあ。
余談ですが「みりおんぐらむ」さんの感想で
樹川版「ダナーク村」と表現されていて、物凄く納得した次第です。確かにこのノリは紛れも無くダナーク…!!(主人公がツンデレ男、的な意味で)