ページ 156 | 今日もだらだら、読書日記。

海辺のウサギ


[著]鈴木 鈴
[絵]片瀬 優

 
「吸血鬼のおしごと」最終巻はどうし(サーバーとの接続がキャンセルされました)
ついでに「ウサギ」って三文字に反応して購入した訳ではありませ(蹴蹴蹴)

「吸血鬼のおしごと」シリーズのコンビが贈る新作。
最近かなり殺伐としている「おしごと」シリーズの初期を思わせる、
どこか暖かい雰囲気のストーリーです。

最初、世界観を理解しにくくて、物凄く混乱したのですが、読み始めると結構面白い。
結構設定は重苦しかったりするのですが、登場人物が全体的に暖かくてほのぼのさせられます。
エンディングにもしっかり「オチ」が付いててなんか好きだ(笑)
最近電撃文庫含めて結構重苦しい作品ばかり読んでいたのでかなり和めました。

唯一不満な点を上げるとすれば…やっぱりこの作品、設定が掴みにくい。
特に破片世界の説明は、多分挿絵がなければ理解できなかったんじゃなかろうか(汗)
挿絵と見比べながら、破片世界の説明部分の解説を理解するのに10分くらい要しました。
私の頭が悪いだけかもしれませんが…

あと、挿絵と本文が微妙にズレてます。
ワイズ・アイズの瞳は「全員黒である」っていう説明がされているにも関わらず
この作品に登場する二人の瞳の色は明らかに濃紺と緑ってどうよ。
もうこれがきになってしょうがありませんでした。
二人のイメージカラーを際立たせたいとか、黒といっても本当に黒で塗るのはどうかと…とか
色々挿絵描きさんにも考えるところがあったんだろうけど
でも濃紺のカタリナはとにかく、アイリーンの瞳なんかは完全にしっかりと緑なんですもん…(汗)


ルナティック・ムーンIII


[著]藤原 祐
[絵]椋本 夏夜

 
今までは変異種は純血種にとっては忌むべき存在、という所だけアピールされてきたんですが
今回は苛めの対象もちやほやされているのも変異種ってことでちょっと趣が違いました。
やっぱ人間、見た目がいいと得できるね、って話で。
でも見た目がいいと損することもあるぞ、って話でもあり。

しかしスミタとティーの変異は読者への萌え狙い変異ですね(いうな)
そしてあっさり手の上で踊らされてるバカが一人。

1巻から割りとそうだったんですが、今回はシオンの過去話がメインということもあり、展開暗いです。
子供の邪気のない苛めとか虐待とか、人間の汚いところとかもりもりで。
そんななか、さりげなく入ってるルナとシオンのほのぼのラブラブシーンに癒されました。


TETORA


[著]深沢 美潮
[絵]山本 ケイジ

 
ラノベの代表作ともいえる「フォーチュンクエスト」の作者の近未来短編SF集。
イラストが結構好みだなーと思ったらROアンソロでおなじみの「超肉」さんでした(笑)しかし、もうこういうイラストレーターさん達にたけひとさんの影響受けすぎとかいう突っ込みはいれるだけ無駄なんでしょうかねえ。好きな画風なだけになんか嫌なんですが。

全体的な感想として、作者は現在のITとかデジタルなものに関して
かなーり懐疑的なイメージを持っているんだなあと。
3作中2作品は、ネットの形だけの人間関係よりも現実の人間関係が大事、
ってしきりに主張しようとしている部分が見て取れるんですよね。

以下、作品ごとの感想↓

表題作「TETORA」
最初の方のほのぼの展開から、その後のリアルでの知り合いにネットゲーム上で
PK(プレイヤーキル)されるという展開はネットゲーやってる人間としては
あまり他人事とは思えず、かなり怖くなりました。
ネットっていうのは基本的にリアルで表現できない自分を表現するみたいな部分があるので
「知られたくない部分」を晒している人間にはリアルでの知り合いに見られるのは凄い恐怖ですよね。

その後の特訓のくだりは普通に笑えましたが、その後の展開がちょっと安易なような。
最終的に「主人公はネットの世界から目覚めて現実での友人関係を手に入れた」ってくだりに
そのエンディングはあまりにも安易だろうという印象と「納得いかない」という思いが起こるのは
やはり私も多少ネット依存っ気があるからかもしれませんけど。

「私とロボットの関係」
一番ほのぼのとして好きだったのがこれ。
ロボットと人間の友情・愛情を描く作品は全体的に好きですが、
「1週間だけ」の関係というのが非常に印象的で、面白く哀しい。

ただ、主人公が憧れのお兄さんからのメールやデータを全て削除するのが印象的でしたが
「そんなにお前はネットに恨みがあるんかっ!?」とツッコミたくなったネット依存症の私(笑)

ネットでの人間関係に於いて、本当の自分・本当の相手を理解するのは難しい。
どうしてもディスコミュニケーションが発生する、っていうのは判るんだけど
リアルの事情で離れた相手とメールとかでコミュニケーションすることまで否定する必要はないと思う。

「ファントム・ファーザー」
ネットに関する言及が無かった為なんか一番安心して読めました(爆)
その分一番印象に残らなかったのも事実。
最後の終わり方もなんかありがちというか、ある意味当たり前の結末で、なんだかなあと。
なんか綺麗な終わり方といえば聞こえがいいんだけど、奇麗事臭い気がしてしょうがなかった。


こんなこと書いてますが「客観的に見れば」面白かったです。
単純にこの人の作風と私が合ってないだけなんだろうなあ。


リバーズエンド after days


[著]橋本 紡
[絵]高野 音彦div>
 
「リバーズエンド」の番外編。
ストーリー終了後のメインキャラクターたちのその後が描かれています。

「リバーズエンド」本編はどちらかというと2巻以降、ずっと非日常な世界での話なのですが
そこに出てきたメンバーの日常の話になっているので、非常に新鮮に読めました。

直人の話が好きです。なんかすごい青春してて(笑)
遥との関係がまたもどかしくて、ヘタレっぽい直人が大好きだ!!
逆にどうしてもダメだったのが七海の話でして…
グロは大丈夫だし、精神系ネタも結構好きな私ですがリスカネタだけは苦手(汗)
妙なリアリティを感じてしまって今回は吐き気まで覚えてしまって…ううう。
偶然、前日にテレビでリスカに関するドキュメンタリーをうっかり見てしまったのもありましたが。
ううう、マジでリスカ跡とかテレビで出さないでほしいよ(泣)

七海が普段は明るい女の子で、誰もそういうことをすると思ってないあたりに
元々鬱病っぽい子がリスカするのよりも大きな切迫感、リアリティを感じてしまう;

拓己の話は非常に切なかったです。
自分が大好きで、もう一生あえない女の子が居て
その子と何もかも同じなのに、どこか違うってこと判ってるなんて
もう考えただけでもつらいよ…。

短いのですぐに読めるし、「リバーズエンド」本編が好きな人は楽しめるかと思います。


リリアとトレイズI そして二人は旅行に行った


[著]時雨沢 恵一
[絵]黒星 紅白

 
「アリソン」シリーズの続編。
アリソンとヴィルの娘リリア、フィオナとベネディクトの息子トレイズが主人公。

っていうか序章が「アリソン」最終巻の終章そのまま…っていうのにツッコミ入れたくてしょうがないのですが。どうせなら同じ文章ではなくて微妙?にでも文章かえて欲しかったなあ…って我侭かもしれないけど。同じ場面を例えば別の視点から書くとか、何か他にやりようがなかったのかなーとか。ぶっちゃけ読み飛ばしましたけど(笑)いきなり読んだ部分が出てきてちょっと萎えたので。

っていうかアリソンがまた偉く私好みのお姉さんに成長してて…。
トレイズの苦労症+ヘタレ+昼行灯のトリプルカウンターもかなり効きましたがっ。しかし折り返しポスターのトレイズがちょっぴりキノに見えたのは私だけですか。フィオナ&ベネディクト夫婦もまったりしてて好きです(笑)

ラーチカの街は、なんか凄い伊豆とか熱海の辺りを髣髴します。
寂れまくりの元観光地ってあたり…伊豆熱海は最近は少し盛り上がってきてるのかな?
それにまあ別に治安は悪くないけど。

っていうか今回は後書きがイマイチインパクトなかったかな?。
キノ8巻のインパクト強すぎたってのはありますけど。文章は至極普通だし。
いや、毎回後書きレビューすんなって感じですが。
でもこの人の本で後書き抜いたら面白さ半減すると思うのは私だけですか(いいすぎです)


絶望系 閉じられた世界


[著]谷川 流
[絵]G・むにょ

 
ぶっちゃけるとこの作者さんの本は「涼宮ハルヒ」が個人的に微妙だったので
(嫌いではないけど世間が絶賛する理由がいまいちよくわからない人)
なんとなーく敬遠していたのですが…なんとなく挿絵とかストーリー紹介につられて購入。

いきなり悪魔と天使と死神と幽霊が自分の家におしかけてきちゃうというストーリーで
萌えがどうのだの、そんなネタばかり出てくるのでハルヒと同じ系統の「萌え」話かと思いきや
読めば読むほど「あれれ?」な方向に進んでいくストーリー。
そして最後は中盤で一瞬頭をかすめた通りの、結構後味の悪い終わり方。

やっばい、この人ちょっと惚れ直したかも(笑)

「まいじゃー?」さんで「後味が悪いので注意」と書かれていたので既に事前準備はできたし
中盤あたりでただの萌えストーリーでないこと、後味悪い終わりになるんだろうなというのは
ある程度予測できたので意外にその辺りは気になりませんでした。

でもなんか、本当に天使とか死神とか悪魔とか、人間を超越したものがいるのだとしたら
本当にこんな感覚なんじゃないかなー、ってなんとなく納得してしまった。
「絶句」でも似たような口論がありましたが、あちらはもっと人間擁護してくれるもんね。
しかし手洗いで殺される罪のない雑菌たちっていうのはなんか凄いうまいたとえだなあと。

狂気におかされた人間と、人間外のものたちが中心に据えられているので
なんだか普通の人間なら当然考えるはずの建御の思考が凄い愚かに見えてしまった。
でも、ほかの小説だったらこっちが当たり前…というか普通に建御に萌えてた可能性もありますが(笑)

ハルヒが苦手なのは露骨な萌えっぽい展開が微妙ー、っていうのあるんですが
この小説では萌えネタすらストーリー全体に流れる「普通」への皮肉みたいな空気を増長してるような気がして。
ひたすらゲームやってる悪魔が個人的には結構うけました。

なんか凄い不思議な感覚の小説でした。読んでいて非日常にトリップしてしまうような、そんな感覚。
後味の悪い終わり方が大丈夫な方にはオススメかも。


AHEADシリーズ 終わりのクロニクル3(上)


[著]川上 稔
[絵]さとやす(TENKEY)

 
今回は自動人形の世界、3rdギアとの全竜交渉です。
わーいメイドさんがいっぱ(強制終了)

秘密も明かして晴れて堂々といちゃこらし始めた主人公ズが凄すぎます。
普通に発言がエロいですよ!!いいのかよ!(笑)
飛場君との「共通の話題」といい、佐山、激しくオープンエロだな。
というかこの作品にエロじゃない男キャラっているのかと時々…大城至くらいか…マジで。ところで挿絵で運が女子の制服着てますが、学校での彼女はどういう扱いなのでしょうか。てっきり切のまま男の子として通ってると認識していたんですが…。

新キャラの京が可愛いです実は月読さんもかなり好みのタイプですっ。
しかし可愛いのはとにかく就職活動の話とか出てきて思わず鬱に…(それ感想じゃない)

3rd-Gの滅びの原因…今までのギアの話よりも更に偉く重くなってきましたね。
なんとなく「自動人形と武神の世界」というわけで、3rd-Gというのは人間が元々いないんだと勘違いを…。
考えたら自動人形も武神も創造主たる人間がいなきゃ存在できない訳ですけど。


AHEADシリーズ 終わりのクロニクル2(下)


[著]川上 稔
[絵]さとやす(TENKEY)

 
読んでからだいぶ間が空いてしまったので適当な感想でスイマセン。

運と切、二人の言う「秘密」が遂にこの巻で明かされます。
あ?…やっぱり、というかそうきたか!って感じ。ぶっちゃけ普通に騙されてました(笑)

っていうかエロいよ、何気に!しかも相手切だし!!
801キターーー!!

もう一々、御言君の台詞にどきどきしてしまう私は駄目ですか。
「悪役」といいつつ、言ってる事は最近の主人公ではなかなか見られない、古き良きヒーローモノの主人公みたい。
もう好きだよ、こういうこと言ってくれる主人公が私は好きなんだ!!

…と、まあそれは、置いておいて(笑)
佐山・新庄コンビと対比的に書かれる鹿島夫妻も中々素敵です。
真実を話さないと決めた夫、真実を聞かされていないことを知りながら、知らないことを選ぶ妻。
こういう中で、お互いを信じて生きていけるってすごいことだと思います


Missing12 神降ろしの物語


[著]甲田 学人
[絵]翠川 しん

 
半年振りの新刊?。久しぶりに読むとやっぱり怖いですね、これ。

なんというか空目と亜紀以外、全員キャラ変わりすぎ(苦笑)
特に俊也と武巳のキャラが…前巻までと180度違うんですがっ。
稜子の変化は好ましいもの、というかかなり良い感じに変わったなあと思うけど。
空目に堂々と反対意見言っちゃうシーンとかめちゃくちゃかっこいいです!
逆に俊也は昔のヘタレ犬(待て)だったころのほうが好きだったなあ。

反対に武巳の行動がますますあぶなっかしくてもうほんと見てられないです。ガクガク。
バイトでウィザードの京介もびっくりの危なっかしさですよ。本当に。
特有のゾっとする怖さも健在…というかますますパワーアップ。
携帯電話ネタっていうのもまた、偉く時代の流行に乗ってますよね(笑)
という訳で今回の怪談は「着信アリ」系です。身近なツールなだけにマジ怖い…。
亜紀の方も色々伏線張られたまま何も解決してないのでかなり心配。

今回は詠子さんの過去話がチラっと出ましたね。
結構ありがちなネタではあったけど彼女の行動原理がちょっと見えたような気がした。
しかし保健室のあのシーン、偉くエロく感じまs(強制終了)

しかし本当に武巳君大丈夫なんでしょうか…続刊早めに出るといいなあ…。


空の境界(上)


[著]奈須 きのこ
[絵]武内 崇

 
同人小説を文庫本化したもの(というかぶっちゃけ「月姫」でお馴染みのTYPE-MOONの作品なのですね)ということで
ラノベ完全読本に紹介されていて興味を持って買ったんですが
ミステリ系はあまり読まないので判りませんがが「ライトノベル」というには、ちょっと重い感じです。
登場人物の言ってることが一々哲学的で眠気を(蹴蹴蹴)

文章は凄く綺麗だし、ちゃんとした硬い本も読める方にはかなりオススメ。
二重人格だった少女・両儀式が2年間昏睡状態に陥り、
裏人格と引き換えに人の死が見える魔眼を手に入れると言うのが主な内容ですが
各キャラクターが引き立っていて結構好き。

キャラ萌え面で感想を言えば、主人公の幹也君のヘタレっぷりに終始萌え萌え。
そして全然興味無いふりを装い実は嫉妬メラメラな式ちゃんに萌え萌え。
イラストもあの「TYPE-MOON」とあってクォリティ高いです。
あの静かでミステリアスなイラストの雰囲気が作品とマッチしています。

個人的に不満だったのは、やっぱり「ラノベ」というには話が堅くて、
いまいちストーリーを先に読み進めようと言う力が弱いことですかね。
「Missing」の空目君の講釈が10倍くらいの長さになって突撃してくると思ってくだされば。
オムニバス形式なんですが、話が動いてる途中は夢中で読めるのに、最初の部分が堅すぎて減速してしまうのですよ。
それで、「あ?まだ○○ページもある??」という気分に陥ってしまうという。
ぶっちゃけこれ、「終わりのクロニクル」シリーズでもいえることです。
面白いのにもったいないと思う。

設定の作りこみ具合とかは凄くしっかりしてるし、細かくて、そういうのが好きな方にはオススメ。