ページ 157 | 今日もだらだら、読書日記。

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お・り・が・み 光の徒

[著]林 トモアキ [絵]2C=がろあ?

国際展示場がテロリスト達に占拠された。彼らには警察も自衛隊も歯が立たず、関東機関も魔人の襲撃に遭い、壊滅に追い込まれてしまう。翔希と共に偶然展示場にやって来ていたシスター・クラリカは必死の脱出を試みるが、協会は事件の裏側に居る黒幕を聖女である鈴蘭だと断定して!?
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クライマックスに向けて、元々持っていたギャグ分がすっかり鳴りを潜めてしまったのは残念なんだけど、それ以上に最初から息を付かせぬままに最後まで突っ走るこの熱さが最高でした。血と硝煙が漂う国際展示場を中心にそれぞれが自分の想いの為に孤軍奮闘していく姿が熱い。そして本来の主役である鈴蘭が黒幕容疑をかけられ、終盤まで姿を見せないというのがまた逆に緊迫感を煽ります。

それにしても今回外せないのがやっぱりシスター・クラリカの奮闘劇。神殺しの一族でもなく、魔人でもアウターでもない、ある意味最も“一般人”な彼女がボロボロになりながら奮闘する姿がひたすらかっこいいです。それにしても彼女、もっと融通が聞かずに上の与えた教義に狂信的なタイプだと思っていたので、今回の行動は予想外でした。それにしてもやはり彼女を守った自衛隊の行動がクラリカの神殿協会への不信のきっかけになったのは確かでしょうし、だからこそラストのあの発言があったのも確かでしょうから、彼らの死は無駄ではなかったんだと思いたいです。とにかくいろいろな人の“想い”が伝わってくる話でした。

そんなこんなで次で遂に最終巻になるわけですが、今回の話で○○した沙穂も復活しそうな感じですし、もう色々な意味でどういう風に決着をつけてくれるのか楽しみでなりません。あらゆる意味で楽しみだ…!

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お・り・が・み 正の闇

[著]林 トモアキ [絵]2C=がろあ?

魔王としての道を選ぶ事を決めた鈴蘭。それを恐れた神殿協会は魔王として完全に覚醒する前に彼女を“聖女”として引き入れようと計画する。「人間の敵となるのか」という枢機卿・ショーペンハウアーの言葉を聞き、揺れる鈴蘭だが…!?
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クライマックスに向けて確実に何かが動き出した話。今まで明確ではなかった“敵”が遂に明示されて、鈴蘭がその目標に向けて動き出す巻…とでも言えばよいのでしょうか。

リップルラップルの友人の子狐・セリアと「先読みの魔女」として協会に狙われている彼女を守ろうとしているクーガーさんの逃走劇に鈴蘭が人質として巻き込まれるというお話。

正直前半はギャグも少なめで普段のハイテンポな展開も抑え気味で、今回はイマイチだなあ、なんて思っていたのですがラストに向かうにつれどんどん熱くなってきて後はラストまで一気読み。協会の上層部から翔希達に真実が知らされてるのと同じ頃、鈴蘭とクーガー達が“もしも鈴蘭が魔王になったら?”話題で盛り上がってる所なんか、まんまアレでソレなフラグ立ちまくりにしか見えないし。

何よりもクーガーがいい漢すぎて泣けた(つдT)
自らの存在を犠牲にして“世界を少しだけ変えた”その心意気が漢らしすぎました。彼の今回の一連の行動によってこのシリーズでイマイチ不透明だった「ラスボス」が遂に浮き彫りになり、その犠牲をきっかけに今まで“魔王”としても“聖女”としても消極的だった鈴蘭が自発的に行動を始めるのだからその行動が世界に与えた影響は、確かに凄くちっぽけだけど、物語を終息に向けて動き出させるには必須の要素だったんじゃないでしょうか。

その心意気を受けて動き出した鈴蘭の、ラストの言動がかっこよすぎ。次巻が物凄く楽しみです。

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山田太郎ものがたり たたかう青少年

[著]塚本 裕美子 [原作]森永あい

金持ち学校・一ノ宮高校に奨学金で通う山田太郎は文部両道・容姿秀麗な人気者。女子生徒から「王子様」と呼ばれる彼だが、その唯一の欠点は“貧乏”なこと。大人数の家族を養うため、すっかり金にがめつくなった彼は新学期の進入部員獲得合戦を見てとある「商売」を思いつくが!?
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現在ドラマ放映中の人気漫画「山田太郎ものがたり」のノベライズ。amazonで調べたらルビー文庫版があったんですね…そっちにすればよかった…。

春は進入部員の獲得、夏は海の家、冬は温泉旅館…と、年中無休でアルバイトに勤しむ太郎の姿を描いた短編集。うーむ、つまらないという訳ではないんだけど、良くも悪くも「フツー」でした。ドラマ版が、原作で時々ドン引きしそう(つか規制にひっかかりそう…)な山田家の貧乏事情をホームドラマ的な要素に置き換え、杉浦先輩のHOMOネタを隆子ちゃんの空回り気味なラブコメ要素を中心に置き換えて、オリジナルを織り交ぜながら上手く膨らませて料理しているのを見てしまっているので、正直このくらいだと物足りないかも。原作の雰囲気を上手く踏襲できているとは思うのですが、絵がない所為で表現できない部分が再現できておらず、お陰で毒にも薬にもならない薄味なノベライズになってしまった印象があります。もともとの漫画がかなりテンション高いから、そのテンションを再現出来てないんですよね。正直ギャグマンガのノベライズは文字だけでは再現出来ないものが余りにも多すぎて、元々ノベライズには向かないだろうなあというのを踏まえると、まだ上手く再現した方だと思うんですけど。

個人的にお気に入りだったのが山田家が夏休みに海の家でアルバイトする姿を描く「真夏のでりしゃす・しーさいど」。女の子2人が山田くんを落とすために毎日せこせこと海の家に通って喰って喰って喰いまくるというお話なのですが、山田くんの正体を知ってると女の子2人の空回りっぷりがおかしくてしょうがない。太郎始め山田家の面々がメイン張ってないのも逆にプラスになっているような気がしました。逆に新入部員勧誘の話は原作の太郎のあざとさとは違う方向に知能犯の匂いがして、これはないだろうという気がしたし、温泉旅館の話は何をやりたいのか良くわからない感じでイマイチ

とりあえず、何はともあれ漫画原作のノベライズで挿絵が全く無いのは嫌がらせにしか見えないです。これで挿絵があれば、かなり印象が代わったと思うだけに残念。ていうかオマケマンガくらい残しとけよ。

ドラマ版からのファンを引き入れようとして挿絵を無しにしたのはわからなくは無いんだけど、魅力が半減するんだったら意味が無いと思う…

とりあえず角川はルビー文庫版も一緒に復刊しろってことでファイナルアンサー。




ドラマ版でこの作品に興味を持って…という人は
まず原作漫画1巻から入る事をオススメします。
ドラマ版とは異なる展開が多くて面白いですよ。

個人的には修学旅行の話がドラマにならなかったのが残念だ。

 


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お・り・が・み 獄の弓

[著]林 トモアキ [絵]2C=がろあ?

名護屋河の本家に帰っていた母が巫女姿の妹を連れて帰ってきた。今まで思いもしなかった妹の存在に鈴蘭は喜ぶが、名護屋河本家で厳格に育てられた睡蓮は姉や世俗の穢れっぷりに嫌悪を示すばかり。魔殺商会はどうにもウマが合わない姉妹を連れて、真夏の海に社員旅行に出かけたが…?
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予告通り、海で水着の話。本筋は何気にハードですが海効果かコメディ要素も満載で面白かったです。

妹の睡蓮がもういかにも「世俗を知らず、自分の血筋を誇りに思う巫女さん」のテンプレそのまんまで、とっても素敵です。「神殺し」分家である伊織に偉そうに当たったり、姉のミニスカを見て「はしたない!!」と叫びだしたり、世俗を知らないが故に鈴蘭に弄られたり…と、微笑ましい限り。

海に集った面子はいつものメンバーに加えて聖堂協会の一部メンツが集まり、ものすごくカオス。みーこ様とマリーチのコンビは色々な意味で頂上決戦と言う感じだし、いつもとは打って変わって振り回される役のクラリカもなんだか新鮮でした。そして睡蓮に致命的な弱点を突かれて言い負かされ、凹むイワトビーが可愛い(笑)

ウマが合わなくてついつい弄ってしまうけど、実際妹が出来て嬉しくてしょうがない鈴蘭の内心でのはしゃぎっぷりが伝わってくる前半コメディパートがあるからこそ、後半のシリアスな姉妹対決が哀しく思えます。でも、この姉妹対決、哀しいとかそういうのもあるけど熱すぎる。拳で語り合おうとする姉・鈴蘭の姿に燃えました。

やっと掴んだ幸せな家庭を護る為に自ら“魔王”になろうとする鈴蘭。…となると、やはり次は協会が敵になるのかな?何はともあれ続きが楽しみです。

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 2 善意の指針は悪意

[著]入間 人間 [絵]左

殺人未遂の被害者として入院した僕こと<みーくん>を追いかけて、自分の頭を花瓶で殴ると言う自傷行為に及んだまーちゃんは僕と同じ病院に入院してきた。そして数日後、再び彼女の頭は花瓶と巡り合わされた。今度は誰かの手によって。この状況からまーちゃんを助けるため、みーくんは事件解決に向け動き出すが…
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色々な意味で突き抜けていた前巻と比べると大分小さくまとまってしまった印象を受けました。個人的には、「化物語」ばりの軽妙な会話がお気に入りだったので、その会話にキレがなくなってしまったように感じたのは残念で仕方が無いです。あとまーちゃんのヤンデレ具合も1巻のほうが突き抜けていたかも。

ただし、今回は「みーくん」の正体が1巻で明かされている分、それまではなんとも思わなかった「まーちゃんとみーくんのやりとり」がなんだか少しスリリングなモノに感じました。本来持っていないはずの記憶をさも自分のもののように語るみーくんと、時々ただの「頭のオカシイ女の子」ではないんじゃないかと魅せ付けるまーちゃんのやりとりが凄く良かったです。

ヤンデレ・壊れ系としては1巻には及ばないし、ミスリードも今回はすぐにわかってしまう程度のモノだったのであまり面白くなかったんだけど、1巻とは別の方向で面白くなってきた感じ。ていうかぶっちゃけまーちゃん、みーくんの「正体」についてちょっと勘づいてるっぽいような気がしなくもないのですが…

でもやっぱり、元々1巻構成だった所を無理矢理続き書いた感じが否めなかったり。1巻以上のインパクトは早々生み出せるもんじゃないよなあ。あの事件が今回の事件に関してこんな風に繋がっていくとは思いもしなかったけど。あと捜査のためとはいえ、老人虐待は駄目だよみーくん。

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今日の早川さん

[著]COCO

SF者の早川さん、ホラーマニアの帆掛さん、純文学読みの岩波さん、ライトノベルファンの富士見さん、レア本好き(そして本人の存在もレア)の国生さん。本好きの女の子5人が繰り広げる、マニアな日常を描いたブログ発の4コマ漫画。

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うわあ?、ラノベ読みの富士見さんよりも、SF者で非モテ女の早川さんにひたすらシンパシー。特に、オタ話をしないよう心がけてるのにパンピーが微妙な琴線に触れる話題を…ってネタとか、自分で想像してイライラしてしまった。あと積読関係のネタは胸にズキズキくる何かがありますね。

全体的にネタはSFネタに偏っていて判りづらい部分もあったけど、ジャンルは違えど皆共通の悩みを抱えて生きているんだなあとしみじみ感じてみたり。そして本マニアネタも良いのですが、「女の子の非モテ」ネタっていうのがなかなか希少に思えて面白かったですね。女オタクがメインの話って結構あるけど、考えてみると女オタの非モテをここまで軽妙にネタにしているのは初めて読んだような気がするので。

SFネタは私も高校生時代は半端にSFにハマった時期があって、そんな時代を懐かしく思いながら読みました。
…といっても私の場合はSF者を名乗るには程遠く、「倒凶十将伝」と秋山完、あとエッセイ好きつながりで椎名誠のSFを頑張って読んでいたくらいなのですが。海外SFに至ってはアシモフを3冊で挫折、クラークは死ぬ思いで「2001年宇宙の旅」だけ読んで挫折、サイバーパンクに至っては序章で速攻挫折した経歴の持ち主ですが。個人的にはマキャフリーの「歌う船」シリーズが好きでした。これは時間があったらいつか読み返したいシリーズの1つです。

考えると高校生時代は図書館をフル活用していた所為か、純文学・洋書・古典・歴史小説・エッセイ・SF・ライトノベル…と幅広く読んでいた気がします。今は図書館に行くと返すの面倒だし、ラノベの積読が大変な事になっているので他ジャンルは殆ど手をつけてません。

いやあもうほんと、積読が100冊前後ある時点でお察しください。

ところで。

「ところであんたたちが今日買った本だけど、好きな人に見せられる?」

(『レジンキャストミルク』『扉の外』『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』…)
ダークなバトルモノ、人間関係ドロドロな似非バトロワ、ヤンデレ
無理無理無理無理


万が一オタOKな彼氏が居てもちょっぴり見せたくないラインナップです本当にありがとうございました。

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別人「今日もだらだら(略)」の作り方。

先日、このブログの作り方についてのご質問を拍手で頂いたので
この場を借りてご返信させて頂きます。
拍手に気がついてからお返事までに一週間以上懸かってしまったので
もう不要かもしれませんが、もしよかったらご参考くださいませ?。


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扉の外3

[著]土橋 真二郎 [絵]白身魚

“ゲーム”に敗北し、カードの供給も受けられずにぼんやりと生きるだけの状態を維持していた2組を前に、ソフィアはとカードを得る手段としてある“オンラインゲーム”を提示する。それは現実世界のようなリアリティさを持った、血と硝煙の匂い漂うサバイバルゲーム。先のゲームでの敗退の原因を、2組の団結力の無さだと考えた美鈴は無理矢理クラスを纏め上げようとするのだが…
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完結編。予想を斜め45度上を行く後味の悪さ、というか偉く尻切れとんぼな終わり方しちゃったもんだなあ。個人的に2巻が神懸かっていたので、残念な限りです。

とりあえず頂けなかったのが主人公の立ち位置。1巻の紀之は全く感情移入出来ないキャラではありましたがその捻くれさ故に3クラスで起こった攻防を見事“外部から”“傍観”していきます。2巻の新一は確固たる目的をもって動いているんだけどその性格や賢さ、そしてゲーム外部に存在する、ある人物に肩入れする事によってやはり“ゲーム”に対してはある意味外部からの、“傍観者”としての位置を保ち続けます。今回の主人公である美鈴は、確かに他の2組のメンバーからするとそれなりに物事は見えているのですが、それでも彼女の視点は“ゲーム内部”からの視点なんですよね。だからこそ今までのように、ダイレクトに人間同士のやりとりの汚さが伝わってこなかった。前2作はその点が最も秀逸な点であったと思うのでその汚さが薄くなってしまったのはちょっと物足り無かったです。

あと、血生臭い設定だけど、どんなに血生臭くても所詮はゲームというか。ゲームから敗退したクラスメイトの扱いも今までと比べてそこまで酷いものではなかったし、今回は結局ゲームで起こった事象がゲーム外にフィードバックする所までは描写されていないのも大きく、これまでに比べるとイマイチ生々しさが無かった。不吉な方向に向かいそうなフラグ自体は片っ端ぱしから立っていくんだけど全て投げっぱなしで話が進んでしまうので戸惑ったのもありました。

今回は「オンラインゲーム」にログインしないと(=ゲーム内部からでないと)描ききれない部分が多かったので主人公の視点がゲーム内部からのものになってしまうのは仕方ないと思うのですが、そうだとしたら美鈴視点と同時に、“ゲーム”の外部から事態を把握する視点となる人物が欲しかったですね。というか、ここで正樹愛美の視点を同時に描いたら正直結構神展開になったと思うのですが。

今回の予告で散々思わせぶりに言ってきた“ゲーム”の真の目的といい、思わせぶりに上の階層へ連れ去られた蒼井の扱いといい、全体的に描写不足な部分が多くて不満な終わり方でした。起承転結で言うと起承で話の分量取りすぎて、転をハイスピードでぶっとばして、結の途中で終わってしまったような印象。ていうか、これ明らかに全滅エンド確定じゃね?

とどのつまりどうみても打ち切りです。本当にありがとうございました。

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お・り・が・み 外の姫

[著]林 トモアキ [絵]2C=がろあ?

偶然記憶をなくした“魔殺商会”の魔人・みーこを拾った翔希。同じ頃協会では、“魔王の側近”であったころの記憶を利用して魔界への道を開こうという目論みが進んでいた。協会のやり方に疑問を覚えた翔希はみーこを連れて協会の元から逃げ出し、ゼピルムに身を寄せる。一方、みーこを救いたい鈴蘭は“魔王”として覚醒しようとするが…
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前の2巻と比べるとギャグ比率が低めでちょっと寂しかったけど、面白かったです。

やはり、地味に2巻で伊織が記憶を取り戻してしまったのがマイナスと言うか…以前ほどはっちゃけた行動をしてくれないので切なかったです。ちょ、お前そんなシリアスキャラちゃうだろ…!!!みたいな。

今回は協会から逃げ回る翔希とみーこがメイン。一途でヘタレな勇者・翔希は結構好きなキャラだけど、そろそろ勇者らしい活躍をしてほしいですね。今回も魔王としての力に目覚めた鈴蘭に美味しい所を持っていかれまくりだったのがちょっと残念。ラストの口上はかっこよかったですが。というか未だにどの辺の能力を持って「勇者」なのかイマイチわからないよねw

一方、影で大活躍するのが主人公こと鈴蘭です。伊織家の地下に居る魔人達とガチンコバトルでわかりあい、もったいぶって翔希達の追跡に加わってはみるものの魔人3人、ぜんぜん役立たず。魔人達と共に今回髄一のギャグシーンを演出したと思ったら、ゼピルムのエルシオンとのバトルでは最強に燃えさせてくれます。

過去の記憶を取り戻したみーこさん。「お・り・が・み」序盤での彼女と「マスラヲ」で口調が違うのがこういうわけだったんですね。個人的には前のおっとりお姉さんタイプも良いけど、記憶を取り戻したみーこさんの方が好きだったりします。

次の話は水着!な話ということで、おばかな展開を期待。

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レジンキャストミルク8

[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜

大きすぎる犠牲を払って<無限回廊>の元から芹菜を救い出した晶達。一向に目を醒まさない彼女を救うため、晶は一つの選択を迫られる。一方、蜜と君子の前に現れた<無限回廊>は、彼らの次の標的が君子と芹菜であると語る。それぞれの想いを胸に、最終決戦が始まった—!
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7巻の盛り上がりが素晴らしかった分、ラストバトルが少々尻すぼみに感じてしまったのですが、あらゆる所で「終わり」を感じさせる、綺麗な終わり方だったなあと思います。

様々な場面であざといまでに(笑)登場人物達が殊子を思い出すシーンが入って、ほのぼのパートでもしんみりモード。不意を付かれて悲しくなってしまうことも多々ありました。7巻での彼女の死によって生じた「欠落」が上手い事料理されていたと思います。

ラストでの戦闘がイマイチ盛り上がらなかったのはやはり<虚軸>以外の人物は、無限回廊さえ倒せば、<修正力>によって確実に復活可能であると予め判ってしまっているからでしょうかね。逆に、これを操られる存在が相手であるからこそ、戦闘がより絶望的になるという効果はあるので一長一短なのですが、やはりある程度「復活しないかもしれない」といった不確定要素が無いと、「死」による説得力が薄いのかも。それでもやはり、登場人物の死は哀しいものではあったのですが…。

より人間に近づいた硝子の葛藤が伝わってくるだけに、お互いがお互いの事を思って行動した結果が裏目に出てしまうのが切なかったです。というか、正直7巻の戦闘が盛り上がりすぎだったんだよ!!いろんな意味で。

ただ、里緒のラストの行動についてはちょっと作者の都合というか無理矢理と言うか、強引に泣かせに来た印象が拭えなかったです。元々<修正力>を安定させるための標的になっていたわけでもないので、イマイチ展開についていけなかった。確かに読み直してみると、今回も死亡フラグは立ちまくりだった訳ですが……。

最終決戦に向かう前の両陣営の前口上が好きでした。「終わりのクロニクル」といいこれといい、こういう前口上にはとことん弱い私です。

あ、ラストのみったん最高。

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