ページ 157 | 今日もだらだら、読書日記。

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今日の早川さん

[著]COCO

SF者の早川さん、ホラーマニアの帆掛さん、純文学読みの岩波さん、ライトノベルファンの富士見さん、レア本好き(そして本人の存在もレア)の国生さん。本好きの女の子5人が繰り広げる、マニアな日常を描いたブログ発の4コマ漫画。

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うわあ?、ラノベ読みの富士見さんよりも、SF者で非モテ女の早川さんにひたすらシンパシー。特に、オタ話をしないよう心がけてるのにパンピーが微妙な琴線に触れる話題を…ってネタとか、自分で想像してイライラしてしまった。あと積読関係のネタは胸にズキズキくる何かがありますね。

全体的にネタはSFネタに偏っていて判りづらい部分もあったけど、ジャンルは違えど皆共通の悩みを抱えて生きているんだなあとしみじみ感じてみたり。そして本マニアネタも良いのですが、「女の子の非モテ」ネタっていうのがなかなか希少に思えて面白かったですね。女オタクがメインの話って結構あるけど、考えてみると女オタの非モテをここまで軽妙にネタにしているのは初めて読んだような気がするので。

SFネタは私も高校生時代は半端にSFにハマった時期があって、そんな時代を懐かしく思いながら読みました。
…といっても私の場合はSF者を名乗るには程遠く、「倒凶十将伝」と秋山完、あとエッセイ好きつながりで椎名誠のSFを頑張って読んでいたくらいなのですが。海外SFに至ってはアシモフを3冊で挫折、クラークは死ぬ思いで「2001年宇宙の旅」だけ読んで挫折、サイバーパンクに至っては序章で速攻挫折した経歴の持ち主ですが。個人的にはマキャフリーの「歌う船」シリーズが好きでした。これは時間があったらいつか読み返したいシリーズの1つです。

考えると高校生時代は図書館をフル活用していた所為か、純文学・洋書・古典・歴史小説・エッセイ・SF・ライトノベル…と幅広く読んでいた気がします。今は図書館に行くと返すの面倒だし、ラノベの積読が大変な事になっているので他ジャンルは殆ど手をつけてません。

いやあもうほんと、積読が100冊前後ある時点でお察しください。

ところで。

「ところであんたたちが今日買った本だけど、好きな人に見せられる?」

(『レジンキャストミルク』『扉の外』『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』…)
ダークなバトルモノ、人間関係ドロドロな似非バトロワ、ヤンデレ
無理無理無理無理


万が一オタOKな彼氏が居てもちょっぴり見せたくないラインナップです本当にありがとうございました。

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別人「今日もだらだら(略)」の作り方。

先日、このブログの作り方についてのご質問を拍手で頂いたので
この場を借りてご返信させて頂きます。
拍手に気がついてからお返事までに一週間以上懸かってしまったので
もう不要かもしれませんが、もしよかったらご参考くださいませ?。


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扉の外3

[著]土橋 真二郎 [絵]白身魚

“ゲーム”に敗北し、カードの供給も受けられずにぼんやりと生きるだけの状態を維持していた2組を前に、ソフィアはとカードを得る手段としてある“オンラインゲーム”を提示する。それは現実世界のようなリアリティさを持った、血と硝煙の匂い漂うサバイバルゲーム。先のゲームでの敗退の原因を、2組の団結力の無さだと考えた美鈴は無理矢理クラスを纏め上げようとするのだが…
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完結編。予想を斜め45度上を行く後味の悪さ、というか偉く尻切れとんぼな終わり方しちゃったもんだなあ。個人的に2巻が神懸かっていたので、残念な限りです。

とりあえず頂けなかったのが主人公の立ち位置。1巻の紀之は全く感情移入出来ないキャラではありましたがその捻くれさ故に3クラスで起こった攻防を見事“外部から”“傍観”していきます。2巻の新一は確固たる目的をもって動いているんだけどその性格や賢さ、そしてゲーム外部に存在する、ある人物に肩入れする事によってやはり“ゲーム”に対してはある意味外部からの、“傍観者”としての位置を保ち続けます。今回の主人公である美鈴は、確かに他の2組のメンバーからするとそれなりに物事は見えているのですが、それでも彼女の視点は“ゲーム内部”からの視点なんですよね。だからこそ今までのように、ダイレクトに人間同士のやりとりの汚さが伝わってこなかった。前2作はその点が最も秀逸な点であったと思うのでその汚さが薄くなってしまったのはちょっと物足り無かったです。

あと、血生臭い設定だけど、どんなに血生臭くても所詮はゲームというか。ゲームから敗退したクラスメイトの扱いも今までと比べてそこまで酷いものではなかったし、今回は結局ゲームで起こった事象がゲーム外にフィードバックする所までは描写されていないのも大きく、これまでに比べるとイマイチ生々しさが無かった。不吉な方向に向かいそうなフラグ自体は片っ端ぱしから立っていくんだけど全て投げっぱなしで話が進んでしまうので戸惑ったのもありました。

今回は「オンラインゲーム」にログインしないと(=ゲーム内部からでないと)描ききれない部分が多かったので主人公の視点がゲーム内部からのものになってしまうのは仕方ないと思うのですが、そうだとしたら美鈴視点と同時に、“ゲーム”の外部から事態を把握する視点となる人物が欲しかったですね。というか、ここで正樹愛美の視点を同時に描いたら正直結構神展開になったと思うのですが。

今回の予告で散々思わせぶりに言ってきた“ゲーム”の真の目的といい、思わせぶりに上の階層へ連れ去られた蒼井の扱いといい、全体的に描写不足な部分が多くて不満な終わり方でした。起承転結で言うと起承で話の分量取りすぎて、転をハイスピードでぶっとばして、結の途中で終わってしまったような印象。ていうか、これ明らかに全滅エンド確定じゃね?

とどのつまりどうみても打ち切りです。本当にありがとうございました。

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お・り・が・み 外の姫

[著]林 トモアキ [絵]2C=がろあ?

偶然記憶をなくした“魔殺商会”の魔人・みーこを拾った翔希。同じ頃協会では、“魔王の側近”であったころの記憶を利用して魔界への道を開こうという目論みが進んでいた。協会のやり方に疑問を覚えた翔希はみーこを連れて協会の元から逃げ出し、ゼピルムに身を寄せる。一方、みーこを救いたい鈴蘭は“魔王”として覚醒しようとするが…
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前の2巻と比べるとギャグ比率が低めでちょっと寂しかったけど、面白かったです。

やはり、地味に2巻で伊織が記憶を取り戻してしまったのがマイナスと言うか…以前ほどはっちゃけた行動をしてくれないので切なかったです。ちょ、お前そんなシリアスキャラちゃうだろ…!!!みたいな。

今回は協会から逃げ回る翔希とみーこがメイン。一途でヘタレな勇者・翔希は結構好きなキャラだけど、そろそろ勇者らしい活躍をしてほしいですね。今回も魔王としての力に目覚めた鈴蘭に美味しい所を持っていかれまくりだったのがちょっと残念。ラストの口上はかっこよかったですが。というか未だにどの辺の能力を持って「勇者」なのかイマイチわからないよねw

一方、影で大活躍するのが主人公こと鈴蘭です。伊織家の地下に居る魔人達とガチンコバトルでわかりあい、もったいぶって翔希達の追跡に加わってはみるものの魔人3人、ぜんぜん役立たず。魔人達と共に今回髄一のギャグシーンを演出したと思ったら、ゼピルムのエルシオンとのバトルでは最強に燃えさせてくれます。

過去の記憶を取り戻したみーこさん。「お・り・が・み」序盤での彼女と「マスラヲ」で口調が違うのがこういうわけだったんですね。個人的には前のおっとりお姉さんタイプも良いけど、記憶を取り戻したみーこさんの方が好きだったりします。

次の話は水着!な話ということで、おばかな展開を期待。

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レジンキャストミルク8

[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜

大きすぎる犠牲を払って<無限回廊>の元から芹菜を救い出した晶達。一向に目を醒まさない彼女を救うため、晶は一つの選択を迫られる。一方、蜜と君子の前に現れた<無限回廊>は、彼らの次の標的が君子と芹菜であると語る。それぞれの想いを胸に、最終決戦が始まった—!
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7巻の盛り上がりが素晴らしかった分、ラストバトルが少々尻すぼみに感じてしまったのですが、あらゆる所で「終わり」を感じさせる、綺麗な終わり方だったなあと思います。

様々な場面であざといまでに(笑)登場人物達が殊子を思い出すシーンが入って、ほのぼのパートでもしんみりモード。不意を付かれて悲しくなってしまうことも多々ありました。7巻での彼女の死によって生じた「欠落」が上手い事料理されていたと思います。

ラストでの戦闘がイマイチ盛り上がらなかったのはやはり<虚軸>以外の人物は、無限回廊さえ倒せば、<修正力>によって確実に復活可能であると予め判ってしまっているからでしょうかね。逆に、これを操られる存在が相手であるからこそ、戦闘がより絶望的になるという効果はあるので一長一短なのですが、やはりある程度「復活しないかもしれない」といった不確定要素が無いと、「死」による説得力が薄いのかも。それでもやはり、登場人物の死は哀しいものではあったのですが…。

より人間に近づいた硝子の葛藤が伝わってくるだけに、お互いがお互いの事を思って行動した結果が裏目に出てしまうのが切なかったです。というか、正直7巻の戦闘が盛り上がりすぎだったんだよ!!いろんな意味で。

ただ、里緒のラストの行動についてはちょっと作者の都合というか無理矢理と言うか、強引に泣かせに来た印象が拭えなかったです。元々<修正力>を安定させるための標的になっていたわけでもないので、イマイチ展開についていけなかった。確かに読み直してみると、今回も死亡フラグは立ちまくりだった訳ですが……。

最終決戦に向かう前の両陣営の前口上が好きでした。「終わりのクロニクル」といいこれといい、こういう前口上にはとことん弱い私です。

あ、ラストのみったん最高。

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ムシウタ 00. 夢の始まり

[著]岩井 恭平 [絵]るろお

友達もあまり居らず、家にも居場所が無いと感じている目立たない少女・杏本詩歌。自らの居場所が欲しいと願う彼女は目の前に現れた不思議な女性にその夢を語る。それが、悪夢の始まりとも知らず…。一方、小さい頃から不思議と困っている人を見分ける事の力を持っていた利菜は、3人の虫憑きと出会って…。
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詩歌・大介・利菜ぞれぞれの「はじまり」を描く番外編です。

詩歌が虫憑きとなる「夢の始まり」は、なんかどこかで見たことあると思ったらつい先日アニメでほぼ同じ話(…の、大介と詩歌が邂逅するまで)を見ていたのでした(1巻にも同じような描写があったような気がしなくもないんだけど…どうだったっけ?)。その分、詩歌の家庭の事情よりもその後の大介と土師の関係やなみえの葛藤などが面白かったです。

ていうか土師と大介はなかなかいい関係してますよね。おねえちゃん思わず読了後に「土師×大介」でググっちゃったよ。でもムシウタで女性向ってあるのかな。さすがになさそうだな。個人的に有夏月×大介も良いとおもうよ。

そして後半は「レイディ・バード」こと利菜が虫憑きになったエピソード「夢の黄昏」。1巻ラストで彼女が「本当の夢を忘れていた」というシーンがありましたが、むしばねのリーダーとして疲弊するうちに忘れてしまった訳ではなく、意図的に忘れようとしていたというのもあったんですね。序盤は一見可愛らしい子供同士のお話にみえるだけに、ラストの重さが印象的でした。

しかし、最近の「ムシウタ」シリーズは何度も言ってるけどキャラクターの把握がしきれなくなってきて、久しぶりに出るキャラクターとか居るとそのキャラクターが本編でどのような活躍をしたキャラクターなのか思い出せないということが多すぎてかなり困ります。もうちょっとここだけはなんとかならないものかなあ。「なみえ」とか「センティビート」とか名前はなんとなく覚えてるけど、あんまり印象が無くてイマイチ感情移入出来ないというか、意外な過去に驚いたりしづらいというか。

アニメ化もしたことだし、クライマックスへのおさらいとして富士見の「超解!」シリーズみたいなムック本を一冊希望。

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彩雲国物語 白虹は天をめざす

[著]雪乃 紗衣 [絵]由羅 カイリ

「花」を返上して藍州へ帰ってしまった楸瑛を取り戻すため、迷いを抱えたまま十三姫と共に藍州へ向かった劉輝。秀麗は監察御史として、劉輝を連れ戻すため蘇芳と燕青を連れて藍州に向かう。しかし藍州では縹家が、王不在の王都では劉輝を良く思わない貴族派が暗躍し始め…
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様々な思惑が交錯する藍州編。自分自身が影月好きだった所為もあるけど、茶州編が盛り上がっただけにここからどう繋げていくのかちょっとハラハラしていたんのですが、劉輝を取り巻く状況や秀麗の官吏としての欠点が見えてきたことで茶州編以前とは違った方向で俄然面白くなってきた気がします。茶州編以前ではなんとなく「劉輝が王様として再起したから全て良い方向に向かっている」ような印象があったんだけど、それは大きな思違いで、彼の陣営は予想を遥かに越えて不利な立場にたたされていたのですね。

そんな状況で、一抹の不安を抱えたまま逃げ出すように藍州へ向かう劉輝ですが、今回はそんな彼が王として大きな成長を遂げます。王都から離れる事によって現在の自分の状況を再把握し、悩んで悩んで悩みまくって出した「王として生きる」という結論。今まではどうにもこうにも「愛に生きる人」というか、文字通り秀麗バカのイメージが強かったんだけど、周囲に頼る事をやめ、また親しい者達以外にも目を向ける「良い王」になろうと改めて再起した劉輝。これは秀麗じゃなくてもうっかりグラっと来ますよね…全く本人は意図してないんだろうけど押して駄目なら引いてみろ作戦大成功!!なんじゃないですか!(笑)

そして今回外しては語れないのが影で意外な活躍を見せる蘇芳。秀麗の周りに居る男性の中では抜群に頼りなくて、どちらかというと庶民派な彼の意外な能力が明らかに。というか、劉輝に対する感想があまりにも庶民派な蘇芳すぎて笑えました。今まで片意地張っていた秀麗を自然体にし、精神面からのフォローを入れて居たのが彼だっただけに今回の別離は残念でしょうがないのですが、家族水入らずの姿を見るとこれはこれでよかったのかなあと思ったり。というか、このシリーズにおいて庶民派という存在がどれだけ貴重か考えるともう…!!

それにしても最近、皇殻やセーガと秀麗のやりとりがかなり楽しみになってきた自分が居ます。秀麗が今まで見ようとしなかった面を片っ端から見せつける皇殻は嫌味な人に見えて絶対悪い人じゃないと思うし、清雅と秀麗の今後のライバル関係も楽しみ。何より、彼らによって見えてきた「貴族派」と国試組、彩七家との関係はかなり興味深くて、今後どうなっていくかに期待。

秀麗の体の変化、貴族派や縹家の暗躍、そして吏部の情勢など今後も目を離せなさそうなこのシリーズ。次は久しぶりに黎深様の活躍が見られるのかなと個人的にわくわくしてますが、この状況じゃあ兄バカ姪バカの黎深様は見られないんだろう事がちょっと残念です。

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第4回オモシロ検索ワード

色々あってなかなかブログの更新が捗らない管理人ですお久しぶりです。
気分転換に近頃流行りの「体内メーカー」をやってみたらかなり楽しい結果が出たのでしょっぱな報告してみます。

体内メーカー

うわあすがすがしいくらいに空っぽだ!!
…胃袋が疲れているというのは、どんだけ食べすぎなんだという事でしょうか。

というわけで、後は月初なので軽くジャブ代わりに第四回面白検索ワードでもやって誤魔化してみます。

先月は結局コミケ前のゴタゴタでやらず終いでしたが、その夏コミ関係の記事のアクセス数が予想以上に高くて、実際にコミケで配布したものを思い出すとなんだか申し訳なくなってきました。
…いつかリベンジしたい…

今月の人気検索ワード(作品別)

■バカとテストと召喚獣(→感想

今月最新刊も出ましたし、ラノベサイト杯での結果も含めて人気の高いシリーズですね。
とりあえず数少ないであろう女性読者としては、秀吉に萌えつつも地味に明久受を布教していく所存ですが「吉井明久受け」の検索結果で麦茶噴いたのは内緒
■繰り世界のエトランジェ(→感想

やはり新人さんの作品の感想をリアルタイムに書くと反応高いですねー。記事へのアクセス数もかなり高かったみたいです。
この作品は色々な意味で2巻に期待したい作品です。でも出来れば次はヒロインを絞って頂ければ(笑)
■学園キノ2(→感想

先月の検索キーワードは、シズリク祭だった。
ちなみに先月2位は「愛玩王子」でやたらと女性向のキーワードが出張った1ヶ月だったなあ…コミケ前だからですか?

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“文学少女”と慟哭の巡礼者

[著]野村 美月 [絵]竹岡 美穂

クリスマス以来なんだか良い雰囲気のななせと初詣にやってきた心葉。二人の距離感が着実に縮まっているのを感じながら次は映画に行こうと約束をするが約束の日の直前になり、ななせは階段から落ちて入院してしまう。彼女のお見舞いに行った心葉の前に現れたのは、あの朝倉美羽だった…!ななせと芥川は「美羽が嘘をついている」と言う。でも心葉は、その言葉を信じることが出来なくて…
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これまでの話で少しずつ過去の出来事から立ち直って来ていた心葉が、幼馴染でトラウマの元凶(笑)朝倉美羽と向き合うことになる物語。読者側から見ると明らかにいろいろと魂胆ミエミエの嫌な女・美羽と、そんな明らかに怪しい彼女の言動と、ななせや芥川の言動を秤にかけ、しかも美羽の言葉を「信じられない事が出来ない」心葉の姿に前半では散々イライラ(そしてハラハラ)させられましたが、今まで積み重ねてきたストーリーが思わぬ伏線になり、思わぬ形で物凄く綺麗に落ち着きました。もうなんていうか、「お見事!」としか言いようがありません。ほんとに最高傑作っ。

自分以外の心葉に近づく人を排除しようとする美羽の行動は凄くヤンデレ的なんだけど、同じくらいに、本性を露にした美羽にあそこまでされて、親友と心を許した女の子から警告を受けてもなお美羽を疑えない心葉も違う意味合いでかなりヤンでたとおもう。お互いに歪な形で依存しあっていたからこそ、その関係が崩壊したときのショックは大きかったし、その崩壊を必死で食い止めようとする美羽の姿が無性に哀しかった。そんな中、心葉を救おうとして、どんなに傷つけられても美羽に真っ向からたち向かうななせと、3人の間で板ばさみになって壊れそうな心葉を温かく支えてくれる遠子先輩という、二人の対照的な姿が印象的でした。流人くんや竹田さんの思わぬ活躍も良かったなあ。

そして今回のキモとなるのは宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」と、"井上ミウ"の投稿作「青空(ソラ)に似ている」。ひそかに読んでみたいと思っていた"井上ミウ"の処女作品は、心葉がなぜ美羽と同じ新人賞に小説を投稿したかの理由、そして削られてしまった初稿のラスト部分まで含めて物凄く綺麗な話でした。普通に泣けた…。

そして最後は遠子先輩の綺麗な笑顔と、遂にこの物語の最大の謎である「文学少女」の謎を示唆して幕引き。彼女が語る"なりたい人"の姿とあまりにも重なってしまう笑顔が印象的でした。っていうか、そ、そそそそんな言葉で終わられると次が気になってしょうがないじゃないっ!!

大好きなシリーズだけに次で完結というのは本当に寂しいですが、続きが本当に楽しみです。

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天元突破グレンラガン 1

[著]砂山 蔵澄 [絵]品川 宏樹 [原作]GAINAX

遥かな未来、人間は穴を掘って地中深くに居住地を作り、隠れるように暮らしていた。そんな集落のうちの1つで「穴掘りシモン」と呼ばれる少年・シモンは穴掘りの途中で金色に輝くドリルと顔面だけの不思議なロボットを見つける。彼は地上に憧れる兄貴分・カミナと共に地上に旅立つのだが…
 

同名のテレビアニメ作品のノベライズ。公式で確認したら8話くらいまでの内容をノベライズしているようですね。アニメ自体は以前から気になっていたんですが基本的に朝アニメは絶対起きられないし録画すらも無理なので視聴を諦めておりました_| ̄|○

結局事前知識としてはとにかくドリルらしいということ、公式ブログが炎上したことくらいしか殆ど知らないと言う状況で読み始め。

予想以上に熱かったです。勇者シリーズとか、90年代の熱血系ロボットアニメとかに通じる熱さ。兄貴分のカミナがなんでもかんでも「気合だ!」とか「度胸だ!!!」とか言ってる姿はなんでも勇気でなんとかしようとするGGGの面々を思い出してみたり。

気弱でネクラな少年・シモンと、そんなシモンに激を入れる熱血青年・カミナのやりとりが凄く良かったです。とにかくセリフが熱くて。ラスト付近は王道ド真ん中のアニメだけになんとなく後の展開に予想がついてしまうのですが、カミナとヨーコの関係に苦悶し、肝心な所で力を発揮できないシモンにもどかしいものを感じつつもその苦しみに共感してしまったり。最近のアニメでは中々おめにかかれない熱さと、ド真ん中過ぎる王道展開にかなり惚れました。アニメ本編、レンタルで見ちゃおうかな?。

ただアニメ公式サイトに掲載されている粗筋と比較する限り、微妙にオリジナル展開もあるようだけど基本的には忠実に本編の内容をそっくり「ノベライズ」しただけのようなので、アニメ本編を既に見ている人にとっては無用の長物かもしれません。完全にアニメを知らない人向けに作られているんだけど、既にアニメ本編は終盤に差し掛かっているようで今更見るのもなんだかなあで、ちょっと発売時期を逃しちゃってるよなぁ。ガガガ文庫創刊時くらいのラインナップに居れば、いい具合にアニメにもっていけたかもしれないのに、なんか勿体無いですね。



…よもや、アニメはもう終盤だから今から入るんならDVD買えっていうガイナックスの策略か!!??

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