ページ 158 | 今日もだらだら、読書日記。

▼ 最近の記事

ムシウタ 00. 夢の始まり

[著]岩井 恭平 [絵]るろお

友達もあまり居らず、家にも居場所が無いと感じている目立たない少女・杏本詩歌。自らの居場所が欲しいと願う彼女は目の前に現れた不思議な女性にその夢を語る。それが、悪夢の始まりとも知らず…。一方、小さい頃から不思議と困っている人を見分ける事の力を持っていた利菜は、3人の虫憑きと出会って…。
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詩歌・大介・利菜ぞれぞれの「はじまり」を描く番外編です。

詩歌が虫憑きとなる「夢の始まり」は、なんかどこかで見たことあると思ったらつい先日アニメでほぼ同じ話(…の、大介と詩歌が邂逅するまで)を見ていたのでした(1巻にも同じような描写があったような気がしなくもないんだけど…どうだったっけ?)。その分、詩歌の家庭の事情よりもその後の大介と土師の関係やなみえの葛藤などが面白かったです。

ていうか土師と大介はなかなかいい関係してますよね。おねえちゃん思わず読了後に「土師×大介」でググっちゃったよ。でもムシウタで女性向ってあるのかな。さすがになさそうだな。個人的に有夏月×大介も良いとおもうよ。

そして後半は「レイディ・バード」こと利菜が虫憑きになったエピソード「夢の黄昏」。1巻ラストで彼女が「本当の夢を忘れていた」というシーンがありましたが、むしばねのリーダーとして疲弊するうちに忘れてしまった訳ではなく、意図的に忘れようとしていたというのもあったんですね。序盤は一見可愛らしい子供同士のお話にみえるだけに、ラストの重さが印象的でした。

しかし、最近の「ムシウタ」シリーズは何度も言ってるけどキャラクターの把握がしきれなくなってきて、久しぶりに出るキャラクターとか居るとそのキャラクターが本編でどのような活躍をしたキャラクターなのか思い出せないということが多すぎてかなり困ります。もうちょっとここだけはなんとかならないものかなあ。「なみえ」とか「センティビート」とか名前はなんとなく覚えてるけど、あんまり印象が無くてイマイチ感情移入出来ないというか、意外な過去に驚いたりしづらいというか。

アニメ化もしたことだし、クライマックスへのおさらいとして富士見の「超解!」シリーズみたいなムック本を一冊希望。

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彩雲国物語 白虹は天をめざす

[著]雪乃 紗衣 [絵]由羅 カイリ

「花」を返上して藍州へ帰ってしまった楸瑛を取り戻すため、迷いを抱えたまま十三姫と共に藍州へ向かった劉輝。秀麗は監察御史として、劉輝を連れ戻すため蘇芳と燕青を連れて藍州に向かう。しかし藍州では縹家が、王不在の王都では劉輝を良く思わない貴族派が暗躍し始め…
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様々な思惑が交錯する藍州編。自分自身が影月好きだった所為もあるけど、茶州編が盛り上がっただけにここからどう繋げていくのかちょっとハラハラしていたんのですが、劉輝を取り巻く状況や秀麗の官吏としての欠点が見えてきたことで茶州編以前とは違った方向で俄然面白くなってきた気がします。茶州編以前ではなんとなく「劉輝が王様として再起したから全て良い方向に向かっている」ような印象があったんだけど、それは大きな思違いで、彼の陣営は予想を遥かに越えて不利な立場にたたされていたのですね。

そんな状況で、一抹の不安を抱えたまま逃げ出すように藍州へ向かう劉輝ですが、今回はそんな彼が王として大きな成長を遂げます。王都から離れる事によって現在の自分の状況を再把握し、悩んで悩んで悩みまくって出した「王として生きる」という結論。今まではどうにもこうにも「愛に生きる人」というか、文字通り秀麗バカのイメージが強かったんだけど、周囲に頼る事をやめ、また親しい者達以外にも目を向ける「良い王」になろうと改めて再起した劉輝。これは秀麗じゃなくてもうっかりグラっと来ますよね…全く本人は意図してないんだろうけど押して駄目なら引いてみろ作戦大成功!!なんじゃないですか!(笑)

そして今回外しては語れないのが影で意外な活躍を見せる蘇芳。秀麗の周りに居る男性の中では抜群に頼りなくて、どちらかというと庶民派な彼の意外な能力が明らかに。というか、劉輝に対する感想があまりにも庶民派な蘇芳すぎて笑えました。今まで片意地張っていた秀麗を自然体にし、精神面からのフォローを入れて居たのが彼だっただけに今回の別離は残念でしょうがないのですが、家族水入らずの姿を見るとこれはこれでよかったのかなあと思ったり。というか、このシリーズにおいて庶民派という存在がどれだけ貴重か考えるともう…!!

それにしても最近、皇殻やセーガと秀麗のやりとりがかなり楽しみになってきた自分が居ます。秀麗が今まで見ようとしなかった面を片っ端から見せつける皇殻は嫌味な人に見えて絶対悪い人じゃないと思うし、清雅と秀麗の今後のライバル関係も楽しみ。何より、彼らによって見えてきた「貴族派」と国試組、彩七家との関係はかなり興味深くて、今後どうなっていくかに期待。

秀麗の体の変化、貴族派や縹家の暗躍、そして吏部の情勢など今後も目を離せなさそうなこのシリーズ。次は久しぶりに黎深様の活躍が見られるのかなと個人的にわくわくしてますが、この状況じゃあ兄バカ姪バカの黎深様は見られないんだろう事がちょっと残念です。

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第4回オモシロ検索ワード

色々あってなかなかブログの更新が捗らない管理人ですお久しぶりです。
気分転換に近頃流行りの「体内メーカー」をやってみたらかなり楽しい結果が出たのでしょっぱな報告してみます。

体内メーカー

うわあすがすがしいくらいに空っぽだ!!
…胃袋が疲れているというのは、どんだけ食べすぎなんだという事でしょうか。

というわけで、後は月初なので軽くジャブ代わりに第四回面白検索ワードでもやって誤魔化してみます。

先月は結局コミケ前のゴタゴタでやらず終いでしたが、その夏コミ関係の記事のアクセス数が予想以上に高くて、実際にコミケで配布したものを思い出すとなんだか申し訳なくなってきました。
…いつかリベンジしたい…

今月の人気検索ワード(作品別)

■バカとテストと召喚獣(→感想

今月最新刊も出ましたし、ラノベサイト杯での結果も含めて人気の高いシリーズですね。
とりあえず数少ないであろう女性読者としては、秀吉に萌えつつも地味に明久受を布教していく所存ですが「吉井明久受け」の検索結果で麦茶噴いたのは内緒
■繰り世界のエトランジェ(→感想

やはり新人さんの作品の感想をリアルタイムに書くと反応高いですねー。記事へのアクセス数もかなり高かったみたいです。
この作品は色々な意味で2巻に期待したい作品です。でも出来れば次はヒロインを絞って頂ければ(笑)
■学園キノ2(→感想

先月の検索キーワードは、シズリク祭だった。
ちなみに先月2位は「愛玩王子」でやたらと女性向のキーワードが出張った1ヶ月だったなあ…コミケ前だからですか?

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“文学少女”と慟哭の巡礼者

[著]野村 美月 [絵]竹岡 美穂

クリスマス以来なんだか良い雰囲気のななせと初詣にやってきた心葉。二人の距離感が着実に縮まっているのを感じながら次は映画に行こうと約束をするが約束の日の直前になり、ななせは階段から落ちて入院してしまう。彼女のお見舞いに行った心葉の前に現れたのは、あの朝倉美羽だった…!ななせと芥川は「美羽が嘘をついている」と言う。でも心葉は、その言葉を信じることが出来なくて…
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これまでの話で少しずつ過去の出来事から立ち直って来ていた心葉が、幼馴染でトラウマの元凶(笑)朝倉美羽と向き合うことになる物語。読者側から見ると明らかにいろいろと魂胆ミエミエの嫌な女・美羽と、そんな明らかに怪しい彼女の言動と、ななせや芥川の言動を秤にかけ、しかも美羽の言葉を「信じられない事が出来ない」心葉の姿に前半では散々イライラ(そしてハラハラ)させられましたが、今まで積み重ねてきたストーリーが思わぬ伏線になり、思わぬ形で物凄く綺麗に落ち着きました。もうなんていうか、「お見事!」としか言いようがありません。ほんとに最高傑作っ。

自分以外の心葉に近づく人を排除しようとする美羽の行動は凄くヤンデレ的なんだけど、同じくらいに、本性を露にした美羽にあそこまでされて、親友と心を許した女の子から警告を受けてもなお美羽を疑えない心葉も違う意味合いでかなりヤンでたとおもう。お互いに歪な形で依存しあっていたからこそ、その関係が崩壊したときのショックは大きかったし、その崩壊を必死で食い止めようとする美羽の姿が無性に哀しかった。そんな中、心葉を救おうとして、どんなに傷つけられても美羽に真っ向からたち向かうななせと、3人の間で板ばさみになって壊れそうな心葉を温かく支えてくれる遠子先輩という、二人の対照的な姿が印象的でした。流人くんや竹田さんの思わぬ活躍も良かったなあ。

そして今回のキモとなるのは宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」と、"井上ミウ"の投稿作「青空(ソラ)に似ている」。ひそかに読んでみたいと思っていた"井上ミウ"の処女作品は、心葉がなぜ美羽と同じ新人賞に小説を投稿したかの理由、そして削られてしまった初稿のラスト部分まで含めて物凄く綺麗な話でした。普通に泣けた…。

そして最後は遠子先輩の綺麗な笑顔と、遂にこの物語の最大の謎である「文学少女」の謎を示唆して幕引き。彼女が語る"なりたい人"の姿とあまりにも重なってしまう笑顔が印象的でした。っていうか、そ、そそそそんな言葉で終わられると次が気になってしょうがないじゃないっ!!

大好きなシリーズだけに次で完結というのは本当に寂しいですが、続きが本当に楽しみです。

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天元突破グレンラガン 1

[著]砂山 蔵澄 [絵]品川 宏樹 [原作]GAINAX

遥かな未来、人間は穴を掘って地中深くに居住地を作り、隠れるように暮らしていた。そんな集落のうちの1つで「穴掘りシモン」と呼ばれる少年・シモンは穴掘りの途中で金色に輝くドリルと顔面だけの不思議なロボットを見つける。彼は地上に憧れる兄貴分・カミナと共に地上に旅立つのだが…
 

同名のテレビアニメ作品のノベライズ。公式で確認したら8話くらいまでの内容をノベライズしているようですね。アニメ自体は以前から気になっていたんですが基本的に朝アニメは絶対起きられないし録画すらも無理なので視聴を諦めておりました_| ̄|○

結局事前知識としてはとにかくドリルらしいということ、公式ブログが炎上したことくらいしか殆ど知らないと言う状況で読み始め。

予想以上に熱かったです。勇者シリーズとか、90年代の熱血系ロボットアニメとかに通じる熱さ。兄貴分のカミナがなんでもかんでも「気合だ!」とか「度胸だ!!!」とか言ってる姿はなんでも勇気でなんとかしようとするGGGの面々を思い出してみたり。

気弱でネクラな少年・シモンと、そんなシモンに激を入れる熱血青年・カミナのやりとりが凄く良かったです。とにかくセリフが熱くて。ラスト付近は王道ド真ん中のアニメだけになんとなく後の展開に予想がついてしまうのですが、カミナとヨーコの関係に苦悶し、肝心な所で力を発揮できないシモンにもどかしいものを感じつつもその苦しみに共感してしまったり。最近のアニメでは中々おめにかかれない熱さと、ド真ん中過ぎる王道展開にかなり惚れました。アニメ本編、レンタルで見ちゃおうかな?。

ただアニメ公式サイトに掲載されている粗筋と比較する限り、微妙にオリジナル展開もあるようだけど基本的には忠実に本編の内容をそっくり「ノベライズ」しただけのようなので、アニメ本編を既に見ている人にとっては無用の長物かもしれません。完全にアニメを知らない人向けに作られているんだけど、既にアニメ本編は終盤に差し掛かっているようで今更見るのもなんだかなあで、ちょっと発売時期を逃しちゃってるよなぁ。ガガガ文庫創刊時くらいのラインナップに居れば、いい具合にアニメにもっていけたかもしれないのに、なんか勿体無いですね。



…よもや、アニメはもう終盤だから今から入るんならDVD買えっていうガイナックスの策略か!!??

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バカとテストと召喚獣3

[著]井上 堅ニ [絵]葉賀 ユイ

泊りがけの学力強化合宿を控え、修学旅行気分で浮かれるFクラスの面々。そんな中、明久は文化祭のときのとある写真をダシに脅迫を受ける。同時期に雄二も翔子から文化祭のときのある言葉をダシに結婚を迫られ…挙句女子風呂覗きの濡れ衣を着せられた二人は真犯人をあげるべく、女子風呂を目指す…—!?
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バカの中のバカ達が繰り広げる、ハイテンションなギャグコメ第三弾。3巻になると流石にテンションが落ちるのでは…と微妙に心配していましたが、相変わらず良いバカっぷりで安心しました。

今回は徐々に全学年の男子と女子、更には教師までをも巻き込んだ女子風呂覗き大作戦。無駄なまでに熱い情熱を傾ける男子生徒たちの姿が実に熱いのですが目的が目的なので熱ければ熱いほど何かが可笑しいという状態に。雄二の押しかけ女房こと翔子はますますエスカレートするし、最初は清楚なヒロイン然としていた瑞希はすっかり嫉妬の鬼と化すし、秀吉は学校公認の性別:秀吉状態で、以前よりパワーが上がっている印象すら受けます。

バカテストも相変わらず全面的にテンションおかしいけど、今回は第4問がツボでしたね。だって先生興味シンシンじゃねえか!!!本編ではやっぱり古今東西がツボすぎま。バカテスト番外編という感じで大爆笑。

一方で、ちょっとした誤解から美波VS瑞希の争いが遂に勃発しそうで、次回以降が凄く楽しみになってくる引きでした。といっても次回は水着で短編集だそうですが。秀吉の水着が個人的に一番気になる(笑)

まあそれはとにかく。
最近、明久に萌えてしょーがないのですが。

正直、「バカとテスト」最大の萌えキャラは秀吉じゃなくて明久。本人全くノンケでバカでモテない(と思っている)のに実は何気に美少年という設定(確か2巻辺りを参照)で、雄二との関係を誤解されたり、何かと女装シーンがあったり、メイド姿の写真で脅迫されたり、今回はムッツリーニに○○○○姿を激写されたり、明らかに△△ッ気のある××××に告白されたり(しかも本人は告白されたと気づいてなかったり)…女子生徒のオシが強いので、女子生徒相手にも普通に受に見えます。

ぶっちゃけ個人的には「おと×まほ」のかなたんや「ゼランディーヌ」のすめらぎを遥かに超える萌え女装少年キャラです。正直今回の○○○○姿の明久の挿絵が無かったのはマジで万死に値すると思う。

今、女装少年好き腐女子のみんなに全力でお薦めしたい一作。

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Dクラッカーズ 4 乱?rondo?

[著]あざの 耕平 [絵]村崎 久都

執行細胞の決定でマーケットにカプセルが無料で配布されるようになって以来、何も知らない一般人までがドラッグに手を出すようになり、街は混乱の極みにあった。千絵と梓達はカプセルのルートを割り出す事で執行細胞—そしてその先にいる“無慈悲な女王”を追おうとするが、捜査は行き詰まり—…
 

千絵と梓、景と水原、そして甲斐氷太と茜という超豪華メンバーが手を組んで執行細胞を追うという話。今まで最大のライバルだった<ウィザード>物部景とドラッグドッグスの<狂犬>甲斐氷太が手を組むと言う展開は、もうそれだけでめちゃくちゃアツいですね!せっかく仲間になったのだから二人が背中を合わせて戦うというようなシーンを見たかったけど、それが無いのがまたらしいといえばそれらしい。グループで動いてもどこまでもフリーダムで、それなのにちゃんと美味しい所はまとめて持っていく甲斐氷太に惚れそうでした。そしてそんな甲斐を影から心配する茜ちゃんが可愛いなぁ?。

そして同時に今回美味しい所もってきまくりだったのが、家出中学生の久美子。自分だけ何も出来ない事と、退屈にかまけて好き勝手暴走して?…というあたりはある意味テンプレ通りの行動ではあるんだけど、なんだかとても危険な位置に居るというのに不思議と和んでしまう、不思議な魅力を持つキャラクターだと思います。彼女と景のでこぼこしたやり取りも凄く良かったです。

それにしても、主人公格である梓と景は……気がつくとある意味すっかりバカップル状態と言うか。皆に冷やかされて慌てる梓と、冷やかされるのが嫌でわざと距離を保ってる景が非常に微笑ましい。

後半は遂に発見した執行細胞達とのバトル…なのですが、イマイチバトルが盛り上がらなかったかなあ。特に理由はないんだけど。他の部分が凄くテンポ良く読めるのに対してちょっとだれてしまっていました。特にベリアルと甲斐の戦いがキツかった…。

ストーリー自体は1段落して次から新章突入という感じでしょうか。座談会でネタになっていた景の浮気というのが猛烈に気になります(笑)セルネットも本格的に動き出すようですし、ますますこれからが楽しみです。

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ドージンワーク ノベル 彼の愛情、彼女の欲望。

[著]坂東 真紅郎 [挿絵/原作]ヒロユキ

一山当てようと同人界に飛び込んだのは良いが、画力がなくて全く売れない長菜なじみ。いつものように某同人誌ショップを物色していたところ、彼女のファンである星純一郎から話題の同人ゲーム「かわせみの呼び声」のオンリーが開催される事を聞く。売れセンのゲームでもあることだしと、仲間達と共にサークル参加をすることにしたのだが…
 

初っ端でいきなりソーラがコスプレイヤーという素晴らしいカウンターを食らい、それ以来内容よりも原作の相違点ばかり気になってしまってあんまり楽しめませんでした。ストーリー自体もなじみたちがオンリーイベント(おそらく「ひぐらし」)に参加する姿を描く…というか、その姿を通して作者の同人界に関する薀蓄を垂れ流すというような内容になっていて、現在同人界にリアルで身を置く人間としては知ってる事だらけで「ああ、あるあるw」的な笑いポイントが幾つかあった以外はちょっと微妙。あと、女性向に関する薀蓄はちょっと勘違いしてる印象も受けたのであんまり本気にしない方が良いです。(確かに人口は多いけど、皆カップリングでえり好みするから一部の壁大手以外はそんなに部数出ないと思うんだよね…ていうか今回かねるの書いた女性キャラの男体化なんて、常識的に考えて人選びすぎだろ…)

あと、アニメとあわせて発売したくて無理に出してしまったんだと思うんですが、小説版とコミック版4巻終了時点での辻褄が全く合わないのは酷いなあと思った。一応スタンスとしては「4巻終了前後のなじみたちの日常を描いた外伝」という感じなんだろうけど、そうすると決定的に辻褄が合わない部分が幾つか出てくるんですよね。特にかねるの同人誌の売上部数がほぼ同時期になるはずの原作と小説版で10倍近く違ってしまっているのがしょっぱいなあ。

ただ、この売上部数の違いについては、原作の方が明らかに大手同人誌作家のズレた感覚という感じで、小説版の方が親しみを覚えられたりします。ちょっと特訓したくらいでゲームジャンルで女性向やってるかねるが100部完売って…それ普通にめっちゃ売れ筋作家じゃね……?(;´д`)

それこそ二次創作同人誌として読むなら同人界の薀蓄本としてそれなりに面白かったと言えるのかもしれないのですが(つかラストのなじみたちの売上冊数は親近感沸きすぎだw)これを公式ノベライズとして「正史」扱いされるのは激しく萎えるなあと思いました。ていうかソーラがコスプレイヤーについての薀蓄を語り始めたときは本気でどうしようかと。

原作を知らなくてとりあえず気になるって人は素直に原作読みましょう。原作が好きでしょうがない人は同日発売のアンソロジーコミックを買ったほうが無難です。同人界の知識を軽く抑えておきたい人にはお薦めできる…かも…?


 

ちなみに、「アンソロジーコミック」の方も一緒に買ってみました。
こっちは普通に面白かったです。公式アンソロジーとしてはいい仕事してるなあという印象でした。ジャスティスvソーラネタが比較的多め?

阿部川キネコさんの漫画、かねるとちゃみぃが重なって見えるんですが…あと「辣韮の皮」の皮のアニメ化はある意味「ドージンワーク」より危険な事になりそうな予感がしますwww

個人的にはなじみの「全部同じアングル・バストアップのみの同人誌」の忠実再現に爆笑した。

それにしても面白いから良いけど、まっつー&椿あすコンビは自分達の漫画のテンプレが出来上がりすぎじゃないかと…買う前に予想した内容と全く同じだったのである意味噴いてしまいました。

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当ブログでのライトノベル定義はこんなかんじ。

これを機会にラノベ読みの人達の「ここまでがラノベ」って話を沢山聞けたら嬉しいですねえ・・・。

とのことなので、面白そうなので便乗します。
あくまで個人のイメージですので、「これ明らかに違うぞ」ってのがあっても目をつぶってあげてください。

私が「ライトノベルだ!」と無条件で思っている本

 ・漫画っぽいイラストが表紙である。
 ・本文内に漫画っぽい挿絵が入っている。
 ・挿絵の人がオマケマンガを前とか後ろに描いていたりする。
 ・漫画・アニメ・ゲームなどのノベライズ作品全て。

従って「塩の街」とか「砂糖菓子?」は電撃文庫版がラノベでハードカバー版は微妙。
銀英伝も私の中ではギリギリラノベ外というイメージなのですが、多分道原先生が挿絵をしていらっしゃるVerはラノベ認定になるのかと。天野絵の創竜伝は微妙だけどCLAMP絵の創竜伝はバリバリラノベだと思って読んでたりしましたね。

余談ですが、がっつりスレイヤーズ世代な私は「銀河英雄伝説」といわれると
田中芳樹よりも先に伊東老師の漫画「宇宙英雄物語」を思い出します。

だってなんだか字面が似てるから。
ハマってた当初良く取り違えたから。
ついでにリューナイト大好きだったから。

…本当に申し訳ありません両先生。

私が「ライトノベルだ!」と無条件で思うレーベル

 ・上記の内容に当てはまる内容の本が大多数を占めるレーベル
 ・メインとなるジャンルが判らないカオスなレーベル

私はラノベってジャンルと言うよりもレーベルの種類だと思ってます。
「ミステリ」も「ファンタジー」も「現代小説」も一緒くたに含めて
いいとこ取りできるのがライトノベルレーベルの美味しい所ではないかと。
だから正直、基本恋愛が主体の少女レーベル全般は
厳密には「ライトノベル」には含まれないと思う。
あれはもうラノベとは似てても同一ではない「少女小説」ってジャンルでいい。

あと、理由はないけどファウスト系はラノベっぽくない気がする。

ただ、いっしょくたに含めてなんでも「ライトノベル」って定義できるので
逆にレーベルに限定しないライトノベルの定義と言うものは猛烈に広いと思います。
美少女文庫系もボーイズラブもそれっぽかったらライトノベルでOKみたいな。
そのカオスさがラノベの魅力!!


…そんなこんなで、私の脳内のライトノベル定義を出来るだけ再現してみたのがこちら↓
soukan.gif
明るい緑の枠の中が広い意味での「ライトノベル」の定義。
一応右に行くほどSF・ファンタジー率が高いレーベル・作家で
左に行くほど舞台は現代で不思議率が下がるという方向になってます。
角川スニーカーは学園モノが多い気がするので左。
朝日ソノラマは内容的にはほぼSF方面に偏ってるけど表紙絵がいつも漫画家さんで、挿絵もあるので。

もっと良い分け方はあるとおもうんだけど、そのへんはつっこまないであげてください…

なお、ガガガとかファウストとかはレーベル自体良く知らないので省略。
美少女文庫系もとりあえずBLとの対比で入れてみたけど全く判らないです。
MF文庫JはこのブログにMF文庫の感想がほぼ皆無なことからもお分かりの通り、殆ど読んだこと無いのですが、やたらとラブコメ率が高いというイメージがあります。実際のところどうなんでしょうね。

【8/27追記】
少女小説周りと修正したのとガガガ文庫をこっそり追加しました。
ビーンズとルルルは特に他のレーベルよりもライトノベルに近い印象を受けます。なんとなく。でもBLっぽかったりルビーパーティっぽかったりと女性向率は高いと思われるのでこんなカンジに。ウィングス文庫も入れるならビーンズの直上あたりですね。
ガガガ文庫は、エロゲライターの起用や「武林クロスロード」のタマモノでMF文庫Jよりも男性向な印象をもってたり。

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少年伯爵は月夜に目覚める

[著]流 星香 [絵]おおきぼん太

若いながらも気丈で良い領主であったベルナルド伯爵。王子の誕生日会に出席した彼は猟銃の誤射で瀕死の重傷を負ってしまう。領民のためにも死ぬわけには行かない—と命を取り留めたベルナルドだったが、その身体は吸血鬼へと成果ててしまう。一方、王都に現れる怪物を退治する軍部の小隊長・レオニールは力を求めているうちに自らの血を持て余すようになり—!?
 

「801ちゃん」でJUNEとBLの違いネタがありましたがこれはまさしく“JUNE”ラノベ…。

妙に描写がキラキラしてます。賢い美少年とワイルドな軍人さんとか世界設定とかいろいろと、実にお耽美です。戦闘中に飛び散る血を“真っ赤な蝶”と表現しているのを始めとして過剰なお耽美表現が普段そういう小説を読まない私にとっては新鮮で、とても印象的な小説でした。しかし「真っ赤な蝶」はバトル描写になると1Pに何十回連呼してるんだよという状態で微妙に五月蝿い印象を受けましたが…。

人の生き血を求め、人に触れれば生気を吸い取ってしまう【求血鬼】になってしまった「強気なオレサマ少年(←と、キャラクター紹介に書いてある。オレサマ…?)」ベルナルドと、血を持てあまし、力を求める余りに理性を失い凶暴化してしまう【給血鬼】になってしまったレオニールが様々な苦難に出会い、血を求め与え合う主従関係を築くまでのお話となっています。エロい要素はありませんが逆にエロという要素を使わずどこまでエロく出来るか限界に挑戦してるのかと疑いたいほどアレな感じ。ぶっちゃけライトJUNEノベルというのが妥当な表現な気がします。帯も軽くBL小説のノリですね。

ワイルドで野生的なレオニール、伯爵に命を捧げる従順な執事・セルバンティス、どうみても妖しいアル中医者ハニーデューク等と伯爵様とのカップリング妄想の余地も大量に(笑)

領民のために死ねないと思ったのにもかかわらず、吸血鬼になってしまったことで爵位を奪われた伯爵について来た使用人3人+セルバンティスの5人のまるで家族のような暖かい関係が実に良いです。まるで父親と母親のようなオースティンとマーゴットも素敵なのですが、ドジッ娘だけど伯爵様を思う気持ちは人一倍なミリアムが凄く可愛い。だからこそ、ベルナンドが他人に触れられない身体になってしまった時のお互いの悲しみは察して余りあるものがありました。

ストーリーは明らかにシリーズ化を前提に作られており、表紙に釣られてなんとなしに買ったんだけど凄く面白かったので続編にも期待。しかし、後書きなんか凄いな…なんか現代世界でキャラクターの座談会とか作者が登場とか、凄い久しぶりに読んだ気がするよこういうノリ…

挿絵については表紙に釣られた割にモノクロ絵はあまり好みじゃなかった?とか色々思うところがありますが、とりあえず作中で何度も何度も“金髪”と描写されている主人公の髪の色が思いっきり白髪で描かれているのは流石に酷いと思います。

ていうか白髪にされると、どうみてもベルナルドが某ジャンプのエクソシスト漫画の主人公にしか見えないんですが。

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