ページ 20 | 今日もだらだら、読書日記。

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薄幸な公爵令嬢(病弱)に、残りの人生を託されまして 前世が筋肉喪女なので、皇子さまの求愛には気づけません!?

 

回し蹴りを皇子に見(初め)られた!? スカッと爽快!悪は拳で解決します
武闘派OL呉葉は溺れていた子どもを助けて死亡。 すると『その強靭な魂わたくしにください』と虚弱な公爵令嬢クレハに転生――するも、寝たきり生活がツラくて町に下り、ごろつき相手に大立ち回りする現場を隣国の皇子イザークに見られてしまう。 その姿を気に入られた(?)呉葉は彼と秘密を共有し、本物クレハの命を奪った犯人を追い詰めることに!?

男子顔負けの運動能力とメンタルの強さが自慢のOL・呉葉は子供を助けようとして川に落ち、意識を失ってしまう。死んだ──と思ったその時、不思議な少女と出会い──次に目を覚ましたときには夢(?)の中で出会った令嬢・クレハの身体に入ってしまっていた!?慣れない環境、過保護すぎる兄に翻弄されつつも兄の親友で隣国の皇子・イザークを巻き込み、この身体の本来の持ち主を殺した犯人を追うことになるが……。

やはり筋肉は裏切らないんだよ!!(迫真)

他人の人生を途中から引き受けることになり「引き継ぎが足りない!!」と悲鳴を上げながらも兄妹のより良い未来のために奔走する主人公の行動がいちいち気持ちよく、とても楽しいお話でした。魂の強さが肉体の強靭さに直結する=筋肉に裏切られる世界観という認識で笑ってしまったけど最終的には(前世から引き継いだ)筋肉でなんとかした感があるような気がしてしかたない。あとがきでもめちゃくちゃ筋肉トークしていて、こんなに筋肉の圧が強い少女小説読んだこと無い。やはり筋肉は裏切らないんだなあ(洗脳)

基本的にはパワフルな脳筋系OLが儚げで魔力の強い令嬢の肉体に入って彼女の生命を奪った犯人を追い詰めるというお話なのですが、その一方で他人のためでも軽率に命すら張れてしまうクレハの危なっかしさが内外から描かれていくのが良かったです。クレハを毒殺した犯人を追うのも「この身体の持ち主(クレハ)」とその兄のためであって、決して呉葉自身のためではないんですよね。でも、呉葉自身も生命を落とす前に職場の後輩から言われた「先輩自身は空っぽ」という言葉が小骨のように引っかかっている。決して強いだけではない、女性らしい繊細な心と不安定さが透けて見えるのが印象的でした。

過保護兄が最後に美味しいところを持って行き過ぎた

少女小説的にはクレハの秘密をいち早く知ってしまいって彼女の破天荒な行動に巻き込まれていくイザークとの、共犯というか背中を預けられる関係というかとにかく色気のないところから始まって、だんだん距離が縮まっていって互いに好意を持っていく関係性がとても良かった。色恋沙汰に無縁すぎた二人がお互いに抱いているその感情の名前をみつけるまでまだまだかかりそうだけど、そのもどかしさがとても美味しい。

……とか思いながら読んでたのですが、最後の最後でクレハの兄・テオバルトが美味しいところを全部持っていった感が凄くてですねええ!!妹のことを心配しすぎてちょっと引くくらいの過保護ぶりであるテオバルトがその裏で冷静に状況を分析し、妹への深い愛情故に起こったことを受け入れ、その上でこれまでと同じように接してくれるのあまりにも良い。本当にエピローグで大逆転ホームラン打たれた感がすごいんですが、同時に微妙に不吉な伏線も張られていて、続きが気になる所。

いやいろいろな意味で主人公カップルの関係性も「恋」に至る前の所で終わってしまったということもありますし、ちゃんと続きが出るといいなあ。楽しみにしてます。

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伝説の勇者の伝説4 大掃除の宴

 

新国王シオン、腐敗した王国内部のお掃除大作戦!
万年寝不足男のライナと、絶世の美女剣士兼理不尽だんご大王のフェリス。二人は『勇者の遺物』を求めてルーナ帝国へ潜入。そこで出会った少女に、ライナと同じ『複写眼』を持つ少年を助けてほしいと頼まれる。一方、ローランド帝国の新国王となったシオンは、いまだ勢力を誇る反国王派の貴族たちを一掃する必要に迫られていて…。眠気もふっとぶアンチ・ヒロイック・サーガ、なにはともあれ第四弾!

伝説の勇者の遺物を求めて、ローランドの同盟国・ルーナ帝国にやってきたライナとフェリス。悪魔の呪いを受けたという村を訪れた二人はひょんなことからライナと同じ『複写眼』を持つ少年を助けることに。一方、シオンはいまだに大きな力を持つ反国王派の貴族たちへの対応を迫られていて……。

忌破り追撃部隊の「唯一の癒やし」具合がすごい

ローランドの同盟国・ルーナ帝国で出会った『複写眼』の子供アルアを通して描かれるライナの過去がとてもしんどい。回想シーンもそうですがリアルタイムで展開される残虐シーンにライナが自身の過去を重ねていく(=本人も同じ体験をしたことがある)ところとかほんとエグいんだよな……小説だとライナ本人の視点から物語が描かれるものだから余計しんどかったです。このへんはアニメで先の展開を知ってるぶんあまり語れることがないんですが……。

今巻はライナ&フェリスの方もローランド側も全体的にしんどい展開で、時折展開されるライナとフェリスのテンポのよい掛け合いの他には、ローランドに帰還して短い休みを取ってる忌破り追撃部隊のミルク達が唯一の癒やしまであった。というかシオンさんひょっとして完全に好奇心でミルクにライナ追いかけさせてたりする?ラブコメを見たいのかな?お見合いを勧めてくるお節介な田舎のおばちゃんか何かかな?

フロワードとクラウの関係性いいですね!!

一方のローランド、国内もまとめきれないうちに国外からガスタークという国が周囲の国を併合しはじめて彼らとの衝突は避けられないであろう状況に。シオンとフロワードは反対派の貴族たちの大多数を一箇所に集めて粛清することで国内をまとめようと考える。ローランドの貴族どもにおかれましては本当に1巻からろくなことをしてないことが散々語られてるので「目の上のたんこぶがやっと!!」という気持ちになってしまうんですが、大きな犠牲を払って行われた粛清は思わぬ伏兵の活躍により妨害され、完全に成功したとは言えない結果に終わってしまう。

正体不明の伏兵の手によって自らも生命の危機に陥ったフロワード。そんな彼を助けに来たのが、普段から彼のことを一番嫌っているはずのクラウでした。この二人の、「シオンが居なければ互いの人生に深く関わり合うこともなかっただろう(けどシオンがいるから関わらざるを得ない)」みたいな関係性めちゃくちゃ良いですね……シオンに対する役割や支え方・国を良くするための考え方が真逆であることも常日頃から冷戦状態な所もなかなかポイント高かったんですけど、クラウに助けられたフロワードがまさか自分が助けてもらえると思わなくて冷静を装いつつも内心ちょっと困惑している風なのとかたまらなかったです。でもこいつら、シオンが間にいなかったら殺し合っていてもおかしくなかったと思うんですよね。これからももっと積極的に絡んでほしい……。

それにしてもアルアの件にしてもフロワードの大粛清にしても、これだけ派手なお話やっておいてどう考えても今後への伏線でしかないよって終わり方するのがな……いやアニメで続きはざっくり知ってるんですけどこれ多分リアルタイムで読んでたら次の巻が待ちきれなくてソワソワしちゃうやつですよね……。

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伝説の勇者の伝説3 非情の安眠妨害

 

ライナとフェリスが指名手配!? アンチ・ヒロイック・サーガ、それなりに第3弾!
「…あんなぁ…おまえ、無理って言葉の意味、知ってるか?」 万年無気力男のライナと絶世の美女にしてだんご至上主義の女剣士フェリス。”勇者の遺物”を探す旅を続ける二人は、なぜか魔法を無断で国外へ持ち出した犯罪者、忌破りとして追手をかけられてしまう。彼らを追うのはエリート追撃部隊、しかもその隊長は…。――果たしてライナに安眠の日々は訪れるのか?

伝説の勇者の遺物を追って引き続きネルファ公国で探索を続けるライナとフェリス。ところが、他でもない王のシオンの命を受けて行動しているはずなのに、『忌破り』としてローランドからも追われる羽目に!?追撃部隊の隊長・ミルクはライナの事を知っているようで……。

短編集とのリンクが気になる(情報量が、情報量が…多い!)

ライナとミルク達との邂逅、『勇者の遺物』を追う者たちとの衝突、エスタブールの内乱…と情報量が多い巻だった。シオン側の最大のイベントは間違いなくエスタブール内乱ですが、フロワードの提案した血も涙もない計画に乗ると見せかけて直前に不意打ちで計画の責任者に人情派のクラウを当てるのにはニヤリとしてしまう。良くも悪くも非情になりきれないシオンの方針を、フロワードも悪くなく思っているようではありますが。そしてエスタブール内乱、アニメでも割と印象に強いお話だったので誰が黒幕だったとかは覚えていたんですがその上で読むと問題の人が露骨に怪しい動きしててなるほどな……。

忌破り追撃部隊のミルクとライナ達が遭遇する話、これよんだことあるな…?とおもったら短編集の第一話の別視点になってるんですね!?同じエピソードを描く物語なのにこちらは少しだけミルク視点より、恋い焦がれたかつての幼馴染との再会とそのライナが自分のことを覚えていないことに対する不安で少しだけシリアス寄せのエピソードになっているのが印象的でした。いやその後の展開を考えると全く本来コミカルなエピソードでもない気がするんだけど。

あとがきでもそれとなく短編集とのリンクを匂わせてきていて、短編集読めという圧を感じる。第一話だけはアニメでもやってた話なので軽く読んだのですが……そうか……。

相変わらずライナとフェリスの関係性が良い…。

せっかく見つけた遺物を扱いきれず、その場に残してきてしまったふたり。シオンからの依頼で再度遺物のもとに戻る羽目になるが、そこでは周辺住民達が皆殺しにされていた。同じ勇者の遺物を狙う二人組と戦う羽目になるが、ライナの複写眼が暴走してしまい……。

暴走したライナに立ち向かうフェリスがかっこ良かった…!!!本来なら戻ることがないはずの複写眼保持者の暴走、しかもそれだけじゃなくてなんか更にヤバそうな天の声まで登場して……という絶望的な展開と、前巻からそれとなく描かれてきた「複写眼が暴走して彼女を傷つけたら」というライナの心配を見事にぶったぎってくれる、フェリスの目のさめるような身のこなしと口上が最高でした。

バトルの前に描かれた、フェリスの微妙な表情変化に気づくライナとか、衣食住だんご+昼寝に端を発したふたりの仲良さそうなやりとりとか、そういう空気感の描写が丁寧に入ってくるからこそ暴走したライナにフェリスが伝えた「茶飲み友達」という言葉が刺さるんだよね……。一見興味なさそうな彼女がライナの書いたレポートの最初の文章を心に焼き付けているという事実に、胸が熱くなる。

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ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編5

 

試験史上最も容易で、最も残酷な『満場一致特別試験』開始!
2学期が開始と共に2つのイベント、体育祭と初の文化祭の開催が発表された。文化祭に胸躍らせる高度育成高校の生徒達だが、茶柱が唐突な特別試験の開催を発表する。 試験名は『満場一致特別試験』。クラス全員の意見が一致するまで投票を繰り返すという一見容易な試験内容。だがその本質は茶柱の10年来のトラウマになるほどのもので……。 全員が投票で意思表明する必要がある『満場一致特別試験』によって否応なくその混沌に巻き込まれていく生徒達。 「では、最後の課題を表示する。投票の用意を」 試験史上最も容易で、最も残酷な試験! 悔いなき選択を生徒達は果たして選ぶことができるのか!

二学期が始まり、体育祭や文化祭の準備で湧き上がる二年生の元に新たな特別試験の開始が告げられる。それは、クラス全員が同じ意見になるまで投票を繰り返す『満場一致特別試験』。制限時間内に全ての質問をクリアすればクラスポイントが得られるが、時間切れで失敗した場合には甚大なペナルティが発生する。最初は簡単だと思われていたその試験だが、茶柱を始め担任教師達にとってはトラウマものの、曰く付きのシロモノで……。

久しぶりのクラス内での対決がキレッキレで楽しい!!!

面白かった〜!!2年生編になってから勢いこそ落ちていないものの、3学年分全員の動向が縦横無尽に描かれる関係で展開を追うのがしんどい時も多かった。久しぶりのクラス内での動きを主体とした2年生同士の戦い、めちゃくちゃに楽しかったです。文句なしに二年生編になってからのお話の中ではぶっちぎりで好き。そしてホワイトルーム生との争いでは守りに入ることが多かった綾小路、久しぶりにキレッキレだった。

メインはあくまで「満場一致特別試験」となっていますが、今後のイベント予定も示唆してきててそれも楽しかったです。外部からの来賓で俄然きな臭くなってきた体育祭、緻密な広告戦略・営業戦略が問われそうな文化祭、そして修学旅行。どう頑張っても外部との接触がありそうなイベントの連続じゃないですかやった〜〜!!内部で行われていたホワイトルーム生との対決とは違った直球の対決が期待できそうで、今からワクワクしてしまう。

一見簡単そうな「満場一致試験」、何も起きないわけがなく…

お題を聞いたときからずっと「これ絶対1年生編の『クラス内投票』と同じ系列のやつ!!!」と思ってたけどもっと始末が悪く、残酷な試験だった。任意の生徒を選んで退学させれば少なくはないクラスポイントが手に入るがクラスで満場一致の決断を行う必要がある。一方でクラスポイントは手に入らないが誰も退学させないという選択肢を取ることも出来る。時間切れにはAクラス争奪戦からの脱落に等しいペナルティを。クラスポイントを取って能動的に退学者を出させることでクラス内の不和を呼ぶか、退学者を出さないことで不要な犠牲を避けて結束を高めるか。様々な思惑を持った生徒たちによる意見のぶつかり合いが熱かったです。

もちろん堀北クラスの展開も最高に面白いんだけど、他3クラスの動向も面白かった。特に葛城の加入をきっかけにして独裁政権ではなくなりつつある龍園クラスのやりとりがめちゃくちゃ良かった。無人島試験のときも言ってたけどほんと、龍園と葛城って良いコンビなんですよね。一方、こういう試験で安定感を見せるはずの一之瀬クラスの流れが不穏すぎる……言ってることは正論だけどその正論で思考停止してどこまでも状況が見えていない生徒たちの盲目さが……怖すぎる……。

他3クラスがなんだかんだで特別試験を終えた後も頑なに意見の一致が取れない堀北クラス。堀北と綾小路を退学させたい櫛田vsこの機に櫛田を退学させたい綾小路vs櫛田と和解したい堀北。水面下で繰り広げられる、2対1のように見えて実はみつどもえの戦いがアツかったです。そろそろ没個性の皮を被るの完全にやめつつある綾小路が櫛田を追い込みにかかるのは納得の展開でしたが、そこからまさかの堀北の行動が……!!!ただ闇雲に和解しようとするのでも切り捨てようとするのでもなく、櫛田という人間が能力を正しく発揮した場合にクラスにもたらす価値を測った上での判断。おそらく綾小路の想像すらも超えていただろう(多分)彼女のリーダーとしての成長に、胸が熱くなりました。とはいえ、いろいろな意味でこれ試験後のこのクラスどうなるんだよって気持ちがすごすぎるんですが。とりあえず一件落着といえば一件落着なのか。

……からの、結末が……ああ……。

綾小路がいつか誰かを切り捨てるような選択を取るであろうことは予想がついていたし、その相手についてもそれらしき伏線が張られている感じがあったので納得なんだけど…どこまでもしんどいなこれ……最後の最後で綾小路の独白がめちゃくちゃ冷静なのが逆にしんどいわ……。

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ロクでなし魔術講師と追想日誌 9

 

私が生きている意味はーーこれだったんだ
「Project: Revive Life」から生まれ、グレンに救い出されたリィエル=レイフォード。しかし、彼女には生きる意志が消えていた。帝国に存在を偽り、彼女を育てることに決めたグレンは……

生きる気力を失ったリィエルにかつての自分を重ねるグレンが印象的。一度はグレンに依存させることで立ち直らせるしかなくて……という苦味が沁みるラストから、リィエルが本当に守りたいもの・「生きる理由」を改めて実感する本編の時間軸につなげていく構成にホロリとしてしまった。それにしてもレーン先生の短編もっとください。

レーン先生の短編もっとください。(大事なことなので2回略)

まさかのレーン先生再登場!!な短編「レーンの受難」でテンション上がりまくってしまった。女子寮に出没した下着ドロを捕まえて欲しいというマリアからの依頼を受け、グレン先生写真集(どうみても盗撮)で懐柔されたセリカがグレンを再び女体化させ、女子寮に送り込む!!!という内容なんですけどグレンの実態をよく知らない下級生達から歓待され、マリアに迫られて不純同性交遊の疑いをかけられたり、一転下着ドロの容疑者として冷たい目を向けられたり…と始終女子生徒たちに振り回されがちなグレンの様子にニヤニヤが止まりませんでした。これまで本編にしか出てこなくて割とシリアス要因だったマリアちゃん、コメディに回すとこれまで出てきたヒロインたちとは違う形でグレンを振り回す、良いキャラでしたね。彼女が学園主体の短編に登場できる時系列が限られすぎてるんだけど、レーン先生主体の回をもう一回くらいやってほしい気持ちが凄い。本編も終わりが見えてきているこのタイミングですが、ぜひシリーズ化して!!!

普通の人間のような楽しみを書物でしか知らないナムルスがルミアの身体を借りてグレンと1日デートする「名も無きビューティフル・デイ」。例によってナムルスの壊滅的なファッションセンスから始まり、現実と書物の区別がついてなかったりシスティーナから借りた本のラインナップのせいか半端に恋愛脳になっちゃってるナムルスの姿に思わずニヤニヤしてしまうんだけど、そんな彼女を意外にしっかりエスコートするグレンが良かったです。いつものメンツだとこういう状況の時、割とグレンが寄りかかっても問題ない人材が揃ってますからね……そんなグレンをこっそり尾行した結果、巻き添えでシロッテの枝をかじることになってしまったシスティーナは強く生きて欲しい。

君に教えたいこと」もよかった。グレンが訳あり母子家庭の親子からの依頼で家庭教師を引き受け、親子を襲うトラブルを解決するというまさに正統派なロクアカ短編な内容で、シンプルに良かった。ウル、本編で再登場してほしいなあ(もう色んな意味で最終決戦しか残っていないような状況ですが!)

過去から本編に連なる展開が印象的なリィエル過去編

書き下ろしの過去編『迷子の戦車』はグレン達が「Project: Revive Life」の産物であるリィエルを救い出し、まっとうな人間として生きていけるまで寄り添おうとするお話。正体を偽り天の智慧研究会の暗殺者として育てられていた少女を保護する…という形で特務分室で身柄を預かることになったものの、「天の智慧研究会」という組織の情報そのものが切望されており、軍部の心無い人間たちからその身を狙われてしまう。更に、天の智慧研究会からも追手が差し出され……周囲の協力も満足に受けられない状態で心神喪失状態のリィエルを介護しながら孤独な戦いを強いられることに。

生きる気力を失ったリィエルにかつての自分を重ねるグレンが印象的でした。自分がセリカに救われたように、自分も誰かの救いになることが出来れば……と奮闘してみるものの彼女が負った傷はあまりにも深く、一度はグレンに依存させることで立ち直らせるしかなくて。とりあえず生命の危機は脱したけれど、完全に立ち直らせる事はできなくかった……という、グレンのひとかけらの後悔が心に沁みました。少しホロ苦いラストから一転、フェジテを襲う死者の群れに敢然と立ち向かうリィエルがアルザーノ学院の仲間達に囲まれて自分が本当に守りたいもの、「生きる理由」を見出していく。過去編から本編の展開に連ねていく構成が今回もとても良かったです。

しかしラストのリィエルや生徒たちとのやりとりが素晴らしいだけに、現在(グレン達が過去から帰還した時点)のフェジテがどうなっているのか本当に気になる。20巻が早く読みたい…!!

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伝説の勇者の伝説2 宿命の二人三脚

 

緊張と脱力のアンチ・ヒロイック・サーガ、とりあえず第2弾!
シオンの陰謀で「勇者の遺物」探索を命じられたライナとフェリス。いたってやる気のない二人をよそに、シオンの周辺では、王となった彼の失脚をもくろむ者たちが暗躍していて……? 暗雲渦巻くネルファ皇国で何かが起きる!

シオンの命令で伝説の勇者の遺物を探すため、隣国ネルファ公国にやってきたライナとフェリス。ひょんなことからネルファ公国の傍流の皇子・トアレを助けたふたりは、公国図書館で調べ物をする都合もあって彼の家に滞在させてもらうことに。一方、革命を成功させて今では英雄王と謳われるシオンだが、彼を排除しようとする貴族たちが依然としてその近辺を狙っていて……。

シオンとトアレ、二人の王子の対比が良かった

父王や兄達を排除して血塗られた道を歩むシオンと、政治には関わらずに弟たちと穏やかな毎日を送るトアレ。同じ傍流の王子(シオンはもう王だけど)でありながら真逆の道を歩むふたりの在り方が印象的でした。というかシオンは自分の一番身近にいて抱え込みすぎるシオンのストッパーになってくれて自分にまっすぐな信頼を寄せてくれたフィオレが死んだところにタイミング良くフロワードのようなヨゴレ役を自ら引き受けてくれる人材が来てしまったもんだから完全に引き返せなくなっている感じがあってしんどいですね……「国」と「仲間」を天秤に乗せて、本人も自覚があるのかないのかくらいの認識の中で徐々に前者が重くなっていく様子が見て取れるのがなんとも言えない。

クラウやカルネではだめで、フィオレでないと止められない何かがあったんだよなあ……あるいはそれこそライナが旅に出てなくて傍にいたら何かが変わった気もしなくもないけど、特に何も変わらなかった気もする。

ライナとフェリスの距離の近づき方、良いですね!!!

突然ネルファを訪れたシオンはライナとフェリスに自分の護衛をするよう依頼する。シオンを狙う暗殺者を返り討ちにしたライナ達だったが、帰還した彼らを待ち受けていたのはトアレの命を狙ってやってきたフロワードで…。

強敵・フロワードと彼が呼び出した『悪魔』と対峙して苦戦を強いられるライナとフェリス。傷ついたフェリスを目の当たりにして、ライナが放った口上がとても好きでした。「殴られ損」という言葉の裏に隠された、フェリスにはいつだって強い女でいてほしいという気持ちを感じると言うか、暗にその裏に“自分にも殺されないような”強い女、という意味が隠れてそうというか。

常に複写眼の暴走の危険がある、それを理由に誰かと深い関係を築く事を避けてきたライナにとってフェリスって多分初めて対等に付き合えるかもしれない相棒なんだろうなあ……。自分の正体を知ってもなお傍にいてくれるフェリスや自分を必要だと言ってくれるシオンを見て、彼らを遠ざけたい気持ちと傍に居たい気持ちで内心葛藤している様子が印象深かったです。

三人の物語と並行して、いよいよミルクが忌破り隊の隊長としてシオンの命を受け動き出す。なるほどここから短編版の第1話に繋がるのか!アニメではちょっとわかりづらかった彼女が隊長に任命された理由、彼女が歩んできた決して平坦ではなかった道が描かれていてよかったです。短編の方も併せて読みたいけど巻数多いから悩むな…。

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ティアムーン帝国物語5〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜

 
Gilse

孫娘ベルと未来改変に励む元わがまま姫ミーアは、ガレリア海でひと時のバカンスへ! 船遊びに興じるはずが、無人島で遭難。王子アベルと共に、行方不明となった親友(?)の公爵令嬢エメラルダを捜索することに。だが、ミーアは知らなかった――島の奥深くには帝国を滅亡へ、ひいては自らを暗殺エンドへと導く「ある秘密」が隠されていることを。かつて失われた絆を取り戻し、破滅へ向かう運命の激流に逆らうことはできるのか? 恋あり、友情の涙ありの忘れられない夏が始まる! 「呪いも盟約も、どーんとこいですわっ!」 保身上等! 自己中最強!お腹はちょっぴりFNY(ふにゃ)り? 元(?)ポンコツ姫の歴史改変ファンタジー第5巻! 約2万字の書き下ろし&巻末おまけ「ミーアの日記帳」&描き下ろし四コマ&コミカライズ収録! 巻末にて第1回人気キャラクター投票の結果発表!

グリーンムーン家の令嬢・エメラルダから夏の舟あそびに誘われてシオンやアベル達と共にガレリア海に赴いたミーア姫。ところが無人島で遭難したあげく、エメラルダが行方不明になってしまう。彼女を探して寝床にしていた洞窟内の捜索を行うが、そこで一行はティアムーン帝国建国に纏わる、とんでもない秘密を知ってしまい…!?

帝国建国の謎が解き明かされる、第二部クライマックス!(からの第三部開始)

同じ巻の間に第二部終わって第三部始まるの斬新すぎない?って思ったんですけどあとがきで「うっかり筆が乗ってしまった」みたいなこと書かれてて、作者さんが楽しんで書いてるなら良いことだ…!と思いました(しかし上手くページ数調整したりできなかったのかなとかと編集さんの仕事を疑ってしまう何か)。ミーアの処刑フラグ回避を経て始まった第二部、日記帳のような明確な指針もないまま始まって各国を破滅に導こうとする組織の存在が明らかになり、そしてついにその裏にいた者の存在が明かされる──というクライマックスがとても面白かった!!タイトルに張られた伏線の回収が見事で、そういう意味だったのか…と。

ミーアとアンヌの主従関係を見て、そして自分を助けに来てくれたアンヌと実際に話してみて自分の主従関係を見つめ直すエメラルダがとても良かったです。彼女自身もかつてのミーアと同じように、貴族社会という狭いしきたりに縛られている人というだけで悪い人ではないんだよなあ。……からの、まさかのニーナの面倒くさいオタクみたいな言い分にめちゃくちゃ笑ってしまった。確かに、彼女達の関係性を知らない読者が一発で見抜けるくらいミエミエな態度だったんだからそりゃわかるか〜!!

預言書、ダイエットする。

そしてミーア達が海から帰還し、再び学園に舞台を移して始まる第三部。ミーアの未来を教えてくれていた「ミーア皇女伝」が唐突なダイエットに成功!!ミーアの死亡予定が「大人になってから毒殺」から「聖夜祭の夜、馬で夜駆けしている所を野盗に襲われて死ぬ」という衝撃の展開になり、慌ててフラグ回避のため動き出すミーア姫。

夜駆けの最中に野盗に襲われても逃げ切れるよう、馬術の訓練に力を入れ始めたが、そこに四大公爵家のひとつ・レッドムーン家の令嬢ルヴィが現れ、何故かミーアに決闘を挑んでくる。軍事に強いレッドムーン家が所有する馬に対抗するには、馬術部に2頭しかいない『月兎馬』を乗りこなす必要があるが、ミーアは貸し出された馬・荒嵐となかなか息を合わせることが出来ず……。

ルヴィを無意識下に苛む「前回」の生で経験した失恋の記憶とそれが原因で道を誤ってしまったという悔恨。今度こそ後悔のない人生を……と、ミーアとの決闘をきっかけに新しい自分へ踏み出そうとする姿に胸が熱くなりました。一方、立場的には決闘を受けなくてもなんの問題もないミーアが「自分に恨みを持った誰かが自分と同じように人生をやり直して世界改変を行うかもしれない」という理由でルヴィの禍根を残さない形で事を収めようとする姿が印象的。結果的にレッドムーン家に借りを作りつつ、ルヴィの本当の願いを見抜いて叶えてあげる、どちらもWin-Winな形で事件を収めてしまったのは本当に上手かった。

前の巻くらいから薄々思ってたけどミーア姫、自身に政治の才も剣の才もないけど、こと「自分が出来ないことを他人に任せて上手くやらせる」ということにかけて天才的な才能を持っているんですよね……そこに前回の生を踏まえての経験と一度はどん底まで堕ちたために獲得した危機管理能力が加わるものだから普通に有能な政治家なのではないかという気がしてきた。

肝心のフラグ回避はまだこれから……というかもう、もう一頭の月兎馬・花陽とイエロームーン家が地雷な気がしてならないんですが!花陽の世話をしたことで荒嵐からの好感度を上げたことがフラグ回避にどう関わってくるのか。いろいろな意味で、次巻が楽しみです。

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VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた2

 

頭ライブオンな四期生襲来!! 超人気VTuberコメディ第二弾!
1巻発売即大重版を連発した衝撃の話題作第2巻!! 数々のおかしなVTuberが所属する大手運営会社ライブオン。配信事故から大人気になった三期生・心音淡雪は、遂に後輩が出来るとウキウキしながら四期生発表配信を見ていたが―― 「私を貴殿の女にしてもらえないでありますか?」いきなり淡雪に愛の告白をする四期生が現れて!? 更に、「ゴリラさんの雑学でも話したいと思いますですよ?!」「私を甘やかしてください。なぜなら私は赤ちゃんだからです」と、残りも頭ライブオンなヤツばっかり! 挙句の果てに淡雪は『最(高の)ママ』と呼ばれることになり!? ヤバい四期生襲来!! 衝撃のVTuberコメディ第2弾!

清楚系Vtuber・心音淡雪が配信切り忘れ事故をキッカケにストゼロの女(シュワちゃん)として覚醒してからしばらくして、ライブオンにも四期生の新人Vtuber達がやってきた!!濃いキャラだらけの四期生発表配信を見ていたら……そのうちのひとりから熱烈な告白をされて!?

四期生も同期も先輩たちも濃いなあ!!!

相変わらず炎上も内輪もめもないネット文化の楽しい部分だけが切り取られた世界観と2chスレまとめのようなコメント欄でのテンポ良い掛け合いが安定して楽しい。今回はあとがきでも言及されているように淡雪一人の配信シーンが減り、同じ事務所のVtuber達との掛け合いが中心になっていてキャラクターの掘り下げが進んだ印象の一冊でした。わ、わたしはシュワちゃんがキレ芸しながら一人でポンコツゲーム実況するのも結構好きだったんですが…!!!(共感できすぎて)

豊かすぎる生物知識にシモネタを織り込んでくるけどMC能力が高いエーライ、人間社会に心を打ち砕かれ大人な見た目とは裏腹にもともと持っていた赤ちゃんになりたいという願望に忠実になってしまった還、そして淡雪の強火担というかネットストーカー(執着の仕方がヤバいが全面的に無害)の有素という四期生達のキャラの濃さがすごすぎるのですけど、それはそれとして今巻は先輩方や同期も負けてはいなかった。特に唯一の常識人として慕われていたシオン先輩が「母性が溢れすぎて無理やり他人の母になろうとするやべえ女」になってしまった今、ライブオンに救い(ツッコミ)はあるのか。

人気が出て無理な飲酒が減ったせいか、前巻ではどこまでも台風の目状態だったシュワちゃんが割と常識人ポジションになりがちなのが印象的でした。今回はむしろ無害だがどこまでも愛が重い有素や淡雪を「最ママ」認定してしまった還ちゃんなど押しの強い後輩たちと彼女達に負けず劣らず濃い同期・先輩たちに囲まれてツッコミを入れてるシーンのほうが印象に残っているような。

細かいネタの話をするのは色んな意味で野暮なので割愛しますが、カステラ(マシュマロ)に有名2chコピペのパロディ貼ってくるのいちいち笑ってしまうので困る。最近の若者はわかるんでしょうか吉野家コピペとか。全体的にかつての2ch・ニコ動文化全盛期のパロディが多い中で不意打ちで異○羅のキャッチフレーズパロディが始まったのには笑ってしまった。ネタが突然若返った!!!

ましろと淡雪、長い付き合いの二人の友情

いろいろな意味で女性Vtuberハーレムラブコメの主となりつつある淡雪ですが、その幕間幕間で入ってくる一番長い付き合いの同期・彩ましろとの馴れ初めや初期のエピソードがとても良かったです。売れない清楚Vtuberだった頃から彼女の「一番のファン」だったましろがどんどん人気になっていく淡雪の姿を暖かく見守りつつ、それはそれとして後輩や先輩に囲まれている彼女の姿を見てそれとなく張り合ってくる姿が微笑ましかった。ラストのお泊りオフのエピソードなんか完全にラブコメだ……!!ってくらいの甘酸っぱさで、小悪魔の如く淡雪を翻弄するましろとそんな彼女の姿に思わずどぎまぎしてしまう淡雪にニヤニヤが止まりませんでした。

それにしても、この世界でもやっぱりあるにはあるんですねアンチコメ……即淘汰されていくのでやっぱり優しい世界だったけど。

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関連記事の表示をいじった

自分用メモ。

やっぱり基本は「SimilarPosts」

ブログの下の方にある関連記事の表示には長いこと「Similar Posts」というプラグインを使っていました。このプラグインの良いところはどういう基準で「関連記事」を取ってくるか、本文・タイトル・タグの3点の中で比重を決定できるところ。基本的に作者・イラストレーター・シリーズ名だけでタグを作っている分にはタイトルとタグに比重を傾けるだけで概ねシリーズの既刊を関連記事として並べてくれるのです。今はわざと低めにしてるけど、本文の比重高めにしてどんな記事が上がってくるのかチェックしてみるのも面白い。


今はこんな感じで設定してますが、この設定だとタイトルやタグの一致が少ない記事は指定した件数出てこなかったりする。んで、本文一致を高めにすると同じシリーズの記事を差し置いて文章が似通っているだけの全然関係ない記事が拾われてくることがあるのでそれもうちのブログみたいなところだと不本意な結果になる。関連記事の比重にカテゴリを設定できればかなり楽になりそうなんですが……逆にレーベル名までタグで入れてる人とかにはかなりいい感じに出そう。

ifなど複雑な指定は入れられませんが、デザインの設定でカスタムフィールドの内容をかんたんに呼び出せるのもポイント高いです。

「Simplicity2」の関連記事表示機能も悪くない

一方、私が使用しているWP用テーマ「Simplicity2」には関連記事表示機能がデフォルトで付属しています。こちらはカテゴリの一致・タグの一致から選べる形でカテゴリやタグのどちらかで記事内容をかなり細かく細分化しているブログや、逆に日記とかの大まかなラベリングで構わない場合は汎用性高そう。候補に上がった記事の中から毎回ランダムで記事を表示してくれるので特に何もしなくてもブログの記事を広めに誘導入れてくれるのもポイント高い。テーマ付属の機能であるがゆえの手のかからなさも良い感じです。

うちのブログの場合はカテゴリのみ・タグのみの絞り込みだとどうしても表示される記事の範囲が広すぎてしまうので、こちらは使用していません(実は個人サイトの方で使ってたりする)。

「ACF」を使って関連記事の指定が出来るようにした

最近「1巻リンク」や属性タグなど、タグの種類を増やした関係で特に単巻ものやシリーズ1〜2巻の記事での関連記事の精度がやたらと低くなってきました。本当は「タグの一致件数が多い記事を表示」とか「作者・イラストレータータグに一致する記事があればそれを優先」とかになってくれると楽なのですが、そういう重み付けは出来ないようで。

悩んだ結果、「Advanced Custom Fields」を利用して関連記事を表示するためのフィールドを作り、それが設定されていないときはこれまで通りSimilarPostsを表示させることにしました。SimilarPosts、マジで余計なタグを追加してない続刊の記事で使うときは本当に何もしなくて良いので楽なんだ……。

基本的な表示は下記の記事を参考にしてフィードグループと出力用のHTMLを作成。
 関連記事を表示するプラグインを使用することもできますが、あまり融通が利かなかったり、CSSの調整が面倒だったりなので、制作に慣れている方であれば、自分でゼロから設定してしまった方が早い場合があります。  今回は、カスタムフィールドを追加す
戻り値の設定は「投稿ID」で、と記載されていたのですが「投稿オブジェクト」を指定しないとダメでした。

関連記事の指定が無いときは仕様しないので、使用するのは2回目のループタグ内の部分。普段のテンプレートからソースを取ってくると動かないので、コピペしてきた部分を参考に少し変更する必要があります。カスタムフィールドの出力でかなり苦労したのですが、$post->ID となっている部分を $post_field->IDに変更すればおおむねOK。


フィードグループは関連URLを設定するものとは別に、表示切り替え用のフィールドを入れます。切り替え用のフィールドに何も入っていなかったらSimilarPostsを、何か入っていたら関連記事として指定した記事を表示するという形。Simplicity2の場合は「related-entries.php」から関連記事を呼び出しているので、そのテンプレートの関連記事呼び出し部分に上記の分岐を入れました。

特にシリーズ1巻の表示はちょっと外れた感じの関連記事が並ぶことが多かったので、今後はちょっと意識的に手動で設定するようにしていこうとおもいます。乞うご期待!(というほどのものでもない)

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伝説の勇者の伝説1 昼寝王国の野望

 

万年無気力の劣等生×美貌の女剣士を待つ運命は!?新感覚アンチ・ヒロイック・サーガ
超無気力人間ライナ、野望を胸に秘めた青年貴族シオン、ちょっと変な美貌の女剣士フェリス。彼ら三人の若者がつむぎだす壮大な戦国絵巻──にはならない、少しシリアスかなり脱力のアンチ・ヒロイック・サーガ登場!

「ファンタジア・リビルド」で興味を持って、配信でアニメ版を見たのでせっかくだから原作も読もう!!という感じで手を出しました。アニメが予想以上に原作忠実でしかも無印全巻分の内容があったそうでほぼ二周目みたいな感想になっちゃうのですが、いつもより軽めでざっくり流そうと思います。

余談ですが、ついにサ終が決まってしまったファンタジア・リビルドですが、ゲームシステムはなんかこう色々と突っ込みどころが多いですがクロスオーバーが大丈夫ならば原作ファンには結構楽しいものになっていると思いますので今からでもメインストーリーだけでも読んでほしい。私はこの機会に参戦作品の原作をいくつかでも手を出したいです。

本編に至るまでのエピソードを描く前日譚

ライナ・シオン・フェリスの主人公3人が別々の場所で出会い、色々あって戦争が起こり、王になったシオンの命令でライナとフェリスが「伝説の勇者の遺物を探す旅」に出発するまでの、本編の前日譚にあたるお話。もともとドラマガ連載の短編の方が先にあったということでアニメもコミカライズも短編第一話の方を先にやってるんですが、確かにいろいろな意味で基本設定を知った上で読むべき「過去編」という感じのお話だったなぁ。

アニメでざっくりストーリーを知ってる状態で読んだせいもあるけど、1巻は主人公であるはずのライナよりも傍流の王子であるシオンの悩みと憎しみ・葛藤の方がメインのように感じてしまう。っていうかこの巻のライナ、冷静に考えるとちょっと只者ではない所を見せて暴走して投獄されてレポート書いたくらいしか自発的に動いてないな…ってリストアップするといっぱい行動してる気がするから不思議だな…。

母と自分を捨てた父王、自分を邪魔者として排除しようとする兄達、そしてローランド帝国という枠組みそのものへの復讐に逸るシオンが学院で信頼できる仲間や自分を特別扱いしないライナと出会い、その頑なだった心を少しずつ溶かしていく。自分がローランドの王になるための準備を着々と進めながらも、復讐の虚しさにも薄々気づいていて、思い悩む姿が印象的でした。とある仲間の裏切りと仕組まれた「戦争」さえなければもっと別の未来もあったのかもしれないけど、そうはならなかったのがなんともやるせない。

っていうかラストのシオンの匂わせ発言、アニメを最後まで見ていると「あ〜〜〜!!!!!」ってなりますね!!こんな最初からこんなこと考えてたのか、この人は……。

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