« 3月 2017 4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

GランDKとダーティ・フェスタ

[著]秀章  [絵]榎本 ひな

ここは大バカ高校・野猿峠男子(通称:猿男)。そんな俺らの高校に、普段なら話すこともできないような超お嬢様学校との合同文化祭の話がやって来た。と、いうわけで。漢・花島一茶、女になります!でもこの文化祭、どうにも裏がありそうだ。楽しそうな女がどこにもいないし、いきなり目つきの悪い金髪美少女に狙われたり…。だったら、俺らの悪ふざけで、そのくだらない空気を吹き飛ばしてやる!ミスコン優勝を目指して、おバカなDK(男子校生)達が大暴れ!何が起こるか分からない!?おバカな青春グラフィティ開催!! (「BOOK」データベースより)

     個人的お気に入り度数

 学力底辺の男子校と超お嬢様女子校が合同文化祭をやることに!普段は歯牙にも掛けてもらえない男子達は大喜びだが、どこか様子がおかしい。文化祭実行委員長になった花島一茶は、不穏な風向きを感じつつも少しでも文化祭を盛り上げるため、女装してミスコンに出場しようとするが、いきなり金髪美少女に襲撃されて…!?というお話。

 とある事情から最底辺の男子校に進学する羽目になった主人公が進んだ先の学校でクラスメイトになったバカ達に救われ、彼らを少しでも楽しませることで恩返しをしたい、同時に過去の自分と同じ葛藤の中にいるヒロイン・芽衣を救いたいと思う姿が熱かったです。終わり方も凄く綺麗に終わってて、とてもさわやかな青春物語でした。

 主人公一味に皆見せ場があるのにもニヤリとする。序盤は気弱マッチョのマチョ村と芸術家肌だけど普通のセンスもすごいナルシスト・ガガ彦のキャラが色んな意味で突き抜けてる感じだったんだけど、残りの2人もしっかり美味しいところを持って行くというか終盤のフッティーが美味しいところ持ってきすぎでヤバイ。あと、エドは一茶の「一番の親友」というポジをもっとどんどん押していくべきだったと思います!いや、細かい所で美味しい見せ場はあるんですけど!!もっとこう普段から一茶と目と目で分かり合ったり距離が近かったりしても良かった……いやなんか私が奴らの細かい親友サインを見逃してただけかもしれないけど……あとから読み返して序盤の鋭い発言に萌えたりしてましたけど……。

 なんかこう、一貫して「バカに優しい世界観」というか、味方であれば大人までもが何の葛藤もなく一緒にバカに乗ってくれる世界観が心地よかった。個人的にその主人公サイドの描かれかたに若干痒い部分も感じるのだけど、こういう世界観があってもいいなあと思わせるだけの心地よさがありました。

 ただ、個人的にはここまで気持ちよい終わり方したなら、敵側にも何らかの形で救済があってよかったと思うんですよ……どうせご都合主義ならあっちまで全部救ってしまって欲しかったというか。そこだけどうしても引っかかってしまった……。

STEINS;GATE 線形拘束のモザイシズム

[著]海法 紀光  [絵]門松 みなみ [表紙]huke[原作]5pb.×ニトロプラス

物語の序盤、岡部のもとに大量のDメールが届く。内容には一貫性がなく、文面も稚拙というおかしなものだった。はじめは、そうした蝶の羽ばたき程度の小さなことだったが、その連鎖はどんどん進み、状況を大きく混迷させていく。『STEINS;GATE』という器のなかに10話もの異なるDNAを内包した『線形拘束のフェノグラム』。そのすべてをひとつにまとめ、再構築された物語はラボメンたちをどんな未来へ導くのか!?すべては「運命石の扉」の選択のはずなのだが…。

   個人的お気に入り度数

 「Steins;Gate」シリーズの外伝作品『線形拘束のフェノグラム』のノベライズ作品。キャラクターそれぞれの視点から描かれる短編集的な側面を持つ原作ゲームを一つにまとめあげて練り直された「別の世界線」の物語です。

 最終的に全く別の物語として収束するのにもかかわらず、原作ゲームの様々な要素を盛り込んできていて、読んでみると確かに「線形拘束のフェノグラム』のノベライズ」だと納得できてしまうのがズルい。ただ、原作ゲームを土台にして物語が組み上げられているため、ゲームをやっていないと分かりづらい、というか説明不足に感じる部分が多いかも。

 解りやすいところだと分裂する鈴羽の話や、紅莉栖が『父親からマイフォークを貰える世界線』なんかは完全にゲーム側の各ルートを意識している話で、他にも元が分かるとニヤリとできる話がかなりあるんだけど、わからないと「そういう世界線もあったのだ」と説明もなく置いてきぼりにされる感じは結構あると思います。その辺同じ作者の描いたロボティクス・ノーツのノベライズ(感想)と通じる読後感があります。

 「本編と矛盾がある」と後置きしながら、Steins;Gate世界の謎にこの物語独自の切り口展開される仮説が楽しい。岡部が物語時点でのα世界線において死なない方向に世界が収束する理由やまゆりが死ぬ理由、萌郁のメール依存の話などはまじめに検証を重ねると矛盾が出る話なのかもしれないけど、「そうかも」と思ってしまった時点で読者の負けという感じがありました。岡部が死なずまゆりが死ぬ理由が最終的に「運命石の選択」という言葉に繋がるのがまずズルいんですよ!!

 たったひとつのトゥルーエンドであるはずのシュタインズゲート世界線でない時点で、彼らを待ち受けているのはハッピーエンドではないのかもしれないけど、絶望の淵から這い上がり、血反吐を吐きながらも誰もが幸せになれる世界線を求めて奮闘する姿は間違いなくこれも「シュタインズ・ゲート」の物語なんだなと感じさせるものがありました。面白かった。

 しかし、個人的には最後の萌郁とFBのやり取りも好きなんですけど、終盤の岡部と4℃のやりとりが大好きでもうなんかこれ見れただけでも満足!!!って感じあります。ラボメン全員の救済だけならいざしらずよんどしーさんまで救ってしまうとかずるいわ…。

「好きなライトノベルを投票しよう!! 2015年下期」投票します。

企画元:好きなライトノベルを投票しよう!! - 2015年下期

下半期は上半期以上に読んだ本が少なかったのですが、下半期のまとめを兼ねて投票します。

amazon.co.jp:Lady!? Steady,GO!! Special Edition
井上 堅ニ「Lady!? Steady,GO!! Special Edition」(⇒感想
あらすじがどう読んでも主従物のBLだったんですけどだいたい中身も主従BLで相棒物だったよ(誤解を招く言い方)バカテスのギャグのノリというよりも、バカテス後半のシリアスに比重の掛かってギャグもあるよ!な男子高校生2人の相棒物みたいなお話が好きなかたなら楽しめるんじゃないかなーと。キャラクターもストーリーも女装助走の段階という感じだったので、続巻で掘り下げが来るの本当に楽しみにしています。

「お前にできないことは俺がやる。俺に出来ないことはお前がやる」
「そうしたら、俺たちにできないことは何も無いだろう?」

【15下期ラノベ投票/9784047302358】
amazon.co.jp:銃皇無尽のファフニール10 インビジブル・サクセサー
ツカサ「銃皇無尽のファフニール10 インビジブル・サクセサー」(⇒感想
物語もクライマックスにさしかかり、どんどん明かされていく物語の核心や、手に汗握るバトル描写が本当に面白い。ヒロインたちの逞しさと、彼女たちを護ろうとする悠の戦いは、毎巻胸が熱くなるものを感じます。それはそれとして表紙からしてもう投票しないわけにいかなかった。ロキ悠ありがとうございましたヒャッホー!!!

「‐‐私は、この愛しい無力を捨て去ろう」

【15下期ラノベ投票/9784063814996】
amazon.co.jp:猿渡さん家のラグナロク
田口仙年堂「猿渡さん家のラグナロク」(⇒感想
最近流行りなネトゲ世界舞台物ですが、ネットゲームの世界と現実世界が今よりもちょっとだけ近い世界観が興味深かった。サワタリ一家とイヌガミ一家、犬猿の仲な両家の絆や、彼らが育んできた人間関係が強い力となる展開も好き。「吉永さん家のガーゴイル」を思い起こさせるご近所感たっぷりな、ネットワーク上を舞台にしたあったかい人情物語でした。

MMOにおいて、もっとも強い武器は「人間」である。

【15下期ラノベ投票/9784047305854】
amazon.co.jp:ロクでなし魔術講師と禁忌教典
羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」(⇒感想
下半期発売分まで追いきれなかったのですが、下半期の読書まとめということで投票はなしで…!落ちこぼれでやる気のない魔術講師・グレンの少し変わった魔術の“講義”が面白い。そして、生徒たちが危機に陥るとボロボロになりながらも助けてくれる、魔術の才能はないけど努力とひらめきと高い戦闘技術で強敵を打ち倒していく姿が爽快でした。とりあえず16上半期中には最新刊まで追いつきたいです…!!

「正義の魔法使いに懸けた人生……無意味だったのはわかってる!
だが、無価値にだけはしたくねえんだ!」


偏愛ストーリーテラーズ

[著]小野上 明夜  [絵]直江 まりも

ストーリーテラー。それは歪んだ童話の呼弥を持つ異能の使い手たち。『冷血王』御堂十全に心を凍らされた『血まみれ赤頭巾』使いの日野宮茜子は、彼の命で『美しき獣』空宗雄大を襲うも返り討ちに遭う。あっさり支配から解き放ち、「お前は俺のものだ」と不敵に笑う雄大。その日から彼のために戦うと決めた茜子は、個性的な能力者だらけの自治区『ワンダーランド』で暮らすことになるが―!?世界の片隅で生きる、おかしな奴らの希望と執着の物語! (「BOOK」データベースより)

   個人的お気に入り度数

 両親に見捨てられ、拾ってくれた十全には心を凍らされて支配されて生きてきた茜子。刺客として彼と対立する組織のリーダー・雄大の命を狙うが、逆に返り討ちにされ……お伽話の名前を冠する“ワンダー”という異能を持った少年少女達を中心にした異能バトルもの。

 見た目の明るさとは裏腹に、そしてタイトルの通りに歪んだ執着が各所で見えるのがとても美味しかった。主人公の茜子が雄大を盲目的に慕う一方、彼を自分の“神”として崇め台東の存在としての雄大を拒絶することで心のバランスを保っているというか。お互いに好き合っているはずのにこのままでは絶対に交わることができない関係性がどうしようもなく歪んでいて、好き。かつての支配者・御堂十全の存在を拒絶しながらも、いまだ誰かに支配されずにはいられない、損得なしに与えられる愛情を信じることが出来ない姿が、どこか物悲しい。

 他のストーリーテラー達のバックグラウンドにも様々な事情があって様々な感情を持ちながらも共に居るという関係性がとても楽しかったのですが、長い話を無理やり一冊に詰め込んじゃった雰囲気があって、そのへんもうちょっとじっくり読んで行きたかったなあ。各キャラのバックグラウンドとか1冊ずつ使ってもよさそうなのに、終盤でどんどんネタばらしされていくのでせわしない。

 茜子と雄大の関係もすれ違い感が強いまま終わってしまうので、続巻があるならその辺もう少しじっくり読みたい感じです。

猿渡さん家のラグナロク

[著]田口 仙年堂  [絵]日向 悠二

「では、家族会議を始めよう」遡ること数日前。MMORPG『ライブライフオンライン』で念願のマイホームを手に入れたサワタリ家はお隣のイヌガミ家とすっかり意気投合。ところが引っ越し祝いの狩りでレアアイテムを巡り大喧嘩!口論の末PvPトーナメントで決着を付けることに!!さらに、対お隣さん用装備の製作に励むサワタリ家を予期せぬトラブルが襲う―!?『吉永さん家のガーゴイル』コンビが贈る、VRファンタジー・コメディ堂々開幕!! (「BOOK」データベースより)

   個人的お気に入り度数

 「吉永さん家のガーゴイル」コンビの新作。製造スキル特化の主人公一家と戦闘スキル特化のおとなりさんが狩りの報酬分配で揉めてしまい、PVで決着をつけることになるお話。

 戦闘特化のお隣さんに戦闘で勝つために、装備を強化したり、戦闘補助をするアイテムを製造したり……あくまで自分達のフィールドである製造部分で勝負するのにニヤリとする。勝ち目がないように思えて、決して侮れる一家じゃないことがイヌガミさん一家にも読んでいた読者にも少しずつ伝わってくるのが楽しい。

 今の時代よりもよりMMORPGが日常生活に密着している世界の話で、ネトゲ世界だけど現実の世界での人間関係が深く結びついている世界観も面白かった。引きこもりの子がゲームの中で授業を受けられたりと良い方向に変化した側面もある一方で、当然ながら現実と深く結びついてしまったからこそのデメリットもあって。特にコノカの“いじめ”の話は、ネットワークゲームが生活に深く結びついてしまったことへの弊害のように思えて、辛かった。

 それでも、事件の原因を突き止めたのも、困ったときに助力の手を差し伸べてくれたのも猿渡一家がリアルやネットワークの中で築いてきた人間関係で。田口先生の作品らしい、「家族の絆」と「ご近所さんとの絆」にあふれる暖かいお話でした。普段はいがみあっていた猿渡一家とイヌガミ一家の連携プレイが爽快で、読んでてめちゃくちゃ気持ち良かったです。

 1巻で綺麗に終わってる話なのかとおもっていたけど、エピローグに「つづく」と書いてあるから2巻が出るんでしょう……か……?吉永さん家みたいにのんびりと末永く続いてくれるといいなあ。

銃皇無尽のファフニール10 インビジブル・サクセサー

[著]ツカサ  [絵]梱枝 りこ

ニブルによるミッドガルへの侵攻。その先鋒たる離反したアリエラ。迫り来るそれらの軍勢を、悠はイリスや深月たちとともに、学園長シャルロットを守るべく迎え撃つ。そして死闘の末、悠の前に立ちはだかったのは、彼の元上官にして、新たなる“英雄”―ロキ少佐だった。ぶつかり合う二人の信念。明かされる廃棄権能の正体。赤い霧の中、因果の果てに待ち受けるのは、全ての可能性を一色に塗り潰す必然か、それとも大切な存在を守れる強さか―。「―私は既に君たちを殺している。運命はもう、定まっているのだよ」背中合わせの誓いを胸に、希望という名の翼を広げ、定められた運命を切り裂いて―。アンリミテッド学園バトルアクション第十弾! (「BOOK」データベースより)

   個人的お気に入り度数

表紙ありがとうございます(平伏)

 えっ主人公のはじめての表紙登場が元かr昔のおとk…元上司(♂)と一緒でいいんですか!?いや物語をちゃんと読めばなんというかこの2人が表紙なのは間違ってないなっておもうんですけど大丈夫!?ラノベの新刊売り場でこれが平積みになってるゾーンだけ異空間になってたけど大丈夫!?(錯乱)

 そんなわけでいよいよ“彼女”が率いる新生スレイプニルとの対決を経て、悠の元上司にして序盤からなんか訳知り顔だったロキ少佐との直接対決回。ロキ少佐との戦いは最初から最後まで嫌な汗が出る感じの展開だったけど、前巻があったからこその、ヒロインたちとの息があったバトルが熱かったです。また、“つがい”となったヒロインたちとの信頼関係とはまた違った、シャルロットと悠の友人関係というか、背中合わせの信頼関係がとても好き。

 灰のドラゴンや廃棄権能の正体が明かされたり、ファフニールの正体やらシャルロットやロキ少佐の能力・思惑が明かされたりで前巻から引き続き一気に物語の核心に踏み込んでいく巻でしたが、正直悠を“悪竜”に仕立てあげるまでの課程がものすごくいかがわしいとおもってすいませんでしたロキ少佐!!!直接対決といい表紙といい色んな意味で俺得感でしたありがとうございます!!キーリにライバル扱いされてましたしそのままヒロイン枠に収まっちゃえばいいんじゃないでしょうか!!!

 個人的にはキーリとティアの禍根が晴れたのが本当にほっとしたし、なんだかんだでティアが可愛くて仕方ないキーリが可愛くてしかたなかった。キーリに悪気がなさそうな雰囲気は前からあったので、ほんと和解できてよかった……。

 物語はいよいよ終盤、一段落したとおもったら最後の最後でまた大きな爆弾が振ってきて……どうなってしまうのかとてもハラハラするけど楽しみです。

銃皇無尽のファフニール9 セルリアン・エンゲージ

[著]ツカサ  [絵]梱枝 りこ

イリスだけでなく深月たちクラスメイトの竜紋も変色させてしまった悠は、他の“D”との接触を禁じられ、学園内で隔離されていた。悠のつがいになるか否か、それぞれの選択を迫られる少女たち。そしてついに、ニブルのロキ少佐が動き出す。“灰”のヴァンパイア―ミッドガル学園長シャルロットを討つために。差し向けられたのは、かつて悠とジャンヌが所属していたロキ直轄の特殊部隊スレイプニル。そして、欠けた破片を埋めるのは―。「―届けて」止められない想いと、止まらない運命の歯車。終わりの前兆と、終わらせないために叫んだ声。たとえ今、伸ばしたこの手が届かなくても、きっと―。アンリミテッド学園バトルアクション第九弾! (「BOOK」データベースより)

   個人的お気に入り度数

 「あれ、これハーレムルートなの!?」とか言ってたんですけど今回は完全にハーレムルート確定の話だった。悠の古巣・ニブルとロキ少佐の手が迫る中、竜紋の変色が起こった少女達が悠と“つがい”になるかの選択を迫られるお話。

 ほぼ全員とこれまでの巻でしっかりフラグを立ててきていたのである意味形式上のやりとりという側面が強いのですが、ヒロインたちがそれぞれ悠とふたりきりの時間を持ち、お互いに納得の上で“つがい”になる姿には思わずにやにやしてしまうものが。それぞれの反応も可愛くてしかたないのですが、体面上の理論武装まで完璧にすでに考えてるフィリルさんが男前すぎて震えるしかない。最初は悠×イリス一択だと思っていたのでやや複雑な気持ちがあったんだけど、幸せそうな彼女たちの姿を見たら「悠なら幸せにしてくれるよ!!」っていうしかなくなってしまう。

 そして、ひとりだけフラグ立てきらずにハーレムルート入ったなぁと思っていたら……自分の望むものは手に入らないと諦めて、大切な人の幸せだけを願って去っていく彼女の姿が胸に痛い。幸せにしてあげて!!

 それにしても、かつて(ジャンヌ加入前)のスレイプニルが案外ほのぼの男子高校生ノリっぽかったのが衝撃すぎて、やっぱりニブル時代の悠の番外編が読みたいです。もっとこう、サツバツとしたお互いに会話のない人間兵器の集まりみたいなスレイプニルを想像してたらそうじゃなかった。おはようからおやすみまで(衛生回線で)暮らしを見つめるロキ少佐さすがです。

ロクでなし魔術講師と禁忌教典

[著]羊太郎  [絵]三嶋 くろね

アルザーノ帝国魔術学院非常勤講師・グレン=レーダスは、自習→居眠りの常習犯。まともに教壇に立ったと思いきや、黒板に教科書を釘で打ち付けたりと、生徒もあきれるロクでなし。そんなグレンに本気でキレた生徒、“教師泣かせ”のシスティーナ=フィーベルから決闘を申し込まれるも―結果は大差でグレンが敗北という残念な幕切れで…。しかし、学院を襲う未曾有のテロ事件に生徒たちが巻き込まれた時、「俺の生徒に手ぇ出してんじゃねえよ」グレンの本領が発揮される!第26回ファンタジア大賞“大賞”受賞の超破天荒新世代学園アクションファンタジー! (「BOOK」データベースより)

   個人的お気に入り度数

 教師なのに遅刻や居眠りの常習犯で、しかも魔術を毛嫌いするような発言すらする非常勤講師グレン。当然生徒達からの評判は最悪、当人も早く辞めたいとまで思っていたのに、とある出来事をきっかけに本気を出して……というお話。

 魔術師としての才能や適正が低かったグレン。既存の枠から“落ちこぼれ”て、だからこそ出来る授業シーンの楽しさが、読んでいるこちらにまで伝わってくるようでした。ただ教科書を鵜呑みに教えるのではなく、もっと深い所からの魔術講義が面白い。そして、生徒たちが危機に陥ると魔術への深い理解とそれを埋めるための努力で能力を補って強敵を打ち倒していく姿が爽快。

 誰よりも魔術が好で、それ故に魔術が人殺しの道具として使われているという現実に絶望していたグレンが、ルミアの“夢”を聞かされて何を考えたのかと思うと、もう。かつて思い描いた理想を捨てることが出来ず、ルミアや生徒たちに夢を託そう、そのために彼女たちを護ろうとするグレンの素直になれない悪あがきっぷりがカッコよかった。

 色々物語にも謎がありそうで、これからの展開が楽しみです。

Lady!? Steady,GO!! Special Edition

[著]井上 堅二  [絵]丸新

『バカテス』の井上堅二が贈る新たなバカ達の狂宴、開幕!僕、静目圭には一つ年上の幼馴染みがいる。僕がセンパイと呼ぶその彼はとても優秀だ。できないことは皆無だと言い切れるほどに。最高の身体能力に、最高の知力に、最高の容姿。超巨大複合企業《SANADA》の次期当主になるべく、幼少時から特殊な環境で教育を受け続けたセンパイ。しかしその彼には、残念ながら常識が皆無だった!そんなセンパイこと真田燐之介と、その教育係として日々奔走する僕の、後継者争い本格参戦への幕が今上がる――!!スペシャルエディションはなんと『バカとテストと召喚獣』書き下ろし短編小冊子付き!

   個人的お気に入り度数

 超巨大複合企業《SANADA》の跡取りは世襲制ではなく、一族の中で優れた者の中から選出されていた。現当主の嫡流・真田燐之介は次期当主候補としての教育を施されて全能といってもいいほどの優れた才能を持ちながら、常識がないために「出来損ない」と呼ばれている。そんな燐之介の教育係を務める静目圭は燐之介の常識はずれな行動に振り回される日々を送っていたが……というお話。

 常識を知らない燐之介と常識に縛られて生きてきた圭がお互いの出来ないところを埋めあっていく姿がとても好きだ…!あらすじだけ読んで「主従モノのBLかな!?」って5回くらい呟いてたんですけど、思ってた以上に圭と燐之介の相棒関係および主従関係がメインのお話でした。バカテスは明久・雄二の行動理由に常に女の子の存在があった分まだなんだかんだでラブコメしてた……。秀吉枠も居るんですけど秀吉みたいなお色気展開は全然なくて、下手するとセンパイの性転換設定って圭とくっつくためのフラグじゃ!?って思ってしまうんですけどその辺どうなんですか怖い。

 基本的には対等な関係なんだけど、真田の他の人間の目があるところでは『主従』としてふるまう二人の関係が個人的に大変おいしいです。圭の「大人が子供を歪めてしまうようなことが大嫌い」って設定どう考えても元凶はセンパイですよね……。『端男』って設定わりと意味深ですよねとか夜の教育(意味深)とかぜんぜん思ってません。

 古き慣習に縛られた財閥一族を舞台にした後継者争いという大人の世界に挑む子供たちの物語で全体的に割と重たい世界観設定があるんだけど、重たさを感じさせないサバサバした空気感と、公衆の場で読めないギャグは健在。ギャグはバカテスよりも下ネタ増えたかな、チンチン電車のやり取りには思わず爆笑してしまった。下ネタもそうだけど、割とバカテスがギャグ時空でごまかしていた部分にがっつり踏み込んでくるので、割とドキっとします。今回は後継者を決める争いに参加する『チーム』を作るための下準備といった感じのお話でスタートラインに立ったところで終わったので、今後どうなっていくのかとても楽しみです。

 しかし、いろんな意味で圭ヒロインだったな……ライバルの親戚に身分上とらわれていて動くことができない圭をどさくさ紛れで奪いに行くお話(曲解)だったもんな……。



 付録の「バカとテストと召喚獣」小冊子は明久達の性別が逆になってしまうお話。冗談で何度か「常に同人誌の定番展開を貪欲に喰らっていくバカテス」「やってないのもう性転換くらいじゃない?」とかいってたんですけどほんとにきたよ……しかも恐らく最後の最後で。

 イラストがほとんど見た目的に変化のないムッツリーニと秀吉だけで正直見た目が大幅に変わったあたりのビジュアルが見たかったような見たくなかったような。姫路さんの見た目に変化ないのが救いなのかもしれないけど翔子×雄二の性転換が本当にただの犯罪で危険が危ない。

 ババア長の実験シリーズやらギャグマンガ時空特有のファンタジー設定等で割と強引に公式と地続きのところで二次創作みたいな展開をやりまくってきたバカテスにしては珍しく定番の同人誌見たいなオチでしたが(何を言っているのかわからないとおもうが俺も)、久しぶりに生き生きとしたバカやってる明久達の姿が見れて楽しかったです。これで終わりなの寂しいので、ネタが浮かんだらでいいからこういう形でもちまちま続けてほしいなんて思ったり。

 個人的には一番最初の明久と雄二のやりとりが大ご褒美なので全力でごちそうさまでした明久の家に雄二が使う用のゲスト用布団が容易されてる設定おいしいですありがとうございました。

甘城ブリリアントパーク7

[著]賀東 招二  [絵]なかじま ゆか

エレメンタリオに隠された乙女の秘密って!?西也が下した運命の決断も、キャストたちはつゆ知らず。でも、前例のない動員数達成に燃える乙女たちが、甘ブリにはいる!雨も風も、腐れも炎上も乗り越えて、ヒロインたちは甘ブリに新たな輝きをもたらせるか?(公式サイトより)

     個人的お気に入り度数

 アクアワーリオ改め「エレメンタリオ」の四精霊を中心とした短編巻。さりげなく四精霊のアトラクションの表記が統一されてたり、アニメで出てきたツッコミへのフォロー的なエピソードも多かったり、メイプルサモナーの方のキャラクターを拾ってきたりと各メディアミックスを踏まえてさらに世界感が広がった印象で、楽しかった。前巻から登場の鉄ひげ&ドロッ子さんみたいにアニメから生まれたキャラクターや設定が逆輸入されて原作作品世界に溶け込んでるの、面白いなあ。

「火の精霊なんだけど仕事から帰ってきたら自宅が炎上してた件」
 自宅が炎上(物理)したサーラマが、キャスト達の家にお世話になるお話。サーラマがミュースのこと好きすぎる……後のミュースの話でミュースがダメ人間ほっとけないタイプという話もありましたし、もう二人でゴールインすればいいとおもいます。あと、いすずのお風呂にツッコミ入ったので盛大に噴いた。シルフィーは唯我独尊キャラかと思いきや、かまってちゃんキャラだったんだな……。

 なお、ミュースの寝顔動画はアニメ14話(BD7巻に収録された未放送回)に話が続いてるので未視聴のかたはこの機会に見たらいいと思います。京アニ全力の作画でしどけないミュースの寝顔が見れます(さりげないステマ)。

「腐ってばっかりじゃないんですよ?」
 多方面に有能だけどそんな自分を表に出せないコボリーの、腐ってないちょっとした人助けのお話。その前のサーラマの話でのコボリーの修羅場エピソードとか、コボリーの私服がアナスイだとか、このお話で出てくるコボリーの得意分野とか全体的に同種をチクチクやられてるかんじやばかったです。PCとデザイン周りは特になんかこう、独学である程度詳しくなるひと多いよな……。

「普段ない組み合わせ」
 モッフルvsアーシェの本心が見えそうで見えない大人同士の駆け引きにすごいニヤニヤして、ミュースの複雑な乙女心にもニヤニヤするお話。っていうかほんとオフのアーシェさんのキャラの変わり方が凄く良いなあ。ワニピーがいろんな意味で不憫なのですが、やっぱりミュースにはサーラマとゴールインして頂きたいです(2回目)。

「しるふぃー・ちゃんねる!わくわくレビュー」
 シルフィーが通販でゲットしたもののレビューをしちゃうよ☆というお話なんですけどエレメンタリオの3人どころかパークの重鎮を巻き込んだ乱痴気騒ぎがどうかんがえても危ないオクスリやっちゃった雰囲気で、これギリッッッギリ(アウト)じゃないですか!?前巻のマッキーくらいのギリギリ感あふれる一発ネタでしたが、副作用とはいえ欝入って首吊ろうとする西也も結構ギリギリ(アウト)感ある……。

 しかし、最後の西也といすずのやりとりのなんともいえない不穏さが……嵐の前の静けさって感じで次巻どうなるのかが気になって仕方ない。というかもう少し巻数かけてキャラクター掘り下げるのかと思ったらもう本編動くのか。



random image random image random image random image random image random image random image random image