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バカとテストと召喚獣11

[著]井上 堅二  [絵]葉賀 ユイ

キスからはじまる全面戦争? 遂にクライマックス突入! Aクラスとの勝負に水をさされてしまった明久たちFクラス。しかも今度は二年生vs三年生の試召戦争!? 抗議も虚しく結局三年生に挑むことになってしまった二年生は、各クラス代表で会議を行うことに……。しかし「卑怯汚いは敗者の戯言」をモットーに勝ち抜いてきたFクラスへの風当たりは厳しく主導権を得られぬまま試召戦当日に――。「死になさいピッグマン! 」「アキちゃん、お着替えしよ?」まさに勝敗は予測不能!? 遂にクライマックス突入の第11巻!! (公式サイトより)

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 完結目前・クライマックス突入の第11巻。いつも通りのバカをやりながら、少しずつでも確実に完結に向かって伏線を回収しているのが感慨深いような、寂しいような。

 2年vs3年という大舞台。学年代表である翔子を筆頭に各クラス代表が采配を振るう中、これまでのFクラスの活躍を面白くなく思う面々の思惑で采配権限を極限までそぎ落とされてしまった雄二。1人で抱え込み鬱屈する雄二の傍に居ながらも必要以上にべたべたする訳ではなく、何も言わずに絶対的な信頼を寄せる明久の姿が印象的でした。雄二がうまく立ち回れて居ない分、普段は容赦なく貶すはずの明久がさりげなく雄二を持ち上げる場面が多かったような気がします。

 そして同時に、雁字搦めに身動きを取れなくなっていよいよ動かなくなった雄二の背中を容赦なく蹴り飛ばして、強引に先に進ませようとするのも明久で。それに応えてこれまで以上に不敵に立ち上がる雄二も、どうしようもなくかっこいいなあちくしょー!!今まで以上に、二人の信頼と相棒関係が輝いていた巻でした。

 しかし、7巻といい今回の11巻といい雄二は割と……見た目に似合わず繊細ていうか……今回の中盤の雄二のヒロイン力の高さについて問い詰めたい。とても問い詰めたい。終盤から立ち直るまでの立ち位置が完全にヒロインじゃないですかー!!!!いや、明久のヒーロー力が高すぎるのかもしれないけど。

 そして、長らく曖昧なまま誤魔化されて来た雄二と翔子の関係に遂に一応の形での決着が。ここまできっぱりと雄二が意思表示をしてきたのはちょっと意外だったけどというか、これつまりかなり初期から気持ち的にはでれてたってことですよね…正直、最後まで意思表示せずに逃げ回っていて欲しい気もするのですが、形に拘りすぎるあまり思うように気持ちを伝えられず、明久達に悟られて悶絶する雄二の姿が微笑ましすぎるので見ているこっちまでニヤニヤしてしまい、本当にごちそうさまでした……っていうか本当に今回の雄二はヒロイン力が高すぎますね!!とてもかっこいい役回りで、9巻以降は雄二視点からの語りも増え、名実ともに本編第二の主人公といっても過言ではないキャラクターになっているのになんなんでしょうかこの雄二のヒロイン力。

 明久側も高城先輩と姫路さんを巡るやりとりを通して、これまでとは少し違った感情が芽生え始めている様子。姫路さんと高城先輩の関係、美波の日記帳の件、そして謎の留学生リンネ君の動向なども含めこちらの伏線はこのまま次巻へ持ち越しといった感じだけど、これらの伏線をどうやって回収するかも楽しみだなあ。

 これまでの関係性が徐々に変わっていくのが感じられて、終わりが近いことを実感させられる巻でした。本当に、本当に好きなシリーズだったので終わってしまうのが今から恐ろしいんだけど、同時に次の巻ではこれまで通りの雄二の采配が見られる事が本当に嬉しい。今回の試召戦争の展開自体はものすごくストレスのたまる展開だったので、どうやって下克上して勝ってくれるのか楽しみ。

 本当に、続きが楽しみです。


 ところで、一部店舗の店舗特典となっているバカテス×ハルヒのコラボ小説が大変良いものでした。ハルヒのストーリーをアニメの方も含めある程度わかっていないと厳しい作品でしたけど、原作アニメの細かいネタまで拾ってキャラクター達が暴れまわるのが本当に楽しい!!あと、長門のキャスティングはそこしかないと思ってましたけど予想以上の完成度の高さに笑いが止まりませんでした。挿絵があっても!!よかったんですけど!!!

 明久と雄二の華麗なる主役継投術にもニヤニヤがとまりませんでしたが、とにかく公式のやってることが薄い本すぎて本当にごちそうさまでした。

死神姫の再婚 -四つの愛の幕間劇-

[著]小野上 明夜  [絵]岸田 メル

「死神姫」アリシアと「暴君」カシュヴァーン。金で買われた夫婦関係の二人はある日、ちょっと変わった新婚旅行へ行くことになるが…?『FB Online』で連載された「お手軽新婚旅行」を始め、カシュヴァーンが怪物となっていく過去を描く「成長痛」や、再婚したにもかかわらず、アリシアの王子様を決めるべくルアークと対決する「今さら王子様選挙」など、四つの「愛」に満ちた短編集。 (「BOOK」データベースより)

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 死神姫の再婚シリーズ短編集第二弾。過去編を除き、基本的に時系列順になっているのが興味深いというかカシュヴァーン様が少しずつ残念な嫁バカになっていくのがとてもわかりやすい短編集。+「オトキュン!」に収録された学園パロディ短編が掲載されています。

 最初の2編はFBオンラインに掲載されたせいもあるのか、序盤のまだまだラブラブには程遠い2人の話。「お手軽新婚旅行」ではまだまだツンツンしてるカシュヴァーン様が大変新鮮でしたが「恋も剣技もお代次第」では既に色々仮面がはがれまくったあとという感じが大変美味しい。剣のお稽古にかこつけてアリシアのキスを強請るカシュヴァーン様まじ残念。

 個人的に一番好きだったのはカシュヴァーンの少年時代から『怪物』とよばれるようになるまでを描いた「成長痛」でした。父に疎まれ、トレイスの姉・リリアを父に奪われたカシュヴァーンが少しずつ思いつめていく様子が痛々しい。暴君の道を歩みながら、そして唯一の理解者となってしまったトレイスに依存してそれ故にすれ違っていく。口ではどんな風に言っても最後は自分を信じてくれると思っていたトレイスすら神に奪われたカシュヴァーンが静かにトレイスと決別する姿が、どんなに強がっても父親のように大事な人間を切り捨てる事だけはできないカシュヴァーンの甘さが、切なかったです。

 しかし「成長痛」の後に読む「今さら王子様総選挙」の、なんてカシュヴァーン様どうしてこうなっ幸せそうなこと!!シルディーンの内乱を乗り越え、今まで以上に強い絆で結ばれたカシュヴァーンとアリシアの幸せそうなバカップルぶりにニヤニヤがとまらないんですがもう今すぐアリシアを押し倒したくておいしく戴きたくてたまらなそうな、発情期まっただなかなカシュヴァーン様マジ残念!!!

アーマード・マーメイド

[著]風見 周  [絵]雅

“陸喰い”と呼ばれる謎の怪物の出現により、全世界の70%の土地が喰い散らかされた世界。人類は“マーメイド”と呼ばれる戦士を育成し、陸喰いと戦いを繰り返していた。汐崎旭は幼なじみである緋桜夕海との約束を果たすため、補欠ながらもマーメイド養成学校“白鯨学園”に入学する。だがそこは男女比が1:9の完全女性主義な学校で、落ちこぼれの旭はいきなり退学をかけて勝負することに…!?新世代のバトルファンタジー、萌え×燃え全開で堂々の開幕。(「BOOK」データベースより)

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 「きるらぶ」「ひめぱら」の風見周さんの富士見ファンタジアでの新シリーズ。陸地や人間を喰い荒らす怪物“陸喰い”と戦う戦士“マーメイド”を養成する学校に補欠で滑り込んだ主人公・旭がチームメイトたちと最初はいがみ合いながらも少しずつチームとして成長していくお話。

 気持ちだけは一人前だけど実力も才能も底辺な主人公が最初は気持ちばかりが空回りだった所から実力を認識し、落ち込んだりしながらも少しでも弱点を補おうと努力を続ける姿がアツい!潜在能力自体は色々ありそうな雰囲気なのですが、あくまで努力して強くなるというのが良かった。スポーツじゃないけど、爽やかスポ根系なノリ。あとバトルのクライマックスでキメゼリフを吐ける主人公は良いものだ!!!

 そして、幼なじみの夕海との両片想い的夫婦っぷりがたまらない!!恋人同士ではないけどお互いを大切に思い合ってることがしっかりと伝わってくる様々な仕草の描写が、本当にかわいいかった。わかりやすすぎるツンデレなリズも可愛い。女子生徒が殆どの学校という設定だけど「ひめぱら」の時のような過剰なエロ描写もなくて読みやすかったです。個人的にはこのまま下手に新キャラだしまくってハーレムにするとかじゃなくて、現在の関係性をあくまで主眼に据えて4人の関係をじっくり描いていって欲しいなあ。

 過去の夕海の「事故」に関することとか明らかに一筋縄ではいかなさそうな黒幕の存在とか、今後どういう風に展開していくのかも気になる。続きがとても楽しみです。

俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 6

[著]裕時 悠示  [絵]るろお

ヒメにフェイクがバレた!?「偽の彼氏って、どういうこと?」鋭太と真涼の偽物<フェイク>な関係が、ヒメにバレてしまった! その翌日から、ヒメの様子がおかしくなった。あきらかに中2病が悪化しているのだ。「我が剣に手を触れるな! 呪われた竜に魅入られたいのか!」風紀委員にすら反抗し、暴走するヒメ。その理由はやはり鋭太と真涼にある訳で……。ヒメの件を相談する二人は、真涼の希望で鋭太の家に。「えーくん、お帰りなさーい♪ ……ッ!?」キッチンから千和がエプロン姿で駆けてきて、真涼とはち合わせ!?裕時悠示×るろおが贈る、甘修羅らぶ×らぶコメディ第6弾!(公式サイトより)

   個人的お気に入り度数

 ど、どうしようヒメメインの話なんだけど真涼さんが可愛すぎて生きるのが辛い……「偽彼氏」の話をヒメに聞かれてしまい、幸い他の面子にバラされることはなかったものの今度はヒメが奇行に走り始めて……というシリーズ第6巻。

 ヒメを重篤な中二病から立ち直らせる為に鋭太が奔走する横で、すっかり正妻オーラだしまくりで真涼を圧倒し続ける千和に推されて元の冷静ツンキャラどこいっちゃったのって状態の真涼さんが偽彼氏の話しをバラされるといっては取り乱し、席替えで鋭太と離れた席になったと大騒ぎし……と、威厳もへったくれもない姿を晒す姿がひたすら可愛すぎる。パチレモンの質問コーナー思いつめすぎわらた。本当に、序盤の頃あの真涼さんがこんな残念なキャラになると誰が想像しただろうか……。

 そんなコミカルな展開をやりながら、もうヒメでなく誰が見ても残念な恋愛脳な真涼さんが、それでも「恋愛」を容認できずにいる姿がどこか痛々しく。同じように、鋭太もやはり最後の最後で彼女達を大切な“仲間”だということはできても恋愛と結びつける事はできなくて。幼い頃の傷が彼らに与えたごく当たり前の感情を容認できない歪みとすれ違いが切なかった。

 なんか、ヒメだからこそ真涼の気持ちに踏み込めたんだろうなあと。良い意味で真涼とは正反対の真っ直ぐな好意こそが、彼女の気持ちに踏み込めたんだろうなあ、と思えてなりません。

 黒歴史ノートがズルい。

 なんか本当に酷い所で次回へ続く、なんですけどもう続きが読みたくて読みたくて仕方なくて辛いんですが次巻短編集ってどういうことですかマジ辛い……。

ノーゲーム・ノーライフ2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです

[著]榎宮 祐  

ニートでヒキコモリ、だがネット上では都市伝説とまで囁かれる天才ゲーマー兄妹・空と白。“神”を名乗る少年に“ゲームで全てが決まる世界”に召喚された二人は、またたく間に人類種の王座につき、異界の知識で内政を固め次の獲物を狙っていた。『東部連合』―世界第三位の大国。獣人種…つまり獣耳少女の国。「よしそれだその楽園は俺のもんだ獣耳っ子達を征服しに行くぞッ!今!なう!」「心が読める相手にどうやってゲームする気ですのよ!落ち着きなさいな!!」ついに異種族とゲーム開始―。“最も新しき神話”の人気ファンタジー第二弾。 (「BOOK」データベースより)

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 2人で1人の凄腕ゲーマー兄妹“空白”がゲームで全てが決まる異世界へ呼び出され、16種族をあげた国取りゲームに乱入するシリーズ第二巻。今回は、ひとまず人類種の王座についた2人が新たな仲間を得たり、異種族への侵攻を狙うお話。

 とりあえずしりとりが壮大すぎて噴出すしかなかった。やってることは基本的にあの「しりとり」なのに派手すぎる!!そして高度な知能戦すぎる。他人の考えを読んで一歩先を行く空と芳醇な知識から冷静に答えを導き出す白、2人で1人な“空白”の戦い方や強さの秘密が透けて見えるような一戦でとても面白かった。

 世界の覇権すら碁盤上の事と弄ぶかのような一見冷徹かつ破天荒な行動の裏で、自分の妹と同じように持ちすぎたが故に理解されない“天才”が正等に評価されない事が許せない空の行動に胸が熱くなる。実際、空自身も一種の天才であることは疑いようがないとおもうんだけど、妹という存在以上に白という存在に救われ、そして憧憬する姿が印象的でした。そして彼のような存在が表れる事を見越して、ゲーマーとしての才能自体は皆無であるステフの父親が打った一世一代の大博打がやばい!!彼も、空や白と同じような「理解されない天才」だったんだなあ。

 ゲームの内容がわからないケモミミっ子もとい獣人種に対して空が打った手がまさかここで終わるとは思えないんだけど、あまりにも最後の展開が衝撃すぎてとにかく3巻早く…!!ステフは今回も盛大に虐げられていて大変良い泣かせたいヒロイン具合でした。

ノーゲーム・ノーライフ1 ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです

[著]榎宮 祐  

ニートでヒキコモリ、だがネット上では都市伝説とまで囁かれる天才ゲーマー兄妹・空と白。世界を「クソゲー」と呼ぶそんな二人は、ある日“神”を名乗る少年に異世界へと召喚される。そこは神により戦争が禁じられ、“全てがゲームで決まる”世界だった―そう、国境線さえも。他種族に追い詰められ、最後の都市を残すのみの『人類種』。空と白、二人のダメ人間兄妹は、異世界では『人類の救世主』となりえるのか?―“さぁ、ゲームをはじめよう”。 (「BOOK」データベースより)

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 榎宮さんというと以前読んだ漫画があまり肌に合わなかったので敬遠してたんだけど、このラノやらなにやらで物凄く評判が良かったので気になって購入したら……これは面白かった!引きこもりのゲーマー兄妹“空白”が、全てがゲームで決まる異世界に召喚され、人類を含み16種の知的生命体間で行われている“国取りゲーム”に参加することになるお話。

 人の心の動きから様々な事を読み取る兄、高すぎる知性で様々な事を見通す妹。一見無敵に見える二人が強敵とのゲームを勝ち抜いていく様は見ていて爽快なんだけど、文字通り「2人で1人」な二人の唯一の弱点に、これまで2人が受けてきた様々な傷が垣間見えて。強者であると同時に“弱者”として様々な傷みを受けた彼らが国取り合戦から脱落寸前の人類種を纏め上げていく様がたまらなくよかった。

 そして人類種の元王の娘にして多分ヒロイン?なステフが可愛いのなんの。路銀に困った空がとある勝負に勝って交わした“誓約”により行動どころか感情まで強制され、強制的に沸き起こる感情に振り回されながらも同時にそれとは別のところで空に惹かれていく様子が可愛すぎる。これは巻を重ねたらきっと自分の感情が自分自身のものなのか強制されてのものなのかわからなくて悩むんだろうなあと思うともう今からワクワクが止まりません!そしてメイド服のやりとりで悶絶しましたステフ可愛いよもっと辱めたい。

 スレイヤーズ世代的にはなんだか懐かしい、厨二ワードにルビ点満載の文章に読み始めは戸惑いを感じたけど、良い意味で全盛期の富士見ファンタジア作品を思わせるはちゃめちゃファンタジーでした。これは続きが楽しみ!!

 しかし、あとがきの使い方がまさに作家挿絵兼業でなければできないなあという力技ぶりで、とてもニヤニヤする。ラノベにありがちな挿絵と本文の齟齬もなくバッチリと合っていて、そりゃあ同じ人が書いてるから当たり前なんだけど、そういう意味でも素晴らしかったです。

氷雪王の求婚 〜春にとけゆくものの名は〜

[著]湊 ようこ  [絵]由利子

冷酷さから“氷雪王”とも渾名される、皇帝エドリックが皇后に選んだのは、地方伯の娘にすぎないアイリス。逆らうことなどできるはずもなく、アイリスは幼馴染みへの淡い恋心を殺し、皇帝との華燭の典に臨んだ。しかし皇帝は渾名通り情のない男だった。互いを名前で呼ぶことすら許さず、“皇后”として公務を果たし、世継ぎをもうけることだけを要求し…!?2010年度ロマン大賞受賞作。 (「BOOK」データベースより)

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 恋人と引き裂かれ、皇帝エドリックの元に嫁ぐ事を強いられたアイリス。『氷雪王』との異名を持つエドリックは色々と曰くつきの人だった。妻を妻とも思わない態度に憤っていたが、やがて……というお話。

 最初は反発しあっていた二人が徐々に志を通わせ、同士としても夫婦としても距離を近寄せていく様子がとても甘酸っぱいんだけど、要所ごとに当時を生きた人々の『手記』の形で明かされていく、二人の物語の悲しい結末にゾクゾクが止まらない。

 腹を据えてからは夫の冷たい態度にもめげずに彼を伴侶として支えようとするアイリスは、ただ破天荒なだけでなく古い常識に囚われない斬新な発想の持ち主。同じように古きしきたりを捨てて新しい国づくりを目指すエドリックとこの国の新しい形について語り合う姿がとても素敵なんだけど、彼の理想を支えるだけの後ろ盾を持たない実家や“皇后”だからこそ制限されてしまう部分もあってもどかしい思いをしているのに、こちらまでもだもだしてしまう。

 二人の恋の結末はあまりにも悲しいものだったけど、二人の意思を受け継ぐ人々がかつて彼らが語った理想の国を少しずつ築き上げていくエピローグにじんわりしました。めちゃくちゃ面白かった!!

 しかし、LOVE分も大変美味しかったけど、シュタイン帝国の一代記としての部分が物凄く濃厚だったので、色々な意味で挿絵で損してるなあと……この表紙だとキラキラしたお姫様と王子様のラブロマンスしか想像できないよ!!挿絵が出てくるたびに若干違和感に戸惑いました。

ROBOTICS;NOTES 瀬乃宮みさ希の未発表手記

[著]海法 紀光  [絵]笹森 トモエ [原作]5pb.×ニトロプラス

2009年夏。日蝕が観測されたその日、種子島に住む中学三年生の瀬乃宮みさ希は、当時まだ珍しかった携帯端末(スマートフォン)を拾う。携帯を覗くとそこにはアイリがいた。アイリとは人工知能を持つAR(拡張現実)。つまりバーチャルの中にだけ存在する人格。彼女と話をしながら、携帯を返すため持ち主の家を訪れたとき、みさ希は恋に落ちた。持ち主は君島コウという科学者だった。みさ希は自分を子供扱いしない大人の男性、君島に惹かれていくが…。『ROBOTICS;NOTES』ゲーム本編では語られなかったあらゆる謎を解き明かす、科学AVGファン必読の一冊。 (「BOOK」データベースより)

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 瀬乃宮あき穂の姉・みさ希の過去を描く外伝ノベライズ。
 本編の真相に関わるネタバレを含むため、全力でゲームクリア後に読むことをオススメします。

 ゲームではクールビューティ本来はアツい女、みたいなポジションだったみさ希の姉馬鹿一代ぶりがヤバイ。めちゃくちゃ頭いいのに本気でアキちゃんマジ人間界に降臨した天使だし、アキちゃんいたら宇宙人とも分かり合えるし地球の環境問題全部解決すると思ってるシスコン具合が可愛すぎて腹筋崩壊した。みさ希だけでなく昴父やドクなど原作ではわかり辛い人々の本音が見えたのもよかった。

 頭の出来が良すぎる故に周囲に馴染むことが出来なかったみさ希が君島コウと出会い、仄かな恋心を抱きながらも君島の言葉を胸に少しずつ周囲に打ち解けようと努力していく姿がとても甘酸っぱく、仲間を得て互いに衝突しながらも不器用に人間関係を構築していく姿がとても暖かく、だからこそ、真実が明かされていく後半の展開が辛い。終盤は完全にホラー展開で、本編へと続くからこそできる最悪の終わり方が物凄く後味悪くて。「その目誰の目」万能だなあ……。

 同時に、幕間で語られる彼のひとの行動がやばい。これ本当に原作公式設定だとするとこれまで全て「事故」や「偶然」で片付けられてきた事まで全てに関連付けがされてしまうんですが……本人にその後の展開を予見できたとは思えないのですが、ある意味全ては仕組まれていたというか、この後、種子島で『彼ら』が出会いひとつになって巨大ロボットを作ろうとする流れは必然だったんだなあと。彼らの持つ全ての傷に彼の人が関わっていたのだとしたら。これ、語られていないけどこれおそらく瑞榎さんの事故も……ですよね。

 めちゃくちゃ面白かったけど、これほどゲームをクリアする前に読まないで欲しい本もない。っていうかこれのコミック連載がはじまるらしいんですが、こんな全開でストーリーの核心に触れるものを雑誌で連載って大丈夫なんでしょうか……ネタバレテロにもほどがある。

GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン4(下)

[著]川上 稔  [絵]さとやす (TENKY)

伊達、最上、上越露西亜へ外交官として赴いた武蔵アリアダスト教導院のメンバー達。だがそれを牽制するため、羽柴・秀次率いる戦闘外交艦“聚楽第”を先頭に羽柴勢が水戸領地に対し戦闘を開始。一方、武蔵では、生徒会と総長連合に対し、平和を求めて大久保・忠隣を代表とする委員長連が蜂起し、内部に潜入した伊佐、穴山ら真田十勇士は、艦の破壊工作の準備を進めていた。まさに内憂外患の武蔵は、この状況を打開し、東北・上越への活路を開くことができるのか!?各国に分割統治された中世の神州・日本を舞台に繰り広げる、壮大な戦国学園ファンタジー、第四話ついに完結。 (「BOOK」データベースより)

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 成実さんの おっぱい

 ウッキー爆発おめでとうというか成実さんの挿絵がエロ可愛すぎて悶え死んだ!!恋人というよりは戦友に近いようなウルキアガと成実の関係も大変美味しかったですが、“強い女”の成実が見せる、女性らしい表情にきゅんきゅんせざるをえなかったというかやっぱりおっぱい。とても良いおっぱいでした。クライマックスで明かされるウルキアガの“嘘”でもういっかいによによ。

 久しぶりの1000P突破目前のページ数で、片手で読むのも両手で読むのも一苦労な4巻完結編。3巻で敗北を得た武蔵の面々がそれぞれの向かう道を改めて定め、再起し、そして新たな絆を再確認するお話。他国と協調どころか武蔵内部で内紛が起こるありさまで、ばらばらになったところから再び一つにまとまって、助けに来た英国や東北三国と協調していくのがとても熱い。“武蔵”さんの新装備っていうかメイド服に日本刀は反則級の萌えでありまして、メカ的にもあれいったいどういうことになってるのか気になるというか本当に4巻のアニメ化を望むものでありまして、そしてクライマックスの『狐の嫁入り』に泣いた。ラストの挿絵も含め、本当に幸せな最期を迎えたということが強調された展開で、よかった。

 新キャラだと、もうコワモテだが実は中身は可愛い人な景勝様とトーリのやりとりにじったんばったんしたり、触手がエロゲみたいな過去持ちつつ謎のフラグを立てているのが気になって仕方ありませんでした。っていうか触手に襲われる義頼について詳しく。触手は巨乳好きなのに犬兄には群がるということはつまり……あとはわかるな?(雄っぱい!雄っぱい!!)

 新しい武器や新たな仲間を得て、再び前に歩き出す武蔵の面々。泣いている人を救い、失おうとしている人を救うと思いを新たにしたトーリの決意がアツかった。6Pぶちぬき挿絵に1巻の全ての「はじまり」になった彼らのはじめの一歩を思い出しつつ、新たな一歩を踏み出す彼らの『これから』が、本当に楽しみです。

「いいか?オメエら、よく聞いとけ」
「行くぞ世界制服。来いよ世界全体。俺達はもう負けねえ。そのつもりで相手してくれ」
馬鹿は、言った。この閉じた場所から、皆に対してこう言った。
「夢を叶えに、−−行こうぜ皆」


おまけ。ツイッターに呟いた4下の感想post自分用まとめ。
後で一場面だけ読み返したくなったときになかなか該当部分を探し出せなくて困るというのもあり、感想書く時に序盤の内容忘れやすいってこともあり……でこういう形で。シリアス場面とか物語に没入してるときは割と呟く暇もなく読んでるんで、結果ネタっぽい部分ばかり拾ってるけど。というかこれ見るとマジで触手と景勝様しか語ってない気がしてくる件について。

死神姫の再婚 -怪物王子の死神姫-

[著]小野上 明夜  [絵]岸田 メル

辿り着いたのは『贅沢』で『最強』な夫婦の愛! シルディーン編・感動の決着!! ついに「ひとりぼっちの王子様」の望みを捉えたアリシア。 着実に終わりが近づく王城で、ゼオルディスは強引に彼女との結婚式を行おうとする。 だがその頃、とうとう本物の「怪物王子」が戻ってきた!! 西の大国クルセージュの兵力を借りたカシュヴァーンは、囚われのお姫様を救うため王城に乗り込むが――!? 迫りくる最後の時、怪物と王子様とお姫様の物語。シルディーン編・感動の決着!! (公式サイトより)

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お腹痛い→お腹壊れる→お腹壊れた→お腹すいた←new!

 離れ離れだった夫婦が漸く……!!なシルディーン編・完結編。長い事重く苦しい展開が続いたからこそ、本当に幸せそうなライセン夫婦の姿がもうまぶしくて……まぶしいんですがカシュヴァーン様まじ残念……幸せになった途端臆病になるカシュヴァーン様残念……カシュヴァーン様、アリシアのこと「世界一可愛い俺の嫁」言い過ぎ……(ビクンビクン

 長い物語の間に失われた物が大きすぎて、流石にこれは完全に円満な解決は望めないんじゃないかと思っていたんだけど、綺麗に誰も不幸にならない幸せな決着がついて良かった。大変な人に目をつけられてしまった感がはんぱないトレイスや、一度関係をリセットすることになったエルティーナ元夫妻はまだまだこれからといった感じですが。というかまだまだ未練はあるものの表面上はすっかりふっきれたエルティーナと、どうみても未練たらたらなジスカルドの関係はまじで今後に期待するしか…!!

 もう本当にこれ以上にないってくらいの幸せハッピーエンドでほんとうに読んでるこっちのおなかがいたくなる。本当に、再婚おめでとうございました!!今後の展開も楽しみにしてます。

 それにしても、ゼオルディスを救ったあの人があまりにも予想外でした突然のほmただまっすぐにお互いを好きといえる関係ではないけれど、それでもお互いを見捨てられない男の友情展開が本当に美味しかったですありがとうございましたごちそうさまでしたゼオルディスむしろ今後の登場に期待したい……すごくしたい!!!

「あなたのように醜くて弱い人間は、きれいで強い人間に逆らえないのです。ええ、そうです。逆らえないのです。天の意思です。逆らえないのです。」
「さあ立て!!あなたが馬鹿にしてきたフロリアン・マーベルなどに、救われてしまうがいい!!」
(P116〜117)



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