“坂井 久太” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:坂井 久太 (3 件 / 1 ページ)

STEINS;GATE3 境界面上のシュタインズ・ゲート:Rebirth

   
原作
5pb.×ニトロプラス

「誰よりも大切な女性のことを、忘れたりはしない」まゆりの命を救うため、岡部はタイムリープを繰り返す。そして、紅莉栖かまゆりか、助けられるのは一人だという事実に辿り着く。究極の選択に苦しむ岡部に、紅莉栖は彼がとるべき行動を伝える。極限状態の中、気持ちを確かめ合う二人。秋葉原での別れのあと、彼女がとった行動は―。追加シーンと台詞で明かされる、助手・紅莉栖のすべて!大ヒットアニメノベライズ第3弾。 (「BOOK」データベースより)

「俺は、お前が好きだ」
キタ━━━━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━━━ !!!!!
「ふぇぇぇッッ!?」

 この助手が残念!!牧瀬紅莉栖視点から綴られるもうひとつの「シュタインズゲート」最終巻。とりあえず岡部に告白された時の助手の反応がちゃんねら丸出しすぎて腹抱えて笑った腹筋返してください!!人間、テンパると本性出るってまさにこのことですね……。その他にも岡部に褒められて思わず@ちゃんねるにノロケスレ立てに行きそうになったり落ち着いてるようで全く落ち着けてない助手が可愛すぎて私が萌え死んだ。

 物語は鈴羽の父親探しから始まる原作でもおなじみのシリアス展開の連続。原作ゲームからα世界線最後の一日を紅莉栖視点から描いたドラマCDα「哀心迷図のバベル」のエピソードをなぞり、そしてβ世界線でのオリジナル展開へと続きます。とにかく紅莉栖の視点から見る岡部の摩耗っぷりが酷くて、見ているこっちまで胸が痛くなる。また、岡部が言う所の「死亡宣告」を受けた紅莉栖の内心での葛藤が本当に見ていて辛くて……原作ゲームは岡部の視点のみから続くからこそ、こういった部分はなかなか見えてこないんだなあと実感する。

 原作エピソードで橋田父娘、ドラマCDエピソードでフェイリス父娘にも焦点を当てながら最終的には原作エピソードでは軽く触れられただけの牧瀬父娘へと。岡部との関係もまじえつつ最終的に「父娘の物語」として収束していく展開が本当に凄かった。ドラマCDαは既に聴いたことあるんだけど、これまでのずっと紅莉栖視点から父親への想いが語られてきた上で改めてこの物語を辿ると本当に涙なしには読めない。しかしなによりオリジナル展開でのやりとりがもう!!孤独に気の遠くなるような戦いを続けてきた筈のβ世界線の岡部にとってきっと一筋の救いであったと信じたいし、あの場面に現れた“あのひと”はやっぱり、なんだかんだで娘の事を大切に思っていたんだなあと思う。正直ドラマCDαを聴いただけではそのあたりの気持ちは信じきれないものがあったので、こういう形で補完してくれて良かった。というかβ世界線での未来に夢が膨らむな!!どこかで岡部すら知らないような形で「あの人」が岡部に協力してたり……みたいな展開とか妄想してしまう。

 とにかくデレデレな助手が存分に拝めたこと、そして彼女の視点からでなければ見えてこない物語の舞台裏を存分に堪能できてとても満足なノベライズでした。助手が好きならこれは本当に読むべき。読むべき。大事な事なので2回言いました。

 あとドラマCD3部作を聞いてない人は今すぐ買いに行くべきではないかと!!この物語で取り上げられているのはドラマCDαのエピソードですが、まゆり視点から綴られるβ、萌郁ルートとも言うべきγもあわせて大変良いものです。作品の補完的な役割も担っておりますのでとりあえず早く買いに行くんだ!!


B003523T58STEINS;GATE ドラマCD α「哀心迷図のバベル」ダイバージェンス0.571046%今井麻美 桃井はるこ 宮野真守
メディアファクトリー 2010-03-31

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STEINS;GATE2 形而上のネクローシス:Reverse

   
原作
5pb.×ニトロプラス

「紅莉栖、俺が贈るフォークでも…ダメか?」「あ、あ、あ、あ…、お、お、岡部ッッ!?」夢にまで岡部が出るようになってしまった紅莉栖。「何で、あんな面倒なのに惚れた?」と自分を責めながらも、彼から目を離すことができない。その岡部は、Dメールによる世界線移動後も、改変前の記憶が消えずにいた。紅莉栖は、人間の記憶データを過去に送れるのではないかと考えて…。デレ成分大増量で贈る大ヒットアニメノベライズ、第2弾。 (「BOOK」データベースより)

 牧瀬紅莉栖視点から見た、もうひとつの「シュタインズゲート」ノベライズ第二巻。物語の折り返し地点を過ぎた辺りまで。

 前半のキモであるDメール実験にまつわる各エピソードを鈴羽の父親追跡に関するエピソード以外全部すっとばすという、前巻以上にアニメかゲームで「本編全ての内容を知っている」ことを前提とした大胆な構成。確かにあれは岡部の視点だからこそ全てを語ることが出来た物語であって、紅莉栖や他のキャラの視点から見たらこうなってる筈なんですよね……

 それにしても、その代わりに描かれる紅莉栖が各ラボメンに向ける視点がくすぐったくて仕方ない。っていうかこの助手、完全にデレッデレじゃないですかーーー!!!ルカ子の女らしさに嫉妬したり、タイムリープ前の自分自身にヤキモチを焼いたり、自分の恋心に気づいて七転八倒したりと自分の気持ちを持て余す助手が可愛すぎるんだけど、岡部の中二病ポーズをさりげなく「かっこいいから困る」とかいいだしちゃったり、とにかく紅莉栖視点から描かれる岡部がいい男すぎてかっこよすぎてヤバイ。ベタ惚れすぎる。そして思わず2chにスレ立てしちゃう助手ってそれなんて二次創作ですか。もういっそ安価スレにしたらよかったのに!!

 あと、父親との繋がりが今回も多く描かれているのが印象深い。「マイフォーク」にそんな深いエピソードがあったとは思わなかったんだけど、それ以上にびっくりしたのは屋上での父親との電話の理由だったなあと。まさかそんな理由で電話をしていたとは。岡部と牧瀬父の共通点はゲーム本編でもそれとなくかたられて来てるんだけど、改めてこの物語を読み返すと助手どんだけファザコンなんだって思うほどに父親と岡部を比較する描写が多くてとてもニヤニヤするのでした。

 もうなんかひたすら助手可愛いよ助手なノベライズになってきてるんだけど、いよいよ物語は佳境に入ってたぶん最後の1冊、岡部が世界線を越えた時の助手とかがどういった形で描かれるのかが楽しみすぎます。


STEINS;GATE 蝶翼のダイバージェンス:Reverse

   
原作
5pb.×ニトロプラス

あの日、牧瀬紅莉栖は確かにあの男と出会った。だが、すでにあいつは私を知っていた? 4月よりアニメ放映も開始された5pb.×ニトロプラスのコラボが生んだ奇跡のゲームを牧瀬紅莉栖の視点から新たにノベライズ!

※開始60P過ぎまで、シュタゲ原作最終章ネタバレがいきなり来るので購入考えてるゲーム未プレイの人は注意。

紅莉栖視点からの、いわば『裏』シュタインズゲート。タイムマシンという存在にトラウマに近い嫌悪感を抱く彼女が好奇心から尋ねた未来ガジェット研究所で「電話レンジ(仮)」の実験を偶然にも目撃し、科学者としての好奇心と一人の少女としてのトラウマとの間で板挟みになり、葛藤し、それを乗り越えていく姿がとてもよかった。科学者としてこの件に携わる覚悟をした彼女だからこそ、終盤の展開で何度も崩れそうになる岡部を支え、背中をたたくことができたんだろうなあと思うと胸熱。

また、彼女の視点から見たラボメン達の姿と、脳科学者ならではの鋭い人間観察が本当に面白かった。まゆりの口から語られる『自称・人質』の理由は今のアニメの展開も相俟ってじんわり。沢山の世界線を超えて、少しずつ岡部に惹かれていく紅莉栖の様子が可愛すぎました。

原作コンプ済としては物凄くおもしろかったんだけど、やはり序盤の真相ネタバレはひどいと思う。なんらかの形で、ネタバレ注意を促す文章があってもよかったのになあ……。「アニメ版ノベライズ」と言っている割に、アニメ版視聴者への配慮足りなすぎというか、せめてある程度事実をぼかす努力をすべきだったのでは……

それにしても「アニメ版ノベライズ」と言いきっているということは原作とアニメ版で結末が変わるのか?同時期に出たスピンオフノベライズ「史上最強のスライトフィーバー」と展開が明確に違うのが気になる。原作正史が「史上最強のスライトフィーバー」でアニメ版正史が「蝶翼のダイバージェンス」なんだって考えていいんでしょうか。
STEINS;GATE 史上最強のスライトフィーバー (1) (角川コミックス・エース 158-9)
「スライトフィーバー」は、紅莉栖だけでなく水面下で暗躍していた彼女の行動とかも解るのが面白い。



STEINS;GATE 史上最強のスライトフィーバー (1) (角川コミックス・エース 158-9)