“氷室 冴子” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:氷室 冴子 (16 件 / 2 ページ)

ざ・ちぇんじ! 新釈とりかえばや物語 後編

 

男として宮廷に出仕した綺羅姫だが、帝は不可解な態度をとるし、弟が尚侍として後宮に上がることになるし、愛妻の三の姫は最近、何かと恋の"いろは"について聞きたがって来るしで近頃はため息をつくばかりの毎日。そんな中綺羅の親友である宰相中将は綺羅への「奇しの恋」を自覚してしまう。意を決して綺羅の居る右大臣亭へと足を向けたが…

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男勝りの姫様と女の子らしい若君という双子の姉弟が繰り広げる新釈「とりかえばや」物語、完結編。

姉君の「結婚」に弟姫の「後宮入り」といよいよのっぴきならないところでギリギリの攻防に加えて帝やら三の姫やら女東宮やら宰相中将…と二人を巡る様々な人々が交錯し、そんな中で最初に「元服したい」と言ってしまった責任感で一人で矢面に立とうとする姉君の姿にハラハラしていましたが、最終的には絡まった糸を解して綺麗に収まってくれたことにホっとしました。前巻の自由奔放ぶりを知っていると、序盤の姉君の落ち込みぶりは見てて目に余るものがありますが、その後の行動の堂に入りっぷりは思わずニヤリとしてしまうものが。

そして何よりも後編の見所は立派に成長した弟姫の雄姿。後宮に上がったことを切っ掛けに、前巻のヒスっぷりからは見違えるように立派になって……女東宮に秘密を打ち明けた時のやりとりには思わず笑ってしまいましたが、なんだかんだいって根は女の子な女東宮や姉姫を上手い事あしらっていく姿には男の子の底力を見た気分でした。

正直、事情も知らずに振り回されてしまった三の姫や帝が可哀想に思えなくも無いのですが(宰相中将は自業自得なのでスルー)、なんだかんだいって誰もが幸せになる終わり方だったのが嬉しかったです。

個人的には、帝にはいつか本当のことを打ち明けてあげてほしいなあ。


ざ・ちぇんじ! 新釈とりかえばや物語 前編

 

時は平安。権大納言は自分の子供であり双子のように瓜二つの容姿を持つ母違いの姉弟のことで心悩ませる日々を送っていた。姉の「綺羅」の方は凛々しく男勝りな性格で、男姿で活発に遊びまわっており、弟の「綺羅」は繊細すぎる程繊細な心の持ち主で母の言いつけにより姫として育てられていたのだった。周囲の人々は姉を「綺羅君」、弟を「綺羅姫」だと思って疑わなかったが、やがて周囲の男児達が元服していくのに感化された姉の綺羅姫が「元服したい」と言い出してしまい…!?

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古本屋で偶然置いてあるのをみつけて、懐かしさの余り思わず買ってきてしまいました!「とりかえばや物語」を下敷きにした、双子のような容姿の姉弟とその周囲の人々が巻き起こすコメディ。

綺羅姫の「元服」からトントン拍子に綺羅君の「裳着」に、そして……と、当事者達の思惑をよそにどんどん物語が取り返しのつかない方向に転がっていってしまい、それに当事者たちが翻弄される姿に思わずニヤニヤしてしまう。大体元凶の一言を放つのは姉の綺羅姫の方なんだけど、話が大きくなってから「あれっ、なんでこんなことに……」と我に返って綺羅がなんだか可愛い。特に主上とのやりとりは、はたから見ると完全に両想い状態なのに綺羅が女であることを隠しているばかりにどんどん話が変な方向に転がっていって、お互いがお互いに自発的にすれ違いまくってどんどん事態が悪化していく姿に微笑ましくなってしまいました。こ、こいつらかわいいなあ!!

前巻では宮中で華々しく活躍する綺羅君(※姉)とその周囲の人々を中心に描かれるので、綺羅姫(※弟)の方は殆ど日が当たらないんだけど、ラストでとんでもない爆弾を投下されて遂に「取換え」騒動の渦中に飛び込んできそうな勢い。以前読んだとはいえ殆ど結末あんまり覚えてないので、後編でどんなオチがつくのかとても楽しみです!


なんて素敵にジャパネスク5 陰謀編

[著]氷室 冴子 [絵]後藤 星

業を煮やした瑠璃姫は帥の宮との直接対決を決意。三条邸の面々が瑠璃姫の子宝祈願に出かけている隙に帥の宮をおびき出そうとする。守弥の立てた計画は恐ろしいほど完璧だった筈なのだが、敵は一枚上手のようで…!?
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瑠璃姫vs帥の宮、直接対決編。
「人妻編」の頃から続いていた高彬の一種異様なまでの嫉妬心がひと段落したのはよかったけど、一難去ってまた一難という感じ。というか凄い久しぶりに瑠璃姫が活躍している姿を見たような気がするよ…(特に人妻編と不倫編は守弥と煌姫が輝き過ぎだったと思う!)

『敵の敵』という感じでお世辞にも「仲間」とは言いづらかった守弥と煌姫が段々仲間っぽくなってきたのが面白い。特に煌姫は意外な一面を発揮して、今回ので一気にいい人ポイントが上昇ですよ。様々な意味で彼女の場合自分の中の主義主観がまっすぐで、なんか本当に見てて気持のよいくらいの人だなあ。

そして守弥は今回の一件で完全に「対帥の宮」という方向で仲間に引っ張り込めた感じ。どこまでもどこまでも高彬LOVEで、高彬の損得という視点でしか物事を見れていない徹底ぶりには思わずニヤニヤしてしまいます。由良姫への評価や、瑠璃姫のことを見直すきっかけも全部高彬がらみなんだから色々酷い。瑠璃姫の影のプレーンとして、冷徹な策略をめぐらす姿にはうっかりときめいてしまったのですが、その後の「高彬LOVE」っぷりでいろいろ台無しです。まあ、そこが守弥の萌えポイントなんだけどね!!

しかし、今回それなりに活躍があった瑠璃姫はとにかく、高彬がすっかり影薄くなっちゃってるのがさみしい限り。最近では瑠璃姫の周囲に波風を立てる役・瑠璃姫とのイチャイチャ担当・宮廷での情勢解説役くらいのところで落ち着いてしまっている気がして、ちょっと物足りない。2巻で見せたあの有能官吏っぷりはどこへ…


なんて素敵にジャパネスク4 不倫編

[著]氷室 冴子 [絵]後藤 星

帥の宮の言葉が端を発した高彬のヤキモチやら何やらで何かと心落ち着かない瑠璃姫の元に、居候中の煌姫から「守弥と共謀して高彬を誘惑した事がある」という衝撃の告白が!事の次第を問い詰めようと守弥を呼びつけたら、そこに小太刀を構えた高彬が飛び込んできて…!?
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旦那様ご乱心!!の「不倫編」。

この巻の見どころはやはり高彬ご乱心と煌姫の本性暴露としか言いようが。っていうか高彬さん、いくらこの時代では合法だからって小太刀持って乗り込んでくるのは!むしろ更に恐ろしいのはその「ご乱心後」。周囲の外聞もどこ吹く風で「これで瑠璃姫に近寄ろうとする奴の風よけになる」とか言ってる姿には思わず寒気が……これなんてヤンデレ。高彬には一途であるようにと念押ししつつも自分は他の男どもにグラグラしまくる瑠璃姫を見ていると、高彬の憤りもなんだか判らなくもないのですけど。敵である帥の宮が美形だとわかった途端のあの態度の変わりようとか見てたらなあ…

一方、波風台風立ちまくりの高彬・瑠璃姫夫妻を尻目に本心カミングアウトして絶好調な煌姫。恋仇の瑠璃姫に一泡吹かせ、さんざん言いたい放題言いまくった挙句に、瑠璃姫と利害が一致したらあっさり寝返り(?)してしまう豪胆っぷり。ちょっと変わりモノではあるものの、よい意味で移り気でドライな平安時代の貴族の女性そのままのキャラクターというか、そんな感じがします。ていうか守弥とのやりとりが本当に好きなのですが。煌姫はマジで守弥とくっつけばいいとおもう。

次回はついに帥の宮との対決編?なんでもいいけど、そろそろ高彬を安心させてやってほしいとか思う今日この頃です…(また小太刀もって飛び込んできたら今度こそしゃれにならない予感!)


なんて素敵にジャパネスク3 人妻編

[著]氷室 冴子 [絵]後藤 星

様々な苦難を乗り越え、筒井筒の仲であった高彬となんとか結婚した瑠璃姫。しかし相変わらず高彬の生家・右大臣家では瑠璃姫の印象は最悪のようだし、これまで疎遠だった義母上までもが最近何故かやたらと口を出してきて、辟易する毎日。そんな中、高彬の乳兄弟・守弥の身分違いの恋人・煌姫を預かってほしいと頼まれた瑠璃姫だったが…
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1巻からの念願だった高彬との結婚を無事に達成して、新シリーズ開幕なシリーズ(アンコール含め)第5弾。まだまだ波乱の新婚生活編。

ううむ、私が基本的に両思いになるまでのお話が好きというのがあるのかもしれませんが、瑠璃姫は妙に落ち着いてしまうし高彬はそれまであまり表に出してこなかった嫉妬深さを丸出しにしているし……でこれまでの4冊と比べるとイマイチ楽しめなかったかも。もろに4巻へ続く的終わり方をしているせいもあるかもしれませんが、やはり瑠璃姫の無鉄砲な活躍が無いと寂しいなあ。嫉妬心丸出しの高彬を見ていると守弥と瑠璃姫の一幕もなんだか必要以上にハラハラしてしまって、素直に楽しめないものがあるなあ。

波乱の種が色々なところに眠っているカンジなので、次の巻での波乱に期待。


続ジャパネスク・アンコール!

[著]氷室 冴子 [絵]後藤 星

乳兄弟の高彬が“物の怪憑き”と噂される瑠璃姫と結婚するのがどうしても気に食わない守弥。そんな折に吉野で静養中の瑠璃姫に関するとある噂を聞きつけた彼は、噂の真相を掴み今度こそ高彬に瑠璃との結婚をあきらめて貰うため、自ら吉野へと向かう。ところが崖から落ちて記憶喪失になってしまい…
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ジャパネスク番外短編シリーズ第二弾。吉野で静養中の瑠璃姫が記憶喪失の守弥と出会うお話と小萩が瑠璃姫に仕えるきっかけとなったお話、そして京都に戻った瑠璃姫がついに高彬と……というお話の3本立て。

守弥と小萩の短編はそれぞれ、一人称からでは見えてこない瑠璃姫の一面を見ることが出来る、貴重な短編。特に吉野君との思い出を振り切れず、いつになく弱気な瑠璃姫は非常にかわいらしかった。そんな彼女の姿に(記憶が無いとはいえ)グラグラしてしまう守弥の姿にニヤニヤ。小萩のお話からも、両親を失った彼女を不器用な形で慰めようとする瑠璃姫の姿が新鮮で、面白かったです。

そして本編3巻へと続いていくラストの「瑠璃姫にアンコール!」。瑠璃姫が京都に帰ってきたら、何故か弟の融が行方不明になっていて…というお話。融の乳兄弟である「夏姫」にまつわるお話となっていくのですが、彼女の生き様がかっこよくて…後書きで書かれているように、「鮮やか」な彼女の姿がとても印象的でした。

しかし、2巻と3巻の間に「アンコール!」2冊が挟まってる形式って判りづらいよね……自分は再読だったので順番覚えていたけど、アンコールの存在に気付かず3巻に手を出したら話がエラく飛んでてびっくりしてしまいそうです。


ジャパネスク・アンコール!

[著]氷室 冴子 [絵]後藤 星

帝に対する謀反事件から数ヵ月後…京では「顔に火傷を負った怪僧」の噂に沸いていた。事件の顛末から謀反事件の首謀者・唯恵ではないかと言うものも多く、噂は噂を呼んで行く。唯恵と瑠璃姫の因縁を知る高彬は事件を穏便に収めようと一人で調査を開始するが……
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瑠璃姫が吉野で静養している間に京で起こった2つの事件を描く番外編的短編集。再び現れた怪僧の噂を突き止めるため高彬が奮闘する話と、“もののけ憑き”と噂される瑠璃姫との結婚をなんとしても阻止したい高彬の乳兄弟・守弥が陰謀をめぐらせるお話の2本となってます。

高彬が主人公なお話は、ヘタレな高彬が全開な展開でとてもよかった。瑠璃姫との結婚を巡って母親には猛反対され、乳兄弟の守弥に妨害された挙句、都を騒がす怪僧の事件を巡って唯恵と瑠璃姫の事情を知らない今上帝や藤宮さまからせっつかれ……と胃潰瘍起こしそうなくらい周りの人々に振り回される姿にニヤニヤする。僧の正体もいろいろな意味でオチがついてしまって、笑いが止まりませんでした。

そして後半は前半で散々高彬をいびっていた(笑)守弥がアっといわされるお話。血統はいいけど瑠璃姫並みに変人な煌姫に振り回された挙句、策は失敗するわ高彬には勘違いされるわ煌姫には振り回されるわ…でいいところ無しの姿に爆笑。ていうかいろいろな意味で面の皮が厚いもの同士、守弥と煌姫はくっつけばいいと思うの。良いカップルだと思うんだけどなあ…。

瑠璃姫がいないのでパワー不足は否めないんだけど、それでもニヤニヤゴロゴロと楽しい短編集でした。というか煌姫は是非レギュラーキャラ化すべき。瑠璃姫にも匹敵するふてぶてしいお姫様っぷりがたまらない!!


なんて素敵にジャパネスク2

[著]氷室 冴子 [絵]後藤 星

即位した新帝からの度重なる文のおかげで高彬は婚約を暫く見送ると言い出すわ、お屋敷の雰囲気は最悪。高彬の発言に堪忍袋の緒がキレて「尼になってやるーっ!」と小萩を連れて尼寺に駆け込んだ瑠璃姫だが、彼女が家を空けている間に実家・三条邸が炎上したとの連絡が入って…!?
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シリーズ第二弾。実家・三条邸が炎上した事件の犯人をつきとめようと動き出した瑠璃姫の前に、死んだと思っていたあの人が現れるというお話。

吉野君の意外な正体が明かされ、それが今上帝との悲しいすれ違いを産んでいく様子がとても悲しかったです。そして二人の決定的なすれ違いを防ごうと防止する瑠璃姫の姿がけなげ。しかし、今回一番美味しいところを持って行ったのはやはり「実はキレ者」の高彬さん。最初は高彬たちに事件を追っているということを知られないよう、後半以降は事件の真相を今上帝に気付かれないようにと水面下で動く瑠璃姫に対し、最大のダークホースとして君臨する姿に読者としてはもどかしさを感じつつも高彬スキーとしてはニヤニヤが止まらなかったり。1巻の頃からヘタレな反面キレ者らしい一面は覗かせていましたが、今回はそのキレ者な一面が全開になってきます。そしてラストの瑠璃姫に対して効かせた配慮に対しては……正直たまらん萌え。

しかし、この一件で高彬・瑠璃姫間の結婚は未だかつて無くピンチな状態になってしまった気がするけどこのあとどうなるんだろう?続きが楽しみ。


なんて素敵にジャパネスク

 

名門貴族の娘である瑠璃姫は幼少のころ吉野で出会った初恋の相手・吉野君の事が忘れられず、生涯結婚しないことを胸に誓っていた。ところが口うるさい父親が次から次へとお見合い話を持ってきて、閉口する毎日。そんなある日、権少将が吉野君と親しかったと聞いて話を聞こうと出向いたら、それは彼女を無理やりにでも結婚させようとする罠で…!?

個人的お気に入り度数

中学生時代に図書室で読んだ本なのですが、急に読みたくなって買いそろえて再読。読み返したら見事なまでに内容忘れてて愕然としました…。お転婆姫の瑠璃姫が破天荒な行動で周囲を振り回したり、いつのまにやら宮中を揺るがす陰謀に巻き込まれたりするお話です。

とりあえず高彬かこいいよ高彬。
絵に描いたような生真面目なヘタレ男子なのですが、破天荒で(この時代的には)変人な瑠璃姫のことを一途に思い続ける姿が可愛らしいです。そして、ただのヘタレかと思わせておいて意外にキレモノなところがたまらない。後半のエピソードでは鷹男においしい所をかっ浚われた感が否めませんが…。

吉野君一筋だった瑠璃姫をようやく振り向かせ、いざ結婚!と思ったら、様々なアクシデントが発生してタイミングよく事を成し遂げられない…という経緯には思わずニヤニヤする。二人ともしっかりと両想いで何度も何度も良い雰囲気になってるのに、毎回何かしらの理由で邪魔されて関係を先に勧められないもどかしさがとても素敵。気の利かない高彬に憤慨して、本人が帰った後で「ひょっとしてやりすぎちゃったかしら…」なんて悶々とする瑠璃姫の姿がまた愛らしいのです。

ラストでは二人の間に更に爆弾が投下され、暫くは「この二人結局いつ結婚できるの!」でニヤニヤしまくれそう。次巻を読むのがとても楽しみです。


流行に乗って「ライトノベル個人史」書いた

 ライトノベル遍歴を語るのが流行っているようなのでブログのリハビリも兼ねて投下します。前半は以前に書いた記事の焼き直しなので、個々のタイトルの紹介は省略します。あと永遠の21歳ということになっているので年代はかかない。

ひたすらお金がなかった少女小説読み漁り期


 図書室と図書館と古本屋の100円以下ワゴン(ブックオフ参入前の微妙な古本屋とかだと10円とか30円みたいなワゴンが割りとあった)で読むものを探していた時代。コバルト・ティーンズハートのミステリ系の長編シリーズや恋愛系の1冊完結系ばかり読んでました。

408610783X殺人切符はハート色 (集英社文庫?コバルト・シリーズ)
山浦 弘靖,服部 あゆみ (著)
集英社
発行:1985-09

 古本屋駆使して一番頑張って集めてたのはやっぱり「星子宙太シリーズ」だとおもうんですけどまさかこれ50冊続いて子供が出来るところまでいったとか流石に知らなかったです……さすがに全部は追ってません。

 なおたまに同世代が話題に上げる「運命のタロット」シリーズは古本屋ではめったにお目にかかれず。ぶっちゃけ、ミステリーものと恋愛物は冊数出てても1冊で話が完結するから巻数バラバラでも追いやすかったんだとおもう。運タロとかあらすじからして時系列バラバラではよみたくないですしね。折原みとの現代舞台の恋愛物とか「とんでもポリス」とか「〜の国のアリス」シリーズとか読んでたはずだけど内容うろ覚え。

4086145685なんて素敵にジャパネスク (コバルト文庫)
氷室 冴子,後藤 星 (著)
集英社
発行:1999-04
4758436894あなたにここにいて欲しい (ハルキ文庫)
新井 素子 (著)
角川春樹事務所
発行:2012-10-11

 図書館で読んでたやつというと「ラノベっぽい(と言うかラノベ出身)けど一般レーベルで書いてる」このふたり。氷室冴子はコバルト文庫のやつが割とそのまま文庫やハードカバーで図書室入ってましたね。新井素子は少女小説レーベルで書いてたのとは違う路線のやつが入ってたんだけどそこからコバルトに行って転び直したりしてたから……「あなたにここに居て欲しい」は良い百合なので好きな人はどうぞ。あと「おしまいの日」はいいぞ。

大体林原めぐみが悪い富士見全盛期

B0093SY2YKスレイヤーズ1(新装版)<スレイヤーズ (新装版)> (富士見ファンタジア文庫)
神坂 一,あらいずみ るい,あらいずみ るい (著)
KADOKAWA / 富士見書房
発行:2011-04-21

 少女小説ばかり読んでいた頃に「らんま1/2」でドはまりした林原めぐみさんのラジオ経由で(ラジオ経由!)わかりやすくアニメ化直前の「スレイヤーズ」にすっころんだ大変わかりやすいオタクです。90年台後半のラジオにはラジオドラマなるドラマCDの連載版みたいなやつが連載されており、林原めぐみさんのラジオでは当時スレイヤーズのラジオドラマが流されていたのでした。

 マンガみたいな軽快なノリの文章と、それとは裏腹にガンガンぶっこまれるヘビーな展開が衝撃で。スレイヤーズはアニメになったのが1部までだからあんまり話題にならないけど2部の重さが結構好きだったんですよね。ラストは子供なりに飲み込めないところもあったんだけど、「まあ神坂一だしな……」みたいな謎の納得があったのを覚えてます。そういう意味で一番刺さったのは3冊完結の「闇の運命を背負う者」だったかもしれない(2巻まででそこそこきれいに落としておいて3巻で突き落として重い物背負わせる感じがすごい)。


 スレイヤーズで林原めぐみでわかりやすくこっちも好きだったオタクでした。セイバーマリオネットもアニメと違って原作の重たい展開が……とかずっと言ってたんですけどJtoXは原作とは全く別方向に重たかったなあ……。

B009AALA2Iそれゆけ! 宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ【完全版】1
庄司 卓,赤石沢 貴士 (著)
朝日新聞出版
発行:2010-10-20

 ちなみに林原めぐみのラジオ経由というとこっちもそうですどんだけ罪深いんだ林原めぐみ。スレイヤーズとこれがほぼ同時期だったんじゃないかな……アニメはまともに見てなかったので特にヨーコはラジオドラマのイメージが強いです。ああいうの好きだったので今の声優ラジオには全く興味がもてなくてすまない……。

B009NNZO5Qロスト・ユニバース−1 幻夢 目覚める<ロスト・ユニバース> (富士見ファンタジア文庫)
神坂 一,義仲 翔子,義仲 翔子 (著)
KADOKAWA / 富士見書房
発行:2011-12-01

 そして3年後には空前の「ロスト・ユニバース」期来るんですよ。私の青春の林原めぐみから逃げられてない感じすごすぎてツライ。そしてライトノベル原作で初めて人生を狂わされた男は間違いなくお前だケイン・ブルーリバー。「ヤシガニ屠る」とかいってはいけない。

4044156026魔導物語 (2) (角川文庫?スニーカー文庫)
山本 剛,壱 (著)
角川書店
発行:1995-03
487025350X小説 ツインシグナル〈Vol.6〉時の彼岸 (COMIC NOVELS)
大清水 さち,北条 風奈 (著)
エニックス
発行:1998-08

 今も大体好きなアニメのノベライズは追うけど当時はノベライズ頑張って読んでて、その中でも特に山本剛の「魔導物語」シリーズと北条風奈の「小説TWINSIGNAL」シリーズがお気に入りでした。あと書影がでてこないんだけど久美沙織の「MOTHER」シリーズ。後者は特に初めて同人的な方向でドハマリした作品だったので、死ぬほど読み返したし、当時の読書遍歴にも大分影響あったとおもう……というか当時は並行して国内・海外SFブームが来ていたので私のソノラマ全盛期はここです(秋山完がわりと好きです)。

 良くも悪くもアニメ・マンガとともにあったスレイヤーズ全盛期のラノベ遍歴でした。

私の傷みでオタクの道を踏み外す

 割とここまでメディアミックス済の作品をメディアミックスから入って原作まで追う、というわかりやすいオタクをしていた私に、当時ネット上でお付き合いのあったお姉さんが勧めてくれたのが電撃文庫の大定番「ブギーポップは笑わない」です。暫くはブギーポップとキノの旅を追いかける解りやすいオタクをしていたのですが、盛大に道を踏み外したのはこの2作品が元凶。

B01GNKL6I0ダブルブリッド<ダブルブリッド> (電撃文庫)
中村 恵里加,藤倉 和音 (著)
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
発行:2016-06-16
4840229961Missing〈12〉神降ろしの物語 (電撃文庫)
甲田 学人,翠川 しん (著)
メディアワークス
発行:2005-03

 当時の読書遍歴を思い出すと「ダブルブリッドで優樹さんが自分の目えぐるシーンやばい」「Missingの呪いのFAXの話こわくない?」「インフィニティ・ゼロの虫の描写やばかったほんとうにやばかった」とか言い出してなぜそんなに痛み描写の激しい小説ばかり読んでいたのか。

 特にダブルブリッドと出会わなかったら今のライトノベル読みみたいな自分はいないとおもうので文字通り足を踏み外した感じすごいんですけど、身を切られるような傷みの描写と傷つけ合いながら必死に関わろうとする人間と人間でないものの生き様に震え、最終巻付近になったら年単位で刊行ペースが開くようになって震えたあの日。本当にウン年ぶりで完結してくれてよかったです……あと中村恵里加の新作のためにいまだに電撃の新刊チェックしてる

学園異能はいいぞ

 ダブルブリッドで道を踏み外して暫くたった私に襲いかかったのは学園を舞台に超常能力を持った生徒達が世界の裏で暗躍する系ラノベ。なんかこの呼び方にも色々異論があるみたいなんですが言いづらいので以後とりあえず「学園異能」っていいます。定義は個人の解釈です。

4840231516レジンキャストミルク (電撃文庫)
藤原 祐,椋本 夏夜 (著)
メディアワークス
発行:2005-09
B01C272O1Qシャドウテイカー 黒の彼方<シャドウテイカー> (電撃文庫)
三上 延,純 珪一 (著)
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
発行:2016-03-03
B00RYOKE2O殺×愛1 ?きるらぶ ONE?<殺×愛> (富士見ファンタジア文庫)
風見 周 (著)
KADOKAWA / 富士見書房
発行:2015-01-13

 まだあんまりラノベ感想を書いててもラノベ感想サイトは漁ってない時期なので表紙やあらすじで「おっ」となったやつを片っ端から買って読んでいくスタイルだったんですが、特に好きだったのはこのあたり。三上延先生は「ビブリア」で一発当ててしまいましたが電撃のオサナナジミスト系学園異能系が本当に好きだったので原点回帰してくれないかなあ……。

 「レジンキャストミルク」は心に欠落を抱える少年少女達がその欠落を異能の力として戦うみたいなお話なのですが異能力から感じる華やかさ、痛みや物語と挿絵のマッチ感が本当に好きで、あと殊子先輩が大好きだったので色々察して欲しい。きるらぶは何度も脱落しそうになりながら追いかけた記憶が割と強いんですけど、刹那的な世界観となんだかんだでご都合主義爆発なハッピーエンドがとても好きです。

バカテスから先はまだ歴史にはなってないのでこの辺で。
それではアイドルマスターSideMの学園異能イベント走ってきます。