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「好きラノ 2019年下期」投票します。

企画元:ラノベ人気投票『好きラノ』 - 2019年下期

ちょっと前に書いた2019年面白かったラノベと半分くらいタイトルかぶってますが!!!今回も参加させていただきます。2019年はここ数年来だと比較的ラノベを読んでいた年だったなと思うので、2020年も同じくらいは頑張っていきたいです。

Twitterからの投票も受け付けられてますのでお気に入りの作品があるかたは是非ご参加ください。

恵ノ島 すず「ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん disc2」→感想
【19下ラノベ投票/9784040730547】
各カップルの恋愛模様も可愛いかったけど、乙女ゲームと現実、2つの世界を繋いだ奇妙な縁に「ゲームクリア」と言う名の決着が描かれていくのが印象的でした。そして、最後のご褒美といわんばかりのエピローグが可愛いやら胸が熱いやら!
常盤くじら「エリスの聖杯」→感想
【19下ラノベ投票/9784815603816】
おとなしくて地味な令嬢と稀代の悪女と讃えられた令嬢の亡霊、ふたりがタッグをくんで事件に挑む、女ふたりの相棒もの。謎が謎を呼ぶ展開もさることながら、とにかく貴族社会の闇が深すぎて怖い。いろいろな意味で事件の真相が気になります。
九岡 望「地獄に祈れ。天に堕ちろ。」→感想
【19下ラノベ投票/9784049126662】
妹のために生き返った亡者と姉の死に囚われ続ける生者。相容れぬ男ふたりがタッグを組んで街を揺るがす事件に挑む、男ふたりの相棒もの。剣呑すぎる掛け合いと、文字の弾丸で彩られるド派手な戦闘シーンに圧倒されました。亡者の街を生きる個性豊かな面々のエゴのぶつけ合いも楽しかった!
小路 燦「異世界転生アンチテーゼ 転生魔王はチート転生者をチートで殺します」→感想
【19下ラノベ投票/9784041083734】
異世界転生して魔王になった主人公が、同じ異世界転生者達のその目的を論破し狩っていく。ただ主人公の愉悦のために身も蓋もなく消費されていく転生者達の姿が滑稽ですらあり、読んでいるこちらも仄暗い愉悦を感じさせられてしまう。いろいろな意味で他で読んだことのない読み口で、面白かった。
黒留 ハガネ「世界の闇と戦う秘密結社が無いから作った(半ギレ)2」→感想
【19下ラノベ投票/9784865545333】
超能力を得たけど非日常は得られなかった主人公がプロデュースする、非日常マッチポンプラノベ。超能力者、異世界人、CIAまで揃ってそれでも「非日常」だけは得ることが出来ないというのが色んな意味で日常さん強すぎであり、このラノベが2巻打ち切りなのまじで解せない(恨み節)
衣笠 彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ11.5」→感想
【19下ラノベ投票/9784040640075】
短編集の顔した「第一部完結編」。登場人物たちの1年間での成長や関係性の変化を余すことなく描きながら、2年生編への新たな布石をしっかりと仕込みを入れていく物語で最高に次巻への期待を持たせつつラストの挿絵に書き手のこころなさすぎで1000万点。いろいろな意味で真意のわからない綾小路の独白と彼自身の本音であるはずの地文すらも裏切っていく挿絵の容赦なさが印象的だった。
渡 航「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。14」→感想
【19下ラノベ投票/9784094517811】
2019年はやはりこの作品の完結抜きにしては語れないと思う。拗らせ続けた八幡がやっとのことでたどり着いた結末と、終わりと同時に始まりを感じさせるラストに胸が熱くなる。最終巻の前半までずっと迷走し続けてしまったのが実に「俺ガイル」だなあと。最高に楽しかったです。
永瀬 さらさ「悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました6」→感想
【19下ラノベ投票/9784041082683】
「悪役令嬢」という破滅の運命を乗り越えるため─愛する旦那さまとハッピーエンドを迎えるため奮闘する主人公のアイリーンと、彼女を救うために同じ土俵に上がるライバル・リリア様がめちゃくちゃにかっこいい。乙女ゲーム世界であることに拘った展開が楽しかった。
師走 トオル「ファイフステル・サーガ4 再臨の魔王と女神の巫女」→感想
【19下ラノベ投票/9784040732343】
政情から子供では居られなかったヘンリエッテと、そんな彼女を「仕事」で護衛する反面それでも子供として扱おうとするコルネリウスの関係がとても良かった。各主人公それぞれの立場や見えているものの違いも透けて見えて、次巻が楽しみすぎる物語でした(だから5巻お願いします…)


エリスの聖杯

 
夕薙

「いいこと、コンスタンス・グレイル。お前のこれからの人生をかけて、わたくしの復讐を成功させなさい! 」 誠実だけが取り柄の地味な子爵令嬢コニーは、とある夜会で婚約者を奪われ、窃盗の罪まで着せられる絶対絶命の窮地に陥っていた。しかしそんな彼女の元に、10年前に処刑された希代の悪女、スカーレット・カスティエルの亡霊が現れる! かつてその類稀なる美貌と、由緒正しき血統と、圧倒的なカリスマでもって社交界の至宝と謳われたスカーレットは、コニーに憑依するや瞬く間に形勢を逆転し、危機を救う。だが、その代償としてコニーが要求されたのは、スカーレットの復讐に協力することだった!? 利害関係から始まった二人のコンビは、貴族社会に潜む悪意や陥穽を蹴散らすうちに大切な絆で結ばれた真の相棒へと成長し、やがて過去から続く巨大な陰謀と対峙していく……!

婚約者の浮気相手から身に覚えのない罪を着せられて糾弾され、絶対絶命の大ピンチになっていた子爵令嬢・コニーを救ったのは10年前に処刑されたはずの令嬢・スカーレット(の亡霊)だった。婚約者の浮気やなにやらの傷心に浸る暇もなく、助けられた対価としてスカーレットが処刑された事件の真相追求と復讐を請け負う事になってしまう…!?正反対の二人の令嬢が過去の事件を追って貴族社会の闇に踏み込んでいく物語。

コニーとスカーレット、正反対の二人の令嬢が繰り広げる「相棒もの」

家訓である『誠実』を頑なに守る地味で平凡だが優しい令嬢・コニーと稀代の悪女と名高く圧倒的な美貌と高い知性を兼ね揃えるスカーレット。正反対の二人の令嬢がひょんなことから運命共同体となり、ある時は協力しある時はぶつかり合いながらも少しずつ仲良くなっていく姿が微笑ましかった。

優しいけれど弱腰で臆病だったコニーが逃げ道だった偽りの「誠実」を捨て、強く成長していく姿が印象的でした。また、水面下で手を組むことになったランドルフとの恋愛的な意味での進展も気になるところ。

それにしても、貴族社会の闇が深すぎる。

ちょっとでも隙を見せれば食い殺される、貴族社会の闇がひたすら怖い。しょっぱなでコニーに罪を着せようとしてコニーじゃない人たちに「やり返された」パメラどうなったの……。犯罪行為が横行するあやしげな『夜会』やら不審死を遂げた事件の関係者などなど、一寸先は闇といわんばかりの展開が満載。女は消えるしイケメンだって気を抜いたら喰われる(性的な意味で)。いや、スカーレットの存在以外のオカルト要素はないんですけど、完全にホラーですよねこの貴族社会!!コミカライズに「ひぐらしのなく頃に」や「ルートダブル」のコミカライズをされている桃山ひなせ先生を当てたのが大正解すぎてガンガン編集部のわかりみの高さに膝を打つ。(ルートダブルはいいぞ……)

ただ、そんな陰鬱でホラーな展開をコニーとスカーレットとの掛け合いが適度に薄めてくれるので、怖くなりすぎず楽しく読めました。また、章ごとに入っている登場人物紹介がいい感じにテンション高くてガス抜きをしてくれる。

それにしてもなんてところで…

謎の死を遂げたスカーレットの親友・リリィが残した「エリスの聖杯を破壊しろ」という遺言、キリキ・キリククなる謎の言葉……と謎が謎を呼ぶ展開の中、とんでもないところで次巻に続いたーー!?2巻は春に発売が決定しているようなので安心ですが、うっかりこれが発売未定とかだったら卒倒していたところです。

続編が読めるのを楽しみに待ってます。