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「ファンリビ」原作作品のすすめ

去年年末にサービス終了した富士見ファンタジア文庫のクロスオーバーゲーム「ファンタジア・リビルド」のユーザー向けに、ゲームも終わっちゃったし原作作品読もうぜ!!という記事です。本編とかよかったところかここが駄目だったのでは?の話は↓こちらから。

初日から遊んで最終日の終わりまで見届けた1ユーザーの感想です。ちまたで話題になってる動画に触発されたわけではありませんが(ていうか問題のやつ見てない)、出すならこのタイミングかな…と思ったので。「ファンタジア・リビルド」とは公式サイト消える

本当は私が率先して全作読んで紹介したいという気持ちがとてもあったのですがざっくりWikipedia等を使い計算した所全部読もうとするとファンリビに関係ある部分だけでも300冊を余裕で超えていたので、概ねの作品をアニメでざっくり当たる感じになってしまいました…ぶっちゃけ自分が後で読む用のメモも兼ねています。それでも本編に言及出来ていない部分はアニメが合わなくて見れなかったとこですすいません……。

ちなみに私はKADOKAWAの直営電子書籍サイト「BOOK★WALKER」を主に使っているのですが、こちらで提供されている「角川文庫・ラノベ読み放題」というサブスクサービスに加入するとかなりの作品が全巻無料、もしくは1〜3巻読みすることが出来るのでオススメしていく所存です。というわけで現時点で読み放題巻数の多い順に作品を紹介していきます。記事内には2022年2月27日現在のサブスク対応状況を記載していますが、時折レーベル毎の強化期間が来ると無料読みが追加される場合もあるので気になる場合はぜひチェックしてみてください。(逆に、他のサブスクと同じく読み放題が終了するパターンもありますのでご注意ください)

3/1追記:とかいってたら、大量の読み放題追加がありました!!(3月・4月限定)
2021年に1巻が売れたKADOKAWA作品を一挙追加!」というBookWalkerの企画で、「ロクアカ」「デアラ」「ハイスクールD×D」「冴えカノ」「ゲーマーズ」の読み放題が大幅に追加されました!!4月末までの限定となっておりますので、この機会に気になるシリーズがあるかたは是非試してみてはいかがでしょう。サービス未加入の人は、1か月限定のサブスク無料もあるそうです。

KindleUnlimitedもちょくちょく対象になっているようなのですが、確認したところフルメタくらいしかみつけられなかったので今回は割愛。

期間限定(4月末まで)で読み放題巻数が増量しているシリーズ

石踏一榮「ハイスクールD×D」
本編29巻+外伝6巻+続編4巻/読み放題なし→関連シリーズ含め全部
おっぱい大好きな男子高校生・兵藤一誠がひょんなことから命を落とし、学園一の美女にして悪魔のリアス先輩にしもべの悪魔として生き返らせてもらうことに…!?おおむねのメンバーは初期から登場、フリードとのいざこざは1巻と3巻、ロスヴァイセの登場が7巻かな?木場くんとフリードの参戦なかったの残念……。
羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」
本編20巻+短編9巻/BW読み放題:3巻+短編1巻まで→本編19巻+短編8巻まで
やる気の無さすぎる主人公・グレンがひょんなことから「大嫌い」な魔術を教える魔術講師となり、曰くありの生徒たちや自らの過去を知る者たちとの因縁、国家の存亡を掛けた陰謀に巻き込まれていく。リィエルが初登場する3巻までは読み放題対象。ファンリビでの時系列はおそらくイヴがグレンの同僚教師になる11巻くらいまでかな。11巻めちゃくちゃいいので読んでください……。
橘公司「デート・ア・ライブ」
本編22巻(完結)+番外編10巻?/BW読み放題:3巻まで→本編12巻+アンコール4巻まで
空間震と呼ばれる災害を引き起こす、「精霊」と呼ばれる少女たち。ごく普通の少年・五河士道はなぜか精霊達の霊力を吸収・封印する能力を持っていた。ただしそのためには、彼女たちを「デレさせる」ことが必要で!?読み放題に入っているのは狂三が初登場する3巻まで。ファンリビに登場したキャラクター達の素性を読みたいなら11巻まで。アニメは原作12巻までで、原作13巻以後のアニメが近いうちに放映される予定です。
葵せきな「ゲーマーズ!」
本編12巻+外伝3巻(完結)/BW読み放題:3巻まで→短編含め全巻
ゲーム好きの高校生・雨野景大はクラスの美少女・天道花憐からゲーム部に誘われる。ところが自分のペースでゲームを遊びたい景大はその誘いを断り、更にはクラスメイトの上原やゲーム仲間の星ノ守とともに「ゲーム研究会」を設立する!?すれ違いと勘違いが交錯する学園ラブコメ。読み放題は3巻まで。上原くんなぜ実装されなかったのか……。
丸戸史明「冴えない彼女の育てかた」
本編13巻+外伝7巻(完結)/BW読み放題:3巻まで→短編・ファンブック含む全巻
倫也が通学路で運命の出会いをしたのはクラスでも何故か存在感の薄い少女・加藤恵。「理想のギャルゲー」を作るため、彼女をメインヒロインとして「育成」しつつ売れっ子同人絵描きの英梨々やラノベ作家の詩羽先輩を巻き込み同人サークルを結成するが。ファンリビの時間軸的には原作8巻くらいまで?アニメ版の詩羽先輩と英梨々のクリエイターとしての葛藤がすごく良かったので、ファンリビではほぼ出番がなかったの残念だな……。

本編ないしシリーズ全巻がすべて読み放題対応のシリーズ

神坂一「スレイヤーズ」
本編17巻+短編35巻+α/BW読み放題:本編15巻まで、短編全巻
自称美少女魔道士のリナ・インバースが愉快な仲間達と共に派手に呪文をぶっぱなしながら魔族の陰謀に巻き込まれていく。直近発売された本編16巻・17巻を除く50冊以上が読み放題に入っていてボリュームが凄いですが、本編と短編は完全にストーリーが独立しているのでファンリビの元ネタをあさりたいなら本編のみでOK。World05は本編7〜8巻の冥王フィブリゾの陰謀周りと14〜15巻のストーリーがベースになっています。
鏡貴也「伝説の勇者の伝説」
本編28巻+短編・番外編19巻/BW読み放題:関連シリーズ含む全巻
「複写眼」といういわくつきの眼をもつライナが親友で王様のシオンから命じられて相棒で団子大好きな美少女・フェリスと旅に出る。関連シリーズまで含め47冊が読み放題対象でこちらも巻数ゴツいですが、ファンリビ本編の元ネタをあさりたいなら無印全11巻+短編全11巻でとりあえずOK。アニメも無印全巻分の内容で、1クール分で綺麗にまとまっているのでおすすめです。
築地俊彦「まぶらほ」
33巻(完結)/BW読み放題:全巻
人生における魔法の使用回数は少ないがとんでもない魔力を持つ主人公・式守和樹の遺伝子を求めて美少女たちが…!!みたいなお話。「○○の巻」とシリーズごとにサブタイがついていて、ファンリビに出てきたリーラは外伝「めいどの巻」シリーズのキャラクターとなるそうです。全33巻が読み放題対象。
雨木シュウスケ「鋼殻のレギオス」
本編25巻(完結)/BW読み放題:関連シリーズ含む全巻
大気を汚染された世界、自立した意思を持って世界中を移動する「移動都市」とそこに住まう学生達の物語。全25巻に加えて過去編の「レジェンドオブレギオス」や番外編?の「聖戦のレギオス」も全巻読み放題対象。ファンリビでライバル都市として出てきたマイアスも一応本編6巻くらいで出てきますが、あれはファンリビだと完全にベツモノになってましたね……。
賀東招二「フルメタル・パニック!」
本編12巻+短編・番外編11巻(完結)/BW読み放題:本編全巻、短編3巻まで+番外編・アナザー全巻
幼い頃から紛争地帯で生きてきた少年相良宗介が日本の平和な学園・陣代高校で生徒会副会長を務める千鳥かなめの護衛をすることになり、学園でのドタバタやかなめの持つ異常な知識を狙うテロリスト達との戦いに身を投じていく。ファンリビで取り上げられていたのはガウルンとの戦いなので5巻まで。学園都市マイアス周りの元ネタは短編2巻の「やりすぎのウォークライ」、ボン太くん周りは「よりぬきボン太くん」という総集編が出てます(電子のみ)。
あざの耕平「東京レイヴンズ」
本編16巻+短編4巻/BW読み放題:短編含む全巻
陰陽道の名家に生まれながら霊的才能に恵まれなかった主人公・春虎がとある霊災に巻き込まれたことをきっかけに幼馴染の土御門夏目、悪友の阿刀冬児とともに陰陽師を育成する学園に入学する。ファンリビの時間軸は原作8巻途中まで。きっかり本編1部完結までになるのでぜひ読んでみてください……夏目の親密度上げると出てくるソシャゲの話はEX3らしいよ。読みたい。
木村心一「これはゾンビですか?」
本編19巻(完結)/BW読み放題:全巻
ゾンビとして生き返った主人公・相川歩が更に異世界からやってきた少女ハルナによって魔装少女に任命され、ゾンビで女装魔法少女とかいうゴッツイことになる。ファンリビでは主人公はハルナやユーのキャラモーションにちょっと出てくるだけだったが、色々な意味で見た目のインパクトがスゴいので原作かアニメを見てみて欲しい。全巻読み放題対象。
柳実冬貴「対魔導学園35試験小隊」
本編13巻+番外編2巻(完結)/BW読み放題:全巻
曰く付きの人材ばかりが集まる対魔導学園35試験小隊(通称「雑魚小隊」)にエリート拳銃使いだが性格に難アリの鳳桜花や魔女の二階堂マリが加入して……。全巻読み放題対象。マリとホーンテッドの馴れ初めは2巻、タケルのキャラクター紹介で語られている妹・キセキの話は原作5巻あたりまでよむとざっくりとした話は見れるはず。アニメも5巻までで結構綺麗にまとまってる。
諸星悠「空戦魔導士候補生の教官」
本編14巻(完結)/BW読み放題:全巻
かつては「黒の剣聖」と呼ばれ、現在は「裏切り者」と揶揄される学園の嫌われ者・カナタ=エイジが負けてばかりのE601小隊の教官として配属され、時にぶつかりあいながら隊員達の能力を引き出していく。電子限定の短編集を含む全巻が読み放題対象。とりあえず1巻を読めばざっくりファンリビに出てくるキャラはつかめる感じかと。
榊一郎「棺姫のチャイカ」
本編12巻(完結)/BW読み放題:全巻
戦争が終わり、生きる目的を見失っていたトールは謎の棺を担いだ少女・チャイカと出会い、妹のアカリと共に彼女の護衛として旅に出る。全巻が読み放題対象でフレドリカの登場が2巻、赤チャイカの登場が4巻。アニメは2クールでおおむね原作終盤までやるけどオリジナル要素も結構入っているようです。結末も別個。
あかほりさとる「セイバーマリオネットJ」
本編12巻(完結済)/BW読み放題:全巻
女性が機械人形=マリオネットにその形骸が残るのみで伝説の存在になっている男性のみの世界、「女性」に憧れを持つ主人公・間宮小樽はひょんなことから感情を持つマリオネット、ライム・チェリー・ブラッドベリーの3体のマリオネットを目覚めさせ、女性復活を目指す旅に出る。こちらも全巻読み放題対象でファンリビの元ネタを当たるなら原作1〜2巻を読めばOK。アニメは2クールありますが、一部エピソードが同じ以外はほぼ別の内容で結末も別。

序盤巻のみ読み放題に入っているシリーズ

賀東招二「甘城ブリリアントパーク」
本編8巻+スピンオフ3巻/BW読み放題:1巻のみ
元子役の男子高校生・可児江西也は転校生の千斗いすずに半ば脅され、地元の冴えない遊園地・甘ブリにやってくる。そこで甘ブリのトンデモない事情を聞かされ、支配人代行として遊園地の立て直しに力を貸すことに…!?読み放題は1巻のみ。アニメとは全く別の結末なのでアニメを見た人も是非読んでみて欲しいです。イベント中盤で出てきたニャーソン達はスピンオフ「メープルサモナー」の方のキャラですがこちらも読み放題なし。

読み放題対象外の作品

石踏一榮「堕天の狗神 -SLASHDOG- ハイスクールD×D Universe」
本編3巻(完結)/読み放題なし
体調不良で修学旅行を欠席した幾瀬飛雄は飛行機事故で幼馴染の少女と多くの級友達を亡くす。しばらくして、かつての級友の姿をした化け物に襲われて……。「ハイスクールD×D」本編開始の4年前を描く前日譚。ざっくりコミカライズで読んだのですが本編には若き日のフリード神父をはじめとした本編キャラも登場するようで、気になります。こちらも読み放題対象外。


2020年読んで面白かったラノベ10選

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

2020年は色々な意味でこれまでとは違った1年でしたが、このブログに関係ある範囲で言いますと3月から職場がリモートワークになり、めちゃくちゃ読書が捗る!!と思ったのもつかの間通勤時間(※往復3時間以上)が消滅したため逆に読書ペースが不安定になるというトラブルが発生したりしてました。予想以上に通勤・移動時間での電子書籍読書がはかどっていたということが明るみになった1年でありました。通勤時間の3時間半自由時間が増えたはずなのに結局今年はいつもよりも何もやれてない気がするのは何故なのか。

その反面、割と新作には色々手を伸ばせてた年で、久しぶりに「おすすめ10作品」に絞るのに散々頭を悩ませたりしてました。問題は既刊のほうで脱落してる作品がかなりあることなんですが……。例によって同じ10作品を「マニアック・ライトノベル・オブ・ザ・イヤー2020」さんに投票してきました。

当分リモートワークが続く予定なので、今年はもう少し計画的に趣味の時間を作るようにしていきたいです。あと、これは後日別個宣伝しようと思っているのですが3月にラノベ中心のWEBオンリーを開催する予定なのでもし興味がある!というかたがいらっしゃいましたらよろしくお願いいたします。二次創作メインではありますが色んなラノベを知ってるとより楽しめるイベントかと思いますし、ラノベブログとかラノベ評論ジャンルのかたも参戦していただけたらななどと!

二月 公「声優ラジオのウラオモテ」→感想
この女の友情が美味しい!な熱血系お仕事モノ。
現代学園お仕事女の友情熱い
正反対の性格のふたりが徐々にかけがえのない親友・絶対に負けたくないライバルとして絆を育んでいく姿がたまらない。「なりたい自分」と「現実の自分」とのギャップに葛藤しながらも「アイドル」「声優」として時に目を覆いたくなるような無謀なことをしながらも、精一杯頑張っていく姿が良かった。
岬 鷺宮「日和ちゃんのお願いは絶対」→感想
混沌とした令和に生まれ落ちたNewセカイ系。
現代学園セカイ系恋愛
どんな「お願い」でも叶えることが出来るという異能を使う最終兵器系彼女と、そんな彼女と時に共感し時に恐怖しながらも最後はそばに寄り添おうする主人公の姿が良かった。今年の世相をそのまま反映したような世界観設定と、そんな世界を自ら変革しようとするヒロインの姿が印象的。
落葉 沙夢「─異能─」→感想
登場人物達の想いが交錯する、現代異能系デスゲーム。
現代学園異能バトルデスゲーム
人外の存在から「異能」を与えられたひとびとが、毎週2人ずつ選ばれて殺し合いをする、現代異能系デスゲーム。能力者それぞれの視線から代わる代わる語られる事で少しずつ全体像が見えてくる物語と、異能者達の想いが形をなすクライマックスがとても良かった。
佐伯 庸介「グリモアレファレンス 図書委員は書庫迷宮に挑む」→感想
この主人公の拗らせ具合が好きだ!な迷宮探索モノ。
現代?学園迷宮探索異能
学園の図書館地下に広がる「迷宮」を舞台に、一度は人生に挫折した少年が死なない迷宮を舞台に他人を救い・導くために迷宮探索に挑む。他人を助ける、と謳いながらその実全く自分の欲望を満たすためという主人公の行動原理・精神性にすごく惹き込まれました。
石川 博品「ボクは再生数、ボクは死」→感想
セクシャルアンドバイオレンスな近未来VR空間モノ。
VRゲーム動画配信百合エロい
巨大なVR空間でネトゲー廃人な男女ふたりが繰り広げる、血と殺戮の配信ショー。凄くリアルなVR空間を舞台に繰り広げられるインモラルな物語が、現実ではないがゆえに軽薄に進んでいくのが面白かった。どこか滑稽で物悲しくてロマンチックなラストが大好き。
千 花鶏「女王の化粧師」→感想
お仕事×恋愛もあるよ!なファンタジーロマン。
ファンタジーお仕事恋愛もあるよ
貴族社会を舞台に、癇癪持ちの女王候補の少女と腕は良いが貴族社会を知らない化粧師の少年が女王を目指して奮闘する物語。未熟なふたりが少しずつ成長していく姿が楽しく、お仕事モノだとおもいきやしっかり恋愛要素も匂わせてくるところも良かった。3巻出るといいな…。
七夕 さとり「悪役令嬢レベル99 〜私は裏ボスですが魔王ではありません〜」→感想
コミュ障ゲーマー女子が繰り広げる私TUEE系ラブコメ。
ファンタジー異世界転生俺TUEE悪役令嬢ラブコメ
この悪役令嬢が良かった2020。ゲーマー気質とオタクならではのコミュ障を拗らせた主人公が過剰なレベル上げにより私TUEEしてしまうお話。誤解を招きやすいが悪気はない主人公を影に日向にフォローしてくれるクラスメイト・パトリックとのラブコメがめちゃくちゃ好き。
翅田 大介「悪役令嬢になったウチのお嬢様がヤクザ令嬢だった件。」→感想
「極道の女」がファンタジー世界を斬る!
ファンタジー異世界転生極道の女
乙女ゲームの世界の悪役令嬢に転生した極道の女がライバルのヒロイン令嬢(転生者。性格最悪のドクズ女)や元婚約者を蹴散らし、他の悪役令嬢達のを鍛え直す。水戸黄門的な安心感のある展開が読んでて気持ちよかった!
木村「魔王の右腕になったので原作改悪します」→感想
「推し」の生存ルートのためなら手段を選んでいられません。
ファンタジー異世界転移原作改変推し
好きだった漫画の世界に転移した主人公が、最終回で死んでしまう「推しキャラ」の魔王を救おうとする。転移前からしてワケアリそうな主人公が知恵と「科学」の力を駆使してファンタジー世界で突破口を見つけ、強行突破していく展開が楽しかった。
紙城 境介「転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?」→感想
ヤンデレ妹に愛されすぎて死んでも逃げられない。
ファンタジー異世界転生ヤンデレサイコホラー
ヤンデレ妹に監禁され、妹もろとも生命を落とした主人公が神様のご厚意で妹と同じ世界に転生させられる。色々な意味で妹のキャラクターが強烈で、赤ん坊だろうがなんだろうが油断したら死ぬみたいなサイコホラー展開が最高に楽しかったです。


声優ラジオのウラオモテ #03 夕陽とやすみは突き抜けたい?

 

崖っぷち声優やすみ、躍進のラストチャンス! 青春声優エンタメ第3弾!!
「コーコーセーラジオ!」新コーナーも存外(?)の好評を博し、晴れておだやかな日常を取り戻した夕陽とやすみ。目下やすみの悩みは――仕事が無い! そんな崖っぷちに舞い込んだのは、夕陽主演・神代アニメの宿敵役!? やっとつかんだ大役に意気込んだのも束の間・・・・・・ 「あんた今、周りに迷惑だから」「すげーやりづらかったよ」 容赦なく突きつけられる、一流の壁。できない、苦しい、まだ足りない、それでも―― 「あんたにだけは」「あなたにだけは」「「負けられない!!」」 突き抜けたいふたりの声優ラジオ、熱い声援を受けて、まだまだON AIR!!

やすみが「声優」として壁にぶつかりそして大きく成長するお話。ド直球な成長物語でめちゃくちゃおもしろかった〜〜!!壁にぶち当たった時の閉塞した空気、そんな中で必死にもがく由美子の葛藤と、そんな彼女の最高の相棒で、最悪のライバルである夕陽のやりとりが最高によかった。ところで完全に「ただのファン」になってるめくる先輩推せる〜〜。

やすみが声優としての壁にぶつかり、大きく成長する物語

夕暮夕陽をめぐる一連の炎上騒動も落ち着いて今度こそ日常を取り戻した由美子は、改めて声優として崖っぷちな自分の前途に思い悩む日々を送っていた。そんな彼女の元に、夕暮夕陽が主役を務めるロボットアニメ『幻影機ファントム』での主人公のライバル役が舞い込んできて……。

2巻までは「アイドル声優」としての二人の姿がクローズアップされていたけど、3巻は純粋な「声優」としてやすみが成長する物語。新人声優として崖っぷちであるという自覚とプレッシャーに押しつぶされそうなところに舞い込んだ大きなチャンス。現場でのアウェー感、普段とは真逆のキャラを演じるという事への悩み、新人声優として崖っぷちという事へのプレッシャー、収録が上手く行かなくてだんだん自分以外の物が見えなくなっていく閉塞感。特に初回の収録の話は本当に読んでいて胸が押しつぶされそうになりました。

ともすれば自分の内に引きこもりそうになってしまいそうな状況で、それでも周囲に相談したり、無理矢理にでも外部への働きかけが出来るのが由美子の強みだなと思うのですが……逆にそれをしてもなお届かない、もっと上を求められてくるという展開が(それだけ彼女が周囲から期待されていることの裏返しでもあるんだけど)しんどかったです。

焦燥感の中でも続いていく「女子高生」「声優」としての日常が尊い
(めくる先輩まじかわいい)

なんとか最低限リテイクをもらわない程度の演技は出来るようになったものの、まだ先方の求めているところには届かない。そんな焦燥感を抱えながらも、女子高生としてそして職業・声優として続いていく平穏な日常の描写にほっこりしてしまうし、2巻ではそういう描写も控えめであったので3巻で再びこういう自然体なエピソードが見れるようになったのが実に尊い。由美子と千佳の気のおけない掛け合いも満載で楽しかった。

学校のクラスメイト達とカラオケに行く話でクラスメイト達のコメントに合わせて木村のオタコメが混ざるの面白すぎるんですけど、そりゃあ憧れの声優ふたりとカラオケ行ってしかもお互いの持ち歌交換してたらそりゃ冷静じゃいられないよね。というか自分から持ち歌交換振った由美子がさりげに「夕暮夕陽のファン」の顔を隠せないのににまにましてしまった。

声優としてのお話は、やはり桜並木乙女・柚日咲めくるとの合同ラジオイベントからの打ち上げ焼き肉会が楽しすぎて!開き直って由美子の前では時々「ただの声優ファン」になっちゃうめくる先輩が可愛すぎるんですけど、めくる先輩は「ただの歌種やすみのファン」でもあるわけで…仕事に厳しい先輩声優の顔と声優ファンの顔、由美子の前でキャラが一定しないのが本当に可愛い。いやほんとめくる先輩可愛すぎやしませんか!!!

最高の相棒/ライバルなやすみと夕陽の関係が熱かった!

歌種やすみが演じる「シラユリ」のクライマックス回の収録で、由美子は再び壁にぶつかってしまう。最後の収録を目前に控えて、彼女が最後に助けを求めたのは自らの相棒でありライバルでもある夕暮夕陽=渡辺千佳だった。

千佳に助けを求めることへの葛藤は今回の話の序盤からずっと語られてきていたのですが、それでも自分のプライドを曲げてでも助けを求める由美子と、そんな彼女のひたむきな姿に自分には敵わないものを見てしまう千佳の姿が印象的でした。その由美子への劣等感をその場で口にしちゃうところが実に千佳ちゃんらしくて可愛いんだよな。様々な感情を覚えながらも由美子の手を取ってくれる千佳の姿が、なんて頼もしいことか。ライバルあり、ラジオが決まって以来声優「歌種やすみ」の一番近くにいた相棒であり、孤高の陰キャである千佳だからこそ見える、由美子の弱点にも納得。

もうこの時点で翌日に撮影が成功するのは決まったようなものなんですけど、そこからの収録の様子がとにかく凄くて、ひたすら圧倒されるばかりでした。魂をぶつけるような歌種やすみの熱演、それに夕暮夕陽やかつて由美子が憧れた声優達が引き込まれていく様子、現場の高揚した雰囲気、それと同時に展開されていく「幻影機ファントム」という物語のクライマックスに釘付けになりました。

毎回クライマックスの盛り上げ方がとにかく上手くて読み終わると暫くの間「面白かった〜〜!!」としか言えなくなってしまうシリーズなんですが、今回はド直球で王道な少女たちの成長物語で、ひときわ面白かったです。

それで「幻影機ファントム」のアニメっていつ放送されますか──!?


魔王の右腕になったので原作改悪します

木村
 

異世界転移して、大好きな魔王様をデッドエンドから救い(幸せにし)ます!
社畜OLの刈谷透が見つけた唯一のオアシス――漫画『ラピスラズリ・ワールド』の最推し《魔王》が死んだ。 絶望の中、ビルから落ちていく透。 しかし次に目を覚ますと、そこは魔王城の前だった!? 異世界転移した透はまさかの魔王に保護され、“トール”として仕えることに。 それならやることはひとつ!  「私が絶対魔王さんを幸せにしてみせます!」

主人公が「推しキャラ」である魔王さんにキュンキュンしてる時と、魔王さんを守るために奮闘している時のギャップがとても好み。主人公が元居た世界にも、魔王という存在にも明かされてない秘密がいろいろとありそうで先が気になる。それにしてもさすがに推し作品に「課金」できないとはいえ週刊誌を毎号1000冊購入(アンケ付き)は盛りすぎでは……リアルに時間足らないのでは……。

新鮮なオタクの叫びは健康に良い

ビルの上から突き落とされた社畜OL・刈谷透は、気が付くと重課金で推していた打ち切りマンガ「ラピスラズリ・ワールド」の世界に「落ちて」いた。最推しキャラであった魔王(最終回で勇者に殺され爆死する)に拾われ半ば強引に主従の契りを結んだ彼女は、前世での知識を駆使して原作漫画の展開を“改悪”し、魔王を幸せにしてみせると誓う。

意味ありげなSF&サスペンス風の導入から、いきなり落下中に「もうあと落ちて死ぬだけだから好きなことだけ考えるわ」ってアツい打ち切りマンガの布教が挿入されて噴いた。心を殺される社畜の日々の中で運命的な出会いをして沼に落ちるエピソードは一周回って感動的ですらあるし、打ち切りまでの重課金エピソードは色々ツッコミどころはありつつもオタクの馴れ初め系長文noteみたいな微笑ましさがあり、異世界に落ちて推しキャラであった魔王さんとリアルで出会い、彼と主従関係を結んでからも定期的に挟まれる魔王さんへの一連の推しコメントがツイッターに居る声がデカいオタク(※主語がデカい方ではなく、叫びがデカい方)そのものでニコニコしちゃう。毎号1000冊購入とか若干オタクのリアリティ的に気になるところはありましたが、魔王がちょっと萌えることするたびに逐一挟まれる「天使かな?」「魔王だが?」の掛け合いがテンポ良くて楽しかった。いやあ他人のオタクの叫びは健康に良いものですね!!

孤立していたふたりが心を寄せ合っていく

本来入ってこれないはずの居城に突然現れ、初対面からなぜか好感度MAXで、魔法で心を読んでも頭の悪い推し発言しかでてこない幼女(生前は24歳だったがこちらの世界に来て見た目が若返った)を不審に思いながらも、彼女の一途な「自分を幸せにしたい」という気持ちに心を溶かされていく魔王。一方、社畜OL時代に高い能力を持ちながらも周囲に認めてもらえず孤立していた透も、自分の行動が魔王に認められるたびに心に温かいものを宿し、二次元のキャラクターとしてではない魔王という人物自身に惹かれていく。不遇な扱いを受け「ひとり」で生きてきたふたりが少しずつ心を寄せ合っていく姿に胸が暖かくなりました。

魔王さんが普通に考えられているような悪い存在ではないことはしょっぱなの主人公の作品語りの時点で十分すぎるほどに語られるのですが、魔王と相対する勇者一行も普通に良い人達で、透が「箱推し」っていう気持ちもわかる。頭が悪く考えなしだがどこまでも真っ直ぐで人を惹き付ける魅力を持つ勇者、そんな勇者の頭の悪さに辟易しながらも彼に救われ、付き従う覚悟を決めているキースの主従関係も魅力的。というか私この作品リアルであったら勇者主従に萌えながら勇者と魔王早くもっと濃厚に絡め〜〜って叫びながら数少ない魔王の登場回を反芻し恋愛感情のない巨大感情をぶつけ合う薄い本探してたかもしれないのであぶなかった。いやほんとリアルに存在しなくてよかったな(見つからなくて飢える未来を幻視した)(文字にしたら予想以上にリアルにありそうな展開で怖かった)。

そんな勇者が自分の浅はかさ故に大きな「失敗」をしてしまうエピソードに介入し、魔王と勇者の関係性を変えることで原作の魔王爆死エンドを阻止しようとする透。魔王の助力が期待できない状況にありながら、魔力もなんの力も持たぬ彼女が冷静な判断力で難局を打ち破っていく姿が印象的。普段魔王の前で見せるテンションの高い魔王さん大好きオタクな彼女の姿とは対象的な、高い知性と発想力を併せ持つ“研究者”としての一面のギャップがものすごく好きです。彼女の素性は、魔王の素性以上に謎が多くて今後どういう形で明かされていくのか楽しみです。

コミック版との世界観の違いが気になる

城自体が意思を持つというちょっぴり不思議な魔王城と、魔法で彩られた「ラピワル」の世界観がとても楽しいお話なのですが、一方で透が元いた“現実”の世界にも色々と私達の住む世界よりもちょっとSF寄りの設定があるような気配で、そのへんがとても気になる。「私が死んだら対消滅戦が始まってしまう」とは一体……。そもそも両方の世界がどこか繋がってるような気配を感じるし、彼女を突き落とした上司が意図して彼女を送り込んだみたいな気配も感じるし、彼女がビルから落ちる際に聞いた“落ちてこい”というセリフも意味ありげ。

そんなこの作品、元々は裏サンデー×ピクシブ主催の「異世界転生・転移マンガ原作コンテスト」の大賞受賞作品だそうで、原作はpixiv小説、メディア展開的にはコミック版が主体。コミカライズは現在2巻まで発売されていてこちらの小説版よりもずっと先のほうまで進んでいるのですがそちら読むと透のSF的な設定がばさっとカットされているんですよね。死因も第三者による突き落としではなく事故で落下したことになってますし。というかpixiv小説版も触りだけ読んだけど突然ビルから落下してたので小説版の追加設定?なのかな?

基本的な展開は同じようなのですが、透の設定の違いが今後の展開にどう影響を与えていくのか、次巻でどのくらい変わるのかかなり気になります。だって小説版だと透のその辺の設定が割とキモだと思うので、完全に同じルートに行かない気がするんですけどどうなんでしょう…。

コミカライズ、小さくなったトールの冷静沈着な顔が大変に好みでした。2巻でいろいろと世界観バレや衝撃的な展開があったのでそのへん小説版の続きでも踏襲するのか気になります。

木村(著), じろあるば(著) 「魔王の右腕になったので原作改悪します(1) (裏サンデー女子部)」
木村(著), じろあるば(著) (著)
小学館
発行:2019-11-19T00:00:00.000Z



ビーズログ文庫アンソロジー オトキュン!

 

ビーズログ文庫の人気作品が大集合!「死神姫の再婚」の最強夫婦が教師と元生徒のイケナイ関係に!?「双界幻幽伝」の朧月が輝夜姫になって引きこもり…え、蒼刻が求婚!?「おこぼれ姫と円卓の騎士」のおこぼれ女王がマフィアのボスって、どういうこと!?ほか「闇の皇太子」「瑠璃龍守護録」「戦う王女」シリーズの短編を掲載。ここでしか見られない設定で胸キュン満載にお届けします。 (「BOOK」データベースより)

個人的お気に入り度数

「ですから、今から少しでも学園の雰囲気に慣れておきたいので、来月の文化祭を一緒に回ってほしいんです。いえ、決して下心はありません。純粋な職業意識からです。手を繋ぎたいなどと贅沢は言いません。隙あらば人気のないところに行こうなどとは思っていません。そもそもあなたがお化け屋敷なんかで怖がってくれないことは分かっています。くそ……ああ、失礼。とにかく下心はありませんし、食べたい物があればなんでも奢りますから」

カシュヴァーン様 マジ残念(挨拶)

 期待の更に上を行く最初から最後まで全開に残念なカシュヴァーン様に腹筋を破壊されましたルアークのツッコミがまた的確すぎて……本編がシリアス入っててこういう能天気なお話が殆どなかった分、余計に破壊力が……

 ビズログ文庫の人気作・期待作の番外編を集めたアンソロジー。シリーズの中でマトモに読んでるのが「死神姫の再婚」のみでほぼそれ目当てで買ったのでちょっと他の作品についてはよく知らないんですが、多分「神とある国の物語」以外は完全なパロディ・パラレルネタな外伝の詰め合わせのようです。

 個人的に「死神姫」以外で一番のお気に入りだったのは「おこぼれ姫と円卓の騎士 アンラッキースパイシーラブ」。突然マフィアの次期頭首候補として指名されてしまったヒロインが警察官のデュークと自分の立場を隠して恋に落ちるお話。実の兄をはじめとしたマフィアのファミリー達に振り回されながらも、ただ状況に振り回されるのではなく、彼らの上に立つ為の力を付けながら最終的には彼らを撲滅するため頑張ろうとする姿が男前過ぎました。

 元の作品は、中世ファンタジーらしいよ!↓

おこぼれ姫と円卓の騎士 (ビーズログ文庫) おこぼれ姫と円卓の騎士 (ビーズログ文庫)
「さっさと頭を下げなさい!」←この女王様が、スゴイ!!! 
ソルヴェール国の第一王女・レティーツィアは、将来自分が“女王になる”ことを知っていた??。結果、優秀な兄たちの“おこぼれ”で王位が転がり込んできたレティは、王の専属騎士団(ナイツ・オブ・ラウンド)を作るべく、漢(おとこ)の中の男と評判の騎士・デュークを強引に勧誘。けれど彼は「『おこぼれ姫』の愛人と呼ばれるのは願い下げ」と一刀両断!!ますます彼がほしくなったレティは……!?第13回えんため大賞優秀賞受賞作!!


 もうひとつ面白かったのは「双界幻幽伝 竹取物語だけどかぐや姫は月に還りたくないそうです。」。以前だれかにオススメされた時に聞いたときはヒロインの引きこもり属性がとても気になっていたんだけど、舞台が中世日本になったせいで聞いていたほど引きこもり属性的ななにかは感じず、その分、蒼刻の無双っぷりと静心のシスコンぶりが光っていたような。次から次へと無茶振りをふっかける静心の鬼舅具合とあるときは悠々と、またある時は必死に静心の出す試練を乗り越えていく蒼刻のやりとりが楽しかったです。

 元の作品は、中華ファンタジーらしいです。
双界幻幽伝 出逢いは前途多難! (ビーズログ文庫) 双界幻幽伝 出逢いは前途多難! (ビーズログ文庫)
噂の「天然公主」は超引きこもり! 幽霊もビックリの中華ファンタジー開幕!
姚朧月は死者の霊=幽鬼が見える少女。ユーモラスな幽鬼に囲まれて育ったので、感性がちょっと変わっている。──ついたあだ名が「天然公主」! そんな彼女のもとに、劉蒼刻という武人がやってきた。幽鬼が見える朧月にどうやら依頼があるらしい。嫌がる朧月に、「とりあえず連れ出せば、あとはなるようになるだろう」と、蒼刻は無理やり連れ出してしまい──!?


 しかし、本編とリンクがやや強いせいで世界観・キャラがつかみきれなかった「瑠璃龍守護録」と「神とある国の物語」、登場するキャラ数が多い「闇の皇太子」の3つに関しては、正直原作読んでないと厳しいものがある気がする。各作品、それなりに未読者への配慮はあるんですが……正直元作品のあらすじと簡単なキャラクター紹介くらいは載せてくれてもよかったんじゃないかなあ。楽しめた2つも含めて、世界観設定自体を変えてしまっている作品が殆どだったため結局これどういう話なんですかという話が多くて、そこはちょっと残念でした。

 とりあえず、「おこぼれ姫」と「双界幻幽伝」はちかいうちによんでみたいとおもいます。


「まどか☆マギカ」にかこつけてオススメする、魔法ラノベ5選+α

「魔法少女まどか☆マギカ」を見ている人に魔術師・魔女っ子繋がりでラノベを布教してみます。おもいっきり二番煎じだけどネタも2つしかかぶってないので気にしないことにした。あとだんだん性別が歪んでいくのは気のせいです。反省はしているけど謝らない!!

独断と偏見が大量に含まれているのであまり深く突っ込まないでください。選出基準はその場のノリです
一個ラノベじゃないのまざってますが気のせいです。幻覚です。

併せて読みたい:「まどか☆マギカと魔法少女ラノベ」(koto-pinionさん)

第1話「その名前を見た、ような……」

虚淵玄「Fate/Zero」
「まどか☆マギカ」の脚本家こと虚淵さんが手がける「Fate/stay night」の前日譚。7人の魔術師達が繰り広げる、「聖杯戦争」という名の殺し合い。「Fate」ならではの熱いバトルと、「stay night」にはない容赦ない展開の数々が魅力。とっても血みどろです。
同人版1巻のあとがきを読むと、今後まどかマギカがどんな欝い展開になっても「虚淵さんだから仕方ない」という気分になれるので超オススメ。

第2話「続きが読めたらとっても嬉しいなって」

水瀬葉月「ぼくと魔女式アポカリプス」
喪われた種の復活を願う魔術師達の依代『代替魔術師』となった主人公達が、生き延びる為に他の魔術師達の持つ“根源闇滓(ルート・アンシィ)”を奪い合うというお話。……というとわかりづらいので某きゅう○えさん風に説明すると「生き返らせてあげるから僕と契約して魔女になってよ!」(力を使う代わりに代償あるけどそんなの些細なことだから説明しないよ!)(定期的に他の魔女を倒さないと死んじゃうから頑張ってね!)(他の魔女達と最後の一人になるまで殺しあってね!!)というお話です。だいたいこれで間違ってません。

第3話「もう犯罪なんて怖くない」

伊藤ヒロ「アンチ・マジカル 魔法少女禁止法」
数々の「魔法少女」が生まれ、そしてとある事件をきっかけに法律で禁止された社会。非合法となった「魔法少女」を未だ続ける「おしゃれ天使スウィ〜ト☆ベリー」(23歳)と、彼女に憧れて魔法少女の弟子となった少年・佐倉真壱のお話。実在の魔法少女作品を多数オマージュしながらもどこまでも登場人物を追い詰めていく容赦ない展開が凄いです。同年代の魔法少女アニメ好きにオススメしたい気がしつつも、お勧めしてよいのか悩む一冊。

第4話「女装も、TSも、あるんだよ」

白瀬修「おと×まほ」
マイペースでフリーダムな母親の跡を継ぎ、魔法少女をやる羽目になってしまった男子中学生・白姫彼方が「契約を破棄したら女の子になっちゃう」と脅されて、最初はイヤイヤながらも魔法少女の仲間達と共に戦いを繰り広げるお話。変身前から性別不詳気味で同級生の男子生徒のみならずヒロイン達からもアレな目線を向けられる彼方の性別不詳具合に萌えるもよし、案外しっかりやってくれる女装描写にニヤニヤするもよし、熱いバトル展開に燃えるもよし。メインは女装ですがちょっぴりTSもあります。

第5話「女装少年萌えなんて、あるわけない」

木村心一「これはゾンビですか?」
女装魔法少年萌え萌えーな「おと×まほ」とは対象的に、こっちはきもちわるい魔法女装少年な一作。とある事情でゾンビになってしまった主人公が、またまたとあるアクシデントで「魔装少女」に変身して戦うお話。なんだかんだいいながらも自分の周囲で困っている女の子が居ると放っておけない主人公の活躍にニヤリとします。個人的にせっかく希少な「きもちわるい女装」な主人公なのに女装状態の歩の挿絵がほぼないのが大変不服だったのですが、現在はアニメでがっつりきもちわるい女装が拝めます。……原作に比べると、筋肉の盛りが足らない気がしますが、しますが。

第6話「こんなの絶対おかしいよ」

高将にぐん「魔女っ子サラリーマン」
血筋の関係で何故か母の魔女っ子ステッキを受け継いでしまった主人公(27歳サラリーマン・独身)が可愛らしい魔女っ子になり、取引先の社長や同じくマスコットに変身してしまう年下の従兄弟から惚れられてしまうというBL小説でした。タイトルとあらすじだけ書くと最高にカオスだけどめちゃくちゃ面白かったんだよ〜!!電子書籍にもなったことですし、BLが大丈夫な人は是非どうぞ。


コードギアス反逆のルルーシュR2 TURN?4?

[著]岩佐 まもる
[原案]大河内 一楼/谷口 悟朗 [絵]木村貴宏/toi8


黒の騎士団を裏切られ、妹も弟もすべてを失ったルルーシュは父帝・シャルルと対決する。しかし対決の場に現れたのは思いもよらぬ人物だった。一方、間一髪で助け出されたナナリーは義姉のコーネリアから衝撃の事実を聞かされて…
   個人的お気に入り度数
シャルルとの対決からラストまでを描くコードギアスR2のノベライズ作品、完結編。

とりあえずマリアンヌ様、マジパネエ。
父帝・シャルルが言葉とは裏腹に本気でルルーシュ・ナナリー兄妹を愛していたのは「コンプリートベスト」で明かされていましたし、小説版の「ナイトオブラウンズ」でマリアンヌのキャラがかなり……だったのは知ってましたが、ここまで悪女ぶりを全開にされるともうどう反応してよいやら……正直ドン引きです。いろいろな意味で、すべての元凶はこの人だったんだなあ。

これだけ悪女ぶりを発揮された状態で「もしルルーシュとナナリーに子供作らせたら」発言とか聞くと、ルルーシュが妹に注いできたシスコン全開な愛情についてもよもや…とか勘ぐってしまう。母としてルルーシュが妹に固執するような「教育」という名の誘導は出来るわけだし。

ルルーシュの皇帝就任後はほぼナナリーの視点から物語を描くに終始していて、これが結構面白かったです。特にアーニャやスザクに対して辛く当ったり、ルルーシュにダモクレスの鍵を奪われて兄を詰った時の心情とか、最終的には自分の意思でルルーシュとほぼ同じ事をしようとしていたというあたりは凄く面白かったので。あと、死ぬ直前のルルーシュがCの世界を通してナナリーに呼び掛けるシーンは、あの兄妹好きならマジ必見です。もうなんていうか、ルルーシュ良い兄貴すぎるよ…。

ただ、ナナリーにずっと焦点があたってるおかげでルルーシュ達のやってることは片っぱしから飛ばしまくりだったのが個人的には気になった。ここまできたらルルーシュがシャルルを倒してから皇帝に就任するまでの空白の数か月何があったのか(おもにスザクと)とか、その辺の穴埋めも期待するじゃんよ!!!…いやまあ、下手に公式発行物があそこを埋めてしまうと同人業界が阿鼻叫喚になりそうですけど。あと、ナナリーがサイコメトリー的な超能力に目覚めていたというのはちゃんとアニメでもやるべきだったとおもう(最終回に突然ナナリーが兄のやろうとしたことを悟ってしまった下りは、不自然に感じた人も多いはず…)

ナナリーの葛藤やら人間的な成長やらが非常に面白く描かれていたと思うので、もういっそ本編追うんじゃなくてナナリーメインの本編補完スピンオフとして出せばよかったんじゃないかなあ…と思うのです。ていうかこの内容でタイトルが「コードギアスR2」であらすじが原作アニメと同じことしか書いてないのはもはや詐欺の部類だと思うんだ。無理に本編ノベライズという形で出さない方が良かった気がする。(特にこの巻では、アニメ本編で行われたやりとりの殆どは「説明」という形で省略されていて、それのせいで凄くテンポ悪い)

エピローグは原作アニメでも話題になった「ルルーシュ生存説」を強化するような形でそれでもルルーシュの生死自体は上手いことぼやかされていて、この終わり方は凄く良かったと思う。派生作品で死亡側・生存側に固定されてしまうのは正直いやだなあと思っていたので。


今月のまとめと読了記録[2009年1月分]

1月に読んだ本は18冊でした。
冬休み中殆ど本を読まなかった上コミケから間髪居れずに原稿だったからある意味仕方ない……。

2009年1月のページアクセストップ4


 
ばけらの!2
⇒感想

これはゾンビですか?1
はい、魔装少女です
⇒感想

 
とらドラ9!
⇒感想

生徒会の四散
碧陽学園生徒会議事録4
⇒感想


元キャラ作家さんの推理やってた「ばけらの!2」と発売前からうっかり騒ぎ立てた「これはゾンビですか?」がツートップ。ジンくんは総攻(合言葉)。ゾンビはもうちょっとゲテモノ臭がしたほうが好みだったのですが…割と正統派な異能力バトルラブコメでした。「生徒会の四散」はアニメ化も決定して波乗ってますね。でも5巻でコレまで水面下で動いてきた「企業編」がどういう動きを見せるのかが心配だなあ…。

ていうか今回、3位の「とらドラ9!」除いて全部何らかの形で他所のサイトさんからの言及を頂いてるのですが、煮ても焼いても食えない感想書いたときに限って他所のサイトさんから感想リンクされてて後から恥ずかしくなるトラップは何なんでしょうか…「ジン×ヒカル萌え」とか「枯野×杉崎萌え」とか書いたときに限って!

2009年1月に読んで面白かった本


戦闘城塞マスラヲ Vol.5
川村ヒデオの帰還
⇒感想

ムシウタbug 8th.
夢架ける銀蝶
⇒感想

 
ラノベ部2
⇒感想

ベン・トー3
国産うなぎ弁当300円
⇒感想


今月は間違いなくずっとスニーカーのターン!!!
クライマックスだった「戦闘城塞マスラヲ」と「ムシウタbug」が新年早々素晴らしい勢いで魅せてくれました。マスラヲはヒデオ&睡蓮をメインにした続編シリーズの予定があり、ムシウタはこのまま本編クライマックスに続いていく…とのことで、今後の展開も見逃せません。

ますますヘンな方向にヒートアップする「ベン・トー」とパロディとあるあるネタまみれな「ラノベ部」も巻を重ねるごとに面白くなってきてて、今後が楽しみ。ラノベ部は小ネタの応酬やなんともいえない心地よい雰囲気もとてもいいんだけど無口系百合娘の暦の可愛さが半端じゃないと思うのです。

2009年1月の読了記録

メディアマーカーの読了記録から。
今月はラノベ以外ではなんといっても「バクマン。」が凄かったです。あと初期ガンガン読者としては、夜麻みゆき新刊が物凄い感慨深かった!
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これはゾンビですか?1 はい、魔装少女です

 

連続殺人犯に生命を奪われた相川歩は直前に知り合った不思議な無口少女の手によってゾンビとして生き返ることに。教室で日の光に殺されそうになったりしながらも平和な日常(?)を送っていたある日、空から魔法少女が降ってきて……

個人的お気に入り度数

明らかに人間外な少女たちの手によって「ゾンビ」で「魔装少女」にされてしまった主人公(♂)が、異世界から魔装少女を狙ってやってくる怪獣・メガロやら彼の生命(?)の恩人である少女・ユーを狙ってやってくる勢力やらを撃退したり、自分を殺した連続殺人犯の行方を追ったりしながらハーレムっぽい日常を送るという異能力バトルア……ラブコメ。主人公の斬新なキャラ紹介絵に踊らされ、思わず発売前からエントリ書いてしまったのも良い思い出です。

いろいろな意味で設定の勝利。もうとりあえず私としては歩のムキムキ「魔装少女バージョン」のカラー絵があるだけでも無条件降伏です。とりあえず買うしかない、読むしかない。なんていうか、発売前のエントリでもいったけど、さすが「メイドガイ」を生んだ富士見書房は器がちがう。

この設定からして間違いなくギャグだろう!!と思っていたら割とまじめに異能力バトルをやっていて、ちょっと期待はずれだったかも……いやまあ、バトル自体は普通に面白かったんだけど良くも悪くも「普通に面白い」レベルで、もっとキワモノ的な何かを想像していたこちらとしては物足りなかったなあ…コメディ要素もあるにはあるんだけど、こちらも何かパンチが足らない。ていうか主人公の「魔装少女」設定はもっと編集側まで巻き込んで生かすべきだったと思う。イラストが各章の扉に配置されているせいか、全体的にちゃんとした「挿絵」が少なくてちょっと燃焼不足だった…というか歩の「魔装少女」な挿絵もうちょっと増やそうよっ!!!正直美少女なんかよりも歩の挿絵をガンガン入れるべきだった!!そういう「怖いもの見たさ」ファンを釣りたくて公式ページの紹介をああいう画像にしたんじゃないのか?!だまされたよっ!!

キャラクター的にもツンデレでタカビーな魔装少女・ハルナ、生真面目でちょっとネジがズレてる吸血忍者・セラ、無口系で何気にツッコミが激しいネクロマンサー・ユーという3人のヒロインは十分すぎるほど個性的なキャラになってると思うんだけど、肝心の主人公・歩の性格が時々ブレがあるように思えて…。だるだるキャラっぽい語りをしたかと思うと変態丸出しな行動をしたりして、なんか脳内で思い描いたイメージと一致する行動を取ってくれなくてキャラが掴めないというか、キャラ掴めないから感情移入できないって言うか…うーん。あと、一気にヒロインが3人も出てきてしまう分、どのキャラとの絡みも足りない感じで、全体的に物足りない部分があったかも。

とにかくいろいろな意味で、猛烈な格好で登場した主人公に過剰な期待を抱いてしまったのが素直に物語を楽しめなかった敗因かなあ…物語の設定とストーリーは結構好きなんですけど。とりあえず色々「物足りない」というのが最大の印象なので、2巻が出たらまた主人公の大活躍(ギャグ的な方向で)に期待して買ってみるつもりです。…あ、忘れてた、「あとがき」の破壊力が高すぎる。担当さんとのやりとりが秀逸すぎたw

しかし、メインキャラの一人が突き抜けて突飛なビジュアルというのを売りにだした作品って、どうしても買う方としてはスラップスティックでしっちゃかめっちゃかなコメディを期待してしまうような気がして、手にとった後気に入るかどうかのハードルが他の作品よりも高くなってしまう気がするのです。だから、コメディ以外の作品は逆に損してる気がするんだ。去年の某グリズリー軍曹とか……。

いやでも、実際手に取ってくれないよりは沢山の人が手にとってくれたほうが良いに決まってるんだけど……いろいろな意味で難しいよなあ……
サージャント・グリズリー (ファミ通文庫)