“羊太郎” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:羊太郎 (30 件 / 3 ページ)

2023年に読んで面白かったラノベ10+1選

今年は!書いたぞ!!年内になァ!!!
というわけで今年もあと2時間ほどですがいかがお過ごしでしょうか。私事ながら昨日コミックマーケット103に遊びに来てくださったかた、ありがとうございました。なんだかんだで珍しく年末が早めに収まったので久しぶりに旧年中に今年のまとめを書いております。

本年、概ね50冊程度とちょっと控えめな読了冊数に収まってたのですがその合間に小説家になろうでひたすらシャンフロを読んでたりしたので読書ペース自体は落ちていないハズ……(どちらかというとブログの更新頻度の低下が酷かった)とはいえ結構わかりやすく手を出せないまま終わった新刊・脱落したシリーズが多かったので来年はもう少したくさん読んでいけるといいなあ。過去作やなろうにも読みたいものがたくさんある……。

今年読んで面白かった新作・新シリーズ

かざなみ「私と陛下の後宮生存戦略 ‐不幸な妃は巻き戻れない‐」→感想
このイケメンの顔芸がすごい2023大賞
死ぬと1日前に巻き戻る能力を持つヒロインとそのループを唯一感知出来る皇帝陛下が運命の出会い!キレ散らかしながらヒロインのデスループを阻止するイケメン陛下のめくるめく顔芸!!!冷静に考えるとめちゃくちゃ重い設定なのにそれがひたすら笑いに代わっていくというとんでもないお話でした。イケメンの奇声と顔芸がみたい人は是非。コミカライズも最高でした。
夕鷺 かのう「かなりや異類婚姻譚 蛇神さまの花嫁御寮」→感想
ヤンデレヒーローの執着で夜も眠れないけど最後は暴力で解決する
婚約者に惨殺される未来を回避するため、未来視の能力を持つヒロインが奮闘する異類婚姻譚。好きになったら一途すぎてヤンでる旦那様を始めとして曲者揃いの登場人物達に頭を抱えながらも必死にフラグ管理する姿が最高に微笑まかわいかったです。やたらスッキリして終わるラストめっちゃ好き。
ゆいレギナ「100日後に死ぬ悪役令嬢は毎日がとても楽しい。」→感想
約束された「死」に向かって凛々しく歩む姿が美しい
100日後に約束された自らの終わりを受け入れて自らが愛した人々が少しでも笑って暮らせるよう奔走する令嬢の物語。気高く美しいその生き様が最高に良かったし、彼女の死を大きな心の傷としながらも彼女の遺志を受け継いで生きていく周囲の人々の姿が印象的でした。2冊で綺麗にまとまってるのもポイント高かった。
赤城 大空「【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう〜けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホほどバズって伝説になってますわ!?〜」→感想
タイトルの圧が強すぎておハーブですわ
主人公視点だと「普通」に思えることが、コメント欄の視点を通すと冗談みたいな「規格外な無双プレイ」になっちゃってるギャップがシンプルに面白く、めちゃくちゃ笑えるお話でした!(タイトルが長すぎるのでコメント短め!!)
朝依 しると「VTuberのエンディング、買い取ります。」→感想
すべての「推し」で悩めるオタク達に捧ぐ物語
炎上によって「推し」という心の支えを失った主人公が炎上ブロガーとして様々な問題を抱えるVtuberに引導を渡していく物語。物語を通して見えてくるオタクの数だけある「推し」の形、それに引導を渡しながら自らの心に何かを問い続ける主人公の姿が印象的でした。1巻単体でも良かったけど2巻の続け方がまた好きで、続きが楽しみ。
下垣「自作3Dモデルを売るためにサキュバスメイドVtuberになってみた」→感想
クリエイターの難しさと世間の狭さを実感する物語
クリエイターとして成功したいのにVtuberとして大成功してしまい…という葛藤が大変良かったし、それはそれとして男子高校生がエッチな見た目のVtuberとしてえっちな目線を向けられるのはえっちで良かった。ネットとリアルが密接に絡み合う世間が狭い展開も楽しかったです。ところでカクヨム見たら2巻には女装ネタが入るそうなんですが続刊はまだですかね???

既存シリーズ

羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典24」→感想
もう今年はこれの完結なくしてラノベを語れない
オールキャストで繰り広げられる魔王フェロード&天の智慧研究会との決着、グレンの本当の力が明かされる宿敵ジャティスとの決戦、そして……どんどんギアの上がっていく展開がひたすら凄かったし、そこからの絶望的な最後の戦いがヤバかったし、そこからのめちゃくちゃハッピーな大団円エンドが最高でした!!今年は本当にロクアカの完結を抜きにしては語れない。
紫 大悟「魔王2099 3.楽園監獄都市・横浜」→感想
2年ぶりの新刊、魔王と勇者の背中合わせの共闘が最高でした!!
めちゃくちゃ好きだったけど2巻打ち切り……になっていたとおもってたシリーズがまさかのアニメ化引っ提げて戻ってきた!!3巻は仲間達全員が大活躍するクライマックスもさることながら、これまで以上に魔王と勇者の関係性が濃厚で、大変に良かったです。かつての宿敵が背中合わせで戦う展開、もう好きしかない。
南野 海風「魔術師クノンは見えている 4」→感想
クノンとジオエリオンの関係性でご飯3杯行けるので
様々なしがらみなんか気にしないでひたすら魔術探求に精を出す主人公とその級友達がとにかく楽しいこのシリーズ。魔術談義まわりだけでも十分楽しいのに3巻からクノンにジオエリオンという親友にしてライバルが爆誕してしまったのでもう大変でした。4巻の直接対決最高すぎるからみんな読んで。これまで以上にクノンが台風の目になっていきそうな2年生編にも期待!!
二月 公「声優ラジオのウラオモテ #08 夕陽とやすみは負けられない?」→感想
声優ライブのこういう演出に弱すぎるオタク私
先に進むほどギアを上げていく「声優ラジオ」なんですけど8巻のオリオンvsアルフェッカライブの演出が本当に本当に好きで……もうアイドルコンテンツの声優ライブに行ったことあるオタクとしてあの世界のオタクに感情移入してしまったので私はもう駄目です。あんな演出されたら光る棒振れなくなっちゃうでしょ!!好き!!!
硬梨菜「シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜」→感想
今年後半ずっと読んでたなろう小説大賞
アニメ化もしたしすごい今更だし書籍化していないのでこのブログでは全然話題にしてないんですが、11月12月はずっとシャンフロを読んでました…いやもう何年もジワジワと読みすすめてるんですけどディプスロさんがめちゃくちゃ私の好きなタイプの主人公のライバル枠でして…「竜よ、竜よ!」の前半戦が好きすぎるんですがこれは…アニメもコミカライズもめちゃくちゃ最高なので未読の人は読んでみて欲しい。


「好きラノ 2022年上期」投票します。

ブログやtwitterによるラノベ人気投票サイト。2022年上期の人気ライトノベルはこれだ!!

参加します。
確認したら今年は上半期だけで50冊以上読んでるんですね…ここ数年の2倍のペースだ。とはいえ、うち30冊弱が去年から引き続き読んでた伝勇伝なので……投票対象で絞ると概ねいつもと同じくらいの冊数に落ち着く不思議。伝勇伝は続きマダーの列に後ろから失礼する感じですが本当に面白かったし本当に凄い所で切れているので早く続きが読みたい……。

最近、マジで面白かった本の2巻が出ないまま終わるパターンが多すぎるので応援の意味を込めまして今季1巻が出た作品を多めにして投票してます。今季読んだ新作みんな面白かったな……全部投票しよう(九十九投票)です。どれも面白かったから続きがあるやつは全部2巻出てどうぞ!!!その分既存シリーズの「いつもの」手癖感がすごいんですがどれもめちゃくちゃ面白かったので仕方ないんだ!!!

新作

楽山「俺の召喚獣、死んでる」→感想
【22上ラノベ投票/9784040744452】
死んでいて動かない召喚獣をバトルでどう使うか、蘇生させられないのか、死者として操れないか、駄目なら……と試行錯誤していく展開が楽しい。主人公チームの学生らしいわちゃわちゃ感も良かった!
小路 燦「VTuberのマイクに転身したら、推しが借金まみれのクズだった」→感想
【22上ラノベ投票/9784041126417】
アバターと中身のギャップは勿論、アンチすらも笑いのタネに変えてしまう超絶トークスキルを持つVtuberエリンのキャラクターが良い。そんな彼女をある時はバイト先の同僚として、またある時は「マイク」としてアドバイスしていく主人公との関係性が面白かった。
塗田 一帆「鈴波アミを待っています」→感想
【22上ラノベ投票/9784152100962】
失踪したVtuberを巡って繰り広げられる厄介オタクの奮闘劇。中盤の炎上展開はひたすら痛々しくてしんどくなるけど、オタクの目線から見た推しVtuberとそんな彼女を映す景色が最高に美しくて良かった。
夏目 純白「純白と黄金」→感想
【22上ラノベ投票/9784046808431】
ヤンキーの《邪気威(ヤンキー)》でモブが吹き飛ぶ!俺TUEE系トンデモヤンキー概念異能バトル。色々荒削りな部分もあったけどノリと勢いで読ませていく感じが楽しかった。この「本気でバカをやる」感じのやつ、万民にお薦めはできないけど好きな人は多分メッチャ好きなやつ。
真冬日「悪の華道を行きましょう」→感想
【22上ラノベ投票/9784758094436】
「美女と野獣」夫婦がイチャイチャしながら悪の華道を邁進していくお話。コミカライズで人気の出た作品の遅い書籍化なんですが、宰相閣下の気持ち悪さとセレスティーヌの早口オヤジ語りの描写が濃厚になっていてよかった。単話完結形式で気軽に読めるのも嬉しい。
三河 ごーすと「顔さえよければいい教室 1.詩歌クレッシェンド」→感想
【22上ラノベ投票/9784040745435】
顔出し配信での再生数がパワーになる学園を舞台に、歌以外のことは何もできない妹とそれを介護する自称マネージャーの兄が成り上がっていく。クラスメイトの力を借りて再生数を増やしていく展開が楽しく、ライバルとの熱いバトル展開も楽しめるお話でした。ライバルのエリオさんが可愛い。

続刊

衣笠 彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編7」→感想
【22上ラノベ投票/9784046814777】
そもそも作品に限らず文化祭関係のエピソードが大好きなんですが、文化祭の出し物での売上を競う経営対決になっているのがめちゃくちゃ面白かった!ストーリー的にもこれまでの様々な因縁に決着が着く回で、今後が楽しみになる展開。
羊 太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典21」→感想
【22上ラノベ投票/9784040745794】
初期から続いてきた「天の智慧研究会」との決着が着く巻で、短編側も含めてオールキャストで贈られるフェジテを巡る攻防戦がとにかくアツかった!そして次の展開に期待を持たせる終わり方が本当にズルい。
二月 公「声優ラジオのウラオモテ #07 柚日咲めくるは隠しきれない?」→感想
【22上ラノベ投票/9784049144499】
柚日咲めくるがあまりにもかわいい。オタクとして特等席で推しを眺められる立場の彼女が内心めちゃくちゃオタクを満喫しているのが楽しく、そんな彼女だからこそ抱える葛藤が印象的でした。
七夕 さとり「悪役令嬢レベル99 その5 〜私は裏ボスですが魔王ではありません〜」→感想
【22上ラノベ投票/9784040744070】
おおむね何もかもを物理で解決してきた裏ボス令嬢が政争に巻き込まれる話で老獪な貴族達の手のひらの上で踊らされる展開がなかなかもどかしい…と思っていたらレベル上げへの異常な情熱で全てを圧倒してしまったのでやはりレベル上げは全てを解決する(確信)


「ファンリビ」原作作品のすすめ

去年年末にサービス終了した富士見ファンタジア文庫のクロスオーバーゲーム「ファンタジア・リビルド」のユーザー向けに、ゲームも終わっちゃったし原作作品読もうぜ!!という記事です。本編とかよかったところかここが駄目だったのでは?の話は↓こちらから。

初日から遊んで最終日の終わりまで見届けた1ユーザーの感想です。ちまたで話題になってる動画に触発されたわけではありませんが(ていうか問題のやつ見てない)、出すならこのタイミングかな…と思ったので。「ファンタジア・リビルド」とは公式サイト消える

本当は私が率先して全作読んで紹介したいという気持ちがとてもあったのですがざっくりWikipedia等を使い計算した所全部読もうとするとファンリビに関係ある部分だけでも300冊を余裕で超えていたので、概ねの作品をアニメでざっくり当たる感じになってしまいました…ぶっちゃけ自分が後で読む用のメモも兼ねています。それでも本編に言及出来ていない部分はアニメが合わなくて見れなかったとこですすいません……。

ちなみに私はKADOKAWAの直営電子書籍サイト「BOOK★WALKER」を主に使っているのですが、こちらで提供されている「角川文庫・ラノベ読み放題」というサブスクサービスに加入するとかなりの作品が全巻無料、もしくは1〜3巻読みすることが出来るのでオススメしていく所存です。というわけで現時点で読み放題巻数の多い順に作品を紹介していきます。記事内には2022年2月27日現在のサブスク対応状況を記載していますが、時折レーベル毎の強化期間が来ると無料読みが追加される場合もあるので気になる場合はぜひチェックしてみてください。(逆に、他のサブスクと同じく読み放題が終了するパターンもありますのでご注意ください)

3/1追記:とかいってたら、大量の読み放題追加がありました!!(3月・4月限定)
2021年に1巻が売れたKADOKAWA作品を一挙追加!」というBookWalkerの企画で、「ロクアカ」「デアラ」「ハイスクールD×D」「冴えカノ」「ゲーマーズ」の読み放題が大幅に追加されました!!4月末までの限定となっておりますので、この機会に気になるシリーズがあるかたは是非試してみてはいかがでしょう。サービス未加入の人は、1か月限定のサブスク無料もあるそうです。

KindleUnlimitedもちょくちょく対象になっているようなのですが、確認したところフルメタくらいしかみつけられなかったので今回は割愛。

期間限定(4月末まで)で読み放題巻数が増量しているシリーズ

石踏一榮「ハイスクールD×D」
本編29巻+外伝6巻+続編4巻/読み放題なし→関連シリーズ含め全部
おっぱい大好きな男子高校生・兵藤一誠がひょんなことから命を落とし、学園一の美女にして悪魔のリアス先輩にしもべの悪魔として生き返らせてもらうことに…!?おおむねのメンバーは初期から登場、フリードとのいざこざは1巻と3巻、ロスヴァイセの登場が7巻かな?木場くんとフリードの参戦なかったの残念……。
羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」
本編20巻+短編9巻/BW読み放題:3巻+短編1巻まで→本編19巻+短編8巻まで
やる気の無さすぎる主人公・グレンがひょんなことから「大嫌い」な魔術を教える魔術講師となり、曰くありの生徒たちや自らの過去を知る者たちとの因縁、国家の存亡を掛けた陰謀に巻き込まれていく。リィエルが初登場する3巻までは読み放題対象。ファンリビでの時系列はおそらくイヴがグレンの同僚教師になる11巻くらいまでかな。11巻めちゃくちゃいいので読んでください……。
橘公司「デート・ア・ライブ」
本編22巻(完結)+番外編10巻?/BW読み放題:3巻まで→本編12巻+アンコール4巻まで
空間震と呼ばれる災害を引き起こす、「精霊」と呼ばれる少女たち。ごく普通の少年・五河士道はなぜか精霊達の霊力を吸収・封印する能力を持っていた。ただしそのためには、彼女たちを「デレさせる」ことが必要で!?読み放題に入っているのは狂三が初登場する3巻まで。ファンリビに登場したキャラクター達の素性を読みたいなら11巻まで。アニメは原作12巻までで、原作13巻以後のアニメが近いうちに放映される予定です。
葵せきな「ゲーマーズ!」
本編12巻+外伝3巻(完結)/BW読み放題:3巻まで→短編含め全巻
ゲーム好きの高校生・雨野景大はクラスの美少女・天道花憐からゲーム部に誘われる。ところが自分のペースでゲームを遊びたい景大はその誘いを断り、更にはクラスメイトの上原やゲーム仲間の星ノ守とともに「ゲーム研究会」を設立する!?すれ違いと勘違いが交錯する学園ラブコメ。読み放題は3巻まで。上原くんなぜ実装されなかったのか……。
丸戸史明「冴えない彼女の育てかた」
本編13巻+外伝7巻(完結)/BW読み放題:3巻まで→短編・ファンブック含む全巻
倫也が通学路で運命の出会いをしたのはクラスでも何故か存在感の薄い少女・加藤恵。「理想のギャルゲー」を作るため、彼女をメインヒロインとして「育成」しつつ売れっ子同人絵描きの英梨々やラノベ作家の詩羽先輩を巻き込み同人サークルを結成するが。ファンリビの時間軸的には原作8巻くらいまで?アニメ版の詩羽先輩と英梨々のクリエイターとしての葛藤がすごく良かったので、ファンリビではほぼ出番がなかったの残念だな……。

本編ないしシリーズ全巻がすべて読み放題対応のシリーズ

神坂一「スレイヤーズ」
本編17巻+短編35巻+α/BW読み放題:本編15巻まで、短編全巻
自称美少女魔道士のリナ・インバースが愉快な仲間達と共に派手に呪文をぶっぱなしながら魔族の陰謀に巻き込まれていく。直近発売された本編16巻・17巻を除く50冊以上が読み放題に入っていてボリュームが凄いですが、本編と短編は完全にストーリーが独立しているのでファンリビの元ネタをあさりたいなら本編のみでOK。World05は本編7〜8巻の冥王フィブリゾの陰謀周りと14〜15巻のストーリーがベースになっています。
鏡貴也「伝説の勇者の伝説」
本編28巻+短編・番外編19巻/BW読み放題:関連シリーズ含む全巻
「複写眼」といういわくつきの眼をもつライナが親友で王様のシオンから命じられて相棒で団子大好きな美少女・フェリスと旅に出る。関連シリーズまで含め47冊が読み放題対象でこちらも巻数ゴツいですが、ファンリビ本編の元ネタをあさりたいなら無印全11巻+短編全11巻でとりあえずOK。アニメも無印全巻分の内容で、1クール分で綺麗にまとまっているのでおすすめです。
築地俊彦「まぶらほ」
33巻(完結)/BW読み放題:全巻
人生における魔法の使用回数は少ないがとんでもない魔力を持つ主人公・式守和樹の遺伝子を求めて美少女たちが…!!みたいなお話。「○○の巻」とシリーズごとにサブタイがついていて、ファンリビに出てきたリーラは外伝「めいどの巻」シリーズのキャラクターとなるそうです。全33巻が読み放題対象。
雨木シュウスケ「鋼殻のレギオス」
本編25巻(完結)/BW読み放題:関連シリーズ含む全巻
大気を汚染された世界、自立した意思を持って世界中を移動する「移動都市」とそこに住まう学生達の物語。全25巻に加えて過去編の「レジェンドオブレギオス」や番外編?の「聖戦のレギオス」も全巻読み放題対象。ファンリビでライバル都市として出てきたマイアスも一応本編6巻くらいで出てきますが、あれはファンリビだと完全にベツモノになってましたね……。
賀東招二「フルメタル・パニック!」
本編12巻+短編・番外編11巻(完結)/BW読み放題:本編全巻、短編3巻まで+番外編・アナザー全巻
幼い頃から紛争地帯で生きてきた少年相良宗介が日本の平和な学園・陣代高校で生徒会副会長を務める千鳥かなめの護衛をすることになり、学園でのドタバタやかなめの持つ異常な知識を狙うテロリスト達との戦いに身を投じていく。ファンリビで取り上げられていたのはガウルンとの戦いなので5巻まで。学園都市マイアス周りの元ネタは短編2巻の「やりすぎのウォークライ」、ボン太くん周りは「よりぬきボン太くん」という総集編が出てます(電子のみ)。
あざの耕平「東京レイヴンズ」
本編16巻+短編4巻/BW読み放題:短編含む全巻
陰陽道の名家に生まれながら霊的才能に恵まれなかった主人公・春虎がとある霊災に巻き込まれたことをきっかけに幼馴染の土御門夏目、悪友の阿刀冬児とともに陰陽師を育成する学園に入学する。ファンリビの時間軸は原作8巻途中まで。きっかり本編1部完結までになるのでぜひ読んでみてください……夏目の親密度上げると出てくるソシャゲの話はEX3らしいよ。読みたい。
木村心一「これはゾンビですか?」
本編19巻(完結)/BW読み放題:全巻
ゾンビとして生き返った主人公・相川歩が更に異世界からやってきた少女ハルナによって魔装少女に任命され、ゾンビで女装魔法少女とかいうゴッツイことになる。ファンリビでは主人公はハルナやユーのキャラモーションにちょっと出てくるだけだったが、色々な意味で見た目のインパクトがスゴいので原作かアニメを見てみて欲しい。全巻読み放題対象。
柳実冬貴「対魔導学園35試験小隊」
本編13巻+番外編2巻(完結)/BW読み放題:全巻
曰く付きの人材ばかりが集まる対魔導学園35試験小隊(通称「雑魚小隊」)にエリート拳銃使いだが性格に難アリの鳳桜花や魔女の二階堂マリが加入して……。全巻読み放題対象。マリとホーンテッドの馴れ初めは2巻、タケルのキャラクター紹介で語られている妹・キセキの話は原作5巻あたりまでよむとざっくりとした話は見れるはず。アニメも5巻までで結構綺麗にまとまってる。
諸星悠「空戦魔導士候補生の教官」
本編14巻(完結)/BW読み放題:全巻
かつては「黒の剣聖」と呼ばれ、現在は「裏切り者」と揶揄される学園の嫌われ者・カナタ=エイジが負けてばかりのE601小隊の教官として配属され、時にぶつかりあいながら隊員達の能力を引き出していく。電子限定の短編集を含む全巻が読み放題対象。とりあえず1巻を読めばざっくりファンリビに出てくるキャラはつかめる感じかと。
榊一郎「棺姫のチャイカ」
本編12巻(完結)/BW読み放題:全巻
戦争が終わり、生きる目的を見失っていたトールは謎の棺を担いだ少女・チャイカと出会い、妹のアカリと共に彼女の護衛として旅に出る。全巻が読み放題対象でフレドリカの登場が2巻、赤チャイカの登場が4巻。アニメは2クールでおおむね原作終盤までやるけどオリジナル要素も結構入っているようです。結末も別個。
あかほりさとる「セイバーマリオネットJ」
本編12巻(完結済)/BW読み放題:全巻
女性が機械人形=マリオネットにその形骸が残るのみで伝説の存在になっている男性のみの世界、「女性」に憧れを持つ主人公・間宮小樽はひょんなことから感情を持つマリオネット、ライム・チェリー・ブラッドベリーの3体のマリオネットを目覚めさせ、女性復活を目指す旅に出る。こちらも全巻読み放題対象でファンリビの元ネタを当たるなら原作1〜2巻を読めばOK。アニメは2クールありますが、一部エピソードが同じ以外はほぼ別の内容で結末も別。

序盤巻のみ読み放題に入っているシリーズ

賀東招二「甘城ブリリアントパーク」
本編8巻+スピンオフ3巻/BW読み放題:1巻のみ
元子役の男子高校生・可児江西也は転校生の千斗いすずに半ば脅され、地元の冴えない遊園地・甘ブリにやってくる。そこで甘ブリのトンデモない事情を聞かされ、支配人代行として遊園地の立て直しに力を貸すことに…!?読み放題は1巻のみ。アニメとは全く別の結末なのでアニメを見た人も是非読んでみて欲しいです。イベント中盤で出てきたニャーソン達はスピンオフ「メープルサモナー」の方のキャラですがこちらも読み放題なし。

読み放題対象外の作品

石踏一榮「堕天の狗神 -SLASHDOG- ハイスクールD×D Universe」
本編3巻(完結)/読み放題なし
体調不良で修学旅行を欠席した幾瀬飛雄は飛行機事故で幼馴染の少女と多くの級友達を亡くす。しばらくして、かつての級友の姿をした化け物に襲われて……。「ハイスクールD×D」本編開始の4年前を描く前日譚。ざっくりコミカライズで読んだのですが本編には若き日のフリード神父をはじめとした本編キャラも登場するようで、気になります。こちらも読み放題対象外。


「このラノ2022」感想と自分の投票の話

『このライトノベルがすごい!』編集部(編集) 「このライトノベルがすごい! 2022」
『このライトノベルがすごい!』編集部(編集) (著)
宝島社
発行:2021-11-25T00:00:01Z

多分5年ぶりくらいで「このラノ」アンケートに参加したのでざっくり本の感想と自分が投票した作品の話をします。昔は協力者でしたが今はそんなに読めてないのでWebアンケート経由でした。

いろんな切り口のランキングがあって面白かった

去年買ったときもつぶやいた気がするんですけど「年代別ランキング」と「女性票ランキング」いいよね〜!!少女向け作品はこの手のランキングでどうしても弱くなりがちなので女性票ランキングでランキング圏外作品が入ってるのみると嬉しくなってしまいます。女性主人公モノが強い中、「よう実」と「86」が比較的上位に入ってるのもわかるー。

総合ランキングのラインナップについては特に言うことないんですが、「春夏秋冬代行者」の冬主従が男男だと知って読みたくなりました。「佐々木とピーちゃん」は実は詰んでるので読みたい。あとキャラクターランキングはTOP5の代わり映えしなさがちょっと面白いですね……。

概ね私が参加した頃よりも紙面充実してる〜!!いいね〜!!って感想なんですけど、電書で読むと文字が小さすぎるのと「心が震えた名セリフ」のコーナーが消えてしまったのは残念でならないです。心が震えた名セリフのコーナー復活させてくれ。いやでもランキングと関係ないし紙面作る人の労力凄そうってのもわかる……。あと電書といえば、「このラノ2020」がおおむね2010年代ベスト的な内容で紙面としてめちゃくちゃ面白かったので後追いで電書化してくれないかなーって思ってる。

「人の推しコメントを見たい」欲が満たされた

わたし概ね「このラノ」についてはランキングじゃなくて自分の好きな作品の良質な推しコメントを摂取するために買ってるのですけど(人が好きな作品について語っているのを見るのは健康に良いので)、ここ数年のこのラノはコメント部分がめちゃくちゃ強化されていたのでそうだよ!これが読みたかったんだよ!!ってなりました。作品部門は文庫・新書部門合わせて30位まで載ってるし新作やキャラクター部門のコメント採用も拡張されてるし、ランキングとは関係ない後半の「ライトノベルジャンル別ガイド」の方にもしぶとくコメントが載ってる。印象的だったコメントのピックアップもある。推しコメント見たくて本買ってる身としてはこんなに嬉しいことはないですね。

投票する側としてもあまりマイナーな作品や少女レーベルの作品に投票しても死票が増えるだけで面白くないのである程度界隈で人気のある傾向の作品にハマれてない時期は投票へのモチベ下がってたみたいな部分があったんですが、こういう形でコメント採用されるとなるとランキング圏外確定な作品にも入れやすくなって良いなあと思いました。いやだって、コメント考える労力もタダじゃないじゃん……。

あと、協力者の投票については別個誰が何に投票したか、投票した人の所感が書かれているの凄く良かったです。実は2010年〜2014年の5年間「このラノ」の協力者として参加させていただいていたのですが、協力者の票って割と死票率高かったと記憶しているので……まああの頃はブログ文化が今よりも活発だったのでブログや当時の「好きラノ」が代わりを果たしていた気がしなくもないですが。

なお、たいへんな余談ですが「人様の推しコメントを摂取したい」という気持ちが昂じてラノベの推し作品を推してもらう企画本を3冊ほど出してます。3冊目は全文WEBから読めますので興味のあるかたはぜひどうぞ。こちらから読めます。以上宣伝でした!!!

これに投票しました

「声優ラジオのウラオモテ」だけコメント採用していただいてたので省いてます。声優ラジオ、コメントの採用があそこだけ全員30代以上なの地味に面白かったんですが読者の年齢層高めだったのか?いやフォローしてる20代の人も推してたからそんなことないはず……(震え声)

作品部門

1:紫大悟「魔王2099」→感想
サイバーパンクとファンタジーが融合した世界観に加えて、デジタル技術の恩恵を受けられない魔王が「動画配信」で力を取り戻す、という展開が面白かった。時代に忘れられた者同士である魔王と勇者の不倶戴天の敵同士でありながら背中を預けられる存在、という関係性も良い。
2:羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」→感想
短編を含め20巻の大台を突破した本作だが、衰えないどころかクライマックスに向けて加速していくばかりの面白さは随一。キャラクターたちの謎も次々と明かされ、この後に待ち受けているであろう最終決戦に向けて期待が高まるばかり。
3:衣笠彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編」→感想
学校全体で争われる特別試験で、3学年分のキャラクターたちの攻防を余すことなく描ききる展開がとにかく凄かった。ホワイトルーム生との水面下の戦い、綾小路を巡るラブコメ戦線もますます盛り上がってきており、更に波乱の予感しか感じさせない二学期に期待しかない。
4:石川博品「ボクは再生数、ボクは死」→感想
現実はでないVR空間上だからこそのインモラルな展開が最高に面白かった。どこまでも「命の軽い」軽薄な世界観と、それでいて物悲しくてロマンチックなラストが良かったです。
5:二月公「声優ラジオのウラオモテ」→感想

女性キャラクター部門

◆イヴ=イグナイト(「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」)
「デキる女」としての一面とは対象的に、私生活ではポンコツ気味なところがたまらない。実は世話焼きで苦労性なところもかわいい。

◆軽井沢恵(「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編」)
彼女にはどんな形であれ幸せになってもらいたい。

◆堀北鈴音(「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編」)
軽井沢とは違う方向で綾小路の「相棒」として成長してきた彼女の姿が頼もしい。

男性キャラクター部門

◆綾小路清隆(「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編」)
冷徹無比な強キャラとしての一面とは別に、世間慣れしていない一面を時折覗かせるので目を離せなくなってしまう。特に軽井沢との「恋愛」が彼に何をもたらすのか、少し怖い反面楽しみで仕方がない。

◆グレン=レーダス(「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」)
普段のやる気のない言動とは裏腹に、誰よりも熱い心を持っているところ。システィーナやルミアなどヒロインたちの「ヒーロー」であると同時に、情に脆くて家族の情に厚い一面を覗かせる最近のセリカとの展開がとても良かった。

◆龍園翔(「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編」)
登場当初は暴力に頼るチンピラのような男だったのが、巻を重ねる毎に綾小路の好敵手として成長していく姿がたまらなくかっこいい。


「好きラノ 2021年上期」投票します。

ブログやtwitterによるラノベ人気投票サイト。2021年上期の人気ライトノベルはこれだ!!

今回も参加させていただきます〜!!

七斗七「VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた」→感想
【21上ラノベ投票/9784040741116】
ストゼロクズな「自称」清楚系Vtuberが主役の会話劇。企業系Vtuberの女の子たちの仲の良いやり取りと、コメント欄で繰り広げられるテンポの良いの会話劇がとても楽しかった!2chの面白スレまとめを読んだような読後感が新しいようでどこか懐かしい。
紫大悟「魔王2099 1.電子荒廃都市・新宿」→感想
【21上ラノベ投票/9784040739588】
SFと異世界が融合を果たした近未来の東京で繰り広げられるファンタジー系サイバーパンク。一度は力を失った魔王が配信者として信者を増やすことで力を取り戻していく設定が面白い。あと勇者と魔王の男同士の決して馴れ合わない巨大感情、推せます。(2巻もとても良かった)
小田一文「貴サークルは“救世主”に配置されました」→感想
【21上ラノベ投票/9784815608873】
マイナージャンル弱小サークルの主人公が未来を救うため、未来からやってきた戦士なヒロインと共に「100部完売」を目指す。マイナージャンル同人サークルの描写が絶妙で、提示される目標数値がまた絶妙だった。同人ものの描写のリアルさにこだわりを持っているマイナージャンルのオタクには是非読んで欲しい。
香坂マト「ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います」→感想
【21上ラノベ投票/9784049136883】
無害なはずのギルド受付嬢による理不尽な暴力(残業の夜に天から貰った超絶スキル)がダンジョンボスを襲う!!という展開がとにかく爽快。そんな彼女の胸のうちに秘められた冒険への恐れと、強引な行動の裏に隠された「もう誰も死んでほしくない」という思いが、とてもアツかったです。
コイル「オタク同僚と偽装結婚した結果、毎日がメッチャ楽しいんだけど!」→感想
【21上ラノベ投票/9784049137903】
ジャンルの違う社会人オタクカップルの偽装結婚もの。社会人として、そしてオタクとしてどちらの生活も充実している二人の適度にソーシャルディスタンスの保たれた生活がとても読んでいて心地よく、お互いに気遣いを欠かさない生活で自然に距離が縮まっていく関係性が大変良かった。
栗原ちひろ「死んでも推します!! 〜人生二度目の公爵令嬢、今度は男装騎士になって最推し婚約者をお救いします〜」→感想
【21上ラノベ投票/9784065241172】
死なせてしまった「推し」を守るため、令嬢から騎士へと華麗に転身した主人公による「やりなおし」もの。とにかく随所に挿入される「推し語り」が健康によく、その合間にそれとなく匂わされる不穏な気配にワクワクした。「推し」でありながら恋愛、な主人公カップルの恋路の行方も楽しみ。
羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典19」→感想
【21上ラノベ投票/9784040741475】
最終決戦目前、次々と明らかになる真実とグレン達の成長がどこまでもアツく、大切な人との別れに涙が止まりませんでした。本当に面白かった…!!ロクアカは本当に11巻以降どこまでもストップ高で面白くなり続けているので、ちょっと長いけど今からでも読んでみて欲しい…。


GWにまとめて買いたい!おすすめの「長編」ライトノベル

現在、各電子書籍サイトにて「カドカワ祭ゴールデン」というKADOKAWA作品の大量割引セールが、そしてBOOK☆WALKERさんにて「カドカワ作品45%コイン還元+最大1万円以上購入で更に10%還元」というフェアをやっています。前述のセールの対象タイトルの割引率は50%OFFなので(セールトップで最大70%OFFになっておりますがラノベは半額のみでした)、コイン還元と合わせると80%くらいお得に買える計算となります。

というわけで普段はオススメし辛い長編ラノベを布教するチャンス!!!と思いました。コイン還元+10%のところまで買いたいけど数千円足りない!とかそういうときにひょいとこの記事の存在を思い出していただけたら幸いです。基本的に総計20冊以上のロングシリーズばかりですが、端数に入れやすいよう、全体の巻数や途中巻まで買う場合どこまで買うのがオススメかなども併記しております。あと振り返ったらめちゃくちゃ富士見ファンタジアが多かった。あそこ短編含めるとかんたんにシリーズ巻数膨れるからな……。

数千円足りないなら買わないほうがお得だとかそういうふうに我に返ってはいけない。

羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」(1〜18巻/以下続刊)
ファンタジア文庫が数年前くらいからジャンルごと推してる印象なファンタジー世界教師もの。とある事情で魔術師としての道を諦めた主人公が非常勤講師として魔術学院に通うことになり、深い魔術知識と応用力を駆使して生徒達を導いていく──というお話。本編既刊18巻+短編集8巻で富士見でも屈指の長編シリーズとなりつつありますが、特に後半巻の盛り上がりは尋常じゃなく、連載中の長編ラノベの中で一番推したい作品のひとつです。


▼ 何巻まで買うべき?
現在シリーズ全体としてもクライマックス的な盛り上がりを見せているので今すぐ全巻読んで追いつこう!!という気持ちがかなりあるのですが、途中巻までで様子見したいなら本編10巻までを推奨。前半のクライマックスとも言える巻で今後の展開を匂わせつつもきれいにしっかりと終わる巻になります。「追想日誌」の方とのリンクも殆どないので10冊でサクッとまとまるのが良い感じです。(しかし11巻から先がまた面白いので気に入ったら是非読んで欲しい…!)
羊太郎「ロクでなし魔術講師と追想日誌」(1〜8巻/以下続刊)
短編集はコメディ要素強めの雑誌連載短編+書き下ろしの過去編が挟まる構成。後半からこちらの過去編を読んだほうがわかりやすい話が増えてくるので、原作最新巻まで追いつきたい場合はこちらも一緒に購入するのをおすすめしたいです。序盤を読む分にはそこまで必要な知識はこちらにないので、とりあえず1巻だけとかで興味が出たら買うとかでも良いかも。
賀東招二「フルメタル・パニック!」(本編全12巻)
4回アニメ化された、富士見ファンタジア文庫が誇るロボットラノベの金字塔(大きめ形容詞)。戦争しか知らない主人公・相良宗介とその護衛対象である千鳥かなめのボーイ・ミーツ・ガール作品でもあり、そんな宗介が「強い感情を力に変える」というブラックテクノロジーを搭載した人型兵器を使いこなしていくか、そのロボットを使ったバトルも魅力の一つであります。


▼ 何巻まで買うべき?
これはぜひとも一気読みで!!!!なんですけど(2回目)、敢えて途中で切るなら戦争しか知らなかった相良宗介が「千鳥かなめのために戦う」という覚悟を決める「終わるデイ・バイ・デイ(下)」=原作5巻まで。また、本編を一気読みする場合はメインキャラクター達の過去を掘り下げた番外編短編集フルメタル・パニック!−サイドアームズ2−極北からの声もセットでどうぞ。作者は違いますが、本編完結後のフルメタ世界を描いた外伝「フルメタル・パニック!アナザー」というシリーズもあります。
賀東招二「フルメタル・パニック!(短編集)」(9巻)
学園でのドタバタを描く雑誌掲載短編集。本編との繋がりは殆どないのですが、原作7巻以降は短編集に登場する学園のキャラクターたちがかなり重要な役目を果たすため、そこまでに短編集の方も何冊か触れておいて欲しい。基本的にストーリーに連続性はないため、あらすじだけ読んで気になるやつだけ読むのもあり。ちなみにアニメ版「ふもっふ」で放送された温泉回はこちらではなく「サイドアームズ−音程は哀しく、射程は遠く」に収録されています。

個人的には林水先輩に焦点を当てた短編が収録されている「同情できない四面楚歌?」と、終盤で出てくるファッ○ン老人達との邂逅編が収録されている「安心できない七つ道具?」あたりは読んでおいて欲しいです。あと、全部読む暇がない感じならボン太くん関連の短編だけ集めた「よりぬきボン太くん」もおすすめ。
神坂一「スレイヤーズ!」(1〜17巻/以下続刊)
アラフォーラノベオタクがかなりの確率で通っていると噂の「富士見ファンタジア文庫黄金期」を築いた作品の一つ。魔術に関して天才的な能力を持つ少女リナ・インバースとその仲間たちが復活した魔王やその手下の魔族達と繰り広げる冒険譚。割とテンポの良い掛け合いとかっこいい呪文からド派手な魔法がぶちかまされるみたいなイメージが強いですが、本編は思ったよりシリアスな展開も多かったり、かなり緻密な魔術談義があったり…と、割と読みやすい物語の中でかなり濃厚なことやってる印象(個人的な感想)があります。


▼ 何巻まで買うべき?
本編第一部が完結する8巻までか、本編第二部が完結する15巻まで。アニメ化されたのは第一部までなので、リアルタイム世代と会話するなら大体ここまでの知識で足ります。第二部はアニメ化されていない部分で、レギュラーキャラを半分一新して第一部よりもややシリアスな話が展開されます。16巻は往年のファン向けに制作されたお祭り作品としての面が強いため、本編8巻まで読んで面白かったら是非読みましょう(第二部を読まずに16巻だけ読んでも問題はありません)。

17巻は新展開の第三部……なのですが、一昨年新刊が出てから音沙汰無しなので、18巻の発売予定が決まってからでもいいんじゃないかな……。
神坂一「スレイヤーズすぺしゃる」(全30巻+5巻)
雑誌に掲載された短編シリーズ。なんとびっくり原作の倍近い巻数が出ていてつい10年前までリアルタイムで新刊が出ていた。なお、30巻でナンバリングがリセットされ、「スレイヤーズすまっしゅ」というシリーズ名に変わってそこから更に5冊出てた。つまり本編15巻(※16巻以降は短編完結後に発売)に対して短編だけで35巻出てたことに。

この短編シリーズの凄いところは本編を一切知らなくても読めるところ。原作1巻でガウリイと出会う前のリナが、「白蛇のナーガ」という女性と腐れ縁しながらも基本的には気ままな一人旅をしているというだけの話が延々と描かれる。ぶっちゃけ全く読まなくても本編には関わってこないし、リナとナーガの基本設定だけ覚えていれば、あとは興味のある巻だけつまみ食いしていけばいいということ(一部複数回レギュラーキャラとして登場するキャラクターが居るには居ますが…)

表紙やあらすじを読んで、気になるやつがあればスナック感覚で読んでみると良いかと。紙の本だと「スレイヤーズせれくと」という初期短編傑作集的なものがあるんですがなぜか電子書籍化されていない。BWのラノベ読み放題に「すぺしゃる」「すまっしゅ」共に全巻入っているのでそういう意味でも気軽に読めます。
葵せきな「生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録」(本編12巻)
美少女揃いの生徒会役員達と、彼女たちと「ハーレムを作る」為に副会長になった主人公が繰り広げる、テンポの良い会話劇。時流のオタクネタが盛りだくさんのメタコメディで今読むとちょっとネタが古く感じると思うけど、当時の空気が分かる人なら楽しく読めると思います。


▼ 何巻まで買うべき?
かなりクセが強いので個人的には試し読みかなにかで1話読んでみるといいかもしれない…。良くも悪くもストーリーがないに等しいシリーズですが途中で切るなら謎シリアス展開「企業編」に一区切りつく5巻までを。また、続編扱いの「新生徒会の一存」は杉崎の作るハーレム構想に対して第三者が試練を与えるような展開で結構しんどい話なので、本編の合間に繰り広げられるシリアス展開が好きじゃない人はスルーで良いかも。

余談ですが同作者の前作「マテリアル・ゴースト」のヒロインのうちのひとりがサブキャラクターとして登場したり(そして企業編で微妙に匂わせをしてくる)や最新作「ゲーマーズ!」のキャラクターの一人が碧陽学園の生徒だったり…と微妙な繋がりがあったりなかったりなのでこのシリーズが面白かった人は他のシリーズも手を出してみると良いかもしれません。ゲーマーズに碧陽学園の子出てくるのはファンリビで知った。
葵せきな「生徒会の日常 碧陽学園生徒会黙示録」(全9巻)
雑誌に掲載された短編が主体の番外編短編集。富士見ファンタジア文庫ではよくあるスタイルですがぶっちゃけこのシリーズは本編も短編の集合体なので実質本編と変わりないのでは?まである。割と生徒会室以外でのクラスでの出来事がメインだったり、生徒会役員の面々の過去に迫ったり(一部キャラの過去は本編で語られます)。割とそれぞれの過去の話が結構重くて、そんな彼女ら彼らが本編で生徒会室という場所に一時の安らぎを見出し、楽しくおしゃべりしているというのにどうしようもないエモさを感じてしまうような気がしなくもなく、意味で本編短編両方読んだほうが作品への理解度が深まる印象ではあります。
林トモアキ「お・り・が・み」(全7巻)
ちょっぴり不憫な少女・名護屋河鈴蘭が身に覚えのない借金のカタに悪の組織「伊織魔殺協会」に拉致られるところから始まる、神を殺すものたちと神・魔との戦い。林トモアキ作品はほぼすべての著作が同一世界観で繋がっており、ハマったらめちゃくちゃ面白いけど読みはじめると大変な冊数に。私も全部追えては居ないのですがそんな超長編の世界観のシリーズで真っ先に手を出すのはどれ?というと個人的にはやはりこちらかなと…。
林トモアキ「戦闘城塞マスラヲ」(全5巻)
個人的に一連のシリーズで好きなのはこちら。顔が怖いだけの普通の青年・ヒデオが、偶然得たウィルスの精霊・ウィル子の力を借りながらも鈴蘭の主催するバトルロイヤル「聖魔杯」にハッタリで挑む物語。様々な出会いを経て生まれた絆を武器に、クライマックスでは神や魔と戦うような強敵たちとも渡り合っていくヒデオの姿がとにかく熱く、気持ちよく読める物語です。



▼ 何巻まで買うべき?
「お・り・が・み」(全7巻)→「戦闘城塞マスラヲ」(全5巻)→「レイセン」(全8巻)→「ヒマワリ」(全8巻)でヒデオと鈴蘭に関する物語が全28冊。更に同一世界上の物語「ばいおれんす・まじかる!」(全3巻)と作者の別シリーズであるファンタジー世界を舞台にした物語かとおもったらいつのまにかやっぱり同じ世界の物語だと判明していた「ミスマルカ興国物語」(既刊14巻/以下続刊)があります。自分の読書スピードやお財布の事情に合わせてシリーズ単位で購入していくと良いのではないかと…私はいつかおりがみとマスラヲを再読してレイセンを読みたい。

力尽きたので以下ざっくり。

野村美月「文学少女」(全10巻)
本が「食べちゃうほど」大好きな自称“文学少女”の天野遠子とそんな彼女に「おやつ係」として文芸部に強制的に入部させられた元作家の男子高校生・井上心葉が学園で巻き起こる事件を解決していく甘酸っぱい恋とミステリーのお話。遠子先輩の口から語られる様々な文学作品が本当に「おいしそう」で、そんな文学作品達を下敷きにして巻き起こる様々な事件が印象的。続編である「文学少女見習い」シリーズもあります。
アネコユサギ「盾の勇者の成り上がり」(22巻/以下続刊)
「小説家になろう」から書籍化した人気作。不遇職(?)である「盾」の勇者になってしまった主人公が異世界転生した途端に手酷い裏切りを受け、自らはまともに戦うことが出来ず仲間の力を借りられない状態でただ一人の「奴隷」の少女と共に力をつけていく、というお話。小説家になろうで本編ラストまで読んでいるのですが、書籍版ではかなり大きく展開が変わっているらしいときいてずっと読みたい。なおシリーズ本編と番外編の「槍の勇者のやり直し」を全部買うと半額状態で11000円超えてそこから55%コイン戻ってくるのでかなりおすすめです。
あざの耕平「東京レイヴンズ」(既刊20冊/以下続刊)
後天的に霊力を得て、陰陽師の育成機関「陰陽塾」に通うことになった土御門春虎が、彼に霊力を与えた幼馴染の夏目、腐れ縁でワケアリ霊力持ちの冬児や陰陽塾の面々と共に様々な霊災に立ち向かいながら成長していく物語。本編は3年ほど止まってますが、本編9巻までが第一部なのでそこまで読めばいいんじゃないかなあって……駄目かな……。


2019年読んで面白かったラノベ10選

あけましておめでとうございます。
今年もこのブログをよろしくお願いいたします。

10年代ベストを作った際に「やはり1年分のまとめは下半期まとめとは別にほしいな…」とおもったので2019年読んで面白かったラノベのまとめです。ぶっちゃけこの後に投稿するであろう「好きラノ2019下期」とネタがかぶる予感がするのですが(投票は12日までですよ!)、自分がこれから期日までに何冊か読んで顔ぶれ変えてくれることを信じて!!

なお、10件ぴったりだったのでこの記事の内容をほぼそのまま「マニアック・ライトノベル・オブ・ザ・イヤー」にも投票してきました。投票は明日までなので10タイトル思いついた人が居たら投票してくると良いと思います。

2010年代ベストも頑張って書いたのでよんでね!

瘤久保 慎司「錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」」→感想
この話を劇場アニメでみたい2019
『都市が生える』という発想がもう強さしか無いし、こんなに動いてるところを大画面で見たくなるラノベもなかった。ジブリかTRIGGERでお願いしますってしつこく言う。ストーリー的にも第一部クライマックスで最高に盛り上がっていて楽しかった!
黒留 ハガネ「世界の闇と戦う秘密結社が無いから作った(半ギレ)1」→感想
この「日常」が強いライトノベル2019
欲しかったのは『異能』というよりも『非日常』なのだという主人公の言葉になるほど納得してしまう。そこから、自らの力を使って全力で非日常を『演出』してしまうという、自己満足に満ち溢れた若干傍迷惑なドタバタっぷりが最高に楽しい。そして超能力も異世界も包み込んでしまう「日常」さんが強い。
小路 燦「異世界転生アンチテーゼ 転生魔王はチート転生者をチートで殺します」→感想
この「悪趣味」さが好きなライトノベル2019
異世界転生して魔王になった男が同じ異世界転生者を次々と狩っていく物語。彼らによって生み出されるはずだった物語をバッドエンドの余地も与えず駆逐していく姿が最高に悪趣味で楽しかったです。
有象 利路「賢勇者シコルスキ・ジーライフの大いなる探求 〜愛弟子サヨナのわくわく冒険ランド〜」→感想
2019年一番読んで笑ったラノベ
シモネタと内輪ネタとメタフィクションでひたすら爆走するギャグ小説。とにかく勢いの勝利感があるけどこんなに笑ったラノベも今年他になかったので推したい。登場だけで8行使うマスコットキャラくんが好きです(曇りなきまなこ)
恵ノ島 すず「ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん」→感想
2019年一番キュン死したラノベ
ツンデレヒロインのツンデレを全部事細かに解説されてみんなで「ギャーかわいい!!」ってなるお話。現実とゲームの世界、両面で繰り広げられる恋愛模様と、現実・ゲームの世界の間で築かれていく絆がひたすら可愛かった。2巻できれいにまとまってるのもポイント高い。
衣笠 彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ7」→感想
2019年一番沼だったラノベ
難しいことは何も言わずに7巻の綾小路・龍園の殴り合いの挿し絵を見せてきた友人のやり口が巧妙すぎて震えた(5分後に電書で全部買った)。物語そのものもさることながら、絶妙に良い仕事をする挿絵が本当に良い…1年生編クライマックスである11巻・11.5巻も良かったのですが沼の元凶である7巻を推します。
羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典14」→感想
今一番おもしろいと思ってる長編ラノベ
ほんと毎回「最高に面白かったとおもった前巻を更に超える面白さ」とかボジョレー状態になってるんですけど、14巻の絶望的な閉塞感とそこからシスティーナが介入するクライマックスへの盛り上がりが凄かった…。
師走 トオル「ファイフステル・サーガ4 再臨の魔王と女神の巫女」→感想
今一番続きを心配しているラノベ
主人公3人に加えて脇役達の人間関係も深く掘り下げられてきて、油が乗ってきた感が凄いのでなんとしても5巻が出てほしい…。あと4巻表紙のコルネリウス隊長がめちゃくちゃ好きすぎてこの気持をどうしたらいいかわからなくて持て余している。
永瀬 さらさ「悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました6」→感想
このライバルキャラがかっこいい2019
いやほんとにこのシリーズはリリア様のかっこよさが半端ないので推したい!!ゲームプレイヤーを自称する彼女が、「推しヒロイン」である主人公のアイリーンとNPC達を守るために自らも「ヒロイン」になる姿が最高にアツかったです。
渡 航「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。14」→感想
完結してよかった2019年大賞
俺ガイルとは思えないようなストレートに甘々な展開にもニヤニヤしちゃうし、物語が終わっても彼らの青春は終わらないと思わせるラストも最高でした。長い長い迷走からようやく抜け出して、「終わり」へと向かっていった物語に感慨深さしかない。ところで短編集のうちの1編とかでいいので3年八幡のクラスでの日常がみたいです。


ロクでなし魔術講師と禁忌教典15

 

「なんで!俺が!こいつらの総監督を務めにゃならんのよ!?」帝国代表選抜会を終え、いよいよ迫る魔術祭典。何の因果か、総監督を務めることになったグレン。メイン・ウィザードを勝ち取ったシスティーナと訪れたのは自由都市ミラーノ!平和の祭典に相応しい地に足を踏み入れた帝国代表は、かつてない大舞台で各国代表と激突する!一方、この祭典を台無しにし、戦争をもたらそうとする刺客に気付いたグレンは、教え子たちの思いを守るため、自身も戦いに乗り出して…「へっ!裏魔術祭典・大開催!ってわけだな」天使と吸血鬼。芸術の都に高らかに悲劇の歌声は響く―。(「BOOK」データベースより)

無事に魔術祭典のメインウィザードに選ばれたシスティーナと、アルザーノ代表の総監督に抜擢されたグレン。学生たちが華やかな闘いを繰り広げる平和の祭典の裏では、戦争を起こそうとする派閥の陰謀が渦巻いていて…。システィーナ達の成長を感じさせる魔術祭典本戦の様子と、水面下で蠢く陰謀をグレン達が阻止する裏の戦い、両面から描かれるそれぞれの駆け引きが楽しかった!

学友達と比べると突出してるけどグレン達の戦いに入れてしまうと(ぶっちぎりの速度で成長を続けているとはいえ)背伸び感が否めなかった、これまで色んな意味で相手に恵まれなかったシスティーナが自分と同格かそれ以上の他国の少年少女達と全力で凌ぎを削り合う様子にワクワクが止まらない。窮地に陥っても冷静な判断をして、自分で抱え込むだけではなく仲間を、そして外で奔走するグレンを信頼して戦う彼女の様子が頼もしすぎたし、実力はあるけど度胸は年相応の少女かそれ以下だった頃の彼女を知っていると感慨深くなってしまった。また、システィーナの裏に隠れて目立たないけどしっかり帝国代表に食い込んできたギィブルの成長ぶりに個人的には大興奮でした。最後まで素直になれなかった彼こそが一番グレンの戦闘スタイルを忠実に受け継いでいるという展開、胸が熱くならないわけがない。それにしてもエレンはすっかり百合担当になってしまったな……。

華やかな魔術祭典の裏で蠢く、平和を乱そうとする陰謀とそれを阻止しょうとするグレン達の戦いも良かった。何より、かつての失敗を経てひとつ「わがまま」になり、精神的にも一回り大きくなったルミアの成長劇が印象的でした。強大な敵を前にしても動じず、自らの壁を一つ乗り越えて大切な物を守るために戦う彼女のすがたに胸が熱くなる。最近は結構システィーナの成長が主体になっていた感があったけど、ヒロイン争奪戦的な意味でもまだまだ予断を許さない感じのルミアの猛攻が楽しかったです。

魔術祭典の決着は次回に持越し、グレン達の水面下の戦いもまだまだこれから…という状況で黒幕その人が出てきちゃうのかーー!!次回への引きがバッチリ過ぎて続きが楽しみで仕方ない。


「好きラノ 2019年上期」投票します。

企画元:ラノベ人気投票『好きラノ』 - 2019年上期

今回も参加させていただきます。割と今季は新作頑張って読んでたので多めに投票してみました。コメントは控えめなので気になったら感想記事の方に飛んでいただければ幸いです(ネタバレと興奮したオタク特有の読みづらい長文には注意してほしい)

Twitterからの投票も受け付けられてますのでお気に入りの作品があるかたは是非ご参加ください。

amazon.co.jp:幼なじみが絶対に負けないラブコメ
二丸 修一「幼なじみが絶対に負けないラブコメ」
【19上期ラノベ投票/9784049125245】
初恋をこじらせた主人公とヒロイン2人が繰り広げる空回り上等、全員が自分の仕掛けた地雷を自分も踏み合うような三角関係が最高に楽しい。主人公をはじめ、魅力的な男子キャラが多いのも魅力の一つです。
amazon.co.jp:賢勇者シコルスキ・ジーライフの大いなる探求 〜愛弟子サヨナのわくわく冒険ランド〜
有象利路「賢勇者シコルスキ・ジーライフの大いなる探求 〜愛弟子サヨナのわくわく冒険ランド〜」
【19上期ラノベ投票/9784049124569】
シモネタとメタフィクションと内輪ネタでひたすら爆走するギャグ小説。とにかく好き嫌い分かれそうな作風だけど騙されたと思ってマスコットキャラだけでも見ていってほしい。マスコットキャラがツボに入りすぎて久しぶりに「笑いすぎて腹筋が辛い」という状態になったので謹んで推させていただきます。
amazon.co.jp:世界の闇と戦う秘密結社が無いから作った(半ギレ)
黒留 ハガネ「世界の闇と戦う秘密結社が無いから作った(半ギレ)」
【19上期ラノベ投票/9784865544497】
異能はあるのに非日常はなかった!!もう自分で非日常を作るしか無い!!という圧倒的自作自演系異能バトル小説。「どうせそんなこといって途中から本物の非日常と戦うんでしょ?」と思ったら本当に最後まで自作自演以外の非日常が訪れなかったのでめちゃくちゃ推していきます。
amazon.co.jp:リベリオ・マキナ
ミサキナギ「リベリオ・マキナ -《白檀式》水無月の再起動-」
【19上期ラノベ投票/9784049123289】
絡繰り仕掛けの少年と二人の少女が繰り広げるボーイミーツガールファンタジー。感情を得た機械が不器用ながらも自分の守りたいものを見つけていくという王道ど真ん中の展開が最高に楽しい。アンドロイドもの好きとしてもめちゃくちゃ推したい。
amazon.co.jp:天下一蹴 今川氏真無用剣
蝸牛 くも「天下一蹴 今川氏真無用剣」
【19上期ラノベ投票/9784797398137】
戦国武将の争いから早々にドロップアウトした「無用者」の夫婦が蹴鞠したりイチャイチャしたり敵の刺客と斬った張ったをしながら京都を目指す剣客ラノベ。今川夫婦のイチャイチャも大変可愛いんだけど、二人からどこか漂う暗い影や、過去との対峙というべき終盤の展開などもすごく良い。あとコミカライズがめっちゃいいのでみんな読んで。
amazon.co.jp:ようこそ実力至上主義の教室へ11
衣笠 彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ11」
【19上期ラノベ投票/9784040657394】
今更1巻から全部一気読みしたんですけど本当に面白かった…!一学年編のクライマックスに相応しい手加減抜きの頂上対決と、決して気持ちの良い終わり方ではないけれど今後への展開を期待させるようなラストが好き。二年生編も楽しみです。
amazon.co.jp:ロクでなし魔術講師と禁忌教典14
羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典14」
【19上期ラノベ投票/9784040727240】
システィーナがまじヒーローすぎてヤバイ。これまでにない絶望的な展開からシスティーナの行動をきっかけに一気にひっくり返していく展開が超楽しかった。本当にこのシリーズは右肩上がりで面白くなっていくので気になる人は今からでも追いついてきて…!!
amazon.co.jp:錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」
瘤久保 慎司「錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」」
【19上期ラノベ投票/9784049121629】
もうサブタイからして強すぎるし、人間から「都市が生える」という発想が強すぎてその時点で勝ってる。何度も言ってるんですけどめちゃくちゃな良作画ですごい監督の作った劇場版アニメでみたいよなこの話…。物語としても、第一部クライマックスの名に相応しい盛り上がりが最高に楽しかったです。
amazon.co.jp:悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました4
永瀬 さらさ「悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました4」
【19上期ラノベ投票/9784041072592】
宿命のライバル(ヒロインと悪役令嬢)がこれきりの共闘する展開なんて無条件で好きに決まってるじゃないですかー!!これまでキャラが若干薄かった脇役やヒロイン達もどんどん掘り下げが行われてきて、めちゃくちゃ楽しくなってきた。今後に続く伏線もしっかり張られていて、続きが楽しみなシリーズです。


ロクでなし魔術講師と禁忌教典14

 

リィエルの一件を乗り込え、ようやく訪れた平穏。女王陛下の尽力により数十年ぶりに開催されることになった魔術祭典に、アルザーノ帝国魔術学院、聖リリィ魔術女学院、クライトス魔術学院―アルザーノ帝国の各地から有力生徒たちが結集する。「世界の大舞台で魔術の腕を競い合ったお祖父様が見たという光景を、この眼で見たいんです!」その中には、もちろんシスティーナの姿もあり―。帝国代表の覇を競う中、因縁の少女・エレン=クライトスと再会することになるのだが…。選抜会に潜む卑劣な陰謀、そして失われゆく自分たちの未来を解放するため、システィーナは天高く飛翔する! (「BOOK」データベースより)

数十年ぶりに開催されることになった魔術祭典。学院の代表候補に選ばれたシスティーナは、最優秀選手を目指してやる気十分。そんなシスティーナや学院の生徒達を微笑ましく見守っていたグレンだったが、システィーナの元婚約者であるレオスの妹・エレンの登場をきっかけに何かが狂い始めて……。

システィーナの魔術師としての「成長」を数値の上でも実戦でもこれでもかというほどにみせつけてくる序盤の魔術祭典が超楽しい。なんというかこれまでは周囲が色んな意味で「規格外」すぎて、システィーナが成長していることは解ってもそれがどれだけ凄いことなのか伝わりづらい部分あったと思うんですよね。同年代の学生だけの中で、実力を出せる状態で競わせるとこんなにぶっちぎりで強いんだな……作中でも言われているけど「努力する天才」の本領発揮、恐ろしすぎでは。

そして今回マジで凄いなと思うのは、システィーナがメインの回ではあるのですがシスティーナは最後まで事件の全容を一切知らないままということなんですよね。一週間の閉じた輪に閉じ込められて誰にも相談出来ずに解決策を見いだせず腐りかけていたグレンと、気の遠くなりそうな年月をループの中で過ごして摩耗していったエレンの二人を、そして危うく取り返しのつかなくなりそうだった世界を、事情を一切知らされないまま完璧なまでに救ってしまうシスティーナがマジでヒーローすぎる。

これまでどんなにしんどい状況でも鮮やかに事態をひっくり返してきたグレンが囚われた絶望の輪廻があまりにも重く、だからこそ決して出しゃばる事なくグレンを支え、力になってくれるシスティーナが頼もしすぎる。だからこそ、これまでどんなに頼りにしても「教え子」でしかなかったシスティーナに、グレンが掛けた「相棒」という言葉があまりにも破壊力高くて、胸が熱くなってしまいました。それまでの閉塞した展開が嘘のようなグレンとシスティーナのコンビ戦闘も最高だった……。

次回への引きもバッチリで、続きが気になる。本っっっっ当にこのシリーズは安定して面白いなもう…!!