ページ 182 | 今日もだらだら、読書日記。

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制覇するフィロソフィア

オンライン書店ビーケーワン:制覇するフィロソフィア制覇するフィロソフィア

発売:2006.5
発行:集英社
[著]定金 伸治 [絵]エナミ カツミ
総評:友情・努力・勝利(・パンチラ/大嘘)

性的特徴を失った漢(…と書いて「女」と読む)達が「帝塾」なる学校に集って自らの“哲”をもってひたすらバトルをするお話です。言葉が力になったり薀蓄が長いあたりは「終わりのクロニクル」に通じるところがあるかも。(どちらも薀蓄を適当に読み飛ばしてもあまり問題とか、その辺も似てる)

とりあえず良い意味で「馬鹿」な小説です。
今の小・中学生が読んだらついていけないノリかもしれませんが、「友情・努力・勝利」な熱血漫画が好きだった世代にはかなりたまらない小説だといえましょう。
ギャグというかバカ。ちなみに「?塾」とかドキッ!女だらけの女子高バトル!とか全く傾向は違うものの同文庫の某乙女塾を思い出すんですが、スーパーダッシュ文庫はこんな小説ばっかりなんですか?(多分違う)

個人的には「殆どの女性が性的特徴を既に失っている」という、おそらくはこの世界観で一番異質的な設定がイマイチ目だって無かったなというか、その辺がもうちょっと前半でアピールされていれば後半のネタバレ部分がもう少し面白くなったんじゃないかなと思いますが。挿絵の関係で仕方なかった…というか意図的にわざと目立たせてないんだと思うんですけど、単に胸が無いとかいう表現も晒しで隠してるとかそういうイメージで受け取っていたので驚いたというよりも「え?そんな設定になってたの??」という感じが強かった。

とりあえず、ぐだぐだいうより読んで感じろ!!な小説です。燃える展開が好きなかたは是非どうぞー。

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レジンキャストミルク3

[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜

姫島姫の身体を固定剤にして現れた“無限回廊”。その中に自らの親友である姫の意識が生きているということを晶に告げられず、思考回路に不全を生じさせる硝子。硝子の友人・君島直子や“壊れた万華鏡”舞鶴蜜を巻き込んで事態は最悪の展開に。
 

…というか、2巻から見事に主人公の思惑が裏目に出まくりですね。「こうなったら嫌だよなぁ」とおもった方向にストーリーがズンズン進んでいくのはある意味流石という感じです。虚軸になってしまった某クラスメイトの狂気も必見(ありがちではあるけど、王道なだけに痛々しいんだよなあ…)

ある意味一番強烈だったのがゲストキャラ?の担任の先生かも。
ノリ的には「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」の先生に近いんだけど、その正義感が裏目に出てしまった最たる例というか…いつでも「友情・努力・勝利」で切り抜けられるもんじゃないというのが痛烈に痛い。少し考えればわかるはずの結果すら見えない盲目ぶりはもう見ていて不快にすらなりました。
“行き過ぎた正義は悪である”っていう言葉がぴったり来ますね。(しかしこれ、どの作品のセリフだっけ?)

どろどろに鬱でシリアスでダークなストーリーが連発する中、それでも時々しっかりと甘いほのぼのコメディが入ってくるのがまた上手いです。大体こういう小説って話がシリアスになればなるほど、シリアスの比重が多くなってコメディ色が薄くなるものですが、このシリーズは短いながらもほのぼのパートのインパクトが強いのでほのぼのとダークのシリアスが絶妙に感じます。

酒に酔った舞鶴のツンデレ発言連発に大爆笑。(作者さん狙ってる?(笑))
そしてカラー口絵漫画にも大爆笑(プリンの国って…!!)
カラー口絵で漸くなんとなーくだけど虚軸について理解した私でありましたorz

しかしこれ、2巻がみつからなかった関係で4巻発売直前に読むことになって正解だったかも。発売日直後に3巻読んでたら続きが気になってしょうがない1ヶ月を送るところでした。
というわけで、4巻に期待!!

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レジンキャストミルク2

オンライン書店ビーケーワン:レジンキャストミルク 2レジンキャストミルク 2

発売:2006.1
発行:メディアワークス
[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜
序盤の“ほのぼのパート”で色々と癒されていると、後半のどろどろのダークパートで痛い目をみる「レジンキャストミルク」の第二段。
全体的に考えるとほのぼのとした日常生活のパートは本当に最初のちょっとしたところしかないはずなのに妙にそちらが印象に残っており、当事者でもないのに彼らが2巻開始当初での関係には戻れないんだなあ、と思うと無性に悲しくなります。
いやもう、カラー口絵のかしまし4人組のやりとりとか覚えてたりすると、マジで欝ですね…。

特に姫島姫がいなくなってグループのバランスが崩れ、彼女の代わりを務めようとする硝子を八重が諭すシーンなんか秀逸かと。
他人が全く同じ台詞・同じ行動をとっても、その人じゃないと務まらないポジションってありますよね。人の真似をすれば良いもんじゃないっていうか。逆にそういった本来直すことの出来ないはずのバランスまでも違和感がないように修正を行ってしまえるペイントマーカーってものの存在がそら恐ろしく感じました。

しかし、前巻に引き続き戦闘シーンがかっこいい。特に里緒のマジ切れモード萌え(笑)主人公達の台詞は前巻よりもソフトになってましたね(やはり「レ●プして」はマズかったんでしょうか…)

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タクティカル・ジャッジメント 逆転のトリック・スター!

オンライン書店ビーケーワン:タクティカル・ジャッジメントタクティカル・ジャッジメント

発売:2003.1
発行:富士見書房
[著]師走 トオル [絵]緋呂河 とも
人気法廷ゲーム「逆転裁判」に毒味を与えて小説にしたような印象の小説。後半のどうにもならない状態からの逆転劇はまさに逆転裁判をそのまま文章にしたような感じでテンポも良く、面白かったです。

普通の推理モノ小説のように犯人探しがメインではなく、“無罪を勝ち取る”ということが主目的というだけでこんなに印象変わるんだなあ。
また、陪審員制度や予備審問を導入した近未来日本の法廷が舞台という設定なので法廷の空気を自分達に向けることもポイント。
法律の穴を縫ったスレスレの切り抜けなどは手に汗握りつつ見守ってしまいました。近所のバアチャンだの友人だのが次々弁護するところとか最高w
あと探偵の影野氏とか、あの年でバリバリの共産主義者な皐月がなかなか良い味出してます(笑)

この陪審員の制度は現在日本でも「裁判員制度」が施行されるのされないので話題になってますが、そのへんのメリット・デメリットも結構判りやすく解説されていたのでこれを機会に手を出してみては?

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バイトでウィザード 唱えよ安らぎの歌、と星は輝いた

オンライン書店ビーケーワン:バイトでウィザードバイトでウィザード

発売:2006.6
発行:角川書店
[著]椎野 美由貴 [絵]原田 たけひと
「バイトでウィザード」シリーズ、とりあえずここで一区切りでしょうか?
(※あとがきを読む限り長編は最後かとおもったのですが良く見ると特に「最終巻」という表記はないようなので、“最終刊”という表記は訂正しました。でも終了っぽい気がするんだけども。)

この作品に関しては中盤から色々と痛いラストを想像していただけに、最後に本当に僅かですが希望を残した終わり方になってくれて本当に良かった。正直普通に考えて残り3ヶ月程度で何とかできるようなモノではないけれど、明確なバッドエンドで終わるよりは救いが持てたかなと思います。考えると「スパイラル?推理の絆?」の最終回が割合こんな感じでしたね。

ただ、未消化な部分が多くてそのへんが納得いかないかも。
特に王道好きとしては結局色々想定外な事態があったにせよ家長の思惑とおりの結果に終わってしまったことが残念でなりません。あと最後まで伏線らしきものを匂わせつつただそれだけだった深蓮寺加奈とか、中盤は結構深いところまで関わってきたのに最後までなんだかんだいいつつ蚊帳の外だった風紀委員とか。なんというか、伏線を匂わせておいて結局何もしなかった部分が多い気がします。

せめてあと1巻くらい使って、外伝という形でも何でもいいからその辺を消化してくれればいう事無しなんですけど…。

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ムシウタ 07 夢遊ぶ魔王

オンライン書店ビーケーワン:ムシウタ 07.ムシウタ 07.

発売:2006.6
発行:角川書店
[著]岩井 恭平 [絵]るろお
未だ利奈のことをふっきれない元「むしばね」メンバー有夏月が、電波的な彼女(公式あらすじ談/笑)に振り回されながら共に街を脅かす“魔王”と戦うといった話。

愛恋が良すぎてもうたまんない。

というか愛恋といい“魔王”といい、今までのキャラとは段違いの強さです。
今までのキャラは良くても大食いや浸父の誘惑を跳ね除けるのが精一杯だったのに
彼らすら利用して自らの夢を叶えようとする姿は本当にかっこよすぎ。
プロのジャーナリストでも、虫憑きでもない愛恋が持つジャーナリスト魂に感動。
相変わらず岩井さんの生み出すキャラクターはいちいち魅力的過ぎます。

2巻連続大介達メインキャラは殆ど出なかったのですが、その分少しずつ新しい勢力の動きが活発になってきたりしてクライマックスに向けての動きが水面下で進んでいるよう。
戌子の教え子達や鯱人の動きも気になるところです。

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砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

オンライン書店ビーケーワン:砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

発売:2004.11
発行:富士見書房
[著]桜庭 一樹 [絵]むー
posted with 簡単リンクくん at 2006. 5.26
ちょっと暗い家庭環境を抱えたちょっと冷めた女の子(?)とだいぶおかしい家庭環境を抱えただいぶおかしい女の子(!)という、「推定少女」や「少女には向かない職業」と同じ系統の話。最初にバッドエンディングを提示してあって、その経過を追っていくという形。

「少女には?」とは違って、大人達がいい味出してる。特に担任の先生と主人公の兄。特に担任はある意味「大人になった主人公はこういう人間になるのかもしれない」というのを象徴しているような。先生の最後の独白にはしんみりしました。大人にしても別に何もしていない訳ではなく、ただちょっと何もかもが遅かっただけというのが判っただけでも少しは救いに思える。メインキャラクターは死なないけど「少女には向かない職業」の方が現実に対して救いが無いまま終わってしまったなあという印象だったので、こちらの方が好きかも。

「どうやら心配してくれていたようだった。社交界には、優しさもあった」


砂糖菓子のような甘い現実逃避の世界から戻ってきてみたら、案外現実だって二人が思っていたほど苦くは無かったんだよ、と。エピローグを読むと「もう少し二人が“現実”に目を向けていたら、このような事にはならなかったのではないか」と思ったりして。

でもこの後味の悪さというか後味の寂しさが桜庭一樹という人の作品なんだろうなあ、と思う。

それはそれとして、Mに目覚めてしまったクラスメイトの今後が心配です(笑)

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殺×愛 3—きるらぶ THREE—

オンライン書店ビーケーワン:殺×愛(きるらぶ) 3殺×愛(きるらぶ) 3

発売:2006.5
発行:富士見書房
[著]風見 周 [絵]G・むにょ
今回はアクション色強め。
ラブコメ的な意味で非常に熱いです。利用するだけだの義務だのなんだのいいながら少しずつ距離を詰めていくヒソカとサクヤ、二人の関係に目が離せません。一気に読みきってしまいました。

しかし、ヒソカの自分に向けられた愛情に対する鈍さには色々な意味で大矛盾を感じざるを得ないのですが、読者をも欺いているのか本当に自分に関してだけ異常に鈍いのかそういう部分の感情が死んでしまっているのか、どれだ?

ストーリーを読んでいった印象からするともう起承転結の「転」にさしかかる部分かなと思っているのですが、実際まだ300日近くあるんですよね。あとがきを読む限り今日が何曜日で?なんて話のつじつまを合わせているというネタがあったけど、この調子で行くと完結までにどれだけかかるんだろう?イメージ的には5?6巻で終わりかなというイメージなのですが。

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殺×愛 2—きるらぶ TWO—

オンライン書店ビーケーワン:殺×愛(きるらぶ) 2殺×愛(きるらぶ) 2

発売:2006.2
発行:富士見書房
[著]風見 周 [絵]G・むにょ
いや?…空、青いなあ…

青春っていいよなあ…

というわけで、今回はラブコメ中心です。個人的には非常に「青臭くて」良し。そしておバカなラブコメの後に「彼女は空を見上げていた」で締められてキュンとなった…それまでの作品とのギャップが相乗効果できます。マジ切な過ぎ…。
そしてサクヤの天然ツンデレぶりが非常に可愛い。プリン博覧会?の話とか非常に可愛い。今こそ言おう、可愛いは正義。

しかしこれ、1巻から比べて加速度的に面白くなってくるんですけど。主人公もだんだん本音を出してきて良いカンジです。あれですね、男のツンデレですねヒソカ!(黙れ)ほのぼのとした中にもふと胸を突く終末的な刹那さというか、そんな感じの空気がたまりません。

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Add 機械に捧ぐレクイエム

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発売:2005.3
発行:角川書店
[著]仁木 健 [絵]椋本 夏夜
なんか全体的にちぐはぐな印象…。
基本的に「萌え」を狙いたいのか「燃え」を狙いたいのかようわかりません。色々な意味で。きっと椋本夏夜さん+銀髪ツンデレ二重人格ゴスロリ美少女という時点できっと萌え狙いなのだろう。
なんというか、説明しがたいですが「萌えと燃えがお互いを抑制しあって微妙な小説になっちゃいました」みたいなイメージががが。
主人公の「マンガおたく」な設定とか殆ど生かせてないし。(時々出てくる「マンガの法則」とかが結構的を得ていて面白かったり、特殊戦闘モード時の掛け声に燃えてしまっただけに余計残念…)
アイリーンも可愛いんだけど、なんか二重人格設定があまり生かせてない気がするし(自他共に認める二重人格萌えとして残念でならない)
1巻読んだあと2巻を読むまでにダレてダレてダレまくり、2巻読んでる途中でもダレた。
素材はいいのに調理法をまちがっちゃったようなそんな印象がぬぐえません。

アイは可愛いんだけど、リンがアイが感情を取り戻す為だけのダシに使われているようにしか見えなくて、なんだかかわいそうなんですよう…。

このシリーズ、萌え萌えなラブコメ小説路線か、燃え燃えなアクション小説路線のどちらか一本に絞った方が売れるんじゃないかしら。

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