“甲田 学人” の検索結果 | ページ 2 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:甲田 学人 (29 件 / 3 ページ)

断章のグリム2 ヘンゼルとグレーテル

オンライン書店ビーケーワン:断章のグリム 2断章のグリム 2

発売:2006.7
発行:メディアワークス
[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける
いやグロテスク以外の何者でもないとおもう。<甲田さんの作品
1巻の「ホラーじゃないよ!メルヒェンだよ!」以上の衝撃だよ。
きっと甲田学人氏と私達で「グロテスク」の考え方が違うんだろうけど、あまりにも無謀な発言だと思うけどなあ…。

と思って、「グロテスク」で検索してみた。
グロテスクの意味、語源、由来を解説。気味が悪く異様な印象を与えるものを指す。15世紀のローマで発見された古代模様に由来する語。

つまり、甲田さんの定義している「グロ」は生理的嫌悪を及ぼす表現というよりは
人として「奇怪」という方向なのでしょうか。確かにそれなら今回の作品が「スプーン一杯のグロテスク」というのも頷けます。

…いや、まあ、多分世の中の人は本来の意味のグロじゃなくて「生理的嫌悪を及ぼす」意味でグログロいってるんだと思うんだけど…。
こういう場合、今回のような最早現実にはありえない描写よりも、「現実に起こりそうな」リストカットシーン(夜魔の「薄刃奇憚」など)やMissingで怪奇に取り付かれた少女が自分の目に硝子の破片を突き刺すシーンの方がキくと思うんだよね。


すいません、大分話がそれました。
しかし、どのブログ感想でも皆このあとがき発言について触れてるのが笑えるw

今回の感想は…うーん、なんか今までより全然感情移入できない、というか…イマイチ話に挽きこまれない。どこがどうというわけでもないんですが…。だからこそ「夜魔」も「Missing」も「断章のグリム」の1巻も怖いながらに大好きだったんだけどなあ。
ご本人が「グロテスク」をわざと意識して書かれた所為か、あまりにも現実離れした光景に移入できない。移入する暇も無く気が付いたら終わってた…というカンジで少し残念です。
童話の解釈とかは相変わらず面白いと思いました。
とりあえず、次巻ではグロとか気にしなくていいからいつものノリを、おっかなびっくりしつつ期待…してます…よ?(笑)


断章のグリム1 灰かぶり

オンライン書店ビーケーワン:断章のグリム 1断章のグリム 1

発売:2006.4
発行:メディアワークス
[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける
「Missing」の甲田学人さんの新シリーズ。
“神の悪夢”と呼ばれる超常現象に遭遇し、そのトラウマを思い起こすことによって特殊な能力を身につけた人間達が“神の悪夢”が引き起こす超常現象と戦う…といったストーリー。登場人物達の行動がアクティブになったMissingという印象?(間違っても“ポジティヴ”ではない)

相変わらず民俗学に関する学術的…というかコアな話題と過剰すぎるだろってまでのグロ描写が秀逸です。しかも今回はヒロインがリスカで攻撃という事で、先端恐怖症の私にはキツイ話になりそうです。

色々な意味でMissingの題材を童話に変えてその他色々な細かい部分を電撃文庫でありがちな学園SFモノに焼きなおしたという印象が否めませんが、なんかもうこの方の作品のポイントは大まかなストーリーよりも薀蓄とグロ描写にあるように思えてきたのであまりきにならないという説も。主人公の日和見な印象がどうしても近藤を髣髴するとか(能力的にはむしろ稜子ですが)、ヒロインが亜紀ちゃんに見えるなんてオモッテナイヨー。むしろ葬送屋が神野・叶野コンビに見えたのは私だけじゃないはずだ(というか、あの描写は絶対狙ってると思う)。

他の方の作品でたとえれば、大筋的には「シャドウテイカー」に似てるかもと思ったり。学園が舞台だったりグロかったり暗かったりするあたりが。

描写は相変わらずいらんまでに上手いです。Missingから伝統のグロ・スプラッタな描写は途中でもうちょっと描写力下手でいいのにとまでうっかり思ってしまいました。表現が上手くて脳内でリアルに表現されてしまうので、そっち系の描写が苦手な人には全くお奨めできません。


Missing13 神降ろしの物語・完結編

オンライン書店ビーケーワン:Missing 13Missing 13


[著]甲田 学人
メディアワークス(2005.6)

今回は挿絵なしで、文章のみの構成。
個人的に挿絵と本文の両方が好きで買っていた人間としては裏切られたような気分ですが。
まあそういう特別な雰囲気を出したかったのならしょうがないか…。

良くも悪くも、「Missingらしい」終わり方でした。
後味悪い?…想像以上に後味悪かったですよ。
エピローグ読みながら武巳じゃないですが呆然としてました。

そこまでのストーリー展開がMissingにしては結構オーソドックスというか
結構ありがち(良い意味です)な展開になっていたので、
エピローグで谷底に突き落とされたような気分でした。

でもこれがMissingの味だ、といわれるとそれまでだし
まあ半分くらいこういう風な終わりになるだろうなあという心構えはあったので
悪い印象はありません。
個人的には亜紀にはもっと幸せになってほしかったです(切実)

一応最後の展開までMissingにしては王道展開に見えるのですが
エピローグで失ったものの大きさに気づいて愕然とします。私が。

とりあえずシリーズ完結なわけですが
電撃HPで連載?されていたらしい短編のほうも文庫化してほしいです。
あちらのほうが1話完結な分、後味悪くて秀逸だった気がします。
とりあえず作者さんの新刊に期待。


夜魔

オンライン書店ビーケーワン:夜魔夜魔

発売:2005.11
発行:メディアワークス
[著]甲田 学人
posted with 簡単リンクくん at 2006. 6.19
「Missing」の名脇役(というか悪役?)神野・詠子コンビの周囲で起こる怪奇を描いたハードカバー短編集。

個人的に、何故電撃文庫の作品がここで挿絵なしやハードカバー方向に力を入れ出したのか疑問なんだけど(ラノベはイラストがあってなんぼだと思うので)、でも甲田さんの小説は元々あまりラノベらしくない、小難しい内容なのでこれもありかな、と。
ただ、電撃HPに載っていた時は挿絵入りだったと記憶しているので、かなり贅沢な使い方してるなあと思います。ちゃんと挿絵がついてるものをわざわざ挿絵だけなしにして出版する意図がようわからんです。

空目様の小難しい都市伝説講義がなくなった御蔭で、ライトノベルではなく、完全な「伝奇・ホラー小説」という形になってしまってますね。学校の怪談とかそういう系の本だと思って読むと良いかと。Missingも背筋の凍る描写が満載でしたが、今度は「正義の味方」たる空目達がいない為、全話見事に救いのない展開となっています。ハッピーエンドじゃないと許せないという方は死んでも見ないほうがいいです。あと、オバケや怪談苦手な人。これ読むともれなく夜眠れなくなる、飯が喉を通らなくなるなどの副作用が起こります(笑)


尚、独断と偏見で一番怖かった話を選ぶなら断然「薄刃奇憚」。
元々プチ先端恐怖症のケがある私は吐き気を催しそうになるほどの破壊力でした。主人公がリスカする時の情景描写や心象描写が物凄い真に迫っており、もう始終自分が鳥肌。Missing5巻の赤名裕子が自分の眼球にガラスを突き刺す場面が延々と続くと考えてくれれば良いかと。それでも最後まで思わず読んでしまう辺りはもう甲田マジック。しかし、リスカの描写がリアルすぎて怖いんですが…甲田さん、リスカ経験あるの?とツッコミたくなりました。

読後感は最悪ですが、それでこそMissingてかそうじゃなきゃMissingじゃないよねということで、最高の読後感の悪さに★5指定(笑)

心臓の悪い方、怪談が苦手な方は絶対に読まないように!


Missing12 神降ろしの物語


[著]甲田 学人
[絵]翠川 しん

 
半年振りの新刊?。久しぶりに読むとやっぱり怖いですね、これ。

なんというか空目と亜紀以外、全員キャラ変わりすぎ(苦笑)
特に俊也と武巳のキャラが…前巻までと180度違うんですがっ。
稜子の変化は好ましいもの、というかかなり良い感じに変わったなあと思うけど。
空目に堂々と反対意見言っちゃうシーンとかめちゃくちゃかっこいいです!
逆に俊也は昔のヘタレ犬(待て)だったころのほうが好きだったなあ。

反対に武巳の行動がますますあぶなっかしくてもうほんと見てられないです。ガクガク。
バイトでウィザードの京介もびっくりの危なっかしさですよ。本当に。
特有のゾっとする怖さも健在…というかますますパワーアップ。
携帯電話ネタっていうのもまた、偉く時代の流行に乗ってますよね(笑)
という訳で今回の怪談は「着信アリ」系です。身近なツールなだけにマジ怖い…。
亜紀の方も色々伏線張られたまま何も解決してないのでかなり心配。

今回は詠子さんの過去話がチラっと出ましたね。
結構ありがちなネタではあったけど彼女の行動原理がちょっと見えたような気がした。
しかし保健室のあのシーン、偉くエロく感じまs(強制終了)

しかし本当に武巳君大丈夫なんでしょうか…続刊早めに出るといいなあ…。


Missing11 座敷童の物語・完結編


[著]甲田 学人
[絵]翠川 しん

 
しょっぱなから武巳と稜子がラブラブモードでびびった(笑)

ついに(色々な意味で)美術部メンバー全滅ですか…
個人的には奈々美ちゃん想いの沖本君がかなり好きだったのになあ。
そして武巳がどんどん孤立するわ、泥沼にずぶずぶ浸かってくわでもう心配でなりません。
なんだかんだいって、稜子は空目たちと決別した訳じゃないしな?;

亜紀スキーとして亜紀の出番が少なかったのが残念でなりませんが
彼女の唯一出番を張ってる、基城とのシーンは好き。
ところでどうじさまの事件は解決しちゃったんだけど、亜紀のどうじさまに全く触れられなかったのは
次の話への伏線なんでしょうか…よもや忘れられてるなんてことないよね(笑)
というか話が進む毎にどんどん亜紀の出番が減っていった気がする今回。

なんか今回はいつもよりグロテスク度は下がり気味だったような。
今まで回を重ねる毎にグロ度が上がってるって(友達との間で)評判だったのに(こら)
最後の武巳と沖本の対決シーンくらい?


Missing10 続・座敷童の物語


[著]甲田 学人
[絵]翠川 しん

 
なんていうか、段々この話、人間関係グロくなってきますね。
最近すっかり描写の怖さに慣れてしまったしまったせいか、最近こっちのが気にかかる(笑)

今回の表紙、5巻よりも武巳が凛々しい顔してるのが凄い印象的だった。
5巻の表紙の武巳は明らかにヘタレくさいので(失礼)
しかし今回の話を読んで思う。

実は最強キャラは武巳じゃなかろーかと。

一番印象に残ったのはやはり最後に武巳と俊也が揉みあうシーン。
Missingって話はメインキャラが4人いて、武巳が今まで一番主人公らしい子だったんですが
この巻ですっかり逆転してしまった感じですね。
俊也が自分の知り合った人間全てを護りたいと悩んでいるのとは対照的に
稜子一人を助けるため、自分の周囲の人間を巻き込むと全て承知で魔津方に手を貸す武巳。
武巳は最後に自分のことを「凡人」って言ってるけど
好きな人のためとはいえ武巳は、既に凡人の域から乖離してしまっている印象を受けました。

個人的に気になるのは武巳たちもだけど、何より(ファンとして)亜紀のその後なんですが。
多分次の巻は彼女が中心にストーリーが展開されるんだろうなあ…。


流行に乗って「ライトノベル個人史」書いた

 ライトノベル遍歴を語るのが流行っているようなのでブログのリハビリも兼ねて投下します。前半は以前に書いた記事の焼き直しなので、個々のタイトルの紹介は省略します。あと永遠の21歳ということになっているので年代はかかない。

ひたすらお金がなかった少女小説読み漁り期


 図書室と図書館と古本屋の100円以下ワゴン(ブックオフ参入前の微妙な古本屋とかだと10円とか30円みたいなワゴンが割りとあった)で読むものを探していた時代。コバルト・ティーンズハートのミステリ系の長編シリーズや恋愛系の1冊完結系ばかり読んでました。

408610783X殺人切符はハート色 (集英社文庫?コバルト・シリーズ)
山浦 弘靖,服部 あゆみ (著)
集英社
発行:1985-09

 古本屋駆使して一番頑張って集めてたのはやっぱり「星子宙太シリーズ」だとおもうんですけどまさかこれ50冊続いて子供が出来るところまでいったとか流石に知らなかったです……さすがに全部は追ってません。

 なおたまに同世代が話題に上げる「運命のタロット」シリーズは古本屋ではめったにお目にかかれず。ぶっちゃけ、ミステリーものと恋愛物は冊数出てても1冊で話が完結するから巻数バラバラでも追いやすかったんだとおもう。運タロとかあらすじからして時系列バラバラではよみたくないですしね。折原みとの現代舞台の恋愛物とか「とんでもポリス」とか「〜の国のアリス」シリーズとか読んでたはずだけど内容うろ覚え。

4086145685なんて素敵にジャパネスク (コバルト文庫)
氷室 冴子,後藤 星 (著)
集英社
発行:1999-04
4758436894あなたにここにいて欲しい (ハルキ文庫)
新井 素子 (著)
角川春樹事務所
発行:2012-10-11

 図書館で読んでたやつというと「ラノベっぽい(と言うかラノベ出身)けど一般レーベルで書いてる」このふたり。氷室冴子はコバルト文庫のやつが割とそのまま文庫やハードカバーで図書室入ってましたね。新井素子は少女小説レーベルで書いてたのとは違う路線のやつが入ってたんだけどそこからコバルトに行って転び直したりしてたから……「あなたにここに居て欲しい」は良い百合なので好きな人はどうぞ。あと「おしまいの日」はいいぞ。

大体林原めぐみが悪い富士見全盛期

B0093SY2YKスレイヤーズ1(新装版)<スレイヤーズ (新装版)> (富士見ファンタジア文庫)
神坂 一,あらいずみ るい,あらいずみ るい (著)
KADOKAWA / 富士見書房
発行:2011-04-21

 少女小説ばかり読んでいた頃に「らんま1/2」でドはまりした林原めぐみさんのラジオ経由で(ラジオ経由!)わかりやすくアニメ化直前の「スレイヤーズ」にすっころんだ大変わかりやすいオタクです。90年台後半のラジオにはラジオドラマなるドラマCDの連載版みたいなやつが連載されており、林原めぐみさんのラジオでは当時スレイヤーズのラジオドラマが流されていたのでした。

 マンガみたいな軽快なノリの文章と、それとは裏腹にガンガンぶっこまれるヘビーな展開が衝撃で。スレイヤーズはアニメになったのが1部までだからあんまり話題にならないけど2部の重さが結構好きだったんですよね。ラストは子供なりに飲み込めないところもあったんだけど、「まあ神坂一だしな……」みたいな謎の納得があったのを覚えてます。そういう意味で一番刺さったのは3冊完結の「闇の運命を背負う者」だったかもしれない(2巻まででそこそこきれいに落としておいて3巻で突き落として重い物背負わせる感じがすごい)。


 スレイヤーズで林原めぐみでわかりやすくこっちも好きだったオタクでした。セイバーマリオネットもアニメと違って原作の重たい展開が……とかずっと言ってたんですけどJtoXは原作とは全く別方向に重たかったなあ……。

B009AALA2Iそれゆけ! 宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ【完全版】1
庄司 卓,赤石沢 貴士 (著)
朝日新聞出版
発行:2010-10-20

 ちなみに林原めぐみのラジオ経由というとこっちもそうですどんだけ罪深いんだ林原めぐみ。スレイヤーズとこれがほぼ同時期だったんじゃないかな……アニメはまともに見てなかったので特にヨーコはラジオドラマのイメージが強いです。ああいうの好きだったので今の声優ラジオには全く興味がもてなくてすまない……。

B009NNZO5Qロスト・ユニバース−1 幻夢 目覚める<ロスト・ユニバース> (富士見ファンタジア文庫)
神坂 一,義仲 翔子,義仲 翔子 (著)
KADOKAWA / 富士見書房
発行:2011-12-01

 そして3年後には空前の「ロスト・ユニバース」期来るんですよ。私の青春の林原めぐみから逃げられてない感じすごすぎてツライ。そしてライトノベル原作で初めて人生を狂わされた男は間違いなくお前だケイン・ブルーリバー。「ヤシガニ屠る」とかいってはいけない。

4044156026魔導物語 (2) (角川文庫?スニーカー文庫)
山本 剛,壱 (著)
角川書店
発行:1995-03
487025350X小説 ツインシグナル〈Vol.6〉時の彼岸 (COMIC NOVELS)
大清水 さち,北条 風奈 (著)
エニックス
発行:1998-08

 今も大体好きなアニメのノベライズは追うけど当時はノベライズ頑張って読んでて、その中でも特に山本剛の「魔導物語」シリーズと北条風奈の「小説TWINSIGNAL」シリーズがお気に入りでした。あと書影がでてこないんだけど久美沙織の「MOTHER」シリーズ。後者は特に初めて同人的な方向でドハマリした作品だったので、死ぬほど読み返したし、当時の読書遍歴にも大分影響あったとおもう……というか当時は並行して国内・海外SFブームが来ていたので私のソノラマ全盛期はここです(秋山完がわりと好きです)。

 良くも悪くもアニメ・マンガとともにあったスレイヤーズ全盛期のラノベ遍歴でした。

私の傷みでオタクの道を踏み外す

 割とここまでメディアミックス済の作品をメディアミックスから入って原作まで追う、というわかりやすいオタクをしていた私に、当時ネット上でお付き合いのあったお姉さんが勧めてくれたのが電撃文庫の大定番「ブギーポップは笑わない」です。暫くはブギーポップとキノの旅を追いかける解りやすいオタクをしていたのですが、盛大に道を踏み外したのはこの2作品が元凶。

B01GNKL6I0ダブルブリッド<ダブルブリッド> (電撃文庫)
中村 恵里加,藤倉 和音 (著)
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
発行:2016-06-16
4840229961Missing〈12〉神降ろしの物語 (電撃文庫)
甲田 学人,翠川 しん (著)
メディアワークス
発行:2005-03

 当時の読書遍歴を思い出すと「ダブルブリッドで優樹さんが自分の目えぐるシーンやばい」「Missingの呪いのFAXの話こわくない?」「インフィニティ・ゼロの虫の描写やばかったほんとうにやばかった」とか言い出してなぜそんなに痛み描写の激しい小説ばかり読んでいたのか。

 特にダブルブリッドと出会わなかったら今のライトノベル読みみたいな自分はいないとおもうので文字通り足を踏み外した感じすごいんですけど、身を切られるような傷みの描写と傷つけ合いながら必死に関わろうとする人間と人間でないものの生き様に震え、最終巻付近になったら年単位で刊行ペースが開くようになって震えたあの日。本当にウン年ぶりで完結してくれてよかったです……あと中村恵里加の新作のためにいまだに電撃の新刊チェックしてる

学園異能はいいぞ

 ダブルブリッドで道を踏み外して暫くたった私に襲いかかったのは学園を舞台に超常能力を持った生徒達が世界の裏で暗躍する系ラノベ。なんかこの呼び方にも色々異論があるみたいなんですが言いづらいので以後とりあえず「学園異能」っていいます。定義は個人の解釈です。

4840231516レジンキャストミルク (電撃文庫)
藤原 祐,椋本 夏夜 (著)
メディアワークス
発行:2005-09
B01C272O1Qシャドウテイカー 黒の彼方<シャドウテイカー> (電撃文庫)
三上 延,純 珪一 (著)
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
発行:2016-03-03
B00RYOKE2O殺×愛1 ?きるらぶ ONE?<殺×愛> (富士見ファンタジア文庫)
風見 周 (著)
KADOKAWA / 富士見書房
発行:2015-01-13

 まだあんまりラノベ感想を書いててもラノベ感想サイトは漁ってない時期なので表紙やあらすじで「おっ」となったやつを片っ端から買って読んでいくスタイルだったんですが、特に好きだったのはこのあたり。三上延先生は「ビブリア」で一発当ててしまいましたが電撃のオサナナジミスト系学園異能系が本当に好きだったので原点回帰してくれないかなあ……。

 「レジンキャストミルク」は心に欠落を抱える少年少女達がその欠落を異能の力として戦うみたいなお話なのですが異能力から感じる華やかさ、痛みや物語と挿絵のマッチ感が本当に好きで、あと殊子先輩が大好きだったので色々察して欲しい。きるらぶは何度も脱落しそうになりながら追いかけた記憶が割と強いんですけど、刹那的な世界観となんだかんだでご都合主義爆発なハッピーエンドがとても好きです。

バカテスから先はまだ歴史にはなってないのでこの辺で。
それではアイドルマスターSideMの学園異能イベント走ってきます。


今月のまとめと読了記録[2010年5月分]

5月に読んだ本は再読含め15冊でした。漸く調子が戻ってきた……

今月面白かった本


 
東京レイヴンズ
⇒感想

 
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!disc4
⇒感想

魔王様げ?む!2回戦
⇒感想

あざの耕平さんの新作「東京レイヴンズ」が超面白かった!!ストーリー本編も物凄く面白いですが、春虎と冬児の悪友っぷりにニヤニヤがとまりませんでした。地文で冬児に対する呼称が「冬児」「悪友」「親友」の三段階ある事に転がったのは私だけじゃないはず。まだまだ導入回という感じの1巻でしたが、2巻が本当に楽しみです。

そして長らく積んでいた「ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!disc4」が不意打ちすぎて……まさかの男子回が……!!現実に投影されたゲームの本来の主人公である真田正樹と武紀の友情具合にごろんごろん。4巻、5巻と一気に面白くなってきた印象なので3巻で積んでる人は今からでも崩すんだ…!!

密かに今月一番楽しみにしていたTSラノベ「魔王様げ?む!2回戦」も予想以上に面白かったです。女の子として女好きの魔王様に使えることになった元勇者・レモンの葛藤やツンデレっぷりにニヤニヤが止まらない。是非とも、3巻が読みたいなあと思う1冊でした。


2010年5月の読了記録

再読・まんが含めて50冊。
以前から色々な人にオススメされていた「Landreaall」がめちゃくちゃ面白かった!以前から色々な人にオススメされていたのですが、その人気もわかるというもの。主人公も好きですが、ティ・ティとフィルが好きです。というか魅力的なキャラクターが多すぎて色々な意味で困るまんがです。

あと、バカテス好きなら買い逃せない、「バカとテストと召喚獣 SPINOUT! それが僕らの日常。」。ファミ通コミッククリアの更新を毎回楽しみにしていた本なのですが、とにかく明久たちのなんでもない日常が可愛くて可愛くてたまらない。バカテス好きなら必見の1冊です。
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デュラララ!!

 

東京・池袋。 そこにはキレた奴らが集う。 非日常に憧れる少年、喧嘩上等のチンピラ、ストーカーもどきの電波娘、趣味で情報屋を営む青年、ヤバイ患者専門の闇医者、魔物に魅せられた高校生、そして漆黒のバイクを駆る“首なし(ルビ:デュラハン)ライダー”。 そんな彼らが繰り広げる物語は痛快な程マトモじゃない。 だが、彼らは歪んでいるけれども――恋だってするのだ。(電撃文庫公式サイトより)

個人的お気に入り度数

アニメが凄い盛り上がってるようなので今更手を出してみました。池袋に集う様々な人々に、『首なしライダー』という面々が繰り広げる群像劇。どうも読んでいるとアニメの強烈な映像効果に自分のイメージが引きずられるなぁ、と感じてしまう部分が多かったのだけど(特にアニメ臨也のインパクトは強烈すぎる。アニメ4話までしか見てないんだけど、どうしても彼が喋るとアニメのアレが脳裏をよぎってしまう)アニメでは表現しきれない各キャラクターの内面などもあり、結構楽しく読むことができました。

特に、印象が変わったのは帝人かな。アニメを見ているとただの無害そうな地味な主人公格キャラ、という印象だったのに、彼の視点から描き出される物語はまさに「平凡」とは乖離していて。好奇心に突き動かされてどんどん危ない方向に足を向けていく彼の姿にはハラハラしましたが、ラストの大どんでん返しでテンション上がりまくりました!彼の相方である紀田にもなにやら色々とありそうな予感で、彼等の関係がどうなっていくのかもちょっと楽しみ。

しかし、予想外に心を打ちぬかれたのがアニメ見た際に一番ハマらないだろうな?と思っていた平和島静雄だったんですよね。自販機をブン投げるキレキャラ、という認識でしかなかったのにセルティを前にした、「キレてない」静雄の意外な姿に物凄く心を打ち抜かれました!!うわああああ何だこの人可愛ええええええ!!!!!

平凡な日常から「非日常」を求めて更なる深みへ向かう帝人や自らの欲望を満たしたいがために裏で暗躍する臨也、一途に自らの『首』を求める首なしライダー・セルティに彼女を愛し妨害しようとする新羅……などなど、歪みまくった人々で一杯のとても楽しい物語でした。今回スポットライトが当たらなかったキャラクターたちにも様々な秘密が隠されていそうなので、続きを読むのが楽しみです。

しかし、あんな場面で電撃文庫が出てくるとは思わなかった。
しかもよりによってMissingかよ……!!「合わせ鏡の物語」はトラウマです。
電撃だったらアレやられるのが一番怖いよなーとおもってたら、ドンピシャで出てきて噴いた。

「チンピラ逃げて!!超逃げてーー!!!」って叫んだのは私だけじゃないはずっ。


4840222630Missing〈7〉合わせ鏡の物語・完結編 (電撃文庫)
甲田 学人 / 翠川 しん
メディアワークス 2003-01

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