“神坂 一” の検索結果 | ページ 2 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:神坂 一 (31 件 / 4 ページ)

ドアーズ 2 新たなる敵を修繕せよ!

[著]神坂 一 [絵]岸和田 ロビン

クローゼットを開けたらヘンな植物がびっしり生えていた。これは堪らない…と今日もおかしくなった世界を必死に治して回るミヤ。そんな姉の姿を横目に、リスの姿の妹・チサは複雑な思いを抱えていた。「世界を修繕するのって、本当に良い事なの?」…と。そんな彼女の思いをよそに、勘違いしたミヤはシュリンと二人で修繕に向かい……
   個人的お気に入り度数
妹がリスになったり触手になったり……といろいろな世界の『普通』がおかしくなってしまって、なしくずしに異世界を修繕して回ることになってしまった姉妹の物語。完結編。シリーズ終了に向けてどんどんシリアス要素が増していって、1巻程の破壊力が殆どなくなってしまったのが残念。それでもSF好きの人に喧嘩売りまくってるような「SF」とか、色々とギリギリなナ●シカネタとか、要所要所で腹抱えて笑わせてくれるのは素敵でした。

その場のノリで魔王を倒してしまうミヤに対して勢いでは勝てないと思ったチサが何故か百物語で勝負を挑んだり、ラスボスが も の す ご く ショボかったり……とヘンな部分で妙な方向に突っ走るノリはまさに『いつもの』神坂一。そして終わり方がいまいちすっきりしないのもいつも通り。良くも悪くもいつも通り。1巻でこてこてのギャグをやられたあとに、このしんみりした終わり方というのがなんとも違和感を感じてしまう…。

…うん、この人の作品、凄く好きなんだけど、どうしても終わり方が好きになれないんだ……。ヤミサダの3巻は丸々いらないと思ったし、スレイヤーズ本編の終わり方もあまり好きではなかったし、…それなりに納得した終わり方したのはロユスニくらいか…でもあれも、漫画版で脳内補完しなかったら正直キツかったような…。

ミヤの発禁魔法少女は是非ともどんなカンジなのか見てみたかったです。
あとやっぱり反響あったのは触手か。触手だったのか。


アビスゲート 1 果て見えぬ淵の畔に

[著]神坂 一 [絵]芳住 和之

クラウスと叔父のルグナードは傭兵として仲間達と山賊退治に向かう。ところが、山賊達は目の前で邪悪な“海”・アビスゲートに飲み込まれ、依頼料が出なかった事に腹を立てた傭兵仲間の一人が依頼主を刺殺してしまう。二人はアリサという少女と共に、依頼主を殺した男を追う羽目になるのだが…
   個人的お気に入り度数
正直スルーする気マンマンだったのですが「DOORS」が面白すぎたので思わず買ってしまいました、神坂一の新シリーズ。「スレイヤーズ」「ロスト・ユニバース」のような不思議な力が満ち溢れた異世界を舞台にしたファンタジーものです。

しかし、どうしても上記2作品を中学・高校生時代にリアルで追いかけていた人間としては主人公が「盗賊虐めが趣味の貧乳天才美少女魔術師」だの「祖母コンでマントマニアな刃物マニア」くらいキャラがトんでないと物足りない気分になってしまうのです。あと妹が触手とか。

今回の主人公・クラウスは確かに多少ヘンな所はあるけど(魔力を使うと●●になる…という設定には噴いたw)凄く正統派なキャラクターでした。以前家族をアビスゲートの災害で失ったらしい描写があって、その為アビスゲート災害には過剰に反応してしまうっていうくらいで、それ以外はいたって普通。……彼のキャラは「スレイヤーズすぺしゃる」で毎回依頼を持ちかけてくる依頼人達よりも余程薄い気がする。

でも「キャラクターが濃くない」以外は流石ベテランというか、安定した面白さでした。轟音と共に、突然海が現れて世界の一部を飲み込んでしまう災害“アビスゲート”や、その仲から現れる異形の怪物たちという設定は面白かったし、バトルも結構熱いし、主人公クラウスと謎の少女アリサもなんかの伏線がありそうで……と、普通にファンタジーを読みたいならかなり楽しめる作品だと思います。とにかく“アビスゲート”という災害の設定が面白くて、異形の怪物達のおぞましさにゾクゾクしながら先を読み進んでいきました。

ただ、ひたすら濃ゆいキャラクターたちの破天荒な行動に振り回されるような展開を楽しみにしていたので、ちょっと個人的に「読みたい」と思っていた神坂作品とはズレていたかもというのが印象だったり。


ドアーズ 1 まぜこぜ修繕屋

[著]神坂 一 [絵]岸和田 ロビン

ある朝、目を醒ましたら何故か家中にドアがあって、しかも全世界の妹がリスになっていた!ドアから現れた修繕屋・シュリンが言うには異世界の『普通』が混ざり合って、おかしなことになってしまっているという。一人だけ元の世界の「普通」を覚えているミヤはリスになった妹のチサとシュリンと共に土日を利用して並行世界の修繕に乗り出すが!?
   個人的お気に入り度数
「スレイヤーズ!」の神坂さんの新シリーズ。なんというか、ヤバイくらいに面白い。初めてスレイヤーズを読んだときの感覚を思い出しました。正直、近頃のスレイヤーズすぺしゃるがあまりにもマンネリ展開に突入していたので「この人の作品ってこんなに面白かったんだ」というのを改めて思い知らされた。

世界の「普通」が変になって、ミヤ以外の人間はその「異変」を感じ取る事が出来なくて?…というのが微妙にミソになってて、面白い。黒船をもののふキャノンで追い払った日本が第五次・第六次スーパー世界大戦で連勝したり、全世界の妹が触手になったり、上空を巨大ロボの群れが飛んでいったり、行き過ぎた妹文明が世界に牙を剥いたり…って妹ネタばっかじゃねえか! 妹のチサは旅にはついてきて「普通」がおかしくなってることは知ってますが元の「普通」を記憶しているわけではないので自分がリスだったり触手だったりするのが当たり前ーだとおもっていて、姉の苦労が偲ばれます。特に妹が触手になる話は光景を想像すると笑いが止まらなくてしょうがなかったです。モンスターに襲われて叫ぶ触手……

なんかもう、「スレイヤーズすぺしゃる」シリーズから連綿と受け継がれる、コメディのセンスが最高に好きだ。ファンタジーやSFなのに登場人物の言動が異様に地に足が付いてるというか、時間を止める必殺技を「心の余裕が無いから」と一蹴したり、魔王を「シロウト」呼ばわりとか、浴びると体がひりひりするビームとか、触手がツヤツヤしちゃったりするこのセンス。ノリの良いボケツッコミ的な会話も健在で、とにかくゆるく軽く楽しめる、息抜きにぴったりのシリーズでした。

是非ともこのノリを維持したままゆる?くのんびり続編を続けて頂きたいです。シリアスも嫌いじゃないんだけどシリアス方面行かれると後味悪くなる事が多いんだよなこの人の作品…。


突撃アンソロジー 小説創るぜ!

4829116021突撃アンソロジー 小説創るぜ!

[著]秋田 禎信、神坂 一、榊 一郎、賀東 招二
[絵]金澤 尚子、すまき 俊悟、小笠原 智史、ひろやま ひろし、鶴田 謙二
 
読者のリクエスト葉書を元に小説を書くという企画の単行本化。

執筆陣は「オーフェン」の秋田禎信、「スクラップドプリンセス」の榊一郎、「スレイヤーズ!」の神坂一、「フルメタルパニック!」の賀東招二とライトノベル好きじゃなくても聞いた事はある作品の作者ばかりです。(というか、アマゾンの作者名に賀東さんの名前だけ抜けてるのは何かの虐待行為とかそういう方向ですか)

正直最近じゃすっかり新人さんの作品は富士見より電撃な感じで一時の知名度はどこに?って感じがしなくもない富士見なんですが(というか最近正直富士見ファンタジアの新人で当たり引いたこと無いんで言ってるんですが)こればっかりは、著作の知名度に負けて買ってしまいました(笑)
一応賀東さん以外は一冊以上著作を読んだことあったので、興味あったというのもあり。(ちなみに秋田先生ので読んだことあるのは何故か「オーフェン」じゃなくて最新作の「エンジェル・ハウリング」だったりします…)

全体的に言ってどれも面白いです。流石富士見の人気どころを集めただけはあるなという感じ。葉書に書かれたリクエストのひねりかたも流石ベテラン(?)作家さんだけあるなーと。

賀東さんの話は特に、レビューサイトでは酷評されてましたが、その皮肉り方はうまいと思います。いやまあ自分があのハガキ送った立場だったらちょっと嫌だけど。私はこの作品がきっかけでフルメタルパニックに手を出す事になったので(笑)
秋田さんの話も最初から最後までどシリアスな「エンジェルハウリング」しか読んだこと無い私にはやばいくらいコテコテのギャグしてくれてて、新鮮だったり。

最終的に一番好きなのは神坂さんの「明日の大魔王」かな。
特有の軽快なノリとありえない設定に大爆笑させてもらいました。

個人的には第二段希望なんですがやっぱダメかな?。


「好きラノ 2018年下期」投票します。

企画元:ラノベ人気投票『好きラノ』 - 2018年下期

 安定の滑り込みですいません……Twitterからの投票も受け付けられてますのでお気に入りの作品があるかたは是非ご参加ください。一部「2018年のまとめ」と被ってる部分がありますのでそのへんは適度に短めにしていきます。

amazon.co.jp:彼女のL 〜嘘つきたちの攻防戦〜
少年と2人の少女が織りなす「優しい嘘」の物語。
三田 千恵「彼女のL 〜嘘つきたちの攻防戦〜」
【18下期ラノベ投票/9784047352308】
「嘘」を見抜くことが出来る少年が、一人の少女の死の真相を追いかける青春ミステリー。事件を追ううちに少しずつあらわになる「優しい嘘」の全貌と、それと並行で繰り広げられる主人公の家族にまつわる物語にすこし切ないけれど温かい気持ちにさせられる。あと個人的に「嘘つき」な少女・佐倉と主人公の距離感と会話のテンポがめちゃくちゃ好き。とにかく佐倉が可愛いので表紙にソワっとなったら読んでみてほしい。
amazon.co.jp:ラストラウンド・アーサーズ クズアーサーと外道マーリン
平和な「日常」と異能な「非日常」の対比が楽しい。
羊太郎「ラストラウンド・アーサーズ クズアーサーと外道マーリン」
【18下期ラノベ投票/9784040728292】
昼は平和な(?)学園生活。夜はアーサー王の末裔達が『円卓の騎士』と共に駆け抜ける非日常の戦いへ──。少し前に流行った昔懐かしの学園異能的な構図が最高に懐かしくて楽しい。割とクセ者な主人公すらも振り回す「ロクでなし」ヒロインがむちゃくちゃやりながらも、そのカリスマと行動力で周囲の望む「王」としてひた走る姿が眩しかったです。
amazon.co.jp:ロクでなし魔術講師と禁忌教典13
相棒対決とかこんなの好きに決まってるじゃないですか!!
羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典13」
【18下期ラノベ投票/9784040727233】
もうほんとロクアカは折返しに入ってからずっと最高に面白いんですけど今回のはもうあらすじからしてしんだし読んだらますます死ぬしかなかった。手の内を知り尽くした相棒だからこそ出来るギリギリの戦いが最高に熱いし、序盤からこの相棒対決のための布石みたいになってるのが大変にずるかった。こんなに萌えたの久しぶりなのでそういうの好きな全人類読んでほしい(クソデカ言語)
amazon.co.jp:腐男子先生!!!!!2
ちょっぴりラブ増量な「オタク楽しい」ラブコメ!(本年度2回目)
瀧 ことは「腐男子先生!!!!!2」
【18下期ラノベ投票/9784047352940】
2巻が出たのが本当に嬉しかったオタクJKと腐男子な担任教師のラブコメ。オタクネタ周りの尋常じゃない「あるある」感と、Web小説ならではのリアルタイム感と、進級話あたりから少しずつ増量していくラブコメ感が大変に楽しかった。Web版と少しだけ展開の違う物語も楽しかったので、このまま最後まで書籍化されるといいなあ。あと、電書版特典の書き下ろし短編がめちゃくちゃいいので紙の本しか買ってない人はなんとかして読んでほしい。
amazon.co.jp:ファイフステル・サーガ2 再臨の魔王と公国の動乱
主人公2人の邂逅が、最高に燃える。
師走 トオル「ファイフステル・サーガ2 再臨の魔王と公国の動乱」
【18下期ラノベ投票/9784040727004】
こちらも今年のまとめで取り上げたのでほぼ同じことをもう一度書くんですけど、魅力的なキャラクター達が所狭しと駆け巡るのがとても楽しいシリーズ。主人公である傭兵団団長・カレルと裏の主人公的存在である昼行灯を装う王子ヴェッセルとの邂逅が最高に楽しかったしコルネリウス団長は絶対好きな女子いるでしょ…って感じなので気になる人は読んでほしい。
amazon.co.jp:錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ
2時間くらいの長編オリジナルアニメーションでみたい。劇場で。
瘤久保慎司「錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ」
【18下期ラノベ投票/9784048938327】
去年散々ランキング総嘗めにしてて割と今更感強いんですけど面白かった〜。2人の少年が繰り広げる「愛」と「絆」の冒険譚。最強のふたりをもってしても大苦戦するのにふさわしい強敵と命がけで対峙して、それでも最後はサッパリと爽快感のある終わり方してくるのが楽しかったです。
amazon.co.jp:スレイヤーズ16 アテッサの邂逅
20年経っても色あせない面白さに震えた。
神坂 一「スレイヤーズ16 アテッサの邂逅」
【18下期ラノベ投票/9784040729053】
18年ぶりの本編新刊でさすがにノリや雰囲気が変わっているのでは……とおもいきや、本当に18年前からそのままやってきたようなノリと面白さが凄かった。畳み掛けるようなテンションは相変わらずキレッキレだし、それはそれとして物語で時折顔をだす魔術談義が楽しくて、私が好きだったスレイヤーズだ!!という感じ。良い意味でリアルタイムにアニメや原作を読んでハマった人たちは楽しめるお話だと思うので懐かしい!とおもったら読んでみてほしいです。


流行に乗って「ライトノベル個人史」書いた

 ライトノベル遍歴を語るのが流行っているようなのでブログのリハビリも兼ねて投下します。前半は以前に書いた記事の焼き直しなので、個々のタイトルの紹介は省略します。あと永遠の21歳ということになっているので年代はかかない。

ひたすらお金がなかった少女小説読み漁り期


 図書室と図書館と古本屋の100円以下ワゴン(ブックオフ参入前の微妙な古本屋とかだと10円とか30円みたいなワゴンが割りとあった)で読むものを探していた時代。コバルト・ティーンズハートのミステリ系の長編シリーズや恋愛系の1冊完結系ばかり読んでました。

408610783X殺人切符はハート色 (集英社文庫?コバルト・シリーズ)
山浦 弘靖,服部 あゆみ (著)
集英社
発行:1985-09

 古本屋駆使して一番頑張って集めてたのはやっぱり「星子宙太シリーズ」だとおもうんですけどまさかこれ50冊続いて子供が出来るところまでいったとか流石に知らなかったです……さすがに全部は追ってません。

 なおたまに同世代が話題に上げる「運命のタロット」シリーズは古本屋ではめったにお目にかかれず。ぶっちゃけ、ミステリーものと恋愛物は冊数出てても1冊で話が完結するから巻数バラバラでも追いやすかったんだとおもう。運タロとかあらすじからして時系列バラバラではよみたくないですしね。折原みとの現代舞台の恋愛物とか「とんでもポリス」とか「〜の国のアリス」シリーズとか読んでたはずだけど内容うろ覚え。

4086145685なんて素敵にジャパネスク (コバルト文庫)
氷室 冴子,後藤 星 (著)
集英社
発行:1999-04
4758436894あなたにここにいて欲しい (ハルキ文庫)
新井 素子 (著)
角川春樹事務所
発行:2012-10-11

 図書館で読んでたやつというと「ラノベっぽい(と言うかラノベ出身)けど一般レーベルで書いてる」このふたり。氷室冴子はコバルト文庫のやつが割とそのまま文庫やハードカバーで図書室入ってましたね。新井素子は少女小説レーベルで書いてたのとは違う路線のやつが入ってたんだけどそこからコバルトに行って転び直したりしてたから……「あなたにここに居て欲しい」は良い百合なので好きな人はどうぞ。あと「おしまいの日」はいいぞ。

大体林原めぐみが悪い富士見全盛期

B0093SY2YKスレイヤーズ1(新装版)<スレイヤーズ (新装版)> (富士見ファンタジア文庫)
神坂 一,あらいずみ るい,あらいずみ るい (著)
KADOKAWA / 富士見書房
発行:2011-04-21

 少女小説ばかり読んでいた頃に「らんま1/2」でドはまりした林原めぐみさんのラジオ経由で(ラジオ経由!)わかりやすくアニメ化直前の「スレイヤーズ」にすっころんだ大変わかりやすいオタクです。90年台後半のラジオにはラジオドラマなるドラマCDの連載版みたいなやつが連載されており、林原めぐみさんのラジオでは当時スレイヤーズのラジオドラマが流されていたのでした。

 マンガみたいな軽快なノリの文章と、それとは裏腹にガンガンぶっこまれるヘビーな展開が衝撃で。スレイヤーズはアニメになったのが1部までだからあんまり話題にならないけど2部の重さが結構好きだったんですよね。ラストは子供なりに飲み込めないところもあったんだけど、「まあ神坂一だしな……」みたいな謎の納得があったのを覚えてます。そういう意味で一番刺さったのは3冊完結の「闇の運命を背負う者」だったかもしれない(2巻まででそこそこきれいに落としておいて3巻で突き落として重い物背負わせる感じがすごい)。


 スレイヤーズで林原めぐみでわかりやすくこっちも好きだったオタクでした。セイバーマリオネットもアニメと違って原作の重たい展開が……とかずっと言ってたんですけどJtoXは原作とは全く別方向に重たかったなあ……。

B009AALA2Iそれゆけ! 宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ【完全版】1
庄司 卓,赤石沢 貴士 (著)
朝日新聞出版
発行:2010-10-20

 ちなみに林原めぐみのラジオ経由というとこっちもそうですどんだけ罪深いんだ林原めぐみ。スレイヤーズとこれがほぼ同時期だったんじゃないかな……アニメはまともに見てなかったので特にヨーコはラジオドラマのイメージが強いです。ああいうの好きだったので今の声優ラジオには全く興味がもてなくてすまない……。

B009NNZO5Qロスト・ユニバース−1 幻夢 目覚める<ロスト・ユニバース> (富士見ファンタジア文庫)
神坂 一,義仲 翔子,義仲 翔子 (著)
KADOKAWA / 富士見書房
発行:2011-12-01

 そして3年後には空前の「ロスト・ユニバース」期来るんですよ。私の青春の林原めぐみから逃げられてない感じすごすぎてツライ。そしてライトノベル原作で初めて人生を狂わされた男は間違いなくお前だケイン・ブルーリバー。「ヤシガニ屠る」とかいってはいけない。

4044156026魔導物語 (2) (角川文庫?スニーカー文庫)
山本 剛,壱 (著)
角川書店
発行:1995-03
487025350X小説 ツインシグナル〈Vol.6〉時の彼岸 (COMIC NOVELS)
大清水 さち,北条 風奈 (著)
エニックス
発行:1998-08

 今も大体好きなアニメのノベライズは追うけど当時はノベライズ頑張って読んでて、その中でも特に山本剛の「魔導物語」シリーズと北条風奈の「小説TWINSIGNAL」シリーズがお気に入りでした。あと書影がでてこないんだけど久美沙織の「MOTHER」シリーズ。後者は特に初めて同人的な方向でドハマリした作品だったので、死ぬほど読み返したし、当時の読書遍歴にも大分影響あったとおもう……というか当時は並行して国内・海外SFブームが来ていたので私のソノラマ全盛期はここです(秋山完がわりと好きです)。

 良くも悪くもアニメ・マンガとともにあったスレイヤーズ全盛期のラノベ遍歴でした。

私の傷みでオタクの道を踏み外す

 割とここまでメディアミックス済の作品をメディアミックスから入って原作まで追う、というわかりやすいオタクをしていた私に、当時ネット上でお付き合いのあったお姉さんが勧めてくれたのが電撃文庫の大定番「ブギーポップは笑わない」です。暫くはブギーポップとキノの旅を追いかける解りやすいオタクをしていたのですが、盛大に道を踏み外したのはこの2作品が元凶。

B01GNKL6I0ダブルブリッド<ダブルブリッド> (電撃文庫)
中村 恵里加,藤倉 和音 (著)
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
発行:2016-06-16
4840229961Missing〈12〉神降ろしの物語 (電撃文庫)
甲田 学人,翠川 しん (著)
メディアワークス
発行:2005-03

 当時の読書遍歴を思い出すと「ダブルブリッドで優樹さんが自分の目えぐるシーンやばい」「Missingの呪いのFAXの話こわくない?」「インフィニティ・ゼロの虫の描写やばかったほんとうにやばかった」とか言い出してなぜそんなに痛み描写の激しい小説ばかり読んでいたのか。

 特にダブルブリッドと出会わなかったら今のライトノベル読みみたいな自分はいないとおもうので文字通り足を踏み外した感じすごいんですけど、身を切られるような傷みの描写と傷つけ合いながら必死に関わろうとする人間と人間でないものの生き様に震え、最終巻付近になったら年単位で刊行ペースが開くようになって震えたあの日。本当にウン年ぶりで完結してくれてよかったです……あと中村恵里加の新作のためにいまだに電撃の新刊チェックしてる

学園異能はいいぞ

 ダブルブリッドで道を踏み外して暫くたった私に襲いかかったのは学園を舞台に超常能力を持った生徒達が世界の裏で暗躍する系ラノベ。なんかこの呼び方にも色々異論があるみたいなんですが言いづらいので以後とりあえず「学園異能」っていいます。定義は個人の解釈です。

4840231516レジンキャストミルク (電撃文庫)
藤原 祐,椋本 夏夜 (著)
メディアワークス
発行:2005-09
B01C272O1Qシャドウテイカー 黒の彼方<シャドウテイカー> (電撃文庫)
三上 延,純 珪一 (著)
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
発行:2016-03-03
B00RYOKE2O殺×愛1 ?きるらぶ ONE?<殺×愛> (富士見ファンタジア文庫)
風見 周 (著)
KADOKAWA / 富士見書房
発行:2015-01-13

 まだあんまりラノベ感想を書いててもラノベ感想サイトは漁ってない時期なので表紙やあらすじで「おっ」となったやつを片っ端から買って読んでいくスタイルだったんですが、特に好きだったのはこのあたり。三上延先生は「ビブリア」で一発当ててしまいましたが電撃のオサナナジミスト系学園異能系が本当に好きだったので原点回帰してくれないかなあ……。

 「レジンキャストミルク」は心に欠落を抱える少年少女達がその欠落を異能の力として戦うみたいなお話なのですが異能力から感じる華やかさ、痛みや物語と挿絵のマッチ感が本当に好きで、あと殊子先輩が大好きだったので色々察して欲しい。きるらぶは何度も脱落しそうになりながら追いかけた記憶が割と強いんですけど、刹那的な世界観となんだかんだでご都合主義爆発なハッピーエンドがとても好きです。

バカテスから先はまだ歴史にはなってないのでこの辺で。
それではアイドルマスターSideMの学園異能イベント走ってきます。


流れに乗って懐かしのラノベを語ってみる。

ついったやら何やらで、懐かしのライトノベルをブログで語る流れが盛んなようなので便乗してみます。一昔前のコバルト・スニーカー・富士見F・ソノラマあたりを中心に。

余談ですがこのエントリのせいで、「ロスユニ」を読み返したくなった私が居る。

コバルト中心少女小説系
408610783X殺人切符はハート色 (集英社文庫—コバルト・シリーズ)山浦 弘靖
集英社 1985-09
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恋多きツンデレ乙女・星子さんが「いい男探し」の一人旅中に毎回事件に巻き込まれるというトラベルミステリー。「ひとり旅」だけで37冊、その後の「星子&宙太ふたり旅」「星子とらぶるファミリー」まで含めるとシリーズ全52冊という超長編ですが、ストーリーは基本的に1巻完結なので読みやすくはある。私は星子と宙太の微妙なすれ違い関係が好きなので「ひとり旅」までをオススメ。

40619036832100年の人魚姫 (講談社X文庫—ティーンズハート)折原 みと
講談社 1989-10 
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ティーンズハートというとこの人の思い出ばかりだ…なんていうか、夢見がちな女の子のハートにどーんと直撃する王道少女漫画系(というか本職は少女漫画家という珍しい経歴を持つ人)。この人の場合特出してお気に入りのシリーズがないから薦め辛かったりするのですが、逆にいえば安心クォリティで1作ツボにハマったらほとんど全部オススメできるかも?1巻モノが多い(除アナトゥール)ので適当に挿絵で選んで読んでたなあ。昔の絵の方が好きだった

4086145685なんて素敵にジャパネスク (コバルト文庫)氷室 冴子
集英社 1999-04 
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やっぱり平安スキーとしては「ジャパネスク」ですよね!!!しかし、中学の図書館で1回通し読みしただけなので内容覚えてません…すいません。面白かったことは覚えているのでいつか読みなおしたいシリーズですが。…今のうちに手元にそろえて置いておくべき?「クララ白書」「アグネス白書」あたりも好き。

4199050779くますけと一緒に (徳間デュアル文庫)新井 素子
徳間書店 2001-10 
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公言する程の新井素子好きなのに、コバルトの新井素子は殆ど読んでません…狂気系新井素子はあまりラノベに落ちてこないんだよな…。とりあえず素子さんに関してはこちらで熱く語ってます。「おしまいの日」は私の未成年時代の読書経験で一番の衝撃だったと断言できる。

スニーカー・富士見ファンタジア全盛期
404414608X闇の運命(さだめ)を背負う者〈エピソード3〉 (角川スニーカー文庫)神坂 一
角川書店 1999-02 
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神坂一の学園異能バトルもの。中二病患者の主人公が邪気眼全開の転生戦士達の戦いに巻き込まれるというお話。2巻までなら普通の邪気眼異能バトルなんですが、3巻が良くも悪くも……スレイヤーズ本編2部の最終話みたいな展開に噴いた。主人公は結局、最後まで中二病罹患したままだったねえ。

4829128712SMガールズ セイバーマリオネットJ〈11〉機械乙女は少年の夢を見るか? (富士見ファンタジア文庫)あかほり さとる
富士見書房 1999-03 
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当時の富士見Fで一番ハマったのは「スレイヤーズ」よりこっちかも。女性のいない世界で感情を持った3人のマリオネット(機械人形)を目覚めさせた少年・小樽が人間の女性の復活を目指して戦っていく話。ドタバタ系ハーレムラブコメかと思わせておいて、後半は機械と人間は愛し合えるのか…などかなり重い話題が中心になってきます。ラストの終わり方は賛否両論ありそうだけど、なんか凄い好きだった…。…ちなみにキャラ的にはティーゲル姉ちゃんイチオシ。

4044156085ぶれいくだうん・いのせんす—クロックワーク〈2〉 (角川スニーカー文庫)山本 剛
角川書店 1999-01 
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感情を持ち成長するゼンマイ仕掛けの機械人形・チッタとしがない30代探偵シャフトが繰り広げるSFファンタジー。最終巻は急展開の急展開でちょっと強引にオチをつけたような気がしなくもなかったけど、空の上に段層的に街が広がる世界観とか、ちょっとほのぼのとしたキャラクター達が好きでした。山本剛というとやはり「魔導物語」のノベライズもイチオシなんだけど、これも結構好き。

482912881X闇 終わるとき—ロスト・ユニバース〈5〉 (富士見ファンタジア文庫)神坂 一
富士見書房 1999-04 
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神坂作品もういっちょはいりまーす。宇宙をまたにかけた「なんでも屋」が繰り広げるスペオペ。マントマニアで婆コンでスター●ォーズな主人公・ケインがとてもとても好きでした。代表作である「スレイヤーズ!」と世界設定がつながっているんじゃないかと思わせるようなキーワードもさりげに登場するので、スレイヤーズ好きだと結構ニヤニヤできます。

4257768991倒凶十将伝 巻之拾参 (ソノラマ文庫)庄司 卓
朝日ソノラマ 2006-02-25 
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400年の時を経て転生した光の幽将たちが現世魔王の復活を食い止めるべく戦うというお話。幽将達はかつて一度悲劇的な終末を迎えていて、その辺の過去話が結構衝撃だった記憶が。ウン年ぶりに最終巻が発売されてめでたく完結しましたが間空きすぎてて内容殆ど忘れてしまっていたのがとても残念でした。全巻手元にあるのでいつか読み返したい…。

4257768258ペリペティアの福音〈上〉聖墓編 (ソノラマ文庫)秋山 完
朝日ソノラマ 1998-01 
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宇宙の葬儀屋とライバルの巨大医療法人がとある星でみつかた聖墓を巡って争いを繰り広げるお話。同じ世界設定のシリーズが他にもいくつかあるようなので、読んでみたいと思いつつ爽やかに積んでいる私です。名前忘れたけどラスボスポジの腹黒系ロリ少女がとても良い感じでした。

電撃の「Missing」とかノベライズ話とかいろいろネタはあるけど長くなりすぎたのでこの辺でストップ。


ライトノベル好きに「初めての○○」10の質問

ライトノベル好きに「初めての○○」10の質問(鍵の壊れた部屋で見る夢さん)

そういえば以前この質問を見かけたときにいつか回答しようと思って放置してたのでした。リバイバルブーム来てるみたいなので(違)これを機会に回答してみますー。

実際「初めて読んだ」に該当する本を読んだのって小?中学生の頃になると思うので実際本当にそれが「はじめて」かどうかは自信ないのですが、多少の差異はきにしないと言う事でー。

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アラサーがVTuberになった話。4

 

【速報】元同期、転生!?
私が神坂怜としてデビューし早7ヶ月。最近は大きな炎上に巻き込まれることもなく、ラジオ出演やゲーム案件配信などの大きなお仕事も決まりそれなりにチャンネル登録者を増やせるようになってきていた。だがそんなある日、解雇された元同期の長谷川氏が別事務所の新人Vの『中の人』を決める公開オーディションに参加するとの情報が舞い込んできた!? 案の定彼の過去のやらかしはネット上で掘り返され、こちらにまで非難のコメントが飛び火してくる。いつも通り私は嵐が過ぎ去るのを黙って待つつもりだったのだが、なんと状況を見かねた柊先輩たちが鎮火のために立ち上がってくれて――!?

なんとか登録者数も一万人を越え、少しずつ配信活動も軌道に……と思いはじめた矢先、とある企業のVtuber公開オーディションに元同期のハセガワらしき人物が参加しているという話が話題になる。それのとばっちりで何故か元同期である神坂の配信にまでコメントを求める声が波及。挙げ句、初期の低評価動画のアーカイブが蒸し返されはじめて……!?

きなくさい中での男子V組のわちゃわちゃ、たまらんです。

久しぶりの炎上回で、ずっときな臭い一冊だった。というかなんか不穏なまま終わったな…リアルご近所の女性声優・陽葵さんとの絡みもちょっと不穏なフラグ立ってたし次巻が心配すぎる。それにしてもあの影尾って人、神坂に個人的な恨みとかあるんですかね?結構無理やり燃やしに行ってる印象受けるんですけど。

ハセガワ復活疑惑が鎮火しきらないうちに妹ちゃんのリアル友人V・十六夜真の炎上騒動が続いて他の箱を舞台にした炎上劇という自分の力だけではどうにもならない状況に遭遇した神坂が──過去の人間関係のトラウマから心の奥底で他人を信用することがどうしてもできなかった彼が、初めて事件の解決に他人を巻き込もうとする姿がとても良かったです(いや、前巻の花火企画もなんだかんだで先輩総出で巻き込んでたので少しずつその呪縛から解き放たれてはいたとおもうんですけど)。他人を巻き込んではいけないと思い続けてきた彼の考えを決定的に打ち砕いたのは、直前の炎上の際に自分のことを「家族」だと言ってフォローしてくれた仲間の存在で。そして、なけなしの勇気と信頼を絞り出して神坂が吐き出したSOSをしっかり受け取って全力で応えてくれる畳もとい柊冬夜先輩があまりにもかっこよすぎる。いやもう……ほんと……こんなの薄い本が厚くならざるを得ないじゃん!!

そして1冊ずっと不穏な何かが漂う中、とにかくあんだーらいぶ男子V4人のわちゃわちゃが癒やしでした。3巻の畳・あさちゃん・神坂のトリオでのサバゲー配信関係も大変に美味しかったんですが、ミカァ!!こと御影和也がそこに加わってきて絶妙にダメな後輩わんこ感出してくるのたまらん。特にミカァ!のお部屋片付け配信。これがてぇてぇという感情(以下略)

今明かされる「あんだーらいぶ」昔話

本当に今回はずっと畳のターン!!すぎて、畳かっこよすぎて草なんですけど、その反面でめちゃくちゃかっこよく先輩してる畳の言葉の端々から同僚を救えなかったことの未練と後悔が透けて見えてくるのが印象的でした。いやほんと、「俺は数字を取ることしかできない」っていうセリフが、聞きようによっては自慢とも受け取られかねないその言葉からあふれる深い自虐の念が、彼もただ光の中を歩んできただけのVtuberじゃないってビンビンに匂わせてきて、切ないんだよな……。

そしてこれは正確には本編の感想ではないんですけど、本編の畳に加えてゲーマーズ限定版冊子についてきた特典小説「ニートのおしごと+あんだーらいぶ誕生秘話」がめちゃくちゃ泣ける話で卑怯だったんですよね…。配信を行わない異色のVtuber・新戸先輩の視点から4巻の物語とあんだーらいぶ設立当時のエピソードを振り返るお話なんですけど、なぜ彼女が配信をしない「ニート」になったのか。普段表に出てこない彼女がいかに「あんだーらいぶ」という箱に思い入れを持っているかが語られるお話で、これを本編に収録しないのはさすがに後からハマった人に優しくなさすぎる。一つ前の感想でも同じ話したばっかりですけど本編匂わせのあったエピソードやみんなが知りたいエピソード・ゼロを限定版特典や円盤小説でやるなマジで。畳の作中での発言、この短編読まないと意味が理解できないのは普通に卑怯だとおもうんですがー!!!私も店舗特典は全部当たりきれてなくて、完結後とかでもいいので店舗特典系の短編をみんなが読める形にちゃんとまとめてほしいなぁ……そしてこの作品のファンで未読の人は在庫が枯れる前にゲーマーズ限定版を確保しておいて欲しい。

……ところで、掲示板の方には新たなコテハン登場してましたね。1巻以来ご無沙汰だったアンチくんはともかく、占い師一体何者なんだ……(なんか内部事情知ってる人っぽいけど本当になにものなんだ……!?)


アラサーがVTuberになった話。3

 

祝、新衣装お披露目!
私が神坂怜としてVTuberデビューして早4ヶ月。最近はmikuriママからもらった新衣装をお披露目したり、先輩たちとFPSの大会に出たりと楽しいVライフを送っていた。そんなある日『あんだーらいぶ』から二人の新人がデビューすることに。男女ユニットということもあり二人が炎上しないよう陰ながら支えるつもりだったのだが、なぜか生配信中に新人女子の東雲愛梨嬢と突発通話をすることになってしまった!? さらに彼女が相方の前世をポロリしてしまってもう大変! 案の定燃え始めた後輩たちを守るため、私は慌てて鎮火作戦を練るのだが――!?

Vtuber企業「あんだーらいぶ」所属の男性Vtuberとしてデビューし、以来炎上を繰り返してきた元アラサー社畜の神坂怜は、同じ箱の朝比奈あさひ先輩に誘われて男性V3人でFPSの公式大会に出ることに。アウェー感もなんのその、訓練場で数百時間、独り訓練し続けた成果が今試される──!?そして同じ頃、「あんだーらいぶ」に新人が入る事になったのだが……!?

箱内でのわちゃわちゃが本当にてぇてぇ……

男性組のFPS大会・新人V加入を軸に一万人突破配信や新衣装お披露目などイベントごと盛りだくさんのシリーズ3巻。そして我らが神坂はFPSでバグを発見したり、訓練所で数百時間独り練習してたせいでチートを疑われたり、ソシャゲの案件配信で企業攻略サイトよりも詳しい攻略パワポ作ってきたり……と相変わらず変な方に才能を活かしていて笑ってしまった。裏でもマイクラのサーバーでインフラを整備したり、「あんだーらいぶ」の新人V用に配信機材のマニュアル作ってたり……本当にこの人、「面白い配信以外ならなんでも出来る」がマジで笑い事じゃない。なんでこんな有能な人がブラック企業で燻ってたんだ世の中ままならないなあ……。

余談ですが神坂製マイナーソシャゲの攻略パワポが欲しすぎる。本当に作るだけ作って数週間で更新止まったみたいなクソみたいな企業攻略サイトが多すぎてつらいので私がやってるマイナーソシャゲのところにも神坂が案件で来て欲しい。

そして今回の目玉の一つであるサバゲー大会にまつわる一連のお話が最高に楽しかった。Vtuberという時点で侮られるアウェーすぎるな舞台でいつもの通り何かとヘイトを自分に集めようとする神坂とそれをなんとなく制して「泥をかぶるなら3人で」といってくれる先輩2人、最初から勝ち目のない戦いの中で「楽しんだ者が勝ち」と言ってのびのびと無茶やれる、その無茶に自然と神坂を引きずり込んでいく二人の頼もしさに胸がアツくなってしまった。いいとこなしの所から一念発起してリスナーから伝授された秘策を手にジャイアントキリング狙いにいく神坂の姿がめちゃくちゃカッコいいし、今回の男子3人カラー口絵がめちゃくちゃいいんですよね!!!そこからの戦勝会兼柊先輩の家でオフコラボの回は完全に神坂が畳の世話女房になってるの笑ってしまった。薄い本が厚くなるな!!!!!!……それで酢昆布ネキの書いた三人本の通販はまだですか!!!!??

今回はいい加減に炎上ネタも(表面的には)ネタに昇華されてしまった感でもはや周囲がそれ逆手に取って弄っていくスタイルが定着してきて、あんだーらいぶの箱内でわちゃわちゃしてる話が多く大変に良かったです。これがてぇてぇという感情か……。あと一万人突破記念凸待ち配信で念願のスパチャ解禁されて推しに課金しまくる常連リスナーにニヤニヤしちゃう。しかし神坂、トップユーザーの高額課金だけで採算取ってるマイナーソシャゲみたいなことになってるな……。

ガチ恋ネキの閑話が卑怯!!!

そんな仲良し「あんだーらいぶ」に配信者経験がある男女ペア売りの新人が投入されるが、デビュー前からその正体を巡って憶測が飛び交い、更に事故配信が重なってきな臭い雰囲気になっていく。配信を盛り上げよう、箱推しに認めてもらおう……と必死な後輩ふたりを影に日向にフォローしつつ隙あらば自らヘイトを集めようとする神坂にそうはさせまいと更にフォローする先輩達……という流れにまたニヤニヤしてしまった。いや、今回本当に畳がいい先輩すぎて……あとミカァ!が期待の新人(神坂先輩になついてるわんこ系後輩男子)すぎてまた薄い本が厚くなってしまう。

炎上が表面上ネタとして昇華されつつある中で、神坂が抱える歪み・異常性に焦点が当たることが多かった気がする。そして後輩コンビの件といい、実家のご近所さんであり案件エロゲに出演していた新人声優さんの件といい、閑話のガチ恋ネキの件といい……多かれ少なかれ心に似たような傷・歪みを持つ人達が彼の存在に惹かれ、集まってくるという展開が印象的でした。

でも、硬かった表情が少しずつ柔らかくなって、少しずつでも周囲を頼れるようになって……ただ心の傷を抱えているだけではなくて本当に少しずつだけど前に進もうとする姿が見て取れて、胸熱な巻でもあるんですよね。過去のトラウマの話も徐々に明らかになってきていて気になるし、今後本編で対峙するような展開があるのかな。続きが気になる。次の転職までの腰掛け・替えの利く「仕事」だと思って始めたはずのVtuberの配信ができなくて、義務感とかそういうのを抜きにして「やりたかったんだ」と独りごちる体調不良回が本当に良かったです。

そしてラストのガチ恋ネキの閑話があまりにも卑怯。1巻を読み返したくなりました。
ところでガチ恋ネキの正体もなかなか衝撃的でしたが駄馬の正体ってひょっとしてそういうコト……?(※といいながらWEB版で該当のネタバレ見ましたそうだったのか〜〜……)