“カット” の検索結果 | ページ 3 | 今日もだらだら、読書日記。

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猫耳父さん

 

妻を亡くして反抗期の娘と二人暮しのエロ漫画家・日村賢一郎(38歳)は愛猫・“ネー”が死んだ夜に中途半端な願いをかけてしまったせいで、猫耳・猫尻尾の生えた萌えキャラオヤジ(!?)になってしまった。娘のななこや妹の二葉の手を借りて猫耳を消そうと奮闘するが、そんなとき、家の外で事件が持ち上がって…!?

個人的お気に入り度数

「週刊アスキー」の連載小説をまとめた表題作に、書き下ろし短編を加えて文庫化した作品。

38歳の猫耳オヤジというインパクト猛烈なミスマッチぶりに惹かれて手に取ったのですが、主人公である賢一郎の猫耳姿というキモさを存分に活かしつつ、それでいて物語本線は父娘の心の交流にペットを絡めたハートフル・ホームコメディという、いろいろな意味で奇跡的なバランスの作品でした…元が非ライトノベル雑誌で連載されていた作品という特色からか、サイズが小さい挿絵が大量に挿入されていて、どんどん挿絵でイメージ補完してくるのが素敵です。そして挿絵の回数が多い分、思う存分猫耳親父のキモイ姿が描かれているところがとても好印象でした。特にラノベだと、こういう萌えを狙えない挿絵は優先的にカットされる傾向がある気がするので…

その一方で、『愛猫の死』と『父親の萌えキャラ化』という“事件”をきっかけに、すれ違っていた父娘の心が少しずつ近づいていく姿が丁寧に描写されていて、家族モノとして普通に良いお話でした。特にネーの火葬前後の父娘のシーンはなんともいえない寂寥感があって、そこに1Pまるまる使った挿絵が非常に良く映える。終盤では燃え展開もあって、そしてさりげなく泣かされました…。

同時収録の「未来の世界の犬型ロボット」は、高名な科学者の父親を持つ娘と、彼女が父親からプレゼントとして貰った犬型ロボット・“宇田川さん”のお話。こちらも形は違いますが不器用な父親と娘の関係に犬(ロボットだけど)を加えた家族モノで、短いながらもきゅんとさせられるお話でした。

家族モノとかが好きならこれは読むべき!そして父親のキモい容姿に惹かれて買っても割と損はしません。オススメ!!


電撃文庫RPG Cross of Venus+電撃学園RPG文庫

電撃学園RPG Cross of Venus
[制作]アスキー・メディアワークス
電撃学園RPG文庫
[著]時雨沢 恵一、五十嵐 雄策、おかゆ まさき、水瀬 葉月、橋本 和也、三雲 岳斗、支倉 凍砂、成田 良悟、竹宮 ゆゆこ
[絵]黒星 紅白、しゃあ、とりしも、さそりがため、さめだ 小判、和狸 ナオ、文倉 十、ヤスダ スズヒト、ヤス
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電撃学園RPG Cross of Venus(通常版)
「電撃学園」に通うごくふつうの高校生である主人公と彼の幼馴染・キズナが肝試しをしようと夜の学園に赴いたら購買でメロンパンを貪っているシャナと遭遇、なしくずしに「絶夢」と呼ばれるなぞの存在との戦いに巻き込まれ、電撃文庫作品の人気ヒロイン達と共に作品世界を回りながら物語の改ざんを阻止ていく…というお話。90年代のなかよし読者としては、高瀬綾の「くるみと七人のこびとたち」とか思い出します。

アクションRPG仕立てな作りのゲームで、難易度・易で20時間前後で(隠しボスを除いて)クリア。全16章で各章1?2時間くらいでクリアできるので手軽といえば手軽なのですが、とにかく終盤に入るまでラスボスの手がかりが殆ど掴めないまま「絶夢」の手先と戦うばかりの展開になるので、ちょっとフラストレーション溜まるかも……個人的には、9?15章が丸々蛇足に見えたのですが、気のせいですか…(ぶっちゃけ1?8章のボリュームをもう少し上げて、全作品世界回り終えたら即ラスボス戦、で十分だったと思う)

全体的に良くも悪くも「電撃文庫ファン向け」のアイテムというか、あまり出来のよくないキャラゲーの域を脱してない。8章×2だから8つの作品世界を2回ずつまわるのかと思ったら、一通りの世界を回った後はそれっきり登場の無い世界もあったりして、結構扱いの違いが顕著です。舞台としては「禁書目録」、敵役としては「シャナ」関連が贔屓目で、逆に「ドクロちゃん」と「とらドラ!」の世界には結局ラスト除いて1回ずつしか行かなかったなぁ…。

ただ、最終章のお話の展開は結構好きです。主人公に生徒会シリーズの杉崎鍵から名前を取って「すぎさき」と名づけたら、反響死滅兄さんみたいなの出てきて爆笑したけど。王道といえば王道なんだけど、崩壊する世界で、大切な人達がヒロインたちに次々に想いを伝えていくという展開は結構泣ける。さ、桜君がいい人になってるよ!!!(失礼)

ただ、ああいう展開にするなら、ラスボス相手に負けたら特殊バッドエンドほしかったよーな……わざわざクリアした後に負けに行った私の立場は。

全体的にやっつけ仕事というか、ファンアイテムだから出せば売れるだろう的思考が透けて見えるというか、「もうちょっとここを頑張ってくれれば…」みたいな部分が多くてその辺は残念なのですが、ファンとしてはそれなりに楽しめる1本でした。個人的には、せめてななめ移動くらいさせてくれよというのと、電撃カードのカットインはもうちょっと頑張ってほしかったくらいかなあ…

あ、でも最後にもう一つだけ言いたい。亜美の扱いが酷すぎる。
仲良し5人の中で唯一セリフも出番も無いと思ってたら、一応サブヒロインのはずなのに、最終章でセリフなしの雑魚中ボス扱いで絶夢の傀儡として量産されてた(←亜美ちゃんスキーは見ないほうが幸せです)ってどうなのー!

電撃学園RPG文庫
電撃学園RPGの初回特典としてついてきた、短編アンソロジー。

もはや学園とか完全スルーして、いつも通りの「キノの旅」な時雨沢恵一といつも通りの「とらドラ!」な竹宮ゆゆこ、「電撃学園」の要素を織り交ぜつつも(多分)いつも通りの「乃木坂春香」を描いている五十嵐雄策、舞台が「電撃学園」なだけでやってることは基本的にいつも通りホロとロレンスのイチャイチャな支倉凍砂、ゲーム本編についての反省とか愚痴とかをテンション高いキャラ会話主体で薦める三雲岳斗とおかゆまさき、未登場作品の自キャラを電撃学園に紛れ込ませて他作品とクロスオーバーさせてる水瀬葉月、橋本和也、そして成田良悟という感じ。どうでもいいけど、現代に紛れ込んだホロが割りと真面目にイヅナにしか見えません。夜はPC、昼は購買の店番しながらゲーム三昧なホロて……


個人的にはクロスオーバー組が全体的に好きだったかも。特に水瀬さんの短編で出てくる、フィア&ホロのやりとりが最高。長い年月を生きるホロの貫禄と母親のような優しさがラストのやりとりであふれてくるような気がしました。成田さんの短編はオタクが電撃学園に紛れ込んじゃったヨ!!という素晴らしい内容。大河にサイン貰おうとするとか、オトコマエすぎます。

あと、三雲さんの短編が……地文なしの「生徒会の一存」になっちゃってるよー!電撃のみならず別会社の作品にまで手が伸びる、いろいろな意味で恐ろしい1編でした…本当に、暫く笑いが止まらなかった。特に直前の橋本さんの短編で、いい子全開な操緒を見ていると、こっちのツッコミキャラ化してる操緒とのギャップが……

しかし、同じような楽屋裏オチをやったドクロちゃんのほうも「サバトちゃんとシャナと大河とルイズを一同に会させて、会話させたい」発言を筆頭に色々大暴走でしたが。最終巻で出たキャラはさすがに出せないと思うよ!!


バカとテストと召喚獣5

[著]井上 堅ニ [絵]葉賀 ユイ

のどかな日曜の昼、必死にゲームに興じていた明久の元に母親から放たれた刺客がやってきた!?次の期末試験で良い点を取らなかったらのどかな一人暮らしも終了してしまう。しかも怠惰な生活も"不純異性交遊"(※同性は可)も減点対象!?様々な意味で追い詰められた明久は期末試験に向け、いつもの面々に助力を請うのだが……!?
   個人的お気に入り度数
3.5巻から約一年、密かに(私の脳内で)その正体が活発に議論されてきた明久の姉・玲が登場なシリーズ5巻。FBオンラインに掲載されている「試し読み」の明久の爆弾発言で、一日仕事が手につかなかったのですが謝罪と賠償を略。

シリアスラブコメ展開になって、文句なしに面白かったもののギャグ方面ではイマイチはっちゃけきれなかった印象を受けた前回の反動か、今回はしょっぱなから全開です。来襲する天然姉の愛情攻撃、加速する雄二×明久同性愛疑惑、調子に乗りまくりなムッツリ商会、アキちゃん可愛いよアキちゃん、カミングアウトして以来変態度が加速しまくっている久保利光などなど。1個違うの混ざってる気がするけど気のせいです。…ていうか久保くんはもういっそ、明久を一度誰も居ない教室に連れ込んで押し倒してしまえばいいと思うんだ。抱き枕よりはよほどその方が健全だと思うのは私だけか……。

明久と玲の微妙な姉弟関係をはじめとして、各家庭のバックグラウンドが透けて見えるという点が興味深かった。明久が自身のことに対して過剰なまでに卑屈になった理由とか家庭環境とか、以前から気になっていた部分が少しずつ見えてきて、どんどんバカテスという世界が広がっているなあと。ラストの姉弟仲良し会話が本気でたまらんです。あと、明久が料理上手というのは興味深い設定でした。これで姫路さんの家にお嫁に行っても食べるものには困らないね!!!(え

トップギアで繰り出されるギャグも文句なしに面白いのですが、同時にラブコメ部分も丁度良い感じに含まれていて、コレまでに無くラブとギャグのバランス感覚が素晴らしいと思いました。とにかく4巻以降、両ヒロインが可愛すぎて困ります。挿絵と合わせて殺傷能力高すぎる。あと今回は二人平等に見せ場があったので、姫路派としてはとても安心でした(…しかし、姫路さんが一歩引き気味なのがとても気になる…)。玲がどういう具合にラブコメに絡んでくるのかが非常に気になっていたのですが、あくまで姫路・島田両名に対する奮起剤という形になっていたのが個人的には良かったかな。あと姫路さんと明久の小学生時代が気になる!!気になるよ!!!FBオンラインでも本編でもいいから是非とも小学生時代の短編を切望します!!ものすごく…ものすごく……見たいです!!!

ああしかし、挿絵で一番殺傷能力高かったのはネクタイなしワイシャツボタン2個空けの明久だと思います。男子キャラのサービスカットには何も期待していなかったのでインパクト高かった!!しかもワイシャツボタン上2個開けとか、わかりすぎてて困る。明久可愛いよ明久ああああああ!!!!

というか、今回の展開を見てつくづく思ったんですが……明久が総受け過ぎる件について。そ、そのシーンは普通男女逆だろー!!明久が無防備すぎる!!最近「明久×雄二もアリだよね!」とか思ってましたが、今回の件で明久はやはり天然誘い受け体質の総受であると再確認しました。雄二に送ったメールの文面といい、後半の姫路さんとのアレといい、素晴らしい誘い受っぷりに鼻血でる!!!井上先生は次のお話までに是非とも 誘 い 受 け という言葉を学習されるべきだと思います。マジで今の明久のためにあるような単語だと思います。

……総受けって言葉を学習したのはうちの感想及び腐日記が原因じゃないよね!?誰か違うといって!

【追記】
なんか名指しされてたっ!

いや、「総受けボルト」に関しては無機物カップリング萌えが出来るほど腐脳が発達してないのでなんともかんともです。精進します。どっちかっていうと「総受けボルト」とか言っちゃって、それを年配のお偉方にインプットさせちゃってわたわたする井上先生に萌えました。



最後にアニメイト特典のドラマCD「スペシャルぷちドラマCD —DO THE ADVENTURE!—」について軽く。

内容としては新刊及びドラマCD2巻の紹介で、値段が値段だけにということもありますが私のように既刊新刊読破済、ドラマCD購入済、2巻購入確定済の私にはちょっと物足りない内容だったかもしれません。一方、ドラマCDの購入を悩んでいる人は、わいわいがやがやした雰囲気がつかめると思うので是非入手すべきだと思います。あと、ドラマCD2巻のオリジナル話の予告はまだ公式に載ってない情報だったかな。

ただ、ラストのオチが本気で笑えません。
アニメ化したら全員声優代わっちゃったりしてー♪」はマジ笑えないよ下野さん!!!


吉永さん家のガーゴイル11

[著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二

病気で長いこと入退院を繰り返しているクラスメイト・吾郎のお見舞いにやってきた双葉と悪ガキ3人組。クリスマスを控え、病院で行われるクリスマスイベントを「つまらない」と断じる吾郎に対して憤った双葉は売り言葉に買い言葉でガーゴイルにイベントを盛り上げさせると約束してしまう。守ることは得意でも“楽しませる”事は初めてのガーゴイルは…
   個人的お気に入り度数
久しぶりに「ガーゴイル」シリーズならではのアットホームなほのぼのっぷりが光るシリーズ11作。双葉とガーゴイルが半ば喧嘩越しに双葉のクラスメイトが入院する病院のクリスマス会を盛り上げると約束しちゃったら、和巳やクラスメイトの演劇部一同、オシリスデュラハンに百色、更に再登場のゴールデンボーイズまで巻き込んでの大騒ぎに発展!?というお話。

まさかここでゴールデンボーイズが再登場するとは予想外すぎるwイベント屋なら1年でも一番くらいに忙しいだろうに直前にふと思いついて呼べたってことはやはり例の件が尾を引いて客減ったりしてたんだろうか…。今回は5巻ラストのようなトラブルもなく、如何なくプロ根性を魅せ付けていくゴールデンボーイズはやはりかっこよかったです。ドンチャン騒ぎが十八番の彼らと病院の相性は最悪なんじゃないかと思うんだけど、そんな時でも場所に合わせた気配りを忘れない辺りはまさに「プロならでは」。

その他感情面におけるガーゴイルの更なる成長やオシリスの奮闘など色々と見所はたくさんあるんですが、今回は逆に各キャラクターの見どころが多すぎてどこに焦点を当てたいのか絞りきれてない部分があったかも。今まで1?2キャラに焦点を絞って描かれてきたせいか、各方面の描写が物足りなく感じてしまう。特に演劇部の人形劇が思いっきりはしょられたのと、吾郎と父母のシーンがカットされてたのは残念でした。綺麗に小さくまとめちゃった印象で突き抜け方が足りないというか…おもしろかったんだけど。うーん。

それにしても、「世界一有名なネズミの友達のアヒルの叔父さん」懐かしすぎるwディズニー系連続アニメでは「わんぱくダック夢冒険」が最強だと思うのですよ。「ミッキーのクリスマス・キャロル」ではそのものズバリの配役を宛てられてましたし…こっちもビデオで何度も見たなあ。

ミッキーのクリスマスキャロル (国際版ディズニーおはなし絵本館)ミッキーのクリスマスキャロル (国際版ディズニーおはなし絵本館)矢部 美智代

講談社 2001-09
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吉永さん家のガーゴイル2

[著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二

数ヶ月ぶりに現れた怪盗・百色はテレビを通して宣言する。「私にとって、門番などハリボテと同じようなものだ」。…この台詞に最強の門番として対抗意識を燃やすガーゴイル。一方、依頼を受けてとある研究所の研究データを盗みに来た百色は、「超能力者」を名乗る少女・梨々とであって…
   個人的お気に入り度数
不思議生物・ガーゴイルと吉永家のみなさんとそのご近所さんが繰り広げるホームコメディシリーズ第二弾。吉永家とご近所のみなさんの出番が少なめなのがちょっぴり残念な感じですが、今回は怪盗・百色と何故かそんな怪盗になついてしまった超能力少女のハートフルな触れ合いが描かれます。

1巻から変わらず、小市民的な感覚が光ります。特にやたらと気遣い満載の怪盗百色とガーゴイルの対決が素敵すぎ。「ご近所の味方」ガーゴイルと「怪盗紳士」な百色の息ピッタリなタッグの姿に緑茶噴いた。そしてガーくんの方も吉永家の門番としてますます小市民的な方向で精進しています。ビームで洗濯物取り込んだり、癒しビーム出したり。…うん、確かに間違っては居ない。間違っては居ないが…!!!

そんな怪盗百色が超能力を持つと言う少女を研究所から連れ出してしまい…最初は嫌々だった百色がだんだん吉永家の皆さんに感化されたりしつつ最終的には梨々を護る為に戦う、という姿に胸が熱くなりました。そして最後のシーンでまた頬が緩む。血は繋がっていないけれどそれ以上に強い絆で結ばれた2人(+α)の姿がとてもよかったです。ていうかデュラハンかわいいよデュラハン。最後に出てきたキャラクターステータス(?)に胸がキュンとした!!

…しかし、個人的には挿絵の使い方だけはもうちょっとなんとかしてほしかったかも…文中の余白に、半端にキャラのカットとか載せなくていいからちゃんと1P使った挿絵をもっと入れてほしかった。あのイラストの使い方は猛烈に萎えるなあ…。


疾走する思春期のパラベラム デイドリーム

[著]深見 真 [絵]うなじ

遂に映画の撮影をすることになった映画部の面々。何故か主人公に抜擢されてしまった一兎は志甫とのキスシーンがある事に動揺する。ところが、街に志甫の兄の仇である殺人鬼『クロスドレッサー』が現れ、志甫は一人で犯人を追い始めてしまう。さらに「灰色領域」の幹部達も動き始めて…
   個人的お気に入り度数
戦闘シーンが微妙だった1、2巻と比べて、3巻の戦闘シーンはかなり面白くなってきているとは思うのですが、やっぱりなにか物足りないものが……なんかいまいちこの作品の戦闘シーン、盛り上がりに欠けるというか、肌に合わないというか。シリアスモードに入って日常描写が大幅にカットされてしまったのがとても残念でした。志甫のアホっぷりもなりを潜めてしまってわたしどこで息をつけばいいか判りません……。

あと、ホモはとにかくレズが妙に普通に出てくるのは……もうこれは、作者さんの味なのか。いや、別に私、百合方向に拒否反応が出る人ではないのですが!個人的にですね、同性愛描写はもっとこう、なんともいえない背徳感とか、やっちゃ駄目感というか……どこかしら「私達は世間的には少数派なんだよ」的な思考があってこそ萌えるものだと思っているので…ここまで自然にレズられると、うーん…。特に女子はレズじゃないレギュラーキャラの方が少ないってどういう…。一方で、ホモ二人はホモ二人で、絵に描いたような純情カップルぶりで、これもどうかと思うんだ!なんというか、確かにこの二人自体は見ていて微笑ましい系なんだけど。総合するとボケばっかりでツッコミが足りないっ!ああ、この同性愛者どもに片っ端から愛のハリセンをかましてあげたいっ!!!

『クロスドレッサー』の正体や今回登場する儚げな少女・四神美玖の運命にはとても驚かされたのですが、やはり戦闘の盛り上がりに欠けるのと根本的に戦闘描写が肌に合わないのがちょっと辛いかな。今後はどうみてもシリアス方向に行ってしまう方向のように思えるので、とりあえず今のところ4巻以降は買わない方向で…


コードギアス反逆のルルーシュSTAGE-4-ZERO

[著]岩佐 まもる
[原案]大河内 一楼/谷口 悟朗
[絵]木村貴宏/toi8

   個人的お気に入り度数
行政特区日本を巡る一連の事件から本編最終話までを描いた、ノベライズ第四弾(過去話を含めると第五弾)。

ああ、ほんと前回での展開が楽しかっただけに、富士での特区日本の事件以降の展開が辛かったです。あのタイミングでギアスが暴走するとかルルーシュの間の悪さは異常。特に小説版を読むと、これまでルルーシュがどれだけ自分のギアスに頼りっきりだったのかがモロに浮き彫りにされてきてもうなんというか…他の人間を根本的に信用できなかった結果ではあるのだろうけど、もう少し自分の作った「黒の騎士団」を信用して、作戦を任せても良かったんじゃないかなあ。

自分がユフィにやらせてしまった行動とそれによって引き起こされた惨劇に打ちのめされながらもその犠牲を少しでも無駄にするまいと行動しながらも、動揺を隠せないルルーシュ。一方で頑なな心を漸くユフィによって救済されかけ、再び地獄に叩き落されるスザク。なんかどっちの考えにも同情できる部分があって、ほんとなんともいえない……。ユフィがああなってしまった直後のゼロのセリフに違和感を覚えるカレンという構図も面白かったです。本当に最期まで何もわからないままだったユフィの想いも、凄く痛かったです。これで少しでも状況を理解していたのならまだ少しは救いがあった気がするんだけど。各キャラの心理状態が描かれることによって、絶望に彩られたラストの展開がますます救いがない展開に見えました。続編で補完されると信じてるけど、ほんと容赦ない…。

基本的には今回もアニメのエピソードを忠実になぞっていているのですが、ルルーシュがユフィの「行政特区日本」の構想に賛成できなかった理由とか、ブリタニアの皇族が地位を返上する意味、アニメ版でイマイチ腑に落ちなかった部分がちゃんと補完されてるのがすごく良い感じです。個人的に唯一残念だったのは、最終決戦前のスザクが『ルルーシュ』に電話をかけるシーンがまるまるカットされていたこと。おそらくこの時点では既にスザクはゼロの正体に気付いているわけで、どんな気持ちでルルーシュとあの会話をしたのかは物凄く興味があったので…というか、スザクに焦点を当てるというのを公言してるノベ来図なのに、このシーン抜いたらだいぶ片手落ちだと思うんだけどなあ。

全体で見るとツッコミどころも多々あったノベライズでしたが、結構楽しんで読めました。R2のノベライズも来月から発行されるようなので、そちらも楽しみ。


面白検索キーワード&今月のまとめ[2007年9月分]

色々忙しかったので今月は大して本が読めないんじゃないかな?と
予想していたら、逆にかなりの冊数読んじゃってました。
純粋な読了数が20を超えたのって今年初めてだったりします。

「お・り・が・み」のシリーズ読破をやった所為もあるとおもいますが。
いやーやっぱり何かのシリーズにハマると読了冊数上がりますよね!

今月の人気検索ワード(作品別)

今月感想書いたものから人気だったやつを取り上げてます。
ちなみに「ノエルと蒼穹の未来」は実際検索ワード的には5位で、
3位は「バカとテストと召喚獣」、4位はアニメ化決定の「狼と香辛料」でした。

■彩雲国物語 白虹は天をめざす(→感想

普段から検索ワードで頻繁に登場する彩雲国ですが、今月はやたらとアクセスがあったような気がします。というか、前巻が出たときはハルヒの新刊とバッティングしていたので、ある意味目立たなくて当然なのか…。
最新刊の劉輝かっこいいよ劉輝。
■扉の外3(→感想

1・2巻と連続で色々と物議をかもし出したシリーズ、最終巻。どうみても打ち切りです本当にありがとうございました。2巻が凄い好きだったので残念だなあ…一応次シリーズに期待ってことで。
■ノエルと蒼穹の未来 感想(→感想

月の後半に感想書いたのに、凄い追い上げで検索キーワード5位とか…!TRPG関連のブログサイトさんからリンクがあったお陰でアクセス数が跳ね上がり、シリーズ関連の検索ワードもかなり多かったです。トラン×ノエルが王道なんでしょうか、世間的には。
内容はTRPG初心者の私も楽しめる、良シリーズだったのでかなりオススメです。


次は恒例の「面白検索キーワード」のコーナーです。元気良くいってみよー。


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勇者王ガオガイガー2005 獅子の女王?リオン・レーヌ?

[著]竹田 裕一郎 [原作]矢立 肇
[絵]木村貴宏 [絵]高倉武史 [絵]歩き目です


Gストーンのサイボーグであるルネ・カーディフは対特殊犯罪組織シャッセールの捜査官として活動していた。彼女は父の姓である「獅子王」の名を憎み、母の仇を討つため国際的犯罪結社バイオネットを追う。ところがバイオネットが物質瞬間創生艦フツヌシと新型勇者ロボ・光竜を強奪し…!?
   個人的お気に入り度数
「原種大戦」下のヨーロッパでバイオネットを追うルネの姿を描いた、アニメ本編とOVAを繋ぐ外伝小説。OVAではサラっとしか語られていない、ルネがサイボーグになった理由や実父である獅子王雷牙博士との不仲の話が詳細に描かれるのでルネ好きにはかなり必見な内容となってます。

原種大戦は主に宇宙で繰り広げられていたのでその頃地球はどうなっていたかとか、そういう部分が描かれていたのが個人的にはかなり面白かったかも。何気にTV本編の内容とクロスオーバーしたり、救援に駆けつけた凱とGストーンのサイボーグである事に誇りをもてないルネのぎくしゃくした関係なんかもかなり新鮮でしたね。ていうか凱兄ちゃんは、結構他人に遠慮しないタイプという印象があったので、ルネとギクシャクしてる姿はなんだか微笑ましかったかも(笑)

なんといってもこの話で必見なのはルネの相棒であるエリックやポルコートの存在。紳士っぷりが空回りしている彼らと容赦ないルネのやりとりが凄くツボでした。ポルコートなんかは是非FINAL本編に出して欲しかったなあ。Jとルネをくっつけるために邪魔な伏線としてカットされたんだとしたら惜しい。第三次αではこの外伝の話、確かポルコートが行動不能になった後か何かの話って設定で、助けに来るのもJになってたし…orz(←というか、これが正史なんだと思ってました)

ちょっと(というかかなり)現在入手が難しくなっている本なので手に入れるのにかなり値が張ってしまいましたが、凄く面白かったし3000円くらいならまだ惜しくないかなあという感じの内容でした。文句なしに面白かったです!

ただぶっちゃけ、1話掛けてベター○ンの販促するくらいなら、この外伝映像化してくれよとか思ったけどね。<FINALGGGの方


ちなみに、以前こちらも原価以上の価格でゲットした「ガオガイガーFINAL」の小説版ですが、先日地元の○ックオフで100円で売ってるのを偶然みかけてちょっと哀しくなりました。100円て…。


おと×まほ2

[著]白瀬 修 [絵]ヤス

母親と金色の猫・モエルから半ば強引に“魔法少女”をすることになってしまった少年・白姫彼方。今日もノイズと戦い、学校ではクラスメイト達に弄られる日々を送っていたのだが、突然魔法少女仲間のグレイスが戦闘中に行き倒れてしまう。更に、新たな“魔法少女”や巨大な敵まで現れて—!?
 

女装魔法少年が大活躍する魔法少女モノ第二段。なんか普通に魔法少女モノとして面白かったです。魔法少女モノとして。

しかし、1巻でも同じ不満を書きましたが、主人公である彼方がちっとも男性である意義を見出せていないのが「女装」魔法「少年」モノとしては痛すぎる。確かに全く彼方が男である事を意識していなかったであろうと思われる1巻から比べると作者の人もかなり意識して、一生懸命他の「魔法少女」達との性差を出そうとしてるんだけど、まだまだ弱い。そういう違いを出そうとする描写はあるんだけど、そこで描写される“性の違い”が、こっちにはちっとも伝わってこない印象を受けました。頑張ってる姿勢は評価できるんだけど、正直題材が難易度高くて料理できてないって感じがする。

元々ヤスさんの絵が完璧に女の子のグラフィックなのもあり、余程男らしい行動を取らないと女にしか見えないんですよね。髪の毛くらいはショートカットでも良かったろうに。んで普段は普通に男言葉で、変身中は髪の毛が伸びるくらいの設定にしても良かったんじゃないの?

ただ、見事に彼方と他の少女達の性的な立場が逆転してしまっているのは面白いですね。色々理由をつけてうっかり下半身を触ろうとしてしまうグレイスとか、元々百合属性をお持ちの幾瀬依とか、何かと彼方にイタズラしようとするいいんちょとか。特に恐らくこのシリーズで唯一?の常識人であろうグレちゃんがだんだん周囲(主にモエル)に染められてしまっていく過程は面白かった。この辺りの性の逆転が、唯一このシリーズが「女装少年モノ」である特徴と言えるんでしょうね。(ただ、露骨なセクハラ描写等の関係で大多数の男性相手に門戸を狭めているのもここだといえるから、実際これどうなんでしょうね…)

というわけで、相変わらずこのシリーズ、彼方が男だという現実を直視しなければ普通の熱血美少女バトルモノとして楽しく読めます。特に終盤では上位のノイズである存在“ディスコード”が登場し、グレイス達魔法少女の戦う理由も提示され、更には黒幕の存在まで提示され…と、非常に盛り上がったバトルが楽しめました。黒幕だった“彼女”については、前半から怪しげな言動が目立ったのでよもや…とは思いましたが、予想通りで。新魔法少女(?)である幾瀬依の戦う理由も凄くかっこよかった。ただ、彼方が戦う理由がイマイチ見えてこなかったのがモニョっとしたかな。

グレイスとモエルのでこぼこコンビが今回は最高に良い味出してましたね。モエル、ただのヘンタイ猫と見せかけていい奴だ。

まあでも今回のモエルの一番の名場面は、絶対にこれだけどな!!!↓

「まだまだだねグレ子。
 ———女の子のように見えて本当は男の子。重要なのはそこさ


ああ、作者さん…そこまで萌えポイントを判っていらっしゃるのにどうして女装少年がちゃんと描写できないのさ!!!(悶絶)

何はともあれ、魔法少女モノとしては普通に面白くなってきたし、張られた伏線がイチイチ美味しすぎなので(黒幕らしき彼女とか、3巻では大活躍?っぽい彼女とか…)次回もしっかり買おうと思います。ただ、やはり1巻で挫折した人が多いこの現実を鑑みると、こんなに正統派な美少女燃えバトルをやってるのに、彼方が男の子だという理由で門戸を狭めてしまっているのが勿体無く思えてしょうがありません。