ページ 5 | 今日もだらだら、読書日記。

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ゆるコワ! 〜無敵のJKが心霊スポットに凸しまくる〜

 

最強女子高生、桜井梨沙と、腹黒残念美人、茅野循が贈るとびきりの怖い話!
「私たちも部活で青春をしてみるっていうのはどうかしら?」 最強女子高生の桜井梨沙は、悪魔的頭脳を持つ残念美人の茅野循に誘われ、 オカルト研究会を結成することに。 活動内容は心霊スポットを探索し、調査結果を会報にまとめること。 早速病院の廃墟に向かうが……。 呪いの神社、最凶事故物件、そして「カカショニ」。 ヒトコワ、呪い、都市伝説もどんとこい!  ゾクゾク怖くてスカッと爽快、最強女子高生ふたりの快進撃!

元柔道部の女子高生・桜井梨沙は悪魔的頭脳を持つ友人・茅野循に誘われてふたりきりのオカルト研究会を発足させる。校内に拠点が欲しいだけの研究会、真面目に活動する気など微塵もなかったがひょんなことから過去の研究会で発行された冊子を目にして興味を惹かれ、心霊スポットと名高いとある廃病院に向かう……。

最強女子高生コンビが無双する系ホラー!!(隠し味は百合の味)

軽い気持ちでオカルト研究会を立ち上げたふたりが気になる心霊スポットに突撃取材(概ね無許可)してオカルトやそこに救う人間の悪意と遭遇・対決。好奇心を満たしまくるお話。色々な意味で我が道を行く主役の女子高生コンビがサクサク事件を解決してしまうのであまり怖くなく、ホラーが苦手な人でも楽しめるお話でした。

人間怖い系の話かとおもえばオカルトだったり、オカルトかとおもえば人間怖い系の話だったり……というジャンルの幅の広さも良かった。頭の良い循が周囲を翻弄し、危険な状況は梨沙の体術で対抗する……という感じで基本的に対人間であればおおむね敵なしで安心して見ていられるのが色々な意味で強みだと思うんですが、何割かの確率で相手がオカルトなのでいい感じに安心しきれない感じになっているの良い。ただし、頭脳や体術だけでなくメンタルも普通に強いし頭が良いので多少呪われてても呪いそのものを解決してしまい案外なんとかなってしまう。第三話の「亡者の家」とか、最強だと思われていたふたりが本物の霊を引いてしまってガチで呪われる……というお話なんですが、様子がおかしくなりつつも家族やプロの霊能力者を巻き込みしぶとく立ち回る姿が強すぎて笑ってしまうし、最終的には状況を楽しみながら自分たちで霊障を解決してしまうという展開がめちゃくちゃ心強かったです。

なにより個人的に好きだったのが、女子高生ふたりの関係性が透けて見える第二話の「黒津神社」。丑の刻参りが流行していると噂の神社を調査していたら梨沙の名前が書かれた藁人形を発見してしまい……というお話なんだけど、藁人形を作った犯人を梨沙には気づかれないように探し出し、このへんだとアタリをつけてジワジワと悪魔のような冷酷さで追い詰めていく循の執念が凄い。隠しきれない循→梨沙へのクソデカ感情が最高に良かったし、絶妙に後味の悪い結末もいかにもなホラーで良かったです。なんていうか、少女漫画誌の夏休みの付録についてくるホラー小冊子のような後味の悪さだったなと……(アラサー以上元女児じゃないと伝わらなさそうな表現)(今の少女漫画雑誌って夏のホラー冊子の付録ってあります!?)

その一方で、エピローグで描かれる梨沙→循への感情も大変に良かった。色々な意味で好意がわかりにくい不器用な女・循の伝わりにくい気遣いをしっかり理解してそんな彼女を好ましく思いつつもそれとは全く別のところで彼女とともに過ごす時間そのものを「楽しんで」いる梨沙の姿が印象的でした。それはそれとして例の2話の顛末はもう藁人形が見つかった初手からずっと梨沙には内緒にされてるのでアレなんですが……いやでも梨沙なら余裕で循の肩を持つと思うので無問題かもしれない!?

各編が短めにまとまっていてホラー苦手民でも楽しく読めて、更に主人公2人の関係性でニヤニヤ出来てしまうとても楽しいお話でした。いくらでも続きを作れそうな部活物、というか実際Web連載版ではもっともっと先があるようなので続刊にも期待したいです。

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組織の宿敵と結婚したらめちゃ甘い

 

昨日の敵は、今日の妻。夫婦として生きる異能力者達の甘々ホームコメディ!
「……大っ嫌い!」 「奇遇だな。おれもだ」  かつて敵対する異能力者の組織に属し、反目し合う目的のために抗争を繰り広げていた二人。  《羽根狩り》の異名を持つ犀川狼士(さいがわろうし)と、《白魔》と呼ばれる最強の異能力者・柳良律花(なぎらりつか)。  血で血を洗う毎日を過ごし、まともな社会経験のない二人だったが…… 「ろうくん、大好きっ」 「俺もだよ、律花」  組織解散後はなぜかイチャコラ付き合った上に結婚していた!  憎さ余って可愛さ100倍? いまや、毎朝会社に行く際に玄関で「いってらっしゃい」のチューをするくらいバカップルを地で行く夫婦。  だが夫にはただひとつだけ悩みがあった。  それは、妻と一度も寝床を共にしたことがないということ……要するに彼は既婚者なのにいまだ童貞であったのだ!  これはそんな夫が数々のトラブルに巻き込まれながらも、  身持ちのお堅い妻との愛を深めるため、今日も必死にアプローチを続ける艱難辛苦の物語である。

かつて《異能狩り》と呼ばれていた少年と最強の異能力者と呼ばれていた少女。《濡れ羽の聖女》《落とし羽》を巡る血で血を洗う闘争から十年──かつて宿敵同士として命をとりあっていたふたりは結婚し、すっかりバカップルとなっていた!?かつて《異能狩り》と呼ばれた男・犀川狼士にとって目下一番の悩みは、妻・律花との性交渉が未だないことで……。

イチャイチャラブコメは異能バトルのあとで

異能バトルの主人公&ヒロインの10年後を描くラブコメ。理解のある上司(主人公の元上官)や親友(ヒロインの元戦友)、妻の兄(シスコン)、飼い猫(異能持ち)……と、そこかしこにかつての異能バトルの痕跡を残しまくりつつもそんなものは知ったこっちゃねえとばかりにイチャイチャしたり夫婦生活のアレコレに頭をなやませたりイチャイチャしたり夫の後輩に嫉妬したりイチャイチャしたり童貞を卒業するために策を巡らせたりイチャイチャしたりする展開がとても楽しかった!章間にかつての異能バトル時代のふたりの様子が描写されていくのですがそちらとの温度差で毎回風邪引きそうになる。

そんなわけで基本的には異能バトルとは名ばかりのイチャイチャ夫婦生活ラブコメなのですが、物語を読んでいくうちに少しずつ不穏な気配が2人に忍び寄ってくる。《濡れ羽の聖女》の完全消滅を持って終結したはずの異能力者と無能力者の戦い。戦いは本当に終わりを告げたのか?律花が頑なに狼士と寝床を共にする事を拒む理由とは?彼女が能力を使う際の代償とは……そしてクライマックスで満を持して現れる、過去からの刺客。狼士は愛する妻と平穏な家庭生活を取り戻すため、一度は捨てたはずの武器を再び握る。かつてのような戦いの日々を再び望む「敵」に対して「平穏な日常こそが本当の戦いだ」と訴える展開が大変良かったです。

最近流行りのラブコメ系は近年ずっと避けて通ってきててかなり腰が重くなっていたのですが、こちらは現代異能バトルが好きだからこそ刺さるタイプの戦後系ラブコメ(コメディ強め)でめちゃくちゃ楽しかったです!あとさりげなく著者の前作と世界観のつながりを感じる小ネタの数々にニヤニヤしてしまった。突然始まる懐かしの野球回に大草原不可避だし、どこかで見たことあるようなババアやコンビニ店長に笑ってしまう。いや、例のコンビニ懐かしい……そこでアルバイトするの、どう考えても異能バトルよりも過酷なので敵さんにおかれましては強く生きて欲しい。

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ロクでなし魔術講師と禁忌教典24

 

そして今、禁忌教典の真実が語られる――
メルガリウスの天空城での決戦を超え、アルザーノ帝国は救われた。だがグレンは帰ってこなかった。彼のため、残された人間たちは立ち上がる。一方無限にも続く《無垢なる闇》との戦いの中でグレンが出会ったのは――

メルガリウスの天空城を舞台にした死闘は幕を閉じ、世界に平和が戻った。かつてのような平和な日常を送るシスティーナたち。しかし、そこにグレンの姿はなかった。一方、あらゆる並行世界を渡り歩きただ独り《無垢なる闇》との戦いを続けるグレンは、ひとりの少年と出会い───

前半の救いの無さが酷い

シリーズ完結編。いやあの本当に、《無垢なる闇》とグレンの終わらない戦いを描く前半戦がしんどかった。予想はできていたけど本当にしんどかった……。相手がいかに強大で無茶苦茶な存在なのかということ以上に、グレンの旅の結末が前巻の時点でそれとなく語られていて、その通りの悲劇的な結末に向かって突き進んでいくのがわかってしまうの本当に絶望しか無い。ていうか追想日誌1巻からずっと謎だったグレンが幼い頃の記憶を失った理由とその経緯、いくらなんでもえげつなさすぎじゃないですか?????いやあとほんとうに今回、カラー口絵の出し方がえげつないよな……(システィーナの口絵で希望を持たせておいて次のページであの変わり果てたグレンの口絵だすのあまりにも人の心がないんですよ……)。

とにかく絶望しかない前半、並行世界で出会った謎の少年・ジャスティンとの奇妙な二人旅が色々な意味で唯一の癒やしなんですが、その癒やしも完全にその後落とすための伏線でしかないので更にしんどいし、システィーナと並ぶグレンの「もう一人の愛弟子」であった彼が前巻でああいう終わり方を迎えたのも、この結末を迎えるために必要だったとしても本当に寂しい話なんだよな……。

完璧を超えた最高のエンディングだった

一方、無限とも言える闘いをグレンが繰り広げている間にシスティーナを中心にしたアルザーノの人々はグレンを救うために奔走する。ジャティスから託された遺産を完成させ、絶望の輪廻に囚われたグレンと全ての元凶である《無垢なる闇》を再び目の前に引きずり出すために。絶望の底から一気にひっくり返される展開が急すぎて一瞬混乱したのですが、よく考えればアルザーノでの最終決戦で活躍していた町の人々(短編集の面々)のエピソードとか、この展開をやるための布石だったんだろうなあと納得。彼らの誰もがグレンと関わることで影響されて、これまで踏み出せなかった一歩を踏み出していって……そしてそれは並行世界を超えて高須九郎や少年ジャスティンへ、そして魔王フェロードやジャティス=ロウファンをも引き込んでいったんだなと。

今こそ明かされる「禁忌教典」の真実。最後の目的を果たすために人々の想いが一つになっていって……もう笑っちゃうくらいのクソデカ元気玉っぷりに笑ってしまうんですが、その奇蹟を生み出すためにジャティスの頭脳と魔術を持ってしても五億年以上もの気の遠くなるような試行錯誤があったんだとすると本当に………しかし改めて退場したはずなのに霊圧高すぎるんだよなぁこの人!!!!!!!失敗したパターンどれもリアルに想像できすぎてしんどすぎるし、本当にこの結末を導き出した彼が孤独に退場していくのしんどすぎるというかそれはそうとアルベルトの背中を撃つグレン世界線は正直ちょっとみたい(迫真)

そこかしこで懐かしの第一巻を彷彿させるクライマックス、もう間違いなく序盤を意識しているであろう台詞回しの数々でガッツリ泣かされてしまった。登場人物たちみんな絶対幸せにしてくれると信じていたけど、予想を更に超えた幸せエンディングだったしもう色々とずるい。それとなく語られる登場人物たちのその後の姿にもニヤニヤが止まらなくて最高でした。本当にお疲れ様でした。楽しかったーーー!!!!!(それはそれとしてもう1〜2冊くらいは短編集でお目にかかりたいですよろしくお願いします!!!)

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ロクでなし魔術講師と禁忌教典23

 

迷い込んだ夢の世界。 ここから抜け出す唯一の方法は――
ジャティスとの最終決戦の最中、グレンが迷い込んだのはセラが生き、セラと共に生きているifの世界。優しく暖かい世界の中で、グレンが下した決断とは!?  そして禁忌教典をめぐる戦いに決着が訪れる――!?

ジャティスとの最終決戦でそれぞれにとって都合の良い「もしもの世界」に誘われてしまったグレン達。すぐに現実に戻ってきたシスティーナ達とは対象的に、グレンだけは夢の世界から戻ってこなかった。「もしもあの時セラが死ななかったら」というもしもの世界に迷い込んでしまったグレンはセラと祝言を挙げるため彼女の故郷を訪れており──果たして無事に夢の世界から帰還し、教え子たちと共にジャティスとの因縁に決着を付けることが出来るのか!?

最後の最後で投下された情報が多すぎる

完結目前にしてグレンがこれまで向き合うことができなかったセラの死と向き合い、彼女を乗り越えて先に進んでいこうとするお話。ジャティス仕込みの「なんでもあり」な「もしも」の世界──現実に限りなく近い演算世界だからこそ起こりうる、死者達との会話がとてもよかった。突然命を落とすことになったセラに関する様々な無念を晴らすことができたというのがあまりにも大きいけど、本編読者である我々としてはもうセリカの再登場が色々とズルいんだよなあーーーーー。

そこからの復活したグレンを加えたジャティスとの最終決戦。これまで教え子たちを導く立場でありながらも自らも大いに迷い続けてきたグレンが自分自身の進む道を決めて強大な「正義」に立ち向かうのめちゃくちゃ良かったんですけど、当のラスボスであるはずのジャティスがもう完全にヒロインみたいなムーブしてるの面白いな。自分でやっておきながらグレンの復活で誰よりも喜んでるの面白すぎるし今回一番ヒロインしてたのってひょっとしてシスティーナでもセラでもなくて彼だったのではないでしょうか。グレンに対するジャティスの存在強度が強すぎるんだよな……。

果たしてジャティスとの決着は着いたもののめちゃくちゃ24巻に続いたし、その終わり方があんまりすぎてめちゃくちゃこちらの情緒をメチャクチャにして行った……。24巻が出るのは知ってたし23巻発売前から公開されている24巻のあらすじの時点でただグレン達の勝利で綺麗に終わるわけではないことは全然知ってたわけですけど……だからってここで終わるなんてそんなことってある!?

魔王フェロードやジャティスすらも恐れさせた、そんな彼らすらも乗り越えてきたグレン達ですら打倒することが叶わない最大の敵。しょっぱなでしれっと示唆されていたジャティスの過去──彼を「狂える正義」へと駆り立てた少年時代の初期衝動とそこに登場するグレンと思しき「正義の魔法使い」とその末路。そしてトドメとばかりに不吉すぎるラストのシスティーナの独白。思った以上に明かされた情報に救いがなさすぎて、たった一ヶ月だけど続きが待てなくて発狂する。いえねこの記事が公開された翌日には読めますけど発売日当日に新刊読み終わってしばらく発狂してた。

最後の最後で投下された情報量が多すぎて(しかも結局グレンやジャティスに関する本質情報は明かされないまま最終巻に突入なんだよなあ)本当にどうなる最終巻!!!!!!

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【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう〜けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホほどバズって伝説になってますわ!?〜

 

チンピラお嬢様、爆誕ですわ!
「はぁ、今日も視聴者0、登録者3……。向いてないのかしら、わたくし……」 ドレス姿でダンジョン攻略するお嬢様系配信者、山田カリン(16)。 しかし動画は伸びず、一年たっても底辺をさまよっている。 そんなある日、カリンはダンジョン下層で妙な男を発見する。 「そんじゃいまから爆破すっからな?」 その手には国が禁じる危険物質が―― 「なにやってんだてめぇオラアアアアアアア!」 「ぐはぁぁぁっ!?」 迷惑系配信者をボコったカリンは、チンピラお嬢様として人気に火が付いて……!?  おハーブすぎるダンジョン無双バズ、開幕ですわ!

世界中にダンジョンが出現し、ダンジョン探索者が「職業」として市民権を得た世界。16歳の山田カリンはとあるアニメのキャラクターに憧れてお嬢様言葉にドレス姿で優雅にダンジョン探索を行うというのをコンセプトにダンジョン探索配信を始める。だが動画再生数も登録者数も全く伸びず、たまに視聴者が来ればなぜかフェイク映像を疑われるばかり。ある日、ダンジョン探索の帰り道に違法なアイテムを使ってダンジョンの壁を爆破しようとしている探索者を発見してその場の勢いでボコってしまったのだが、それをきっかけにして彼女は「有名迷惑系配信者を成敗したチンピラお嬢様」としてネットに名を馳せていくことに……!!

現実は二次元より奇なり

序盤は「冴えない底辺配信者で探索者な山田カリン」としての視点から始まっていて、そこからボコった迷惑系配信者のリスナー達やネットの民・匿名掲示板のユーザー達の視点を通すことで「実はこの子とんでもない実力者じゃない……?」と見せていく構成がめちゃくちゃ丁寧で面白かった。ずっとソロプレイだったので比較対象がいなくて自分の能力を凄いと思っていなかったとか、迷宮内の素材を持ち帰ってないので繋がりが出来ず探索者達にも存在を認識されていなかったとか、あまりにもやってることが規格外すぎて配信を見た人もフェイク映像だと思ってスルーしていた……とかとか、トンデモな設定を成り立たせるための肉付けが全力で行われていて説得力が凄いしトンデモ設定だけど違和感がなくて、まさしく現実は二次元より奇なりな展開になっている。未成年が素材を持ち帰れない理由とかありそうすぎて唸ってしまった。

そんなこんなで自分の実力に対して完全無自覚なカリンお嬢様(中身は苦学生)が迷惑系探索者をボコったことで存在を一般認知され……バズで付いたリスナーを掴むために「いつも通りの配信」をやってみたらとんでもない規格外ぶりにみんな困惑&ダンジョン攻略動画の情報量としても規格外すぎて界隈が阿鼻叫喚、という展開がとにかく楽しい。基本的にはカリン側の視点とコメント欄(彼女の配信を見ている視聴者達)の視点で物語が綴られていくんだけど、カリンお嬢様のお嬢様言葉や元ネタに合わせてどんどんコメント欄にもお嬢様言葉が広まっていったりして会話が先鋭化していくのとかかつての2chやYoutubeのコメント欄あるあるすぎておハーブ生えちらかした。動画配信モノらしいテンポの良いコメント欄からのツッコミと、その中で繰り広げられるカリンお嬢様の規格外な無自覚無双プレイがめちゃくちゃ楽しかった!タイトルから感じる荒っぽさとは裏腹に、とにかく最初から最後まで楽しく安心して笑えるコメディになっているのめちゃくちゃ好き。

今回は結局カリンの持つスキルの正体などにはほぼ触れられず「いつもの迷宮探索配信」を見せただけの1巻だったので(でもそのただ配信をしただけの1巻がこんなに面白いのでズルい)、今後深堀りしたらどんな話が飛び出してくるのか気になりすぎる。おハーブ育てながら次巻をまとうと思います。

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ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編10

 

3学期最初の試験は4クラスの攻防戦『生存と脱落の特別試験』!
冬休みが終わり高度育成高校の3学期が始まった。直後に告知された『生存と脱落の特別試験』は4クラスがジャンル別課題を対戦クラスにぶつける攻防戦。だが1位以外はクラスポイントが減少する過酷な試験で――!?

3学期が始まった途端に告知された次の特別試験『生存と脱落の特別試験』はAからDまでのクラスがそれぞれの対戦先クラスの生徒を5人指名し、順番にテストの問題を解かせていくという攻防戦。1位のクラスには大量のポイントが加算されるが、それ以外のクラスは大幅な減点。更に最下位のクラスからは退学者が出るという過酷な試験だった。攻撃より防御が、学力よりも他クラス含めて生徒達の得意不得意の把握やクラスリーダーの考え方などの高度な情報戦が要求される特別試験を前に早速各クラスリーダー達は策略を巡らしはじめて……。

クラスのリーダー達を中心に繰り広げられる高度な情報戦が楽しかった

各クラス・キャラクターの関係性の変化が如実になった2年生同士の情報戦、ガチの蹴落とし合いがめちゃくちゃ面白かった〜!!やっぱりよう実、同学年のクラス対抗でバチバチしてる回の面白さは段違いですな。

個人的にはなにより前巻で覚醒していた一之瀬がクラスメイトたちを切り捨てるような戦略取ってくるのではと戦々恐々していたのですが、他クラスへの攻撃性を獲得した事でクラス全員で生き残る基本戦略はそのままに狡猾な戦略も使いはじめて、一気に侮れない強敵へと進化してきたの強すぎました。どこまでその路線を貫けるのかも含めて今後が楽しみすぎる。それにしても執拗に軽井沢を標的にしてたの、退学に出来るとは思ってなくても「こいつなら退学になってもいい」くらいは思ってそうだな一之瀬……。

そして高度な情報戦や水面下での策略といったらある意味龍園クラスの十八番というか、もう今回は本当に悪い顔の龍園さんの挿絵がいっぱい見れて大興奮ですよ!!ただ、これまで以上に諸刃の剣感が強かったというか真っ当に学力で戦わせたらどうにもならないという弱点も露呈していることには危機感を覚える展開で、どうなっていくのかが不安なクラスではあるんだよなあ。そして全リーダーの中で一番綾小路の教えを受けてきた堀北が、露骨に戦略に綾小路の影響受けちゃってるのメチャクチャ良い。その反面で誰よりも慈悲深いリーダーになりつつあるのが更に良い。元々尖った才能を持っていた坂柳・一之瀬・龍園と違い良くも悪くも何も持っていなかった掘北と「作られた天才」である綾小路、何かと共通する部分も多いんだろうなあ。

そんななか、今回メインで光が当たっていたように思うのは坂柳とAクラスの面々。反対派筆頭だった葛城を排除して一丸となったと思いきや、そのAクラスの中で少しずつ育っていた裏切り者の気配。良くも悪くも天才肌の自信家でなんでもひとりでどうにかしてきた坂柳が高度育成高校で初めて受けた挫折と敗北。最後の最後にむき出しになった本人も自覚していなかった本当の気持ちが印象的でした。

どこかのクラスが勝ち抜け・脱落するのはありえないような状況なのでもう今回のポイント設定から見ても勝敗にかんしては順当な結末といえなくもないのか。そして坂柳にダメージを与えたいならたしかにそこしかないけどそう来るの……。遂に捕捉可能な点差に堕ちた坂柳クラス、立ち直るには時間がかかりそうな雰囲気だし落ち目だった一之瀬クラスの復権・どう出るかわからない龍園クラスの動向も含めて色々な意味で今後のAクラス争奪戦がどう変化していくのか楽しみすぎます。

クラスメイト達の変化、綾小路自身の変化にも目が離せない

今回に関してはもう色々な意味でカラー口絵の堀北とのシーンこれさあ!!!!!! !!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!しか言いようがないんですけど、2年生も終盤に差し掛かり本当にわずかながら綾小路が幼い頃に極限まで擦り減らした自身の感情を取り戻しつつある雰囲気なの凄い気になるんですよね。いやそれが良い方に転ぶのか悪い方に転ぶのかは本当にわからないんですが。かつて1年生の頃に「最後に勝ってさえいればいい」といっていた綾小路が漏らした最後の言葉、良くも悪くも彼自身も変化してきているのではないかという感じがあって今後が楽しみ。いやまた地文すらも欺いてる展開かもしれないけど。余談ですがちょっと前から匂わされてる綾小路のクラス移動の話、今回の話でもう移動先が一之瀬クラスしかないだろうなって感じになってきたけどどうなるんだろう。綾小路も割りと強者と戦いたい系の欲求を持ち始めてる気配なので、自分が育てた堀北クラスと戦いたいみたいなアレありそうな気はする。

あと個人的には掘北・櫛田・伊吹の仲悪トリオが最高に良くて、掘北に餌付けされている伊吹とふたりを見守るポジションの櫛田のキャットファイトで初っ端からニコニコになってしまった。綾小路から伊吹の退学を匂わされて動揺する掘北さんにニヤニヤするし、コミュ力低め孤高の女である堀北の弱点部分を補う左腕として機能しはじめた櫛田桔梗が有能すぎて滾る。いやほんとこの3人がメインの短編がもう1本ほしいもっと読みたい……コミックアライブ付録の9.75巻も最高だったのでみんなよもう……電子版にも付いてくるらしいので買おうな……。

月刊コミックアライブ編集部(編集) 「【電子版】月刊コミックアライブ 2023年9月号 [雑誌]」
月刊コミックアライブ編集部(編集) (著)
KADOKAWA
発行:2023-07-27T00:00:00.000Z

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VTuberのエンディング、買い取ります。2

 
Tiv

第35回ファンタジア大賞〈大賞〉受賞の『推し』の救済と再生の物語――
高校に復学した苅部業は、クラスメイトで演劇部の美少女、影山花から『女性との同棲疑惑で炎上した男性VTuberを引退させてほしい』という依頼を持ち込まれる。 元VTuberの姉、影山蛍をVTuber界隈から遠ざけたい妹。 VTuberの良さを妹、花に知ってもらいたい姉。 すれ違う想いを抱える姉妹を前にして、業は過去と向き合うことになり……。  ――人生を懸けた推し・夢叶乃亜がいない世界で、俺はVTuberを今も好きなのか? 「みんなの希望の光ですからっ」乃亜の意思を継いだ小鴉海那と、理想と現実の狭間で揺れる業は『推し』が救われる最期を目指す!

一年ぶりに高校に復学した苅部業。学校では目立たないように過ごしたかったが、復学当日に隣の席の美少女・影山花に正体を見抜かれて「炎上中のとあるVtuberを引退に追い込んで欲しい」と依頼される。気乗りしない依頼であったが、彼女の姉がかつての推し・夢叶乃亜の無二の親友であったVtuberの「白虎燐香」であると知り……。

これまでの要素は残したまま始まる新展開が楽しかった!

1巻は業を中心に据えて様々なVtuberとそのファンの姿を描くオムニバス形式でしたが今回は1つの炎上事件をじっくりと掘り下げつつ白虎燐香を通して「夢叶乃亜」というVtuberにも迫っていく……というお話でした。かなり綺麗に終わってたし、色々な続け方のありそうな作品だったのでどういう方向に続けるのかというか「どの要素」に寄せて来るのか……と考えていたのですが、「Vtuber」「推し活」「闇堕ち」という1巻で印象的だった大きな要素はそのままに舞台を学園に移して新たなヒロインも登場させてラブコメ的な部分も強化してきて前巻以上に属性盛り盛りにしてきた感じがとても楽しかったです!新キャラ(新ヒロイン?)の花さん、この人チョロすぎない?というかなんで登場直後から業への好感度高いの??みたいな違和感もちょびっとありましたがミーナと業の取り合いしつつ基本的に「推し」のことしか見えてない彼の姿に二人で頭を抱える……ミーナとは良きライバルでありつつ嫌いにはなれない、みたいなキャットファイト感が大変微笑ましく良かった。

そして、とあるVtuber炎上事件の真相を探っていく傍ら、少しずつ物語全体を貫く大きな謎である「夢叶乃亜の人となり・その失踪」という謎に迫っていくという展開が印象的。1巻では1話完結の短編形式だった分割りと業の行動が神の視点的だった気がするのですが、今回は1巻じっくりかけて1つの事件を追っていくスタイルなので先の見えない展開が楽しかったです。

クラスメイトの花から持ち込まれた「Vtuberを燃やしてくれ」という依頼から始まって、Vtuberというよりは花とその姉であるVtuber白虎燐香の絆の物語に辿り着きその内面に踏み込んでいきつつ、見失いかけた業のVtuberへの情熱も拾い上げつつ、最終的にはちゃんと依頼通りにVtuberを「終わらせて」終わる展開も軸がブレない展開でとても良かった。

次巻ではミーナの再デビューを巡って色々ありそうな雰囲気だし、1巻の時点では手がかりなさそうだった乃亜の失踪にも切り込んでいきそうな終わり方で続きがとても楽しみです。

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誰が勇者を殺したか

駄犬
 
toi8

勇者は魔王を倒した。同時に――帰らぬ人となった。
 魔王が倒されてから四年。平穏を手にした王国は亡き勇者を称えるべく、数々の偉業を文献に編纂する事業を立ち上げる。  かつて仲間だった騎士・レオン、僧侶・マリア、賢者ソロンから勇者の過去と冒険話を聞き進めていく中で、全員が勇者の死の真相について言葉を濁す。 「何故、勇者は死んだのか?」  勇者を殺したのは魔王か、それとも仲間なのか。  王国、冒険者たちの業と情が入り混じる群像劇から目が離せないファンタジーミステリ。

魔王を倒し、その帰り道に命を落とした勇者アレス。それから4年後、落ち着きを取り戻した王国は勇者の偉業を遺すために文書の編纂事業を立ち上げる。かつての仲間たちが言葉を濁す中、少しずつ本当の真実が見えてきて……。

勇者の足跡と世界の真実を巡るファンタジー&ミステリー

かつての仲間や家族・隣人達からインタビューという形で聞き出した言葉と、アレス自身の体験を交互に語りながら勇者アレスの生き様とその深層に迫っていく物語。同じエピソードを何度も行きつ戻りつして語っていくというともすればテンポ悪くなりそうな形式でありながら、語り手の視点が変わることで全く別の物語となっていくのが印象的でした。

まず真っ先に彼と共に魔王を倒したパーティーメンバー3人(剣聖・聖女・賢者)の話を聞くわけですが、この3人がまず完全にアレス大好きでニヤニヤしてしまう。それぞれの分野での「天才」であり自分以外の人間を見下していて能力は高いが他人と協力することを是としない3人が、能力としては凡人で身分も低くそれでいて「勇者になる」という信念だけは人一倍あるアレスのひたむきな(といえば聞こえが良いが、実際に見てみれば“異常”な)努力を目の当たりにしてそれぞれの驕りを打ち砕かれてしまうという展開がたまらない。そして、言葉ではどんなに冷たいこと言っていてもそれぞれがアレスに対してクソデカ感情持ってるのがまるわかりなんだよなあ……色々な意味でハードな展開の物語でしたが、彼ら3人の存在は良い意味で物語を読んでいく上でたいへんな癒やしでしたし、心強い道標であったなと思います。(個人的には物語が終わった後のおまけ短編での彼らが微笑ましすぎて好きすぎる)

“勇者”という存在に異常なまでに固執する努力型の凡人・アレスの行動に天才達の意識が変えられていく姿が印象的な前半、そして勇者アレスにまつわる物語の真実と「世界」に纏わる様々な謎が紐解かれていく後半。4年後という時期で特に身近に居たわけではない隣人達の視点からではアレスというかつてそこにいた誰かに対する印象が「魔王を討伐した勇者」という強烈なイメージの上書きによって少しずつ歪に変化していて……しかしそんななかに埋没しかけていたひとつの違和感が形を取ったとき、ほんとうの物語が明らかになっていく。この辺はネタバレになってしまうのであまり詳しくは語れないのですが……あらゆる意味で「誰」も期待していなかった一人の少年が異常な努力と執念で全ての状況をひっくり返していった真実の物語は物悲しくもあり、その反面どこか痛快なものでもありました。

謎が謎を呼ぶ展開、魔王ですら太刀打ちできなかった勇者を「誰が殺したのか」──物語を追うにつれてこの言葉に二重・三重に意味を持たされていく展開がとても面白かったです。世界はどこまでもままならなくて、でも最後にはどこか暖かい気持ちになるエピローグがとても良かった。しかし続刊が決定したとのことですけどこの巻できれいにまとまりすぎてる感じだけど何やるの……??

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ステマ規制法強化を受けて、サイト内の表記を見直しました

10月1日に施行されたステルスマーケティングに関する法制強化を受け、取り急ぎサイトのヘッダー(サイトタイトルの下)にアフィリエイトリンクに関する文言を追加しました。取り急ぎの対応なので表記はあとで移動させたり文言を変更したりするかもしれません。

■プロフィールページにも「サイト内の商品リンクについて」という項目を追加しています。
このブログと管理人について

■また、幾つかの本の感想に献本頂いた旨を記載しました。
文言を追加した作品一覧
該当するのは上記のこのラノ協力者をしていた頃に宝島社様から頂いた献本くらいなんですけど、いただいた本ちゃんと読みきれてないので表記していなかったことも含め大変不義理をしていたなと……すみません……。なお個人宛てでお声掛け頂いた献本は読み切れる自信がないので一律でお断りしています(昔は有り難いことにちょくちょく声を掛けていただいておりました)

■このブログで利用している「Simplicity2」でも対策アップデートが実施されています。
2023年から10月1日から施行される通称ステマ規制に対応させるため、Simplicityをバージョンアップしました。機能追加 ステマ規制で対応機能の追加ステマ規制に手軽に対応できるカスタマイズ機能を追加しました。詳細はこちら。変更 ウ
不具合修正も含まれるため近いうちにアップデートを行う予定ですが、うちのブログでこちらのPR表示機能を使うかは悩み中です。使うとしても文言を書き換えて使う感じになるかな……。

消費者庁のサイトを見ても「景品表示法の対象となるのは事業者だけです。企業から広告・宣伝の依頼を受けたインフルエンサー等の第三者は規制の対象とはなりません。」とあるのでこちらが規制される対象に入ることはないと思いますが、公式・企業側が処罰対象になってしまうことも鑑みると最終的にこちらもサイト内の表記等を改めて確認していく必要があるなと思いました。あと、うちのサイトは全く関係ないですが副業と呼べる程度にアフィリエイト収入がある人が「事業者」なのか「第三者」なのかは割と悩ましい所なのではないかと……(商品単価の安いラノベ感想ブログでそのレベルのアフィリエイト収入を得ているのは本当に限られた人だけになるとは思います)

A8.netなどのようにアフィリエイトサイト側から対応を依頼されるパターンもあるようです。当サイトは現在A8.netのアフィリエイトは利用していないのですが、かつてbk1のアフィリエイトリンクを入れていて、かつてのリンクが残っている記事が幾つか存在するので過去記事のアフィリエイトリンクも含めて少しずつ修正していけたらなと考えています(※現在は旧bk1・後続のhonto共にアフィリエイトプログラムを終了しているのでデッドリンクになっているのではないかと思います)

個人的にはTwitter(X)で感想ツイートをした際に一緒に入れているBookWalkerのアフィリエイトリンクがどういう扱いになるのかは気になるところです。感想ツイートのみある程度の反応を見る目的でアフィリエイトIDを入れています。取り急ぎ他の人の対応を見ながら自分のスタンスを決めていこうと思っているのですが、SNSでの言及に関してはあまり参考になりそうな記事がなくて……ブログと同じくbio欄に注意書きを入れておくのが確実だと思うんだけど、あの枠そんなに文字数ないんだよなあ。

というかTwitter(X)での感想ツイート自体が今どんどん難しくなっていて(書影引用で使っていた版元ドットコムさんのルールが変更になって殆どの新刊の書影が引用できなくなったり、ツイッター(X)のTLが間引かれるようになってフォロワーさんのTLに表示されづらくなったり、私はラノベ感想をツリーにぶら下げる形でやっていたのですが、過去のツリーに3ツイート連続でぶら下げると一番大事な1ツイート目の表示率が激減したり……)本当に悩ましいです。独自タグでやってる人が多いみたいだけどそれもちょっと謎の気恥ずかしさが……。

現状取った対応はこのくらいですが、今後も各サイトの動向をチェックしながら随時対応してまいります。
「続きを読む」から参考にしたリンクなど。

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飯楽園‐メシトピア‐ 崩食ソサイエティ

 

不健康⇒射殺!? やり過ぎ健康社会・日本に立ち向かえ!
《メシトピア》――突如施行されたヘルスケア政策は、食料自給率や健康寿命を改善し脚光を浴びた。 だが、その実態は基準に満たない「不健康な食事」、そしてそれらを摂取する「不健康な人間(アディクター)」を社会から隔離・抹消する危険な命の選別だった!料理人を志すアディクターの少年・新島は、厚労省が率いる《食防隊》の魔の手から逃れるなか、生真面目な食防隊員の少女・矢坂弥登と出会い、ワケあって二人は禁制品であるカップ麺を口にしてしまう。 「お願い! 私もう一度、カップラーメンを食べてみたいの――!」 「おまえ食防隊だよな!?」 それ以来、ジャンクフードの味を知った矢坂弥登が捜査と称して通い詰めてくるように!? 果たしてメシは銃よりも強いのか……? 食と自由を巡るメシ×ディストピア! 命がけの逢瀬が幕を開ける!

第三次世界大戦後、行き過ぎた健康政策によって食品添加物やジャンクフードなどの健康を害する食品はすべて禁止となった未来の日本。横須賀で「違法な食品」を取り扱うアディクター(反健康主義者)の青年・イッシンは敵対する食防隊員の少女・矢坂弥登にひょんなことからカップ麺を食べさせるが、カップ麺の虜となった彼女に押しかけられ、なりゆき同居生活を送る羽目に!?

「食の自由」を巡って繰り広げられるボーイ・ミーツ・ガール

近未来のディストピア日本で「食の自由」を巡って繰り広げられる身分違いのボーイ・ミーツ・ガール。全体的にコメディ色が強い物語でありながら、色々と現代社会と重なってしまう部分もあってなかなかに考えさせられるお話でした。贅沢が極まってて庶民の気持ちがわからなくてわけのわからないこと言ってる上流階級と日々の食事にも苦心する庶民・底辺層の感覚の断絶、ここまで酷くはないけど割と笑い事じゃないんだよな……タイトルにも使われている「メシトピア」という言葉がニッシンの語るそれと為政者側で出してきたそれで真逆の意味を持ってしまっているのがなんとも味わい深い。

一杯のカップ麺によって自分の信念を破壊された弥登がこれまで目を向けてこれなかった「現実」と向き合い、ニッシンとの同居生活によって少しずつ彼の語る「食の理想郷(メシトピア)」に惹かれていくという展開がとても良かったです。弥登の「エリート家系のお嬢さん」としての描かれ方が、時に突拍子もない行動に走ることもあるけれど基本的に一本筋が通っていて凄く好き。自分が何をしてきたか理解した上でそれでも自分が傷つけてきた横須賀の人々と真摯に対話を重ねていく(でも必要ならば冷たく切り捨てたり反撃したりもする)姿が好感度高かったし、全てを救うことは出来ないと理解しながらもその手をより多くの人間に差し伸べられるように妥協点を探っていく……上流階級=為政者としての視点を持った上で理想を語るその姿が印象的でした。

受け取り方によってはかなり難しい内容をやりつつ、説明が足りなくて周囲を誤解させがちな弥登・ニッシンの仕事上の相方で彼に好意を抱き弥登を警戒しつつも世間知らずな彼女をフォローしてくれる明香音・弥登への好感度が高すぎる弥登の愉快な部下たち……などと個性豊かな面々が繰り広げるやり取りはめちゃくちゃに楽しかったですし、なにより「はたらく魔王さま!」でも発揮されていた庶民的食事描写のクオリティが非常に高く、とても楽しい物語でした。カレーの残り汁で作ったすいとん汁とか、どう考えても普通に美味しくないけど美味しそうに思えてしまうのはなんでなんでしょうね……ラ◯ュタの目玉焼き載せパン現象……。

しかし、ナンバリングついてないしとりあえず続刊があるとしてもいったん1巻で綺麗にまとまる感じかとおもったら完全に「次巻に続く」で終わったな……いや、一応綺麗に終わってはいるんですけど弥登のキャラクターがとても良かったからこそこの終わり方はちょっと納得出来ないというか、続編があってこそのこの切り上げ方でしょうというか、こういう終わり方するならナンバリング入れるとか続刊決定してます!的なフリが欲しかったというか、さすがにこれは続刊前提で書いてると思うんですけど!!!よろしくお願いしますね!!!

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