log

なんだかやるせない


というわけで、ギアス最終話感想。
シリアスな上に物凄い妄想語り入ってるのでご注意ください。

続き

ここ何話かで、ロコツに生き残るつもりがなさそうな態度を取りまくりだったルルーシュですが、なんていうか予想とおりの結果に……。

ナナリーとルルーシュの思い描いた「優しい世界」で決定的に違うところは、そこにルルーシュがいるかどうかだったんじゃないかと思う。ナナリーにとって、たとえ他にどんな障害があろうとも、兄が一緒に居てくれる世界が最善で。だからナナリーにとっては既にギアス1話の時点で「優しい世界」は完成していて。でも一方のルルーシュにとって「自分が居なくてもナナリーが優しい世界で笑える」というのが最善だった。それは番組の終盤で護りたい大切な人たちのことを考えるようになった後も同じこと。

というか、対象がナナリーから自分の周囲に広がった瞬間にルルーシュは自分の「未来」を望む事を諦めてしまったんじゃないかなぁ…。シャーリーやロロやユフィといった、今まで自分の理想の為に護れなかったり利用したり使い捨てたりした人達も同時に「護りたい人」になってしまった瞬間から。どうしようもなく、誰よりも人間らしいからこそ「ナナリーのため」という大義名分で自分自身に嘘を付いて、仲間の死に眼をそむける事しかできなくて。自分に嘘付くのをやめたら、今自分が生きている事そのものが自己矛盾になってしまうから、見ないようにして。ロロが死んだ後シャルルとマリアンヌと敵対して、嘘がつけなくなって、その瞬間に自分がナナリーの望む「優しい世界」で生きる事を諦めてしまった。

自己犠牲を好み、死にたがりだったスザクに「生きろ」という呪いをかけたルルーシュが、自己犠牲で死ぬなんてあまりにも皮肉すぎる。政情的にもうあそこまで行ったらそれ以外に道はなかったわけだけど、これまで数々の奇策で世界を出し抜いてきたルルーシュなら、もっと良い方法が思いつけたんじゃないだろうか。単に生きる事を諦めてしまったルルーシュは自らが死ぬ事を望んで、スザクが同じ事を望んだ時にルルーシュがしたようにムリヤリにでもとめようとする人が居なかったというだけの違い。

なんていうか、綺麗過ぎるほど綺麗に終わったこの作品。
物語としては最高に面白かったけど、ルルーシュの最期だけはどうしようもなくやるせなかったなぁ…。とりあえず、実はC.C.からコードを奪ってて牛車を引いてるのがルルーシュだよ説を密かに支持してみたい。あとエピローグでオレンジ育ててるジェレミアに噴いた。


それにしてもリアルタイムで毎週こんなに熱中してみたアニメは久しぶりでした。
最近は結構原作付きアニメだから既に内容は大まかに知ってたり、キャラは好きでも本編の内容はちょっと…みたいな話が多くてそこまでマジメに見てなかったからなあ。
毎週がジェットコースターのような超展開の連続で、どこに着地するのか不安だったけど最後の最後は綺麗すぎるほど綺麗に終わってくれてありがとう。
ここ何年かで見たアニメでは最高の作品だったと思います。とりあえずR2のDVDは買い揃えることで私の脳内が決定しました。

 ← ぽちっと押してもらえると励みになります