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そういえば


昨日のとらドラ。
アニメ絶賛派としては珍しく微妙に言いたいことの多い回だったのですが、ラストの大河の独白に全部持っていかれた。
原作でもあの場面は物凄い精神的にキツかった場面なんだけど、中の人の演技が秀逸すぎて……言葉面以上に喋り方とか、いろいろなところでそれ以上の表現をしてるんだなあ、声優さんって凄い職業だなあ。
(以下盛大なネタバレ含みつつ、ちょい後ろ向きな感想)

続き
それで、今回唯一気になったところが竜児が北村達男子生徒に想いのたけを打ち明けるところ。
原作の方が竜児の「タメ」が長かったというか、原作では竜児→みのりんへの想いのたけが強烈に伝わってくるシーンだったんだけど、アニメだとなんかあっさり味なんだよなー…。

個人的に原作を読んでいて、竜児から実乃梨への想いって実乃梨→竜児以上に私には伝わってこなかったんですよね。他の子たちが本気で真剣に恋してる中で、「ちょっと気になる女の子」以上には受け取れなかった。
だから、8巻で竜児が実乃梨のことをどれだけ思っていたかを思い知るシーンとして、私の中ではかなり印象深かったんだけど、なんかアニメだとあっさり流されてるカンジが…アニメだと竜児が自棄になって一気に喋っちゃうからだろうか。原作だと、自棄になるまでにちょっとだけ間があって、ものすごいつっかえつっかえ喋る。北村達に喋るのもかなり躊躇する(ていうか読み直すと、竜児が実乃梨との一件をぶっちゃけるきっかけになった北村の台詞、飛ばされてるんだなあ)

まあ私の中でやっぱ「とらドラ!」は神アニメという点には揺るがないんだけど、なんか事あるごとに原作ファンの人が「原作の方がいい」「アニメは言いたいことを伝えきってない」と言う気持ちも少しだけ判ったような。私は偶然このシーンが物凄い印象的だったから違和感を感じただけだけど、もっとちゃんと原作を読み込んでる人には色々もどかしい部分もあるんだろうな。

最終的に1巻を2話ずつでやるというハイペースでやってる以上仕方ないし、その制限の中で上手いこと主旨を伝えているとは思うんですけどね。つーかかつてアニメによる酷い原作改悪を何度も見てしまった身としては、とらドラはほんと神に思えるんだ……本当に好きになってくれた人は原作もちゃんと読むと思うし。

余談ですが、アニメ見て思ったのは「やっぱ実乃梨のこの態度は酷い」だったんだけど、原作8巻読了直後の感想を読んだら「この竜児の態度は酷い!!」って感想になってて噴いた。うーん、アニメと原作の表現の違いなんだろうけど、どこが違ったんだろう?

正直、「自分の想いは相手に伝わってるはずなのに、相手にすべてなかった事にされる」ほど辛いこともないんだぜ。亜美の台詞じゃないが、いっそすっぱり「お前なんか嫌いだ」って言われた方が余程すっぱり吹っ切れると思うんだよ。

でも大河の独白でもあったけど、想いも伝えられないまま相手の前で今までどおりに笑ってるっていうのも凄い重いんだ、苦しいんだ。一度火がついてしまった想いを「なかったこと」にするなんて出来ない。

…なんかとらドラは、登場人物全員の気持ちにそれなりに感情移入できるから、だからこそ読んでて苦しいんだよなあ…。

しかし、本当に昨日のラストを見た後は暫く放心してた…来週から9巻の内容入るのか、そして来週には原作は最終巻出ちゃうのか~…なんか感慨深い。

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