スパクロのイベントで久しぶりにフルメタが出るぞ!!というので気合を入れて臨んだらゴウザウラーとワタルとスタドラに囲まれてみんなでダンバインの世界に異世界転移する話だった。っていうととんでも感溢れるのですが最近のスパクロのイベントはトンデモと見せかけて直球で良い話をやってくるので油断ならない。
宇宙からの侵略者達から地球を守るという勧善懲悪的な子供向けアニメの世界観からやってきたザウラーズが「人間同士」で「戦争」やってるダンバインの世界に飛ばされ、「敵」イコール「悪」ではないことを突きつけられ、人間同士での戦いに晒され、迷いから実力を発揮できず、その迷いが敵であるゲイツから指摘されることで可視化されるという展開が熱い。
もうとにかく、このためにTSR参戦させたのかー!?ってくらい子どもたちを精神的にいたぶるゲイツのえげつなさが輝いてたし、ゲイツに任せて宗介とどんぱちやってるらしきガウルン先生が歪みなさすぎて対宗介以外に最低限しか台詞ないの笑ってしまう。
というかガウルンだったら何も言わずに子どもたちを殺して事後報告、とかやりかねないのでゲイツと組ませたの正解すぎますよね。レナードはレナードでこういう汚れ役はしてくれないだろうし。途中で挟まった口上がボイス付きで脳内再生されるのでゲイツの使い勝手すごいし声優さんは偉大と思った。ところでガウルンコダールのユニット化はまだですか?
「人間同士の殺し合いが発生しない世界の人物が戦争に直面して本気を出せなくなる」という展開、スパクロのメインストーリーでも一度取り扱われているんだけど、その時に本気を出せなくなった人物こそツナシ・タクトその人なわけで。そのへんに関して言及する展開はないんですけど、小学生たちと共に飛ばされたのが幼い頃から戦争の中で育ち、後天的に戦争のない平和な世界を知った相良宗介と、戦争のない世界からスパクロ本編で初めて戦争に直面したタクトというの、あまりにも上手いなあと思う。最初ほんとなんでこの作品の組み合わせなんだろうとか思ってたんですが考えた人凄いな……。
ゲイツの猛攻に対して「敵」であるはずのトッドが立場が悪くなるのも覚悟で助力してくれるのが大変に美味しい。子どもたちの出した結論が「トッドと敵対する前に元の世界に帰る」で終わるのも凄く良かったと思う。なんかこのへんは、安易に答えを突きつけてほしくなかった感じあるので一つの長いストーリーとして落とし所をつけないといけないスパロボ本編ではできない、良い落とし所だなあと。
スパクロのイベントシナリオ、定期的にこういう脇役に焦点を当てた良クロスオーバーぶちこんでくるんですけど、推していきたいのでシナリオライターの名前を教えてくださいお願いします。
最終話のサブタイでズルいわ!!って切れそうになったのでだめです。