普通の人間の主人公・久高と彼女の幼馴染で『時載り』のリンネをはじめとしたちょっと不思議な人々が繰り広げるちょっと不思議な夏休みの冒険のお話。
一応スニーカー文庫らしく異能バトルっぽい構成になってはいるけど、どちらかというと雰囲気は「赤毛のアン」とか「トムソーヤーの冒険」みたいな海外の児童文学に近いものがあるかも。ちょっとだけ不思議な夏休みの冒険。小学生時代の夏休みってなんとなくいつもとちょっとだけ違う事が起こりそうというか、特別な感じがありましたよね。そんなワクワク感を童心に帰って思い起こさせてくれるお話。
紆余曲折を経て新しいお友達ができたり、不思議な拾いものの持ち主を探して色々な所に足を延ばしたり……と、とにかくそんな「ちょっとした冒険」が物語のメインなんだけど、一方で『時載り』の能力の使い方が結構面白かったかも。読み始める前は200万字で1秒しか時間を止められないのに、何の役に立つんだろう?とか思っていたのでなるほどこういう使い方があるのかあと。しかし、本嫌いでそれだけのストックを貯めるとしたら大変だろうなあ…
ちなみに、この理論で行くとライトノベルサイト感想サイトで一年間の読了冊数が間違いなく5本の指に入るであろうdeltazuluさんは年間80秒の時を止めることが出来るそうです。deltazuluさんですら年に2分も時を止められないという現実に絶望した!!うちは大体年間200冊弱程度なので多分20秒止められるか止められないかですね。あ、マンガは文字のストックに入りますか?