ラヴァール国で出会った暗殺者の少年・レオンの弟の病を治すため、万能に聞く薬草・マディの採取にやってきたアリシア。崖から落ちそうになり絶体絶命のピンチを救ったのはデュルキス国にいるはずのデュークだった。一方、デュルキス国では同じ不治の病に倒れたアリシアの師・ウィルの容態を巡り、ジルが必死の奮闘をしていて……。
涙なしには見られないラヴァール国編クライマックス!
波乱万丈の人生を送りアリシアに計り知れない影響を与えた男・ウィルにまつわる最期の物語を語る上での場面の整え方がめちゃくちゃ凄かった。アリシアへの試練/魔法の返還という形で別々の国に居たふたりをひとつの舞台に上げてしまうのも凄かったし、何よりもデュルキス国内で常に最強の悪女であるために努力し続けてきたアリシアがラヴァールに追放されていたままでその時を迎えたのも彼女を「ただのリア」にするために必要なことだったんだなと。ウィルの病を救うことが出来る薬草が今そこに駆けつけることができないアリシアが入手していたやるせなさ、年相応の少女のような彼女の姿も含めて、本当に涙なしには見られないクライマックスで素晴らしかったです。デュルキス国側の物語も、アリシアやウィルの庇護を離れた所で大きく成長していくジル、自分の弱さを自覚して立ち上がろうとするリズ…と、今後のアリシア帰国後が楽しみになる展開が目白押しで楽しかったです。そしてラヴァール国にまで美味しいところを浚いに来て他国の王子とバチバチしてるデュークにニヤニヤしてしまう。
これまで以上に不穏な種は見え隠れするけどどうなるのか。アニメ化おめでとうございます!(楽しみ)