“鈴木 次郎” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

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居眠りキングダム

 

古文の授業中で眠りに落ちた岡野修一は、瞬間見たこともない荒野に立っていた。彼はそこでスピカと名乗る男と出会い、プルケリマという銃を渡される。信念を弾丸に変える銃だ。そんな武器を相棒だと言われ、岡野は混乱した。だが、彼を無視してスピカは言う。「キングダムへようこそ」と。古文の授業中に起きた、おかしな出来事。それは、異世界の王国の人々を悪魔から救うための手段で…!?(公式サイトより引用)

眠いと評判だった古典の時間に、実はクラス全員で異世界に飛ばされて意識のないまま「マリオラ」と呼ばれて魔物を退治していた。そんな中で異世界の人達の思惑により意識を覚醒させられた学生達の恋と青春のお話。

面白かった!…けど、主人公とヒロインのくっつき方が物凄いテンプレ的というか、お約束を踏襲しすぎて説明不足で不自然になっている感じが……他の部分は文句なしに面白かっただけに、主人公近辺だけなんとかなってくれればなあとじれったい思いを持ってしまいました。単純バカでヒロインを一途に思い続ける姿は好ましいんですけど、お互いがそのように思いあうようになるまでの経緯が省略されていて、ちょっと説得力が足りないというか……

前半は特殊な世界観設定とテンポ速いペースで強引に読まされてる感じが否めなかったんだけど、岡野と亘理の友情関係や白根夕と秋睡蓮の恋愛関係がメインに押し出されてきてからぐっと面白くなりました。びっくりするほど自分の将来に対して前向きな亘理に対して些細な嫉妬心を抱く岡野の気持ちがびっくりするほどリアルで、「そういうの、あるある」とおもわされてしまう。兵器としての生を受けた秋睡蓮が白根夕との素朴な親交を通して感情を得るに至り、その感情を得たが故に葛藤する姿が胸に痛い。敵として現れた秋睡蓮の姿に取り乱す白根の姿も可愛かったです。つか、少女小説だったら岡野を脇役にして白根夕を主人公にした物語にしたほうがスッキリしたんじゃないかなあ、と思ってしまったり……。

異世界側にも色々と思惑があるっぽかったし、どうせならもう1?2冊でじっくりその辺を語って欲しかった気がするなあ。特に「マリオラ」の設定は面白かったのでもうちょっと深く掘り下げて欲しかったです。面白かったけど色々残念。


NO CALL NO LIFE

 

ある日、有海の携帯に残っていた奇妙な間違い電話。何故か着信履歴には10年前の日付けが記されており、留守電には母親の帰りを待つ男の子のメッセージが残されていた。その間違い電話に導かれるようにして向かった東京湾を望む埠頭で、有海は2つ年上の春川と出会い……

まろんさんに背中を押されて、7月末の文庫化を前にいまさらながら読んでみた。発売日に買ったまま3年弱積んで熟成してたのは内緒だよ!

過去のとある出来事のせいで心に深い傷を持つ二人・有海と春川が織りなす、今にも擦り切れそうな青春と恋の物語。不思議な留守番電話を巡るミステリーっぽいお話を想像していたら、ものすごく青春でサツバツで病んでました。そうかこれは退廃的といえば良いのか…(←最後はざっと感想サイトを巡っての感想)

有海と春川が少しずつ近づいて行き、とある事件をきっかけに同棲するようになるのですが、読んでいる方には明らかに終わりの見えてしまっている二人の刹那的な幸せがなんともやるせない。もちろん当人達にもこの生活を長く続けられないことは判っているはずなのですが…「無敵になった気分」「怖いものなんて何もない」と根拠なんか何もない万能感に満たされている二人を見ると、ますますやるせなくなってしまう。

「欠落を埋め合っているような気がする」という言葉とは反対に、同じ場所にある欠落をただ舐め合っているだけの二人の姿を見ると作中で有海の従兄が言うとおり正直「一緒にならない方が良い」二人ではあるのだけど、あまりにも幸せそうな二人を眺めていると、“こういう形もありなのかもしれない”と思ってしまう不思議。でもやっぱり、二人の関係を見ているとその先には“何もない”のが判ってしまってなんともやるせない気分になってしまいます。

ラストは、ある意味ベタな展開だとは思うけど泣いた。
もっと本当の意味で幸せになった二人の姿が見てみたかったけど、心に残るエピローグでした。


カスタム・チャイルド

オンライン書店ビーケーワン:カスタム・チャイルドカスタム・チャイルド

発売:2005.4
発行:メディアワークス
[著]壁井 ユカコ [絵]鈴木 次郎
posted with 簡単リンクくん at 2006. 8. 2
壁井ユカコさんというとどうにも
なんてありがたい神様なんだろう、死んじゃえ
があまりにも強烈過ぎて、というかこの台詞が印象強すぎたんだか
キーリの印象これしか残ってないとかそんな状態なんですが
ぶっちゃけ壁井さんの作品だと気づいたのは購入後だったとか
更に挿絵が「アキハバラ奮闘記」でお馴染みの鈴木次郎さんだったのも購入後に気づいたとか
兎に角私の中ではお馴染みの方々が書いているのに全然気付いてなかったというか(笑)

ストーリーは遺伝子改造が一般化した近未来で繰り広げられる、
ボーイミーツガールストーリーっていうかラブコメっていうか。
良くも悪くも王道展開なので安心出来るといえば安心出来るみたいな(笑)
我侭な女王様タイプの女の子に振り回されるヘタレな青年という構図は
かなり大好きなタイプの王道なので私は楽しめました。

ただ、電話ボックスのシーンは「リバーズエンド」の1巻を髣髴してしょうがなかったような。
もうリバーズエンド読んだの何年も前なのであまり覚えてないですけど。
いや、普通にじーんと来ましたけど(笑)

また、生まれる前に遺伝子操作するというのが普及した世界…という設定は
斬新じゃないのかもしれないのけど考えさせられました。
あそこまでいくとある意味子供も商品だよなというか、
本当になんだか作中での「子供」の扱いが商品とかペットの扱いに近くて。
なんかこんな未来が本当に来ちゃったら嫌だなあ。

個人的にはかなりマドカが可愛くて、彼女の行動を追っているだけでも楽しかったです。
ストーリーはありがちというか王道というかなのですが、キャラが立ってるように思えました。


とある魔術の禁書目録(インデックス) 11

[著]鎌池 和馬 [絵]灰村 キヨタカ

大覇星祭で行われた抽選会で、なんと1等の「イタリア旅行」を引き当てた上条当麻。不幸な星の下に生まれ、生涯「1等」なんてものに縁のないと思っていた自分が、何故…!?何かあるんじゃないだろうかと思いつつもいそいそとイタリアの地に降り立つ当麻とインデックスだったが、やっぱりイタリアでも事件が待ち受けていた…!
 

イタリア=ローマ正教の本拠地、ということで絶対それ絡みで何かあるんだろうと思っていましたが、今回は以前は当麻達の“敵”として現れた彼女がヒロイン。ラストで思いっきり当麻がフラグを立てていたのでいつかこうなるかとは思っていたけど案外早かった(笑)

このシリーズ自体、展開の目新しさというよりも水戸黄門的な面白さを狙っているんだと信じて疑っていないのでラストでどうこうなるというのは殆ど心配していません(というか、それを安心して読めるのがこの小説の強みだと思ってる)が、このシリーズでは無敵の当麻の幻想殺しも通用しない謎の力を使う男・司教ビアージオとの対決で今回ばかりは心配しました。相変わらずローマ正教はエグいキャラが多いですね。どうでもいいけど前回の感想書いたとき、グーグルさんで“ローマ正教”で検索かけるとうちのブログが1位になるという恐ろしい状態が暫く続いて戦々恐々でした。真面目な理由で調べてた人とか、ほんとごめんね!

行き先といいガイドが来なかったことといいオルソラのことといい、イギリス清教あたりが仕組んで当麻達を今回の旅行に向かわせたように思えてなりませんが、そうだとしたら本当に当麻が哀れだなあ…。

とりあえず私としてはブチキレた当麻が「その幻想を打ち砕く」とか言ってくれればおおむね満足です。その青臭さが大好きなので。本当にありがとうございました(*´▽`)
しかし、正直インデックスが空気な時の方が話面白い気がするのはきのせい…ゲフンゲフン!!

ところでこのシリーズ、電撃大王と少年ガンガンで漫画連載開始とのことですが。私にまたあの日本一ぶ熱い同人漫画雑誌の読者になれと?
だ、誰が描くかにもよるけど…個人的には鈴木次郎とか希望だけど壮太君とひぐらしがあるから無理だよなあ_| ̄|○
しかし、ガンガン本誌はそこまで人材不足なのかと問い詰めたい。