魔王城四限目 | 今日もだらだら、読書日記。

魔王城四限目

 
鉄雄

策略にはまり、ツノツノと士長を死なせてしまったアプリール。その“悪行”は英雄研究学会により国中に広められ、学校は、英雄の志を継ぎ、魔人を討伐しようという義勇軍に包囲された。自分を責めて泣き続けるアプリール、憔悴を隠せない子供たち。何もできなかったエイゴは、無力感を噛みしめながら考え続ける。この状況を打開する方法を。そんな中、パーパテッタの錬金術師を名乗る男がエイゴの前に現れ、ある交渉を持ちかけてきて―!?決断の第4弾。 (「BOOK」データベースより)

ふおおおおおおおおおエイゴおおおおおおお!!!!!!!

絶大な魔力を持ち「魔人」と恐れられる子供達と、彼らの「先生」としてやってきた軍人の青年の心の触れ合いを描くファンタジー、急展開の第四弾。大人たちの思惑に巻き込まれたアプリールが引き起こしてしまった「事件」をきっかけに国中の目が魔人の子供たちに向いて……というお話。

自分のしてしまったことへの責任に押しつぶされそうなアプリールが押しつぶされそうになっている姿が痛々しい。そして彼女が「なにかしよう」と動くたびに事態が悪い方へ悪い方へと動いていくのがもどかしかった。

街に集まった義勇兵達の言動や行動にはいちいちイラっとするものがあるんだけど、その一方で街の人々の態度に胸が熱くなりました。3巻以降、どんどん事態が悪化して行ったのは確かだけど、その一方でエイゴが築き上げた物が確かにそこに在る気がして。どうにもできない事態を打開するためにエイゴが選んだ「選択」と、絶望的な状況の中でも彼等が勝ち取った「信頼」という小さな希望に泣かされた。あと伯爵のかっこよさが異常。

あと1冊でシリーズ完結。エイゴの選んだ道はどうしようもなく険しく、先の見えないものではありますが、それでもエイゴと子供たちが幸せな未来を掴む事が出来ますように。最終巻が本当に楽しみです。


それにしても、今回は挿絵にドキっとさせられることが多かった!かつての朝未さんの挿絵も非常に好きでしたが、鉄雄さんの挿絵のショタショタしいエイゴのナマイキそうな表情が正直たまりません。特に後半2つのエイゴの挿絵にはごろごろ転がらざるを得ない。エイゴって……エイゴってこんなに可愛かったのか……っ!!!

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