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バカとテストと召喚獣12.5

 

ヤドリギの下に立つ人は――キスを拒むことはできない!? 三年生との試召戦争を劇的な勝利で飾った明久たち二年生。 まっとうなクラス施設もゲットして、快適な学園生活を送るFクラス面々が今関心を寄せるのは、そうクリスマス! しかし彼らは知らない……学園長がまたいらぬ気を回そうとしていることを! 『僕と聖夜と渦巻く陰謀』前後編。そして、女子からの数々の仕打ちに耐えかねたバカたちが遂に報復に出た!? 『僕と同志とスカートめくり』他でお贈りする青春エクスプロージョンショートストーリー第6弾!!

 バカテス最新刊は明久達のいつものドタバタや、本編完結後の後日談を描いた短篇集です。

『僕と聖夜と渦巻く陰謀(前)』
 学園長の余計なお世話のおかげでFFF団と明久雄二とヒロイン達(別勢力)が全面戦争!な話。「ヤドリギの木の下にたったらキスを拒むことができない」って凄いロマンチックな文面に見えるのにめちゃくちゃ強制執行&壮絶な羞恥プレイだったこれはひどい。しかしFFF団はどんどん突撃!パッパラ隊のしっと団になっていくな……

 各キャラの思惑と欲望が交錯する展開がとても楽しい。FFF団はもちろんだけど、美春や玉野さんのぶれなさときたら…。恋心なのかそうじゃないのかギリギリのところでじゃれ合ってる工藤愛子とムッツリーニのやりとりも可愛かった。明久が姫路さん、雄二が翔子と両想いになったり、美波が明久に思いを伝えたり、教室の設備が整ったりと環境に大きな変化があったけど、いつもとおりなFクラスのドタバタなのが嬉しい。

 そしてまさかの明久・雄二・久保の共同戦線(ただし時間は短い)にテンション上がらざるを得なかったんですが、あわよくば吉井君と不可抗力でキスできる展開だというのに自分の見たものに正直であろうとする久保君が可愛すぎる。しかも自分の見たものに正直だけど残念な気持ちもまるで隠せてない。明久そろそろ気づいてあげて!!(お約束)

『僕と同志とスカートめくり』
 日頃のヒロイン扱い(違)に業を煮やした明久達が女子たちに意趣返しをしてやろう!!と思いたち、スカートめくりをしようと必死になるお話。もはや明久・雄二にスカートをめくられる程度では全く動じなくなっている姫路さんと翔子さんの両ヒロインが男前すぎて震える。そして翻弄してやるつもりが翻弄されている男子達のヒロイン感……。

 個人的に明久の女装にイラストがつかなかったのが本当に残念なのですが!!!嬉々として明久を女装させる秀吉が小悪魔可愛い。

『僕と聖夜と渦巻く陰謀(後)』
 学校でのクリスマス会の後、いつものメンツでクリスマス会at明久宅なお話。姫路さんが持ってきたプレゼント(推定食べ物)を巡って水面下で火花を散らすバカルテットのお話。お、おらこんな展開以前にも見た!!(闇鍋で)

 姫路さんのプレゼント(危険物)を葉月ちゃんには渡さずに自分たちの誰かにおしつけようと必死になる4人が可愛すぎたというか4人とも容赦無い!明久と雄二が悪知恵に関しては突き抜けてるイメージだったけど、むしろムッツリーニと秀吉の容赦なさが地味に光る。明久達はことあるごとに秀吉を女子扱いする割に、こういう展開になると容赦なく同性の友人として蹴落としにかかるの思わずニヤニヤするなあ。

『私と卒業式と贈る言葉』
 姫路さんの視点からの、卒業式のお話。2年生の警戒ぶりも大分おもしろいけどその期待にこたえる3年生の外道ぶりも容赦無いというかあの挿絵やめて!しかし、あのまま海外に渡った高城といい、結局あれきりの出番だったリンネといい、終盤登場のラスボス格キャラの扱いの悪さはちょっとこう……何らかの形であの2人にはフォローがあってもよかったなあ。

 新学年への不安を覗かせる姫路さんに向けた明久の言葉がまっすぐすぎて眩しい……。1年を経て大きく変わった二人の関係がとてもまぶしくて、そしてこの後に控えているクラス替えという小さな別れを思うと、どこか甘酸っぱかったです。


 そして新1年生・良光の視点から語られる新学年の入学式。新入生の口から語られる3年生の武勇伝と、主人公かっていうくらいの巻き込まれ体質を発揮する良光の姿にニヤリとしました。良光主人公の新学年編お願いします!!!って思ったけどこのままでは明久×良光になってしまう(真顔)

 っていうか治安維持生徒会ってなんですかそのへん詳しく!!!!!雄二と久保がツーカーすぎて萌える辛い可愛い。雄二のクラスを明かしながらも明久のクラスは明かさないあたり、色々想像しがいがあって嬉しいなあ。多分普通に考えたら別々のクラスなんだろうけど3学期の間に学力つけて同じクラスになってるのかもしれないし。あと、雄二は本当に翔子と向き合えるようになったんだなあとクラスを見て感慨深く思う。以前の雄二だったら絶対にそのクラスにだけはならないように水面下で策をめぐらしただろうから。

 しかし、なんというか本当に「ああ、終わるんだなあ」と実感させられてしまうお話で。12巻が凄くFクラスは不滅ですみたいな終わり方だったので、2年生の終わりと、3年生になった彼らが公式で描かれることに物凄く、物語としての一区切りを感じる。終わってしまったんだなあ……。


 特装版オマケのドラマCD。良光主役の物語でメインキャラ達の出番はちょびっとしかないのですが、久しぶりに彼らの声が聞けてとても嬉しかった(というか11巻のドラマCDが出てからもう2年なのか……)

 個人的にはいままでずっとこの手の企画モノでは出番のなかった久保君役の寺島さんがキャストトークに登場するのに思わずニヤリとしました。ほんと、今回の物語と言い久保君の躍進具合ときたら。


バカとテストと召喚獣5

[著]井上 堅ニ [絵]葉賀 ユイ

のどかな日曜の昼、必死にゲームに興じていた明久の元に母親から放たれた刺客がやってきた!?次の期末試験で良い点を取らなかったらのどかな一人暮らしも終了してしまう。しかも怠惰な生活も"不純異性交遊"(※同性は可)も減点対象!?様々な意味で追い詰められた明久は期末試験に向け、いつもの面々に助力を請うのだが……!?
   個人的お気に入り度数
3.5巻から約一年、密かに(私の脳内で)その正体が活発に議論されてきた明久の姉・玲が登場なシリーズ5巻。FBオンラインに掲載されている「試し読み」の明久の爆弾発言で、一日仕事が手につかなかったのですが謝罪と賠償を略。

シリアスラブコメ展開になって、文句なしに面白かったもののギャグ方面ではイマイチはっちゃけきれなかった印象を受けた前回の反動か、今回はしょっぱなから全開です。来襲する天然姉の愛情攻撃、加速する雄二×明久同性愛疑惑、調子に乗りまくりなムッツリ商会、アキちゃん可愛いよアキちゃん、カミングアウトして以来変態度が加速しまくっている久保利光などなど。1個違うの混ざってる気がするけど気のせいです。…ていうか久保くんはもういっそ、明久を一度誰も居ない教室に連れ込んで押し倒してしまえばいいと思うんだ。抱き枕よりはよほどその方が健全だと思うのは私だけか……。

明久と玲の微妙な姉弟関係をはじめとして、各家庭のバックグラウンドが透けて見えるという点が興味深かった。明久が自身のことに対して過剰なまでに卑屈になった理由とか家庭環境とか、以前から気になっていた部分が少しずつ見えてきて、どんどんバカテスという世界が広がっているなあと。ラストの姉弟仲良し会話が本気でたまらんです。あと、明久が料理上手というのは興味深い設定でした。これで姫路さんの家にお嫁に行っても食べるものには困らないね!!!(え

トップギアで繰り出されるギャグも文句なしに面白いのですが、同時にラブコメ部分も丁度良い感じに含まれていて、コレまでに無くラブとギャグのバランス感覚が素晴らしいと思いました。とにかく4巻以降、両ヒロインが可愛すぎて困ります。挿絵と合わせて殺傷能力高すぎる。あと今回は二人平等に見せ場があったので、姫路派としてはとても安心でした(…しかし、姫路さんが一歩引き気味なのがとても気になる…)。玲がどういう具合にラブコメに絡んでくるのかが非常に気になっていたのですが、あくまで姫路・島田両名に対する奮起剤という形になっていたのが個人的には良かったかな。あと姫路さんと明久の小学生時代が気になる!!気になるよ!!!FBオンラインでも本編でもいいから是非とも小学生時代の短編を切望します!!ものすごく…ものすごく……見たいです!!!

ああしかし、挿絵で一番殺傷能力高かったのはネクタイなしワイシャツボタン2個空けの明久だと思います。男子キャラのサービスカットには何も期待していなかったのでインパクト高かった!!しかもワイシャツボタン上2個開けとか、わかりすぎてて困る。明久可愛いよ明久ああああああ!!!!

というか、今回の展開を見てつくづく思ったんですが……明久が総受け過ぎる件について。そ、そのシーンは普通男女逆だろー!!明久が無防備すぎる!!最近「明久×雄二もアリだよね!」とか思ってましたが、今回の件で明久はやはり天然誘い受け体質の総受であると再確認しました。雄二に送ったメールの文面といい、後半の姫路さんとのアレといい、素晴らしい誘い受っぷりに鼻血でる!!!井上先生は次のお話までに是非とも 誘 い 受 け という言葉を学習されるべきだと思います。マジで今の明久のためにあるような単語だと思います。

……総受けって言葉を学習したのはうちの感想及び腐日記が原因じゃないよね!?誰か違うといって!

【追記】
なんか名指しされてたっ!

いや、「総受けボルト」に関しては無機物カップリング萌えが出来るほど腐脳が発達してないのでなんともかんともです。精進します。どっちかっていうと「総受けボルト」とか言っちゃって、それを年配のお偉方にインプットさせちゃってわたわたする井上先生に萌えました。



最後にアニメイト特典のドラマCD「スペシャルぷちドラマCD —DO THE ADVENTURE!—」について軽く。

内容としては新刊及びドラマCD2巻の紹介で、値段が値段だけにということもありますが私のように既刊新刊読破済、ドラマCD購入済、2巻購入確定済の私にはちょっと物足りない内容だったかもしれません。一方、ドラマCDの購入を悩んでいる人は、わいわいがやがやした雰囲気がつかめると思うので是非入手すべきだと思います。あと、ドラマCD2巻のオリジナル話の予告はまだ公式に載ってない情報だったかな。

ただ、ラストのオチが本気で笑えません。
アニメ化したら全員声優代わっちゃったりしてー♪」はマジ笑えないよ下野さん!!!


バカとテストと召喚獣3.5

[著]井上 堅ニ [絵]葉賀 ユイ

持ち物検査で大量の持ち物を没収され、試験召喚実習でクラスメイトの女の子にボコボコにされ…その日も散々な目に遭わされた明久は、帰り道に偶然出会った小さな女の子から「お姉ちゃんのプレゼント」の話を聞かされる。なんとか彼女の力になってあげたいと思って悪友の雄二達と共謀し、プレゼント資金を捻出するためとある計画を考案するのだが…明久と葉月の出会いを描く「予習編」他、本編の合間を埋める短編集!
   個人的お気に入り度数
すいませんもうなんていうか明久 か わ い い よ 明 久 。

世間が秀吉の水着の話題で持ちきりなところ、一人明久萌えを貫こうと思う今日この頃ですが、今回は全体的に、もう何事かと思うレベルで明久が可愛かったです。秀吉の水着は白黒なのにカラーページで明久のあどけない寝顔持ってくるバカテスに感動した!!

章数の関係等でこの作品の一つのウリとなりつつある「バカテスト」が殆ど無かったのは残念だったのですが、章頭のコントは相変わらず素晴らしい破壊力を発揮してくれてました。どれも破壊力バツグンでしたが、個人的にはやはり保健体育コンビのコントと、ラストの鉄人の人生相談が(腐的に)ヤバかったですね。

新たな「性別:秀吉」の犠牲者が……

なお、この感想には腐的な内容が大量混入しています!苦手な人は御注意ください!




「バカとテストと召喚獣?予習編?」
姉の美波にプレゼントをあげようとする葉月の為、資金捻出しようと高校1年生時代のバカが奔走します。やってるメンツも同じなら、やってることもいつもと変わらぬ無謀な賭けな訳ですが、なんかこの頃から明久の弄られポジションは確立されていたんだなあ。あれがきっかけに《観察処分者》に認定されたのだと考えると、雄二達はもうちょっと責任を感じてあげてもいいんじゃないかと思う。同時に、持ち物検査の話とかから明久の金遣いの荒さとかが見て取れて「アンタ、そんな金の使い方してたら確かに食費なくなるよ…」って生暖かい目でうっかり本を眺めてしまった私なのでした。

それにしても、この短編は挿絵が素晴らしすぎる。
3巻最後のアレも相当心に突き刺さるものがあったのですが…
無防備な明久の表情が可愛すぎ!!(あれ?)

ラストは何気に姫路さんとラブラブで素敵です。あと「文月新聞」噴いた。明久、同性愛が似合う男子はまあいいとして、女装が似合いそうな男子部門でも1位(秀吉は除外)だなんて…!!!

「僕と暴徒とラブレター」
早い話が明久vs暴徒(=F組全員)。
ラブレターを貰った明久を、ブチキレたF組の面々が追い詰めようとするのですが、いつものように団結して襲ってくるF組連中を明久が悪知恵駆使しながらなんとかやりこめつつ、なんとかラブレターの中身を見ようとするお話。明久は散々作中で「バカ」扱いされてるけど、頭の回転自体は悪くないと思うんだよなあ…。

ラストはバカテスらしい、良い意味での「肩透かし」でした。素晴らしい。

「俺と翔子と如月ハイランド」
雄二の視点から語られる、ラブコメ重視の1本。
明久の策略で敢行された翔子と雄二のデートをいつもの面々がサポート(?)しようとするお話なんですが、いつもと違ってちょっぴりしおらしい翔子さん&何気に翔子の事が大事なことをうかがわせる雄二のカップルぶりが素敵。そしてど天然ボケカップル・明久&瑞希のやりとりがほほえましくてたまらなかったです。いやあ、美波には悪いけど、やっぱこの二人この上もなくお似合いだよ…!!!

もはや途中から邪魔してるのか応援してるのかわからない明久の行動ですが、折角のイベントを台無しにしてしまった人物に対して本気で怒る明久の姿はめちゃくちゃかっこよかったなあ。

雄二と翔子の過去にはまたなんか複雑な何かがありそうな感じですが、ラストの翔子さんの態度を見る限りそんなの雄二の杞憂でしかないんじゃないかと思う。本当に、この二人には幸せになってもらいたいなあと実感してしまった一本でした。

「僕とプールと水着の楽園」
発売前から世間を騒がせまくった、注目の書きおろし。
学校のプールを1日だけ自由に使っていいという許可を得た明久達いつものメンバーが、プールに集うというお話ですが、秀吉の水着が破壊力抜群すぎる。正直姫路さんや翔子よりも刺激的なのは反則ではないかと!!珍しく女扱いされるのを嫌がったり、明久達の態度に文句をつけようとする秀吉が可愛らしい。秀吉の艶姿は……実際に本作を購入してご覧下さい。正直……凄いです。

それにしても、この話でさらっと語られた姫路&島田コンビが映画にいった話が凄く気になります。どうやら美波は合宿前に姫路さんにライバル宣言自体はしてたっぽい…?いつになくギスギスした二人の姿が印象的でした。

あと、明久の予想を遥かに飛び越えた貧乏生活に、電車の中でうっかり噴出した。栄養失調のはずなのに体力あるのは、きっとガスや水道を極限まで切り詰めてのサバイバル生活のタマモノなんだろうなあ…鉄人は可哀想なのでたまには明久に何かおごってやってください。カロリーのあるものを。

「ゼリーとところてんとコーラでベトベトになった」明久と雄二にうっかり萌えてなんかないやい。

「僕とバイトと危険な週末」
正直私はこっちの秀吉の方が破壊力高かったんですが。
両親から仕送りを止められた明久が、苦肉の策で喫茶店のアルバイトをしようとしたらいつのまにか雄二・ムッツリーニ・秀吉の3人まで付いてきて更に客でいつもの面々が……というドタバタ話。秀吉は普通にウェイトレス服、残り3人はウェイター……っていかん、萌え死ぬ。

大方の予想通りまともな接客などてんで出来ない明久が、まるで「はじめてのお使い」に出場した子供をみつめる親のような目でお客さんから見守られてる姿があまりにもほほえましすぎます。正直、萌えで死ぬことってほんとにあるんだなと思った。三途の川が見えたよ…。

使い捨てキャラだろうと思ってた某コンビがさりげなく復活して明久とコントを繰り広げたりしてたのも楽しかったですね。彼らのやらかした事件は許しがたいものだけど、出来れば今後もギャグ担当として明久とああいうオバカなコントを繰り広げてほしいものです。

そして最後は3巻の引きに負けずと劣らない、凶悪な引き。(超個人的に)
新キャラ登場フラグだけ立てて終わるってどういうことーーー!!

なんかこのフラグ具合だと4巻には登場しそうな予感がしますし、3巻の凶悪な巻く引きから今すぐにでも読みたくてたまらない4巻がますます楽しみになってきちゃいました。これなんて放置プレイ!?


ちなみにそんな素敵なフラグがたった問題の人物「玲(あきら)」ですが、私の脳内で

姉説・兄説・双子の弟(一卵性)・双子の姉(二卵性)・同じ年の従姉妹(←hobo_king説)が互いに並び立ち、
第二次スーパー吉井大戦を開催中です。
誰か助けてください。そのうち一卵性双子あたりが「あきひさキャノン」とか「アキちゃん爆弾」あたりをぶんなげ出してもなんら不思議ではありません。

腐女子としてはぜひとも双子の弟もしくは兄説を支持したいところですが、表紙に使えそうな人材がそろそろ不足してきていること、3巻で美波が投げた爆弾に絡ませるような思惑を感じる事から姉か同い年の従姉妹あたりが優勢な気がしますね。それで、4巻の表紙がいきなり新キャラとかもありうる。

双子の弟と明久がダブルで表紙を飾ったりしたら私は生涯井上先生を称えたいと思います。(ありません)

続編が、喉から手が出るほどに、楽しみです。


バカとテストと召喚獣3

[著]井上 堅ニ [絵]葉賀 ユイ

泊りがけの学力強化合宿を控え、修学旅行気分で浮かれるFクラスの面々。そんな中、明久は文化祭のときのとある写真をダシに脅迫を受ける。同時期に雄二も翔子から文化祭のときのある言葉をダシに結婚を迫られ…挙句女子風呂覗きの濡れ衣を着せられた二人は真犯人をあげるべく、女子風呂を目指す…—!?
   個人的お気に入り度数

バカの中のバカ達が繰り広げる、ハイテンションなギャグコメ第三弾。3巻になると流石にテンションが落ちるのでは…と微妙に心配していましたが、相変わらず良いバカっぷりで安心しました。

今回は徐々に全学年の男子と女子、更には教師までをも巻き込んだ女子風呂覗き大作戦。無駄なまでに熱い情熱を傾ける男子生徒たちの姿が実に熱いのですが目的が目的なので熱ければ熱いほど何かが可笑しいという状態に。雄二の押しかけ女房こと翔子はますますエスカレートするし、最初は清楚なヒロイン然としていた瑞希はすっかり嫉妬の鬼と化すし、秀吉は学校公認の性別:秀吉状態で、以前よりパワーが上がっている印象すら受けます。

バカテストも相変わらず全面的にテンションおかしいけど、今回は第4問がツボでしたね。だって先生興味シンシンじゃねえか!!!本編ではやっぱり古今東西がツボすぎま。バカテスト番外編という感じで大爆笑。

一方で、ちょっとした誤解から美波VS瑞希の争いが遂に勃発しそうで、次回以降が凄く楽しみになってくる引きでした。といっても次回は水着で短編集だそうですが。秀吉の水着が個人的に一番気になる(笑)

まあそれはとにかく。
最近、明久に萌えてしょーがないのですが。

正直、「バカとテスト」最大の萌えキャラは秀吉じゃなくて明久。本人全くノンケでバカでモテない(と思っている)のに実は何気に美少年という設定(確か2巻辺りを参照)で、雄二との関係を誤解されたり、何かと女装シーンがあったり、メイド姿の写真で脅迫されたり、今回はムッツリーニに○○○○姿を激写されたり、明らかに△△ッ気のある××××に告白されたり(しかも本人は告白されたと気づいてなかったり)…女子生徒のオシが強いので、女子生徒相手にも普通に受に見えます。

ぶっちゃけ個人的には「おと×まほ」のかなたんや「ゼランディーヌ」のすめらぎを遥かに超える萌え女装少年キャラです。正直今回の○○○○姿の明久の挿絵が無かったのはマジで万死に値すると思う。

今、女装少年好き腐女子のみんなに全力でお薦めしたい一作。


バカとテストと召喚獣 2

[著]井上 堅ニ [絵]葉賀 ユイ

試召戦争の最後で大ポカをやらかし、「畳に卓袱台」から「ござにみかん箱」に教室設備を落とされてしまったF組。身体の弱い姫路瑞希に至っては両親が体調や生活環境を心配して転校まで視野に入れている始末。彼女の転校を阻止するため、そして少しでも設備を良くする為に明久達は春の「清涼祭」で催される出し物の成功と、「召喚大会」での優勝を狙うのだが…?!
   個人的お気に入り度数

勝てば老朽化した旧校舎の改修を行ってくれるという密約を学園長との間に取り付けた明久&雄二の文月学園最低コンビ、人呼んで『修学旅行のお土産コンビ』がタッグを組んで召喚大会に出場。一方で教室の設備(みかん箱&ゴザ)を少しでも改善しようと文化祭の出し物にも気合を入れるのですが、営業妨害や嫌がらせを受けて…—というお話。相変わらずのバカたちが繰り広げるバカ模様は絶好調。章始めの「バカテスト」も半分文化祭仕様で笑わせてくれます。電車の中でこの本を読むのは、人として駄目な気がするよー!!(←続きが気になってうっかりやってしまった)

1巻を読んだ時はバトル要素にあまり魅力を感じられなかったというか…アイデアは面白いけど単なる点数の見せ合いっこになってしまっている印象を受けたのですが、2巻ではそこらへんのバトル話が結構面白くなってきました。ある時は明久が《監察処分者》の慣れを逆手にとって自分よりもずっと点数の高い相手を打ち倒し、またある時は雄二が悪知恵を振り絞り……と愉快痛快な試合内容にニヤニヤ、時に爆笑。

そして何より、決勝戦の燃えっぷりは半端じゃありません。ラノベ界最低のバカが見せる一世一代の頑張りに、ひたすら胸をアツくするべし。マジで、あの点数を見たときには胸が熱くなった。ボロボロになっても仲間の声で立ち上がり、決勝戦の相手に立ち向かっていく明久に燃えた。正直なところ、このギャグコメでこんなに熱くなるとは夢にも思いませんでした。

アイデアの勝利でテンションの高い1巻、とにかくバカと熱いノリでどこまでも突っ走る3巻と比べて、試験召喚バトルメインになる2巻は全体的にお得意のギャグは控えめな部分がウィークポイントととられがちのように思われますが、ためしに1度読み返してみるともうとにかく見所満載で、凄かった。召喚大会決勝戦も最高ですが、拉致されたヒロイン達を助けに行った明久が、チンピラたちの非道な行いにマジギレするシーンはマジ最高。普段明久って、自分より年上のキャラには一貫して敬語を貫いてるというのに、本気でキレた時に一瞬だけ思いっきり本音が爆発する瞬間があるんですよね。そういう細かい燃えポイント発見してしまうと、ギャップ萌えとしてはもう……!!

……ああ、今こそ言おう。明久かっこいいよ明久!!!


【以下、腐女子発言注意!】


ちなみに、そんな圧倒的な「燃え」でお送りする2巻ですが、強烈な「萌え」の存在も忘れてはなりません。男性向・女性向どちらにも対応できる幅広いニーズにお答えして素晴らしいめくるめくる萌えの世界が貴方を待っています。

「性別:秀吉」という、ラノベ界の歴史に残る名(迷)言を産んだのもこの2巻です。最早男という性別を超越した秀吉の萌えはまさに萌えの新境地。しかもチャイナとか緊縛とかセクハラとか、殿方向けのシーンもばっちり完備されております。私も当然萌えました、萌え転げましたとも!!

そして同時に、2巻は明久の萌えキャラ化が始まった、記念すべき巻であります。正直、メイドさんになって正体気付いてない常夏コンビからセクハラ目線を向けられる明久のシーンだけでご飯10杯喰える。あと雄二と明久のコンビに最もスポットが当たった巻になるので、雄二×明久で友情カップリング萌えを楽しみたいなら2巻は絶対必読。そのカップリングを妄想しながら読むと、最初に女子更衣室に隠れてた明久と雄二が鉄人から逃げ回るシーンとか、明久と雄二が喫茶店のテーブルをゲットするために校内を駆け回るシーンとか、あのシリーズ最燃えエピソードともいえる決勝戦のアレとかが5味くらい違った味を持って貴女に襲い掛かるに違いありません。だ、だから「相棒」呼びは反則だと………(ブシャアアアアア)

更に決勝戦の後、雄二から語られる「あの」エピソードにいたってはもう正直貴様ら同棲してたのか!?毎晩どっちかの家でお勉強会だったのか!?一晩中ってつまりお泊り会だったのか!?今すぐ答えろ貴様ら!!!!!と熱く問い詰めたくなること請け合いです。井上先生、いつか是非とも、お勉強会の様子を事細かに書いてくださ……





結論:明久かわいいよ明久。
3.5巻の「僕とバイトと危険な週末」の明久に萌え転げた貴方、一度2巻を読み直してみませんか?


バカとテストと召喚獣

 

「こんな教室は嫌じゃああっ!!」アホの明久は叫んだ。ここ文月学園では、進級テストの成績で厳しくクラス分けされる。秀才が集まるAクラスはリクライニングシートに冷暖房完備だが、彼のいる最低Fクラスの備品はボロい卓袱台と腐った畳だけ。明久は密かに憧れる健気な少女・瑞希の為、組代表の雄二をたきつけ対クラス戦争を始める。それは学園が開発した試験召喚獣を使い、上位の教室を奪うという危険な賭けだった!?第8回えんため大賞編集部特別賞受賞作。 (「BOOK」データベースより)

上半期ラノサイ杯第一位の作品。「ライトノベル読もうぜ!」さんの感想を読んで以来、密かに気になっていたのですがラノサイ杯がキメ手になって漸く手にとって見ました。

噂には聞いてたけど噂を遥かに超えてバカだーーーっ!!!
なんていうかもう、とにかくバカです。バカとしかいいようがありません。バカな奴らがバカばっかりやってるお話です。やっばいこれはドツボ。

学園ではクラスの待遇に差を付け、その代わり下のクラスの生徒はテストの成績によって強さが決まるという“試験召喚獣”を使ったバトルを他のクラスに挑み、設備を入れ替える事が出来るという方式で生徒達の向学心を煽るシステムを採用しており、これがまた面白い。イマイチバトルシーンは迫力が無くて単なる成績の見せ合いっぽい印象は受けるんだけども、このシステムを考え付いただけでも90点はあげちゃう。だって自分のテストの成績で召喚獣の強さが決まるとか、下克上可能とか、すごく楽しそうじゃないですか!私だったら自分の召喚獣に腕輪装備させるために頑張って勉強しちゃう(かもしれない)よ!?張り切ってテスト受けまくっちゃうかもしれないよ!?日本の教育機関はゆとり世代対策として早急にこの「試験召喚システム」の実装を急ぐべきだっ!!

ひたすらバカな話ではありますが、成績がほぼ全てを決めてしまうシステムの中、最低な成績のFクラスが悪知恵を駆使して上のクラスを攻略していく姿は結構熱いです。こういう“明らかに敵わない相手に向かって勝ちあがっていく底辺の人々”というようなお話は凄く好き。これだけ持ち上げておいて、ラストにちゃんと恐ろしいオチをつけてくる辺りにも「ギャグ小説」としての一種のこだわり的な何かを感じます。あと、章ごとに差し込まれる「バカテスト」は本気で笑いが止まりませんでした。オバカ全開な回答も面白いんですが、それ以上に先生の冷静なツッコミに爆笑してました。

キャラクター的には瑞希や美波と明久のかみ合わないやり取りにもニヤニヤしていたのですが、大方のご推測の通り秀吉にハァハァですよー。個人的にはもう少し男の子らしさを強調してくれると萌えるのですが、まあでもああいう女の子だと見ても非常に好みなキャラクターでした。ただ、制服がブレザーで秀吉のカットがいい具合に上しか出ないもんで、男性だと思わせる要素が皆無なんだよなー。好きなキャラではあるのですがびしょーねんキャラとしては失格ですね。

そういえば瑞希が明久と雄二の関係を危ぶんでいるというシーンがありますが、個人的には秀吉×明久を押したい。


「好きなライトノベルを投票しよう!! 2015年下期」投票します。

企画元:好きなライトノベルを投票しよう!! - 2015年下期

下半期は上半期以上に読んだ本が少なかったのですが、下半期のまとめを兼ねて投票します。

amazon.co.jp:Lady!? Steady,GO!! Special Edition
井上 堅ニ「Lady!? Steady,GO!! Special Edition」(⇒感想
あらすじがどう読んでも主従物のBLだったんですけどだいたい中身も主従BLで相棒物だったよ(誤解を招く言い方)バカテスのギャグのノリというよりも、バカテス後半のシリアスに比重の掛かってギャグもあるよ!な男子高校生2人の相棒物みたいなお話が好きなかたなら楽しめるんじゃないかなーと。キャラクターもストーリーも女装助走の段階という感じだったので、続巻で掘り下げが来るの本当に楽しみにしています。

「お前にできないことは俺がやる。俺に出来ないことはお前がやる」
「そうしたら、俺たちにできないことは何も無いだろう?」

【15下期ラノベ投票/9784047302358】
amazon.co.jp:銃皇無尽のファフニール10 インビジブル・サクセサー
ツカサ「銃皇無尽のファフニール10 インビジブル・サクセサー」(⇒感想
物語もクライマックスにさしかかり、どんどん明かされていく物語の核心や、手に汗握るバトル描写が本当に面白い。ヒロインたちの逞しさと、彼女たちを護ろうとする悠の戦いは、毎巻胸が熱くなるものを感じます。それはそれとして表紙からしてもう投票しないわけにいかなかった。ロキ悠ありがとうございましたヒャッホー!!!

「‐‐私は、この愛しい無力を捨て去ろう」

【15下期ラノベ投票/9784063814996】
amazon.co.jp:猿渡さん家のラグナロク
田口仙年堂「猿渡さん家のラグナロク」(⇒感想
最近流行りなネトゲ世界舞台物ですが、ネットゲームの世界と現実世界が今よりもちょっとだけ近い世界観が興味深かった。サワタリ一家とイヌガミ一家、犬猿の仲な両家の絆や、彼らが育んできた人間関係が強い力となる展開も好き。「吉永さん家のガーゴイル」を思い起こさせるご近所感たっぷりな、ネットワーク上を舞台にしたあったかい人情物語でした。

MMOにおいて、もっとも強い武器は「人間」である。

【15下期ラノベ投票/9784047305854】
amazon.co.jp:ロクでなし魔術講師と禁忌教典
羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」(⇒感想
下半期発売分まで追いきれなかったのですが、下半期の読書まとめということで投票はなしで…!落ちこぼれでやる気のない魔術講師・グレンの少し変わった魔術の“講義”が面白い。そして、生徒たちが危機に陥るとボロボロになりながらも助けてくれる、魔術の才能はないけど努力とひらめきと高い戦闘技術で強敵を打ち倒していく姿が爽快でした。とりあえず16上半期中には最新刊まで追いつきたいです…!!

「正義の魔法使いに懸けた人生……無意味だったのはわかってる!
だが、無価値にだけはしたくねえんだ!」



「好きなライトノベルを投票しよう!! 2015年上期」投票します。

企画元:好きなライトノベルを投票しよう!! 2015年上期

2014下半期からあまり本が読めない状態が続いており、今回もどうしようか悩む程度の読書量しかなかったのですが、久しぶりに投票します。下半期はもう少し本を読んで行きたい……。

ツカサ「銃皇無尽のファフニールVIII アメジスト・リバース」→感想
【21下ラノベ投票/9784063814538】
「D」と呼ばれる異能をもった少女たちと唯一の男の「D」である主人公が家族のような温かい関係を築いていくのが微笑ましく、様々な謎が一気に明かされていく終盤のカタルシスが半端ない。アニメをきっかけに手を出したんですが、物語に惹き込まれて一気読みしてしまいました。楽しかった!!

余談ですがロキ少佐というすごいBL要員が居るので女子に全力でオススメしたい。一言で言うと主人公の過去の男です。講談社公式にあるコミカライズの最初が突然のBLなのでよろしくお願いします。
渡 航「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。11」
【21下ラノベ投票/9784094515589】
平穏で幸せなはずの時間にも漂ってくる違和感に抉られる。いよいよ物語も架橋に入ってきて、奉仕部3人それぞれの“依頼”へと踏み込んでいく物語の緊張感が本当にすごかった。同時進行だったアニメ版含め、本当にここからどういう結末へ向かうのか、楽しみで仕方がない。

ところで10巻でマラソン大会で走り合った葉山と八幡が雨降って地固まるというか、なんかこう友人以下の関係性だけど誰よりも分かり合ってる感じのやりとりが本当に萌えるのでやめてほしい(くそ萌える)。
井上 堅ニ「バカとテストと召喚獣12.5」→感想
【21下ラノベ投票/9784047302983】
なんか、最後の最後まできっちりいつも通りのバカをやって終わってくれたなあと。本編完結編が割とバカ抜きでラストバトルやってた分、最後にいつもとおりのバカが読めて幸せでした。いつもとおりのバカでありながら、3年生の卒業、進級としっかり終わりを感じさせてくれる余韻のあるエピローグも大好きです。

ところでエピローグの雄二と久保君どういうことなんですか本編があんなに悪友エンドで終わったとおもったらまさかの久保君大躍進でありがとうございます超ご褒美です。なんかこう、12巻の雄二と明久がめっちゃ仲良しだった分あの終わり方が特に輝いてる気がしました……2パターン見れて幸せです……とこれだけ言ってもう1冊くらい短篇集が出ないかななんてそんな期待をバリバリしてます(本気)
賀東 招二「甘城ブリリアントパーク6」→感想
【21下ラノベ投票/9784040702094】
3〜5巻でしっかりとキャラクターの掘り下げをやりながら裏でしっかり伏線はってて、いざ西也の物語が先に進んだら全力で西也を追い詰めに行くこの容赦の無さがもうなんていうかフルメタの賀東さんだー!という感じでめっちゃくちゃ好きです!!王統の魔法の設定も今後更に追い詰めていくフラグとしか思えない。しかし、あまりにも絶望的な状況の中で色んな所からムチャぶりされて、それでも最初の「楽しむ」心を思い出した西也に胸が熱くなりました。本当、ここまで追いかけてきてよかった。

しかしほんとどこまでも追い詰められていく西也萌える。あと女子が大好きな某キャラ再登場本当にありがとうございますご褒美です。ラノベ関係無いですがアニメBD5巻の栗栖と西也といすずのキャラコメひどすぎて本当にありがとうございました。