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ふたかた

[著]わかつき ひかる [絵]巻田 佳春

トラックに跳ねられて死んだ少女・桂瑞希は成仏できずに幽霊となり、双子の弟である高志に取り憑いてしまう。高志の身体を乗っ取った瑞希はいつも通りに女子制服を身に纏い、学校に登校しはじめてしまう。高志は彼女の無念を晴らし、なんとか成仏してもらおうと試みるが瑞希は学園内で催される「美少女コンテスト」に出場したいと言い出して!?
   個人的お気に入り度数
男の身体の中に女の子の幽霊が?…という設定から、女装というよりはTSモノに近いのかと思いきや、序盤で多少TSモノ的な要素があるものの結構ガッツリ“女装モノ”でした。ただ、これはちょっと読む人を選びそうかなー…。女装少年がファンタジー世界の産物だと思っている人にはあまりオススメできません。「アイドルはトイレいかない!」的なそういうノリの人。

なんていうか、女装回りの描写が完全に「萌え」ではなくて「エロい」だと感じました。これは作者さんの本業がジュブナイルポルノ方面であるからこその特性なんだと思うんだけど…女装シーンや女の子達の行動に関して恐ろしく現実的な描写が多く、文字の向こうに「リアル」が透けて見えてしまう。その透けて見えるリアルが私の中で「萌え」の発現に対してブレーキをかけてしまっている気がします。特に、高志の裸を見たときの瑞希の、アレに対する反応が壮絶でしたよね。いろんな意味で。

なんていうか、この本を読んで、自分の女装萌えに対するスタンスが完全に「偶像崇拝」的なんだなあと思い知らされた。良くも悪くもこの作品に出てくる女装少年は「現実」なんですよね。トイレ行くところまでしっかり描かれるアイドルというか。

そんなこんなで「女装少年モノ」としての部分にはイマイチ萌えられなかったのですが、むしろ本線のストーリーが凄く面白かったです。勝気でワガママだった姉の幽霊に最初は振り回されるばかりだった高志が彼女の知られざる一面を目の当たりにし、自ら嫌がっていた女装をして姉のために奔走する姿には思わず胸が熱くなりました。ストーリー展開やキャラクターは、全体的にベタではあるんだけどそのベタさがとても良かったです。キャラクター的には華道家元の娘・すみれのキャラクターがとてもとても素敵でした。後半で本性を露にした後の言(?)動とかほんとに素敵過ぎる。

続編があるなら、本性丸出しにしたすみれさんには、是非大暴れしていただきたいです(笑)

なお、余談ですがこのエントリを書いてる中の人は腐女子でありますよ。
確かに読んでるものが男性向レーベルに偏ってることは否定しないけどねっ。
いや、なんか「ラノベ読みの一般的な男性の意見」と受け取られそうな形で、この感想が取り上げられていたようなのでとりあえずそこだけははっきりさせておきますね…多分一般的な「男性の」意見と私の感想はまた違うものだと思うので。(うん、個人的に、瑞希の取った「あの行動」は同じ女としてちょっと信じられなかったんだ?……最近の若者は進んでいるわねー的な。)

それにしても最近、「女装萌え」ってすっかり男性の持つ萌え属性になっちゃったよね?…(´・ω・)

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