[著]伏見 つかさ [絵]かんざき ひろ 実はオタクだった妹・桐乃からの人生相談も「親バレ」の危機を乗り越えて漸く終了……と思っていたのに、相変わらずも妹系のエロゲを押し付けられたりして彼女に振り回される日々を送っている京介。今日も桐乃の学校での友人が遊びに来るという事で、部屋に篭ってろだのなんだのととても理不尽な扱いを受けていたわけなのだが…? |
なんか着実に妹に染められている京介の姿が微笑ましくてたまらない。なんだかんだといいながら勧められたゲームに熱中してしまったり、妹から借りたノートパソコンでネットにハマってしまったり…と、地味にダメ人間色に染め上げられて行ってる気がする。検索履歴の件は知らなかった事を考えると可哀そうだなあ…と思いつつ、微笑ましい検索ワードの数々には思わず噴き出しそうになりました。
そんな兄貴が「わが身を犠牲に」して妹の立場を守ろうと奮闘する姿が素敵すぎる。1巻の親バレ騒動といい今回と言い、兄貴は正しい意味で自分の身を削りすぎだと思います。望まれれば妹とオンライン対戦するためにエロゲをやり込み、彼女の世間体を守るために自分の世間体を次々に犠牲にしていく姿に、感動の涙が止まりません。こんな兄貴私も欲しい。
今回の目玉は夏コミのお話。文句たれながらもなんだかんだと楽しんでいる兄妹の姿がとても微笑ましい。そして黒猫さんと桐乃のお互い素直になれない友情関係がとても素晴らしい。黒猫さんは桐乃以上にツンデレだよなー。口で何を言ってもその行動には桐乃への好意がしっかり見えてて、とてもニヤニヤします。…しかし、桐乃の守備範囲からしてどうしようもないこととはいえ初心者の女の子がいきなり3日目一般参加はハードル高いよね…。私、前回の夏コミで初めて3日目の東ホールで買物してきたのですが、女子中心の1?2日目とは比べ物にならないくらいハードル高かった気がします。偽壁にうっかり近寄ったら男波に流されたのも今となれば良い思い出だ…。
コミケ部分は普通に初心者向けのコミケガイドとしても楽しめるので、月末の冬コミに参加する人はこれを読んで雰囲気をつかむと良いかもしれません。そして2日目で僕と握手!(待て)
おっとりとした天然幼馴染にちょっぴりヤンデレ気味の桐乃の親友も加え、今後どこまで兄貴の世間体が削られていくのか、続巻がとても楽しみです。……出るよね?
それにしても、殊勲賞は高坂父だったんじゃないかと主張したい今日この頃。京介に相談を持ちかけられた時の反応が可愛くて仕方ありません。なんだかんだといいながらも、ちゃんと許可を出したら自分なりに出来る事をやろうとする高坂父は良いオヤジだよなあ…京介の性格は親父譲りだと見た。