“かんざき ひろ” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:かんざき ひろ (9 件 / 1 ページ)

俺の妹がこんなに可愛いわけがない9

 

 あのルリ姉に──好きな人ぉ? どーせ脳内彼氏でしょ? (8)巻の顛末を黒猫の妹・日向の視点から描いた『あたしの姉が電波で乙女で聖なる天使』。腐女子の妹を「世界一可愛い」と豪語する、もうひとつの“残念な兄妹”の物語『俺の妹はこんなに可愛い』。いくつもの“顔”を持つ沙織・バジーナの“ルーツ”に迫る『カメレオンドーター』。桐乃に“トラウマ”を植えつけた瀬菜の恐るべき行動とは?『突撃 乙女ロード!』。お兄さんが彼女と別れたのって、もしかして……私のせい? あやせのフクザツな乙女心と、加奈子のライブ楽屋裏の一幕『過ちのダークエンジェル』。ほか『真夜中のガールズトーク』『妹のウエディングドレス』2本を収録! さらにはアニメOP主題歌を担当した「ClariS」とのコラボが実現! 原作の主題歌『nexus』の発売や、作中に「ClariS」の二人が登場するなど驚き満載の特別編!!

様々なキャラクター達の口から語られる、「俺妹」特別編。

赤城と京介が『どっちの妹が可愛いか』対決をする「俺の妹はこんなに可愛い」と瀬菜と桐乃が池袋乙女ロードめぐりをする「突撃 乙女ロード!」の破壊力が半端ない。これどうみてもただのシスコン/ブラコン対決じゃないですかーー!!どんどん気持ち悪い方向に爆走していく兄コンビのやりとりに腹筋が崩壊して瀬菜の腐トークに腹筋が爆発した。なんだこれ凄い腐女子サービス回だ…!!

赤城×京介ネタは瀬菜が居る限りいつかはやってくると思ってたけど、まさか挿絵まで用意してくるとは思わなかったけど、それはそれとしてオチにそれ拾ってくるのかよ!!女性向け二次からすらネタを拾ってくる公式のフリーダムさには全力で「いいぞいいぞもっとやれー!!」なんですが正直そのネタ苦手なのでひとりの腐女子としては「うわあ」ってなりましたすいません!!桐乃君ェ……

8巻の裏側を黒猫の妹達の視点から描いた『あたしの姉が電波で乙女で聖なる天使』や、沙織の過去を描いた『カメレオンドーター』も良かった。特に、眼鏡を外した“現在の”沙織のスネっぷりが可愛くて可愛くて可愛くてやばい。

物語は8巻で一区切り、という感じですが今後もゆるーくフリーダムに続いて欲しいシリーズだなあ。というかいまだに8巻の麻奈美との不仲を引きずったままとか、麻奈美回がもう一回来るまでは私死ねない。


俺の妹がこんなに可愛いわけがない8

 

「私と付き合ってください」新たな局面を迎えた恋愛模様。そして―「きょうちゃん。―おこるよ?」「貴様等、そこに並んで正座しろ!」「恋人ができたそうですね、お兄さん」俺の全方位土下座外交が幕を開けた。幼馴染みに三年ぶりのマジギレ予告をされたり、あやせに火あぶりにされかけたり―「五更日向です。―こっちは末っ子の珠輝」新たな登場人物も加わって高校生活最後の夏休みは毎日が大騒動だ。そんなある日、黒猫が『運命の記述』と題された予言書を見せてきて…?予言書に秘められた少女の“願い”とは!?兄妹の関係にも一大転機が訪れる、シリーズ第8弾。 (「BOOK」データベースより)

桐乃とのアレのあとで黒猫からの爆弾投下……というわけで、色々とどうなるか不安だったシリーズ第8巻だけど、最終的に凄く綺麗に落ち着いたなあ。

“白猫”になったり“神猫”になったり……と、京介と付き合うことになって物凄く舞い上がってる黒猫が可愛すぎるんだけども、同じくらいに大切な親友と大好きな兄貴の間で板ばさみになる桐乃が可愛すぎる。黒猫と桐乃がお互いをどれだけ大切に思っているのかが伝わってきて、可愛くて仕方がなかった。黒猫が描いた『運命の記述』の最終ページが示すように、彼女としては「京介と付き合う」ってことは同時に二人の横に桐乃が居ないと成立しない話になってるんだろうなあ。不器用な愛情が、本当に可愛い。

そして兄貴は巻を追うごとに残念になっていく(褒め言葉)。土下座しまくったり、自分のコスプレが叩かれてるのを見て凹んだり、あやせの呼び出しに尻尾振って飛んでいったり、黒猫とのやりとりに舞い上がったり……と残念な気持ち悪さも最高潮です。京介は一度自分を鍛えなおす為に御鏡とお付き合いしたらいいんじゃないだろうか(瀬菜を悦ばせる意味でも)

京介が黒猫の“人生相談”を受ける……と見せかけて、最終的には色々な面で成長した桐乃が京介の“人生相談”に乗って一肌脱いであげるという、初期の「俺妹」と鏡合わせのような展開がとてもよかったです。兄貴の背中を押す桐乃が死ぬほどかっこよかった。これは良い最終回(←あくまで比喩表現であり、本当に完結したわけではありません)

しかし、個人的には綺麗にまとまりすぎて次巻以降どうするんだろう?という疑問が……


俺の妹がこんなに可愛いわけがない 7

 

「お、おまたせっ」顔を上げると、照れくさそうな微笑みを浮かべている…俺の彼女がそこにいた。俺の愛しい恋人である彼女の名前は、高坂桐乃。「あんたのこと…“京介”って、呼ぶから」「だって、その方が…恋人っぽいじゃん?」めちゃくちゃ仲の悪い兄妹だったはずの俺たちが、こんなただならぬ関係になっちまうなんて…まるで悪夢だ。夏休みに入ってからというもの、俺の周りでは恋の話題が尽きやしない。「待て…殺さないでくれ…」あやせの家にお呼ばれして、楽しい一時を過ごしたり。「―妹に彼氏がてきたかもしれない」「責任を取ってもらいますわ、京介さん」友達から人生相談(?)をされたり。そして一年ぶりの『あのイベント』も―。人気シリーズ第7弾。(「BOOK」データベースより)

6巻ラストの桐乃の「爆弾発言」から続く、シリーズ第7巻。

あの発言はやっぱこういうオチか!ひょんなことから恋人同士を偽装する羽目になり、関係改善はされているものの普段は決して「ラブラブ」とはいえない二人が一生懸命ラブラブなカップルを装おうとする姿が可愛い。

その一件を切っ掛けに再び兄妹の関係はぎくしゃく。桐乃と京介はなんだかんだかんだといいながらすっかり仲良し兄妹ですよね。麻奈美や黒猫をさりげなく牽制する桐乃は以前からちょくちょく描かれてきたけど、桐乃の彼氏発言を受けてあたふたと身辺調査する兄貴可愛いなぁ。

夏コミの話は気持ちが大きすぎる桐乃に自分のイベント初参加の事を思い出したり(1万冊ありえないけど同人活動の最初って、「このくらいは売れる」って明らかに実売より上の冊数を夢想しますよね!?で、予想以上に売れなくて泣くよね!?私だけじゃないよね!?)はじめて本を買ってくれたお客さんのエピソードや、黒猫の前回のコミケ参加の話に「あるある…」ってなったりしつつとりあえず京介のナルシス具合に爆笑。6巻のコスプレの話ですっかりツボに嵌ってしまったのか兄貴!!とりあえずそのナルシスっぷりがイタ可愛いです兄貴!!でもすいません正直同人誌の後ろにコスプレ写真集が載ってたら私はヒくと思います兄貴!!

しかし、桐乃「彼氏騒動」の最大の萌えポイントは桐乃でも京介でもなく、親父さんの取り乱しっぷりだと思う。桐乃の彼氏とかいわれて衝撃受けて自室に引きこもっていぢいぢしちゃうツンデレ親父マジ可愛い。今回は本当に親父に萌えるための巻だったと主張したい。

…それにしても、6巻以上に爆弾投下な7巻ラスト。
6巻の時みたいな、なんらかのオチがつくんじゃないかなあ、と思いつつ、マジでそういう展開になるんだったらフクザツすぎるような……しかし割としっかり黒猫との間にはフラグ立てが行われていたような気がしてうーん……

個人的な見解ですが、京介は明らかに麻奈美に気があると思うんだけどなあ。
黒猫は個人的に日陰の女のほうが絶対萌えると思うので、次の巻の展開が楽しみなような不安なような


俺の妹がこんなに可愛いわけがない6

 

ヤバイ。桐乃ヤバイ。俺の妹マジヤバイ。まず偉そう。もう傲岸不遜なんてもんじゃない。超居丈高。「オマエ何様」って妹にきくと、「チッ」って舌打ちするだけじゃなく、その後腕組んで「うざい」って睨みかえしてくる。スゲェ!なんか遠慮とか無いの。妹なんだから兄貴のことを敬って、もっと仲良くしなきゃいけないんじゃ―と思っていた時期が俺にもありました。けど桐乃は違う。そんなの気にしない。むしろ誇らしげ。とにかくお前ら、ウチにいる妹のヤバさをもっと知るべきだと思います。そんなヤバイ桐乃と一緒にいる俺、超偉い。もっとがんばれ。超がんばれ。 (「BOOK」データベースより)

無事に桐乃が帰国し、京介達のところにはいつも通りの“日常”が戻ってきた。しかし、帰国の際の騒動のお陰で京介はどうしても黒猫や桐乃を意識してしまって……!?というところから始まる、シリーズ第6弾。

久しぶりに読んだらしょっぱなであやせと京介のやりとりでドン引きしたんですが……京介ってこんなキモいキャラだったっけ……?とりあえずリアル二次元の非オタ女子に「たん」つけるのはやめてあげれと。

京介がクラスメイトの赤城と秋葉原ツアーに行く話の破壊力ヤバイ。大人のアレなグッズを扱うお店に侵入するんだけど、読んでいたら京介の言う所の『アウェー感』をリアルに体感してしまったぜ……好きな女の子に似た子のAVを発見して思わず買ってしまったり、等身大人形を見てぎゃーぎゃー騒いだり……と、なんというか、いつもはそれなりに「よい兄貴」をやっている男子高校生二人のとことん素な姿が大変微笑ましいのですが同時に大変なアウェー感を感じました。

一番好きだったのは桐乃・黒猫・京介の3人がなんだか元気の無かった沙織の家に遊びに行くお話。沙織の正体はある意味予想の範疇だったんだけど、彼女がどれだけ「自分自身で始めて作った友人」である桐乃達を大切に思っているかが伝わってきて、胸が熱くなりました。そしてコスプレでキャッキャする4人が本当に可愛い。

陸上での桐乃のライバル・リアが来日するお話も良かった。とにかく陸上一筋で日常生活の何もかもを投げ捨ててそれだけのために生きる天才型のリアと、陸上もオタク趣味もオシャレも何もかもを大切にしていて、どれも欠けては生きていけない「努力型」桐乃の生き方の違いと、最終的にはそれを認め合い切磋琢磨しようとする二人の関係がすがすがしかった。

しかし、最後の爆弾発言はなんなんだ。本気なのか冗談なのか。
巷で話題になっている7巻のネタバレのアレも含め、次巻どうなってしまうのか、気になりすぎる。


俺の妹がこんなに可愛いわけがない4

[著]伏見 つかさ [絵]かんざき ひろ

前回の一件の後、「これが最後の人生相談」と言いだした桐乃。しかし、彼女はなかなか「人生相談」の内容を京介に明かそうとしない。そんな中、京介は天敵でもあり桐乃の親友であるあやせから相談を受ける。桐乃へのプレゼントをゲットする為、コスプレ大会で優勝を狙う二人だが…!?
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いや、ここでルート選択に「麻奈美ルート」がないのは常識的に考えておかしい
みんな何いってんだよ京介の嫁は麻奈美でしょ?妹とかゴスロリ邪気眼とか、所詮恋愛戦線においては脇役ですよ。特に黒猫とかどう考えてもかませだからこそ輝くキャラだとおもうんだけどなあ…黒猫メインヒロインルートとか、好きなキャラだからこそやめておいてほしい。ああいう子は報われないからこそ萌えるんだ…!!!

……というわけで、第一部完的な内容の「俺妹」シリーズ第四弾。基本的にはいつも通りの内容ですが、全体的に今回はラブコメ寄せ気味。桐乃と黒猫がデレ大勢入ったり、エロゲーの深夜販売に行かされたり、例によって京介が良い兄貴っぷりを炸裂させたり……うーん、話としてはいつも通り面白かったのですが、同梱のアンケートハガキの内容が意外すぎて、最後の最後ではがきの内容を見て「なんだかなあ」って思ってしまった。

自分の中ではこの物語の区分ってそもそも「ラブコメ」じゃない。京介と桐乃という兄妹関係が物語のメインでありながら、京介には麻奈美というれっきとした恋愛対象がいて、彼女が物語の本筋から切り離されているという事自体が、この物語の本筋が「ラブコメではない」事の象徴だと思ってました。なので、今回の「桐乃ルートか、黒猫ルートか」みたいな質問には非常にモヤモヤしたなあ…。そして個人的に、黒猫好きだけど黒猫ルートはないなあ……特にああいう但し書きをされている以上、絶対にありえないなあ…つか桐乃がいなくて黒猫がメインの話になるなら、それもう「俺妹」じゃないとおもう。

個人的にはやはり、今後も桐乃メインで京介の嫁は麻奈美で…という今の状況を維持してほしいけど、4巻ラストの展開からすると現状維持はありえないのかなあ。1巻だけ黒猫編をやってその後また桐乃メインの俺妹に戻るとか…うーん。次巻がどういう展開になるのか、楽しみのような、不安なような。あと、兄貴が覗きこむのを拒否った桐乃の深淵をもっと覗き込むべき。そ、そっちの属性はないのかと思ってたら兄に対して秘匿してただけだったのか桐乃!!個人的には真面目に「そこんとこkwsk!!!」と思ったよ!!というか桐乃の腐女子ネタが出るまで、黒猫ルートでお茶を濁すなんて私が許さないんだからっ!!

ところで例のTwitter逆批評企画の桐乃が

きりりん
@kirino_kousaka
 コミケ、どのサークルさんをまわろうかな。(2009-08-11 23:56:51)link
きりりん
@kirino_kousaka
 「俺の妹」の同人誌とかも、あったりして……。(2009-08-11 23:57:26)link

とか言ってたんですがコミケのサークルカットでざっと調べたところ、俺妹同人誌って半分以上エr(ゲフンゲフンゲフン)



追記Twitterで桐乃が質問タイムしてたのでちょっと質問してみた

うらら
@urarai
 @kirino_kousaka 4 巻で京介が更なる深淵を覗きかけてましたが、桐乃さんは腐女子属性もあるんですか?(2009-09-29 01:34:35)link
きりりん
@kirino_kousaka
 @urarai そーゆーのはないかな。(2009-09-29 01:41:30)link

公式に否定されたーーー!?<桐乃腐女子説
いやまさか、質問はしてみたものの本当に答えてくれるとは思いませんでした。そして腐女子じゃないのか(´・ω・)ショボーン
それにしても、なんというフレンドリー企画……


俺の妹がこんなに可愛いわけがない3

[著]伏見 つかさ [絵]かんざき ひろ

何かと喧嘩ばかりしている桐乃と黒猫。沙織の提案でお互いの好きなアニメの鑑賞会を桐乃の家で開くことになったのだが、家に帰ってきた京介を待ち受けていたのはすっかりヘソを曲げた二人の姿だった。理由を聞いてみると、元凶はお互いの書いた“小説”にあるらしく…
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【速報】沙織と黒猫はついったったー

というわけで、イマドキの女子高生なのに隠れエロゲオタの妹に振り回される一般人の高校生・京介のお話第三弾。今回は突如ケータイ作家デビューしちゃった桐乃と実はワナビな黒猫さんのお話。箸休め(?)の幼馴染と京介の話がよい具合に癒されます。自宅だとちょっとだけダイタンな麻奈美可愛いよ麻奈美……

やはり二次とはいえ、創作をする者として面白かった…というか興味深かった…というか身につまされたのは(どれだよ)、京介と黒猫がとある事情から桐乃のために電撃文庫編集部に持込をする、というお話。ある意味、努力はするけど基本天才肌の桐乃vs実はかなりの努力型の黒猫の決して相容れない部分が見え隠れしたというか。それでも最後の最後で腐らず、桐乃の味方になってくれる黒猫がかっこよかった。素直じゃない言葉の裏に、紛れも無く桐乃への“友達”としての気遣いが見え隠れしていて、それがとても可愛らしかった。

なんかしかし、今回はなにより最後の編集さんの言葉が凄い心に響いた。
確かに、上手いとかヘタとか置いておいて、作者の描きたいって気持ちが溢れるように伝わってくる作品って、確かにあるよね。技術的な部分は何も考えず、ひたすら楽しんで描いた絵のほうが後で見直すと気に入ってたりするんだよなぁ…

僕が思うに、『その人にしか創れないもの』というのは一人一人必ずあって、それには多くの人に感銘を与える力がある。ケータイ小説のみならず、同人誌や同人ゲーム、WEB小説、それにニコニコ動画やpixivに投稿されているような作品群を含めてもいい。——そういったアマチュア作品全般には、作者固有の『創りたいもの』が、剥き出しのまま転がっていることが多い。商業作品として研磨されると消滅してしまう類の面白さがそのまま残されている。まさしくケータイ小説のように、アマチュア的な良さが活かされた商品を創ろう——そういうビジネスモデルが成り立っていることこそが、ときにアマチュアがプロを凌駕しうることの証明ではないでしょうか。


しかし、最近すっかりオタクがイラスト探すための必携ツール化してきたpixivはとにかく、Twitterはまだまだ一般で通じる単語ではないと思うのですがそのへんどうなのか!いやまあ、この小説のメイン読者層はおそらく「アキバblog」や「かーずSP」を愛読する猛者ばかりなのだろうから、いいんだろうけど、でも…!!!イヴの行動がついったー経由で筒抜けだったというネタが、あまりにも生々しすぎる…!!!


さてさて、桐乃の「最後の人生相談」という言葉が示すとおり、次の巻でターニングポイント?しかし短編集?どっちなんだ…!明らかに何か秘密を隠してそうな「沙織さん」の正体も気になりますし…続きがとても楽しみです。


俺の妹がこんなに可愛いわけがない2

[著]伏見 つかさ [絵]かんざき ひろ

実はオタクだった妹・桐乃からの人生相談も「親バレ」の危機を乗り越えて漸く終了……と思っていたのに、相変わらずも妹系のエロゲを押し付けられたりして彼女に振り回される日々を送っている京介。今日も桐乃の学校での友人が遊びに来るという事で、部屋に篭ってろだのなんだのととても理不尽な扱いを受けていたわけなのだが…?
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イマドキの女子中学生でエロゲオタな妹と、彼女に振り回されるパンピー兄貴のお話第2弾。今回は幼馴染の麻奈実との関係を巡るお話と、桐乃達が夏コミに行くお話の2本立て。

なんか着実に妹に染められている京介の姿が微笑ましくてたまらない。なんだかんだといいながら勧められたゲームに熱中してしまったり、妹から借りたノートパソコンでネットにハマってしまったり…と、地味にダメ人間色に染め上げられて行ってる気がする。検索履歴の件は知らなかった事を考えると可哀そうだなあ…と思いつつ、微笑ましい検索ワードの数々には思わず噴き出しそうになりました。

そんな兄貴が「わが身を犠牲に」して妹の立場を守ろうと奮闘する姿が素敵すぎる。1巻の親バレ騒動といい今回と言い、兄貴は正しい意味で自分の身を削りすぎだと思います。望まれれば妹とオンライン対戦するためにエロゲをやり込み、彼女の世間体を守るために自分の世間体を次々に犠牲にしていく姿に、感動の涙が止まりません。こんな兄貴私も欲しい。

今回の目玉は夏コミのお話。文句たれながらもなんだかんだと楽しんでいる兄妹の姿がとても微笑ましい。そして黒猫さんと桐乃のお互い素直になれない友情関係がとても素晴らしい。黒猫さんは桐乃以上にツンデレだよなー。口で何を言ってもその行動には桐乃への好意がしっかり見えてて、とてもニヤニヤします。…しかし、桐乃の守備範囲からしてどうしようもないこととはいえ初心者の女の子がいきなり3日目一般参加はハードル高いよね…。私、前回の夏コミで初めて3日目の東ホールで買物してきたのですが、女子中心の1?2日目とは比べ物にならないくらいハードル高かった気がします。偽壁にうっかり近寄ったら男波に流されたのも今となれば良い思い出だ…。

コミケ部分は普通に初心者向けのコミケガイドとしても楽しめるので、月末の冬コミに参加する人はこれを読んで雰囲気をつかむと良いかもしれません。そして2日目で僕と握手!(待て)

おっとりとした天然幼馴染にちょっぴりヤンデレ気味の桐乃の親友も加え、今後どこまで兄貴の世間体が削られていくのか、続巻がとても楽しみです。……出るよね?

それにしても、殊勲賞は高坂父だったんじゃないかと主張したい今日この頃。京介に相談を持ちかけられた時の反応が可愛くて仕方ありません。なんだかんだといいながらも、ちゃんと許可を出したら自分なりに出来る事をやろうとする高坂父は良いオヤジだよなあ…京介の性格は親父譲りだと見た。


俺の妹がこんなに可愛いわけがない5

 

「じゃあね、兄貴」―別れの言葉を告げ、俺のもとから旅立った桐乃。…別に寂しくなんかないけどな。そして新学期。平穏な高校生活を謳歌する俺のもとに、奇妙な後輩が現れる。「おはようございます、先輩」俺は、黒猫の人間としての仮初めの名を知り、より深い“絆”を築いていくことになる。“妹”と“親友”。ともに大きなものを失った二人は、数多の思想が渦巻く校内で、“魔眼遣い”の少女と対峙する。“稀少能力”を持つ少女に、俺と黒猫は圧倒され、異空間へと誘われ…!!“日常”と“非日常”が交差するとき、物語は始まる―。 (「BOOK」データベースより)

「俺の妹」こと高坂桐乃が不在のまま展開する新学年編。今回は色々な意味で黒猫のターンだったなあ。『ネットの友人』から『現実の後輩』へと姿を変えた、一味違う彼女の魅力が存分に語られます。

桐乃とも黒猫とも違うタイプのオタク女子・瀬菜が良い味出してる。彼女の主張は腐女子世界ではある意味極右というか、ある意味わかりやすい「隠れたい腐女子」と言う感じでおもしろかったです。カップリングの受攻に関する話については、私はリバ派なのであの感覚はちょっとピンとこないんだけど、京介や黒猫の「ひっかけ」に過剰反応する姿や、盛り上がりすぎて色々と周囲を忘れて暴走する姿は他人事とは思えないw

ていうか、あの手の「隠れたい腐女子」を装いたいなら、その後の部員妄想やらプレゼンやらはNGだろー、とは思うのですが。…ああでも、あの手のタイプって一度カミングアウトするとその人達にしかカミングアウト出来ない分、暴走も激しいよなあ…。

ゲーム部に入った黒猫の、「皆の求めているものではなく、自分のやりたいものを作りたい」という主張には胸が熱くなるものがあった。やはり、需要も採算も度外視で自分のやりたいことをやるのが同人の醍醐味ですよね。最初は非協力的な態度を取っていた瀬菜がなんとか説得されて、二人で力をあわせてゲームを作成する…という展開もおもしろかったです。

それにしても、まさかの黒猫ターン突入でここからいったいどうなるのかと思ったけど、黒猫メインでありながらも上手いこと桐乃の方にバトンを繋ぐやり方は上手かったなあ。桐乃・黒猫のどちらが好きかという問題以上に「やはり桐乃のいない俺妹は俺妹シリーズとして何か違う」と思っていたので、今回の終わり方には超満足。次巻では同タイプながら正反対な桐乃と瀬菜の絡みにも期待したい。今回ちらっと本心を覗かせた沙織さんにも、そろそろスポットライトを当てて欲しいなあ。

あと麻奈美がもっとたくさんでたら完璧です。


俺の妹がこんなに可愛いわけがない

[著]伏見 つかさ [絵]かんざきひろ

高坂京介は「普通」であることが自らの矜持である、ごく普通の高校生。美少女な妹・桐乃とは折り合いが悪く、殆どまともに話もしないような関係だったのだが、ある日彼女が落としていった「あるもの」をきっかけに、自分の妹の知られざる一面を目の当たりにしてしまう。それ以来、桐乃に人生相談を持ちかけられるようになって…!?
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有名ニュースサイトの名指しネタで今月の電撃新刊では間違いなく一番話題になったであろう噂の1冊。8月は買う予定の新刊が多すぎるのと妹属性1ミリもないので爽やかにスルーしていたのですが、世間の流行にびっくりして一足遅れで探したら、どこの書店も電撃新刊これだけ売り切れてるの!!オタクのみんなの行動力の速さに絶望した!!!…余談だけど、「かーずSP」と「アキバBlog」を取り上げた事ばかりが話題になってるけど、その後何気に「朝目新聞」も出てきてたのは皆スルーなのでしょうか。

スポーツ万能成績優秀な美少女というどこをとっても隙が無い妹は、自分が妹の癖に「妹萌え」のアニオタ・エロゲーオタ。そんな妹に嫌々付き合わされ、振り回される兄のお話。話題になったニュースサイト名指しネタのお陰でメタネタ頻発のギャグコメかと思ったら、予想以上に正統派なオタク物語でした。そういえば、「腐女子」の女の子がメインや脇役に来る物語は結構見たけど、「女エロゲオタ」を主題に扱うのって物凄く希少なのではないですか。BLゲーではなくエロゲを好んでプレイする女性というの自体、世間ではあまり認知されてないですしね…(型月や鍵に代表される、一部エロゲは結構プレイしてる腐女子いるけど)

同志が居なくてついつい「自分の趣味に対して少なくても否定的な意見は持たない人」をムリヤリそちらの道に引きずり込もうとしてしまったりする場面とか、オフ会での場面では同じオタクとしては「あるあるwww」の連続。「二次元と三次元を一緒にしないでよ」発言とかあまりにもそのテのオタクとしてリアルな発言過ぎる。女オタは二次元と三次元を混同なんかしちゃったら恐ろしくて男性向エロゲーなんか出来ませんよ!!!

オフ会の場面でも、桐乃がハブにされる様子とかが物凄いデジャブを……気配り上手の沙織さんが最高に良いキャラで、リアルでお友達になりたい。こういう気配りできる人材って貴重だと思うんだ…。騒がしい場所だと、全員で同じ話題に興じるってやりづらいですしね。桐乃・沙織・黒猫の3人の凸凹した人間関係が見ていて凄く楽しくて、次の巻があるなら是非ともこの3人のやりとりがもっと見たいなぁとか思いました。

京介の助力を得て、少しずつ「オタク」としての顔を外に作り始めた桐乃の前に立ちふさがるのが、典型的なオタクへの前時代的な偏見に満ち満ちた父親。そんな父親に対して、妹に代わって立ち向かう京介がとてもかっこいい。なんか他人事に思えないだけに、自分がオタクではないのに一生懸命擁護してくれる京介の姿に胸が熱くなりました(私も未だに18禁系同人とエロゲー所持してることだけは未だ親にカミングアウトできない!)(しかも男性向女性向どっちもあるんだぜ!)(気付かれてて見なかったことにされてるだけかもしれないけど!)ううむ、しかしそれにしてもなんというツンデレファミリーだ……妹といい、父親といい、兄貴といい……。

オタクモノとしても、正統派の青春物語としても文句なしにおもしろい作品でした。ネタ的な方向で話題になっちゃってる作品だけど、普通にオススメ!

…ところで、京介と幼馴染の麻奈美のやりとりがツボ過ぎて、あまりの天然カップルぶりに何度か砂糖吐きました。おまえらとっとと結婚しちゃえばいいよ!!!続編も予定されているようなので是非ともその際はこいつらの仲の進展もお願いします!