ページ 71 | 今日もだらだら、読書日記。

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生徒会の十代 碧陽学園生徒会議事録10

 

ようこそ、私立碧陽学園生徒会室へ。美少女役員四人+おまけ一人、生徒諸君のため、過去を振り返ります。始まりはあまりにも衝撃的だった。「ただの人間には興味あ(自主規制)」…記念すべきシリーズの1巻目でまさかの自主規制。物語は動き出すといいつつも、繰り返される日常。暴走する妄想、青すぎる青春。ここを読んでも内容が分からない作品紹介と、おかげさまでいろいろやらせていただきました。でもあの頃があるからこそ、今がある。何もかもが特別だった十代の日々。終わりじゃない、これは始まり。じゃあ最後は、せーのでいきましょう。せーの!「これにて、第三十二代碧陽学園生徒会、解散っ!」。 (「BOOK」データベースより)

 いよいよ本編最終巻。くりむたち生徒会メンバーの「卒業式」でのシリアス展開がメインで、普段の駄弁り話も引継ぎの話やこれまでの総まとめ的なエピソードばかりになり、色々な意味でクライマックスだった「九重」「金蘭」から比べると、まるで祭の後のような雰囲気。いつも通りの会話を繰り広げながら、それでも自分たちが「いなくなった後」の話をしている生徒会役員達と、いまだ一人その空気に乗り切れない杉崎の姿が印象的っでした。

 そして、卒業式の全行程を終えた後の「最後の生徒会」が本当に本当にヤバい。全生徒達を返した碧陽学園で、生徒会の5人がそれぞれの本音を打ち明けあうんだけど、杉崎の考えを理解した上で「それでも、自分を“一番好き”になってほしい」と本当の気持ちを突きつける椎名姉妹が、同じ事を思いながらも何も言わない知弦さんが、これまでずっと色々なものを抱え込んできた杉崎に対して掛けた言葉がアツかった。そして、個人的には会長との関係が「恋愛」という言葉で容易にくくわれてしまわなくて嬉しかった。当人の自覚がないだけで少なからずその気はあるんでしょうけど。それぞれ違う形で様々な物を抱え込んできた二人が最後に吐き出した本音が切なかった。

 それにしても、時には身体を張ってでも自分の意思を貫き通そうとした杉崎の思いに対し、普段の「生徒会」というおちゃらけをそぎ落とした4人からの心からの一言が。なんかもうあの一言だけで全部報われた気がするから凄い。っていうかほんとあの展開は反則だったと思います泣くから!ほんと泣くから!!

 最高の『ハーレムエンド』をありがとうございました。短編はもうちょっとだけ続くようだし、新メンバーになった「新生徒会編」も出る予定らしいので、そちらも楽しみにしてます!

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七星降霊学園のアクマ 01 グラトニー・シールド

 
夕仁

「止まらない!助けて、にぃちゃん!」「雪伽!」僕、花村月斗と双子の妹・雪伽は悪魔を討つ“降霊士”を目指して七星降霊学園で勉強中だ。志望のクラスに入るための試験で、僕らは天使召喚しようとして暴走。魔法陣から出てきたのは―「吾輩はネコではない!悪魔だ!」という金目の黒ネコで!?違法の悪魔召喚をしてしまった僕らは、戦闘系でも支援系でもない「その他」のクラスXに入ることに!?兄妹イチャラブアクション開幕。(「BOOK」データベースより)

 振り分け試験中に天使を召喚しようとして、間違えて違法である悪魔・カグラを呼び出してしかも天使と融合させてしまった花村兄妹。送還はできないし、魔力は殆どカグラに持っていかれて他の天使の召喚もできない。あげく、曰くつきの「クラスX」に配属されてしまい……というお話。

 メインである花村兄妹と自称「最凶の悪魔」であるカグヤだけでなく、癖の強いクラスXの「はみだし者」たちが、教官のしごきに耐えつつも少しずつ心を通わせていく展開が楽しかった。スニーカー文庫の特設サイトだとどうみてもネタ枠扱いだったボブが実は普通にイケメンな件。そしてまさかの仏教系筋肉男子。

 両親を悪魔に殺されたせいで悪魔に潜在的な憎しみを持つ主人公・花村月斗が少しずつ考えを変化させていくのもよかった。家事をつかさどる天使と融合しちゃって妙に甲斐甲斐しく世話を焼いてくるカグラ可愛すぎる。あと、厳しいばかりではない教官の保護者のような視線がとても暖かく、きゅんとします。

 色々辛い過去を持っていてもあまり重くなりすぎず、バトルもあるけどあくまで主人公コンビの成長と周囲の人間関係に終始した展開がとても好みだったんだけど、「兄妹いちゃラブアクション」っていわれると物凄い違和感を感じるので困る…。なんかこう、もうちょっと違う煽り文句はなかったんですかね!ラブコメというよりは擬似家族モノとしての要素の方が強いので、恋の鞘当を期待すると物足りないんじゃないかしら。個人的にはバトル展開メインだった「デーゲンメイデン」よりもこっちの方が好きです。

 ところで、まさか富士見の新作でもノータッチだった「本日の騎士ミロク」のBLあとがきが今更蒸し返されるとは思いませんでした。BLあとがき楽しみにしてます!!!(え

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読了記録まとめ[2012年6月分]

6月の読了数は13冊でした。特にコメントすることがない。

6月の読書メーター

読んだ本の数:29冊 / 読んだページ数:4028ページ
ナイス数:50ナイス

可愛くって少しバカ (キャラコミックス)可愛くって少しバカ (キャラコミックス)

「恋ならつぼみ」のオチが不意打ちすぎて転がった。天然っ子可愛いけどそれ以上に結衣の男前っぷりがかわいい。表題作は確かにもう何作か読みたかった気がするけど、どっちも自分が攻だと信じて疑わない最後の展開がツボすぎたのでこれはこれで良かった気もする。

読了日:06月03日 著者:秋葉 東子

バクマン。 19 (ジャンプコミックス)バクマン。 19 (ジャンプコミックス)

エイジとのアニメ化枠争いの流れににやにやした。いよいよアニメ化が決まってうきうき仕事減らす亜豆かわいすぎるとか思ってたらまさかの急展開で…福田先生の仲間想いがゆえの暴走かわいい。

読了日:06月04日 著者:小畑 健

君の隣で見えるもの (ディアプラス文庫)君の隣で見えるもの (ディアプラス文庫)

東北弁の部分はもうなんとかわかりやすくできなかったものか…あとがき読んだらかなりの箇所を誤読してた。同じ日本語でここまで違うのか、と感慨深くもなったけど。

読了日:06月04日 著者:栗城 偲

しずまれ! 俺の左腕 (このライトノベルがすごい! 文庫)しずまれ! 俺の左腕 (このライトノベルがすごい! 文庫)

勇者でてからが色んな意味で本番だった。浪人生つええ。あと恋する幼馴染みが最強すぎる。

読了日:06月06日 著者:おかもと(仮)

魔法少女育成計画 (このライトノベルがすごい! 文庫)魔法少女育成計画 (このライトノベルがすごい! 文庫)

このマスコットがゲスい!!16人の魔法少女達による潰しあいゲーム。ちょっと希望が見えたと思ってそっち行ったらそれ以上の絶望が待ってました!みたいな。とりあえずどこを見ても絶望。

読了日:06月07日 著者:遠藤 浅蜊

オレンジ・デイズ (バーズコミックス ルチルコレクション)オレンジ・デイズ (バーズコミックス ルチルコレクション)

色々吹っ切れてからの栗山が男前すぎてかわいいいい。好きな子への行動がまさしく小学生な黒岩を手玉に取る様にニヤニヤがとまらなかった。あと菅谷とナミさんの番外編読みたいです超よみたいです。

読了日:06月09日 著者:秋葉 東子

はたらく魔王さま! 5 (電撃文庫 わ 6-5)はたらく魔王さま! 5 (電撃文庫 わ 6-5)

漆原とガブリエルのやりとりで盛大にふく。漆原どんだけニートに誇りもってるんですか!?労働ネタはほぼお休みで天界魔界エンテ・イスラに現代日本まで巻き込んでシリアス度上がってきた感じ。千穂ちゃんが相変わらずかっこいいヒロインだった。

読了日:06月11日 著者:和ヶ原 聡司

厄介なおとなりさん (キャラコミックス)厄介なおとなりさん (キャラコミックス)

距離を詰められないでもだもだしてる二人がかわいいけどそれ以上に空気よめない貢君が可愛いww 「温泉まで行ってエッチのひとつもしないマンガ」で盛大にふいた。

読了日:06月14日 著者:秋葉 東子

無敵のヴィーナス 1 (りぼんマスコットコミックス)無敵のヴィーナス 1 (りぼんマスコットコミックス)

再読。古賀かおりちゃんマジナチュラルブラック…

読了日:06月14日 著者:椎名 あゆみ

無敵のヴィーナス 2 (りぼんマスコットコミックス)無敵のヴィーナス 2 (りぼんマスコットコミックス)

再読。このあたりの楓は迷走してるなあ…誉ちゃんとかおりの、爽やかに互いに興味ゼロなやりとり可愛い。さゆりさんいい女。なんだかんだでてっぺいに対してデレ(違)はじめてる誉ちゃんにニヤニヤする。

読了日:06月14日 著者:椎名 あゆみ

無敵のヴィーナス (3) (りぼんマスコットコミックス (659))無敵のヴィーナス (3) (りぼんマスコットコミックス (659))

再読。ビーチバレー対決で、即答でペアの相手にてっぺいを指名する誉ちゃんたまらない。そしててっぺいの女装…。さゆりさんと西中キャプテンの話は切ないなあ。

読了日:06月15日 著者:椎名 あゆみ

無敵のヴィーナス 4 (りぼんマスコットコミックス)無敵のヴィーナス 4 (りぼんマスコットコミックス)

再読。誉ちゃんマジ対てっぺい専用ツンデレ…3年生の引退話も、ラストバトルもとても好きだ。そして九州コンビがラスボスすぎる(パパラッチ的な意味で)。

読了日:06月15日 著者:椎名 あゆみ

死神姫の再婚 -ひとりぼっちの幸福な王子- (ビーズログ文庫)死神姫の再婚 -ひとりぼっちの幸福な王子- (ビーズログ文庫)

アリシアの脳内カシュヴァーン様美化が止まらなくてやばい。そしてカシュヴァーン様の夫馬鹿一代、シルディーンをすくう(違)ようやくつきとめた『お話』の真実が切ないなあ。

読了日:06月17日 著者:小野上明夜

番狗-ナンバー 1 (BLADE COMICS)番狗-ナンバー 1 (BLADE COMICS)

美少年系暗殺者とか暗殺者系メイドさんと聞いたら手を出さないわけには…!しかしこの主人公はなんか物凄く男装女子フラグありそうで素直に萌えて良いのかビクンビクンする。中盤で露出したときに完全ぺたーんだから男子の筈だけど…だけど。サツバツとした登場人物たちの中、水都が癒し系すぎるけどこいつ絶対フラグ立ってるとか思ったらしょっぱなからフラグ回収されそうになっててふいた。

読了日:06月18日 著者:椿 カヲリ

番狗-ナンバー 2 (BLADE COMICS)番狗-ナンバー 2 (BLADE COMICS)

台詞がいちいちわざとらしいいかがわしさでジワジワくる…水都マジヒロイン。杏ちゃんはもっと女装男子っぽくてもいいのよとおもった

読了日:06月18日 著者:椿 カヲリ

番狗-ナンバー 3 (BLADE COMICS)番狗-ナンバー 3 (BLADE COMICS)

台詞がいちいちいかがわしいと思ったらほんとにいかがわしい展開になってたーーー!?水都が本気出したけどやっぱりヒロイン臭しかしない。杏ちゃんかわいい。

読了日:06月18日 著者:椿 カヲリ

(仮)花嫁のやんごとなき事情 ~離婚できたら一攫千金!~ (ビーズログ文庫)(仮)花嫁のやんごとなき事情 ~離婚できたら一攫千金!~ (ビーズログ文庫)

ドS×男前女子!!

読了日:06月18日 著者:夕鷺かのう

銀狼王の求婚 箱庭の花嫁 (一迅社文庫アイリス)銀狼王の求婚 箱庭の花嫁 (一迅社文庫アイリス)

コメディ成分がなくなった「死神姫」みたいな。たいへんシリアスだった。こちらの旦那様にも残念フラグが物凄く見えるのだけど、なんだかんだで発揮されなかったのが残念。

読了日:06月19日 著者:小野上 明夜

なぜあの方に恋したのかと聞かれたら… (白泉社花丸文庫)なぜあの方に恋したのかと聞かれたら… (白泉社花丸文庫)

たいへんに攻が変態だった。受だまされてる、だまされてるよーーー!!! 個人的には「い、いまおこったことを話すぜ!俺が薬を取りに行っている間にry」状態だったあのカップルのその後が気になる。

読了日:06月20日 著者:小林 典雅

デーゲンメイデン  1.台場、両断 (富士見ファンタジア文庫)デーゲンメイデン 1.台場、両断 (富士見ファンタジア文庫)

バトルメインのシリアス話…しかも展開はやい。色々面白そうなキャラが多いので、バトルよりそっち掘り下げてほしかったよーな、それは次巻以降に期待、なのか。糸と膝丸がかわいい。

読了日:06月20日 著者:田口 仙年堂

金星特急 (6) (ウィングス文庫)金星特急 (6) (ウィングス文庫)

金星側の事情が見えてきたのが面白かった。流れ自体はサツバツとしてるんだけど、これ全部恋する乙女のテンパった結果だと思うとちょっとかわい…いや、やっぱ迷惑でしたね!書き下ろしのユースタスの話のオチにはびっくりした。

読了日:06月22日 著者:嬉野 君

少年よ耽美を描け (5) (ウィングス・コミックス・デラックス)少年よ耽美を描け (5) (ウィングス・コミックス・デラックス)

新葉の帯の才能で笑いすぎて窒息死しそうになった。BL百系の28番(女装コンテストなんて聞いてねえぞ!?な情景)ください。

読了日:06月23日 著者:ミキマキ

ネクラートホリック (ビーボーイコミックス)ネクラートホリック (ビーボーイコミックス)

なんか全体的にイマイチよくわからなかったなぁ…要所要所では「おおっ」ってなるんだけど。

読了日:06月23日 著者:山葵 マグロ

秘密が花園 (キャラコミックス)秘密が花園 (キャラコミックス)

どっちの組み合わせもとても好きだった。受が好きすぎてテンパっちゃって一周まわって残念なコワモテとかドSの手のひらでおどらされるバカな子好き……熊谷くんの話もみたかったです。

読了日:06月25日 著者:秋葉 東子

彼と人喰いの日常 (GA文庫)彼と人喰いの日常 (GA文庫)

設定と中盤までの展開は面白かったけど…なんか全体的にそれでいいのか主人公みたいな…。結論に至るまでにあと一押しなんか欲しかったな。

読了日:06月25日 著者:火海坂 猫

はたらく魔王さま! 1 (電撃コミックス)はたらく魔王さま! 1 (電撃コミックス)

原作小説を忠実にマンガ化しました系だけど、絵柄の違和感も少なくとにかく各キャラが所狭しと暴れまわるのが可愛い楽しい。あと大家さんが原作以上にスゴい。まだ1巻の中盤なので次回に出てくるはずのあの人に超期待。恵美と梨香の、お泊りの時のやりとりにはじんわりした。

読了日:06月27日 著者:和ヶ原 聡司

ロッテのおもちゃ! 7 (電撃コミックス)ロッテのおもちゃ! 7 (電撃コミックス)

全体的におっぱい祭だったけどナオヤの雄っぱい大盤振る舞いが衝撃的過ぎて……あれこんなにガタイよかったっけ!?しかもまさかの乳首権発行だよ!?そしてこんなちょっとの間で女装慣れしちゃだめだ!?

読了日:06月28日 著者:葉賀 ユイ

俺はまだ恋に落ちていない (GA文庫)俺はまだ恋に落ちていない (GA文庫)

あ、愛が重い!!田所と山城ができてるようにしかみえない。

読了日:06月29日 著者:高木 幸一

モバイルスイートハニー (ディアプラス・コミックス)モバイルスイートハニー (ディアプラス・コミックス)

どの組み合わせもかわいかったけどメイン2人のやりとりがもうかわいすぎてかわいすぎて……「デジタルスイートラバーズ」ラストの由井の男前っぷりに転がらざるをえない。

読了日:06月29日 著者:秋葉 東子

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きみがすきなんだ

 

「俺、生まれたときからずっと夏月が好きだよ」―高校1年生の夏月と小学5年生の冬弥は、マンションでお隣同士の幼なじみ。小さい頃は“夏月おにいちゃん”とか呼んでくれて可愛かったのに…今ではすっかり呼び捨てだし、声変わりして身長もめきめき伸びている冬弥は生意気だ。…でも、いつもは意地悪なのに、夏月が弱っているときは気づいてそっと慰めてくれる。そんな大人びた冬弥に、なんだか夏月はドキドキして…!?二人の成長編も収録。(「BOOK」データベースより)

 付き合っている彼氏が、自分はあまりそういう事が好きではないのに執拗に肉体関係を求めてくる事に疲れ、落ち込んでいた夏月。隣に住む小学生の冬弥が何かと気を使ってくれていたのだが、いたしているところを見られてしまって……というお話。

 小学生攻の冬弥がほんとに男前すぎる。生意気発言しながらもさりげなく気遣ってくれたり、成長してからも同性との肉体関係で嫌な思いをした夏月を気遣ってプラトニックな関係を貫いたり……と年下とは思えないよく出来た彼氏ぶり。個人的には小学生攻ならもうちょっと挿絵の方も体格差があってもよかったのよ!!と思ったけど小学5年生だとこんなもんか。

 しかし、攻がオトコマエすぎるせいか受の夏月ももうちょっと男らしくてもよかったんですよ?という気がしなくもない。性的嗜好を受け入れてくれる人だからと安易にお付き合いしてすれ違ってしまって自分から軌道修正もできない…という流れはわからなくもないけど、もう少し自分から事態を動いてほしかったなあと。微妙に、悲劇のヒロイン的な自分に酔ってる雰囲気も感じてしまったし。

 個人的には成長編で手嶋と冬弥のバイト先が同じ、っていうエピソードが一番ときめいたのですが。入院中の手紙のやりとりとか、なんだかんだで夏月の一件で微妙な火花が(冬弥から一方的に)とんでたりとか、個人的には本命カップルよりも三角関係の攻二人のやりあいのほうが美味しかったです。特に手嶋の最後の台詞のニヤニヤせざるをえない。バイト先で絶対ねちねちと昔の一件持ち出されてるんだろうなあ…!!

 というか手嶋が普通に話せば解りそうな相手だからこそ、夏月の流されぶりが鼻に付くんだ……。

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俺はまだ恋に落ちていない

 

「…ふん。さっすが男に縁のない女子校ちゃんは、がっつき具合がはんぱないわ」「…かく言うあなたは、たった二回しか会ったことのない殿方に、なにかご用でも?」「今で三回目よ。つまりあんたより多いわけ。分かる?」高校生・赤井公は友人の田所からふたりの妹・恵衣美と詠羅を紹介される。活動的なロングヘアの高校生・恵衣美。占いが好きなショートカットの中学生・詠羅。会うたびに、ふたりと仲が良くなっていく赤井だが、ふたりの仲は最悪の関係!?GA文庫大賞“期待賞”を受賞のトライアングル・ラブコメディ。 (「BOOK」データベースより)

 友人・田所の引越しを手伝わされた際に出会った、田所の双子の姉妹への「アタックけん」をもらってしまった赤井。それ以来なにかとふたりと出会う機会が増えたのだが、姉妹の仲が悪いのが物凄く気になって…というお話。

 過去のとある事件をきっかけにして人間関係に色々と機敏になってしまった主人公が、双子の姉妹やふたりの周囲の人々の関係を見過ごせず、時にはおせっかいすぎるくらいに親身になってあげる姿が好ましく、かっこいい。正直メインのラブコメ分よりも、周囲の人間関係と主人公を中心にするどこか淡々とした青春模様の方が面白かった。特に不仲になりかけていた恵衣美の友人カップルを、無関係の赤井が首突っ込んで仲直りさせる展開はアツい!

 ただ、タイトル的にもっとラブコメラブコメしたものを想像していたせいか、ラブコメとしてはちょっと物足りない感が強いかなあ。双子から主人公への好感度がかなりしょっぱなからMAX付近なのに物凄く違和感あったし、一方の主人公はどこまでも過去のトラウマから不仲だった人間関係を見過ごせなかっただけという感じがして、タイトル通り「俺はまだ恋に落ちていない」状態。…なのに、相手の方は結婚まで考えてるってちょっと愛が重いよ!!赤井にも双子にも色々と裏がありそうな感じはしたのでもっとその辺を1巻からばんばんだして欲しかったというか、多分続刊以降色々見えてくるんだろうけど、1巻だけだと色々と説明が足りなくて残念という印象を受けました。

 ところで、田所(兄)と山城はデキてるんですか?

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彼と人喰いの日常

 

「初めまして。大神黒衣と申します」突如転校してきたその美少女は、高校生神咲十夜の“自称婚約者”。だがその正体は…。『月に一度、人を喰わせてもらう。それがわしとの契約じゃ』殺されかけていた十夜が、助かるために契約してしまった人喰いの妖だった!契約に従い、毎月一人誰かを彼女に喰わせなければいけなくなった十夜。「大神さんは、十夜くんとはどういう関係なんですか!?」だがそんな事情とはお構いなしに、幼馴染の来海立夏が黒衣に話しかける。これは、妖と暮らすことになってしまった少年の“板挟みな日常”の物語。『末長く、よろしく頼むぞ我が主』第3回GA文庫大賞奨励賞受賞作。(「BOOK」データベースより)

 虐めを受けていた最中に自分に語りかけてきた謎の存在に誘われるまま、契約を結んでしまった十夜。それは人喰いの妖である『彼女』を使役できるかわりに、毎月1人ずつ殺しても良い人間を提示しなければいけないというもので……というお話。

 黒衣とほぼ無理矢理契約させられてしまい、自分が手を下さないとしても誰かの生命を左右するだけの能力を握らされてしまって思い悩むという序盤の展開は凄く良かったです。死ぬ人間も自由に選ぶ事が出来て、死刑直前の人間とか、もう死ぬのが確定している人間でも構わない。でも、それでも人間の生命を奪うのは普通の高校生にはあまりにも重くて……という展開が良かった。

 ……んだけど、その後の展開が…これ乱丁で一章分抜けてるんじゃないよね?もう完全に状況に流されたとしか思えないというか、行動が全体的に軽すぎる。なんかあんまり葛藤もしてないし、色々と重たい選択をしてるはずなのにそれが全然見えてこない。

 そしてラスト。契約を破棄する方法を提示てなおかつ現状を維持するってめちゃくちゃ重い選択だと思うのに、主人公が黒衣に対してそこまで入れ込む理由が全く見えなかった。もうちょっとこう、主人公と黒衣が距離を詰めるエピソードがないと感情移入不能っていうか、全体的に本当にキャラクターが物語に動かされてるという印象しか受けなかった。

 一昔前の電撃や富士見にちょくちょくあった、いわゆる「暗黒ラノベ」的な重たい話が読みたいなあとおもって、物凄く期待して手に取ったのに、色々な意味で残念でした。

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金星特急6

 

グラナダに辿り着いた錆丸一行は、無事砂鉄たちと合流を果たす。あとは金星特急の到着を待つばかり。根城にしたアルハンブラ宮殿で、錆丸たちはイェニツェリの追撃を避けつつ列車に乗り込む作戦を練る。一方その頃、兄の砂鉄に恋する彗星含む“許されない恋をしている少女たち”が、金星の庭に集められていた。時空を超えたその場所で、錆丸の蜥蜴ウェルの目を通して旅の一部始終を見せられていたのだ―。いよいよクライマックスへカウントダウン、人気シリーズ第6弾。(「BOOK」データベースより)

 クライマックス目前のシリーズ第6巻。長らく引っ張ったけど予想よりあっさり合流したなあ。錆丸と砂鉄達の合流もそうだけど、伊織達との再会もそう。

 場面描写は短かったけど、金星の元に集う恋する女の子組の動きが面白かった。どうしてもこれまでやってきたことから恐ろしい、人間外の存在としてのイメージが強い金星だけど、不思議な力を持ってる以外では案外普通の女の子で。錆丸と他の女の子の急接近にテンパって金星特急を迷走させちゃうなんて、よく考えるといかにも恋する乙女っぽくて可愛いじゃないですかー!!………まあ「可愛い」じゃすまない、えぐい被害でてるけど!!

 個人的には書き下ろしのアルベルトのちょっと切ない初恋のお話と、ユースタスが不思議な力を得ることになったきっかけのお話がとても好きでした。しかしユースタスの話のオチにはびっくり。まさかそんなところにこの人が関わっていたとは……本来、金星特急には乗り込めないはずのユースタスが特急に乗り込めたのはこの辺の事情もあるのかしら。

 次巻いよいよ完結編。物語がどんな結末を迎えるのか、本当に楽しみです。

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なぜあの方に恋したのかと聞かれたら…

 

むかしむかしあるところに…てか、ぶっちゃけ中世後期の欧州のとある王国の片田舎に、純真で敬虔な領主の末息子が住んでいました。そこへ一見黒ずくめの魔王、よく見ると大天使のようなお顔の王宮からの使者がやってきて、「ぜひ王妃様の小姓になっていただけぬか」と申されました。領主一家はすっかり使者に丸め込まれ、末息子をホイホイ差し出してしまったのです!末息子危うし、お役目と称してセクハラされ放題!?変人ばかりの宮廷とんでもラブコメディ、始まり始まり―。(「BOOK」データベースより)

へ、へんたいだーーーーっ!!!

 すごく攻が変態だった。紳士だけど変態紳士だった。王女様のお話し相手としてお城に招かれたはずなのに、いざ王都へ向かってみたら道中ではセクハラうけまくり。何か様子がおかしいぞ!?と思っていたら「子種の出来ない王女様と子供を作って欲しい」といわれて……というお話。

 とにかく世間知らずでピュアな主人公が変態貴族のルドガー様にかどかわされていくのがいかんともしがたく、とりあえず逃げてというかんじ。そして何故か気がついたらルドガー様にほれる主人公。なんというか久しぶりにわかりやすいファンタジーほも(※現実には存在しえない超展開、の意)を見ました(ほめてます)色々と「これでいいのか」という終わり方ではあるんだけど、一方でこの「だまされてるーーー!!」なやりとりが個人的には楽しく、にやにやしながら読めました。

 個人的に、「い、いまおこったことを話すぜ!俺が薬を取りに行っている間に同僚がほもになってry」状態だったユリウスとクラウスのほうのスピンオフとかあったらとても読みたい。

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デーゲンメイデン 1.台場、両断

 

Dアーム。それは、長い時を経て異能と人格を得た伝説の武器たちの総称。彼らは、気まぐれに人と契約し、力を発揮する。「この馬鹿者が!何故あの時に斬らないのじゃ!」柳眉を逆立てて非難する美少女Dアーム―名刀・薄緑。「だいたいテメェがフラついたから逃したんだろうが!」目つきの悪い伝承者―薄緑の相棒・若林練司。ケンカしながら二人は戦う。どうしても会いたいヤツがいるから。初任務はある少女の護衛。簡単な任務に思われたが!?『契約は果たされた―さぁ、願い事を言え』ヒトと剣がしのぎを削る古今東西名武器バトル、開幕。 (「BOOK」データベースより)

 人間の姿をとり、不思議な力を持つ『Dアーム』。両親と妹の仇を討つためかつて九郎義経が持っていたという複数の顔を持つ刀・薄緑の伝承者となった少年・若林練司はしかし任務でも人間を斬ることが出来ず、苦悩する。そんな時、偶然Dアームと契約してしまった少女・島原糸の護衛をすることになって…というお話。

 さまざまな重い過去を持つキャラクターたちが、その問題と折り合いつけながらちょっとずつ前進していく姿がアツかった。特に、最初は自らの『呪い』におびえて状況に振り回されるだけだった糸が最終的には思い悩む練司の背中を叩くポジションにまで成長するのにはニヤニヤがとまらない。あとは終盤の膝丸が無邪気かわいかった。

 ただ、世界観設定や物語やキャラクターには凄く惹かれるんだけどバトルをメインに押し出してるせいか全体的に物凄く駆け足というか、なんか物足りなさが拭えない。主人公の過去とか、重い展開も多いんだけどなにか重くなりきれてない感。個人的にはバトル展開よりもキャラクターとか掘り下げてほしかったんだけど…。

 1巻から次巻への伏線はりまくりなお話だったので2巻か3巻あたりで面白さが一気に右肩上がりしそうな気配を感じるので次巻以降を楽しみにしたいです。

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銀狼王の求婚 箱庭の花嫁

 
Ciel

エレンシア姫が求婚されたのは、忌み神を宿したと恐れられている、美しく冷酷な王・フレドリクセンだった。けれど、エレンシアにとって彼は、厳しくも優しい初恋の相手。幸せな結婚を夢見るエレンシアだったが、フレドリクセンは力に翻弄され、恐ろしい銀狼王になっていた!彼の『生贄の花嫁』となったエレンシアは、元に戻って欲しいと奮闘するが…。忌み神に蝕まれた孤独で強大な王と、閉ざされた箱庭の姫の心の行方は―。 (「BOOK」データベースより)

 兄達に虐められていたエレンシアを叱咤し、励ましてくれた憧れの王子様・フレドリクセン。彼の所に嫁ぐことになり長年の想いが叶った、と喜んだのも束の間フレドリクセンはその身に降ろすフェンリルの力に振り回され、すっかり人格を変貌させていた……というお話。

 北欧神話の世界観をベースにした、コメディ要素完全排除のどシリアス「死神姫」みたいな感じ。フレドリクセンにも物凄く残念夫フラグが立っているんだけど、それが1巻では全く発揮されなかったのがちょっと残念。

 5人の兄たちから酷い苛めを受け、唯一慕っていた兄は変貌し、すっかり男性恐怖性になってしまったエレンシアが、男ばかりの中でも精一杯奮闘する姿がなかなかかっこよかったです。

 面白かったんだけど、個人的にはもうちょっとコメディっぽいノリの話の方が好みだったのでどうしてもその辺期待してしまったというか…いや、もう最初から最後までシリアスならそれはそれでいいんだけど、コメディの伏線だけは見えるだけに…奥手ぶりを中二病で押し隠すフレドリクセンの迷走っぷりが見たかった。2巻あるのかなあ……

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