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Re: バカは世界を救えるか?

[著]柳実 冬貴  [絵]一葉 モカ

「お前―ボクを助けろ」光一の胸に飛び込んできた美少女は、理由も言わず命令した。子猫のようにか細いその声は、槍となって光一の頭を貫いた。「―任せろ!」光一は全身で叫ぶ。俺はずっと、この瞬間を待っていたんだ…!―佐藤光一は“特別な存在”や“非日常”にあこがれる17歳。カラコン仕立てのオッドアイや意味深な台詞回しで自作自演に余念はないが、ごく平穏な日々を送っていた。だが、金髪碧眼の美少女アルルと遭遇したことで念願の異能バトルに突入!なのに光一が授かった異能は激ショボで!?夢追人最強伝説、始まる!のか―。

   個人的お気に入り度数

「量産型はダテじゃない!」の作者さんの新作。高校生にもなって重度の中二病に冒された主人公が、ひょんな事から異能を得てしまうお話。

面白かった!最初は「夢にまで見た能力を得た」と舞い上がっていたものの、同じ能力者たちの重い過去や宿命に触れて少しずつだけど心から「仲間達を守りたい」という気持ちにシフトしていく姿にニヤニヤする。中二病主人公が様々な事件を経て成長していくお話は素晴らしいものですね。

タイトルや設定から、もっとおバカな小説かと思いきや、自らのトラウマを掘り起こす事で顕現する異能「ネメシス」やその能力を使う代償「アンチテーゼ」のおかげで、予想以上に物語はシリアスで重かった。異能者のそれぞれに重いトラウマがあり、能力を使うたびにそれを掘り起こされるという設定はある意味卑怯。《付け焼刃》と名づけられた、あまりにもしょぼい異能しか手に入れられなかった主人公が、それでもアルルを守る為にその能力で戦おうと努力するする姿が熱かったです。

しかし、事前情報だとどうみてもアルルがヒロインに見えたのに実際に読んだらそんなことなかったぜ!!完全にロリ宮ヒロインじゃないか!!面白かったけど、アルルヒロインだと思い込んでいたからちょっと違和感を感じたなあ……というかヒロインとしての比重がアルルとロリ宮に分割されていてどっちもヒロインらしくないというべきか……とりあえず富士見はもっと事前告知の段階でロリ宮を目立たせてもいいのよ?幼なじみ3人組もよい味出していたのに序盤以外ずっと空気だったので、次巻の際には是非とももっと彼らとも絡んで欲しい。

そういえば富士見公式サイトで配布されているノベルゲーム版やったけど、背景とキャラ絵(+一部イベント絵)を配置してそこにBGM・一部効果音と原作(途中まで)の文章をただただ流し込んだだけなのね。こんなお手軽なつくりで良いのかというか、これやっちゃうと原作を読んだ時に楽しみが薄れるなあ……と思うのですが。
そんなに気合を入れて売りたいと思っている作品なんなら書きおろし短編でちゃんと原作からは独立したゲームを作って欲しかった気も……。

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