彩雲国物語 紫闇の玉座(上) | 今日もだらだら、読書日記。

彩雲国物語 紫闇の玉座(上)

 

彩雲国を脅かす蝗害の回避策を求め、官吏として奔走する秀麗は、ついに異能の一族・縹家の全面的な支援を取り付ける。一方国王・劉輝は、全権を門下省長官の旺季に委任し、未だ沈黙を守っていた。飛蝗の大群が迫る紅州へ馬を飛ばす旺季。そして瑠花と珠翠に後押しされ縹家を出た秀麗も、僅かに残されたおのれの命の刻限を自覚しながら、同じく紅州へと向かうが―。シリーズ第17弾、緊迫の最終巻「紫闇の玉座」(上)、ついに登場。 (「BOOK」データベースより)

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ずっと縹家のターン!!!!!
秀麗の大活躍も凄かったし旺季とか紅州牧コンビとか色々なキャラクターの見せ場が多かった巻だけど、最初から最後までどこまでも瑠花姫&羽羽様に持って行かれっぱなしだった気がするシリーズ最終巻前半戦。

「家を守る」という自らの作った柵から解き放たれた瑠花様率いる縹家の活躍が頼もしすぎてやばかった。瑠花様の自分と違うしかし同じ道を選んだ秀麗に対する目線が優しすぎて、そしてすべてを理解した上で自らの命を瑠花に託した秀麗がかっこよすぎて、そして終盤の縹家の娘たち+羽羽様とのやり取りに転がった。数十年ぶりの再会を果たした二人のやりとりにニヤニヤが止まらない(主にモフモフ的な意味で)!!あと英姫さまかっこいいよ英姫様。

一方で、クライマックスに入って以来暴落を続けていた劉輝株にようやく下げ止まりが……「完璧な」王としての器に、王族として誰よりも正当な血筋まで持つ旺季に対し、劉輝を支持する数少ない人間たちの本音が聞けたのが良かった。悠舜のような派手な活躍はできなくても、彼らを支えるために劉輝がしていることの「本当の意味」も。

最高の盛り上がりを見せる中、いよいよ長かったシリーズも残り1冊。命を賭した秀麗からのバトンタッチに王としての劉輝がどう応えるのか。最終巻が本当に楽しみです。

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