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甘城ブリリアントパーク8

[著]賀東 招二  [絵]なかじま ゆか

まもなく甘城高校の文化祭!地上界の学生たちが繰り広げる祭典にラティファは興味津々で、西也もクラスの喫茶店のマネージャーを引き受けたりと意外にやる気満々?しかし、いすずは西也の残した意味深なメッセージが気がかりで悶々としていた。そんな折、西也から物件の内覧にと誘われる(まさか自分との同棲を考えているのでは?)―だがそんなわけもなく、訪れたのは廃墟と化した遊園地跡だった―。そこで明らかになる甘ブリの未来の姿とは!?そして、奇妙な現象に巻き込まれた西也といすずは、ふたりっきりでラブホに一泊することに!!甘ブリは、そして彼と彼女の関係はどこへ向かう!? (「BOOK」データベースより)

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 学校でもパークでもどこか様子のおかしい西也を心配するいすず。そんなさなかに西也から不動産物件の下見に誘われる。そこで待っていたのは廃墟となったテーマパークで…?というお話。

 ラブコメ的にはいすず回。というか、いろいろあってラブホでどぎまぎする西也といすず可愛すぎるし、いい空気だったところを中断されて色々“我慢”してる西也がDT男子高校生すぎてクソ可愛い。っていうかこの手のイケメン系ラノベ主人公がここまで赤裸々に男子高校生らしい性欲に満ち溢れた本音をぶちまけることってあっただろうか!ご褒美ですありがとうございます!!!!!

 ストーリー本編としては、可児江西也、迷走するの回。300万人を呼びこむのが無理ならいっそ甘城企画との契約自体をなしにしてしまえ、という“逃げの一手”を打とうとするんだけど、どこまでも前向きな一手ではないのが伝わってくるというか、そもそも6巻で300万人呼びこむ事がラティファの呪いを解く鍵みたいな話出てなかったっけ?

 移転を見据えて訪れた廃墟遊園地でのひとつの出逢いと、そこで示唆されたあまりにもおぞましい『成れの果て』の姿にぞっとする。加齢による衰えの話もそうだけど、自分の体力・人材含めていつまでも同じではいられないというのは本当に年をとってみないとわからない話で、それを想定できない西也はよくも悪くもまだ“子供”なんだなあと。語られる未来予想図が実際にあまりにも「どこにでもありそうな話」でぞっとするし、もう読んでくだけでしんどい。アラサーには刺さる話だった……。

 そんな「地獄」を体験しながらも思いを同じくする仲間に出会ったこと、そして『アニムス』や『消滅(モノス)』について深く知れたことは僥倖だったのか。遺された想いを背負い再び立ち上がる西也の姿が印象的でした。

 6巻くらいから表面化していた「甘ブリに300万人呼びこむ」という不可能に近い先の見えない命題に一区切りの回答を見出した終わり方だったのと、学校でのあれこれ含め一件落着して本当によかった。7巻もドタバタやってたけど、西也だけ明らかに様子がおかしかったからなあ。明るい展望も少しだけ見えてきて、次はドタバタ話のほうも楽しみにしてます!



 ところで余談ですが甘ブリのメディアミックスがアニメ・コミカライズどちらも原作の途中でif分岐して原作とは別展開で終わりそうで凄くメディアミックス追ってない人に布教したい。

B01CZALACY アニメでは1巻終盤に西也が小火騒ぎを起こす前の所で分岐するけど、コミカライズは6巻途中の栗栖との対峙前で話が分岐したので、どういう終わり方をするか今からとても楽しみなのです。どちらも分岐条件に「事情をモッフルに話す」が入ってるのがいろいろな意味で面白いと思うんだけど、原作ではまだまだ王統の魔法の話なんかはモッフルには伏せられているのでまだまだこじれるんだろうな。モッフルがいつその辺の事情を知ることになるのか、とても楽しみです。

甘ブリのアニメDVD6巻は「甘ふも」時空からやってきた栗栖氏と西也(+いすず)の掛け合いコメンタリーも最高に良いよね(狂ってて)

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